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更新日:2020年6月1日

親子間の負の連鎖は受け継がれる

 

親子間の負の連鎖は受け継がれる

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生きづらさ体験談

文:ははな

 

第2回
親子間の負の連鎖は受け継がれる

 
私は昔から自己否定感がとても強かったようです。
自己否定をやめたいのに、それがなかなかできない・・・。
 
自分はダメな人間で、いつも家族や周りの人たちに迷惑ばかりをかけている。
だから、こんな自分を何とかして変えたい!ず~と、そのように思っていました。
 
それで自己啓発の本を読んでみては、
「今度こそ自分は変われるはず!」
と、そんなことを繰り返していたのです。
 
本には立派な正論が書いてあって、私にとってはかなりハードルが高いけれど、
もしもそれができるなら、私は今度こそ幸せになれる!と思っていました。
 
「ネガティブじゃなくて人の良いことを考えよう!」
「愚痴はよくないです」
「まずは最初に自分から人に何かを与えましょう」
 
できる限り正論に沿って頑張ってみた、その結果はどうだったかというと・・・。
 
一時的にハイな気分になれたりして、なんとなくいつもの自分とは違った感覚もありましたが、それもそう長くは続きませんでした。
 
というのも、外側から何かを付け足したとしても、それはまるでメッキがはがれるかのように、時間の経過とともに元の自分に戻っていくのがわかったのです。
 
おまけに「どうして自分はいつもこうなのだろうか?」と、追い打ちをかけるように自分を責めてしまい、出口の見えない迷路にはまるといった悪循環を起こしていました。
 
出口が見えず、先の見通しも、かいもく見当がつかない暗闇というのはとてもつらいものですね。
 
 

┃自分いじめをしていた私

 
ある晩、ふと夜中に目が覚めて、脳裏に浮かんだ言葉があったのです。
 
その言葉とは・・・
「自分いじめを止めたらいいのに・・・」
そんな驚くような言葉でした。
 
その時のわたしは条件反射で、このような言葉が浮かびました。
「もー、誰が好き好んで自分が自分をいじめるものか!」と。
ちょっとムッとしました。
 
そのあと、布団の中でよくよく過去を振り返ってみると、わかったことがありました。
そう、とても心外ですが、本当にわたしは自分いじめをしていたのです。
 
そういえば大人になった私は、ことあるごとに私を追い詰めるような言葉を自分に投げかけていました。あの時も、そういえば、その前にあった、あの出来事のときも、そうでした。
 
幼いころに親が私に言っていた言葉を、大人になったわたしが、今度はそれをリピートして、自分が自分に投げかけていたのです。
 
それは全く自覚がなくて、無意識にやっていたのが厄介でしたね。
 
幼い子どもというのは、誰かの保護がなくては経済的にもまだ一人では生きていけない立場だと思います。
 
そんな弱い立場の時に否定的な言葉をシャワーのように受けていたら、それはおのずと人格形成をゆがめるでしょうし、扁桃体がより敏感なタイプだったら、さらに自分否定感は強まっていくでしょう。
 

参考文献
生きづらい原因は脳の扁桃体?
脳の扁桃体の敏感さと生きづらさとの関係について詳しく解説しています

 
 

┃無意識で子どもをコントロールする親

 
親の立場からみると、おそらく無意識にしていたのがほとんどだと思います。
 
とはいえ、もしも子どもに罪悪感を感じさせることで、かろうじて慰められた感覚を味わう、そのようなストレス解消法をしていたとしたら、これは問題が複雑になりすぎます。純な子どもは、そこまで裏を読めません。
 
親の配慮が足りなかったから子どもが傷ついた?
確かにそうだと思うけど、しかし、親も、またその親から同じような態度をとられていたとしたら?
 
そうすると何のためらいもなく同じようなことを繰り返すのも当然といえばそうかもしれませんね。
 
こういうのを負の連鎖というのでしょうか?
 
 

┃負の連鎖を断ち切りたい


私が成人して、今度は自分が子どもを持ってみて、ふと無意識に自分の口から出る言葉に驚くことが多々ありました
 
私の両親は既に他界しています。親との関係性はもう過去の人のはずです。
 
なのに、私はあれほど嫌っていた母親の言葉を、今度はそっくりそのままを私の子どもたちに言っていたのです。
 
思うようにならない子どもに私がイライラした時には・・・
「あなたたちがかわいいから、言いたくもないけど、あえて言っているのよ!」
 
このように、私も真綿にくるんだコントロールを平気でしていました。
 
私自身が本心、愛するために言う言葉なら、子どもの存在まで否定する言葉を言わなかったはずだったと思います。
 
そして、水面下にコントロールがなければ、子どもが選ぶ道は、子どもを信じて見守ったはずです。
 
その道はたとえ人生の成功という見地からみれば遠回りになったとしても・・・です。
 
「今のあなたはそれを選びたいのね。どっちの道を選んでも母はあなたをいつも応援しているよ。遠回り、近回り、そんなの関係はないよ、体験は全部人生で役に立つはずだから、あなたの思い切りしたらいいよ」
と、言えたはずでした。
 
そう思ったときに、もしも私の両親がこの言葉を過去の私にかけてくれたら、どれだけ私はうれしかっただろうな~?そう感じました。
 
そして、過去の私は大人になってしまったけど、今、この言葉を必要としている自分の子どもに言ってあげたい。
 
そう思って、実際にいってみると・・・
子どもはサラリと受け止めてくれました。
 
そう・・・
「人生は重たくない!いくらでもやり直しがきくし、やりたいことはやっていい」
そう感じてくれたらうれしいなぁと思います。
 
そして、その言葉を言った私自身が、その時になんともいえない幸福感を感じたのです。
あの言葉を子どもに発することで、私が自分を縛っていた制限が少し緩まった気がしました。
 
よく自己啓発の本などに、人を許しましょう、愛しましょうとか載っているけど、
自分自身の気持ちがなえているときには、机上の空論でしかありません。
 
でも人生にはタイミングみたいなものがあって、自分の中から気づきが湧き起こるときが必ずあると思いました。
 
で、その気づきこそが、その時の自分に対してオリジナルのぴったりとはまる気づきというか、本当に自分の深いところを癒やしていくものだと思います。
 
そしてそれが代々と続いた家族間の負の連鎖の息苦しさを断ち切るきっかけにもなるかもしれません。
 
親なんか許せない!と思っていた時期があったけど、自分が癒やされはじめると、
自然と親の立場から見た親の気持ちも少しずつ推しはかることができて
 
「きっと親も大変だったんだな、親も苦しかったんだろう。そして親なりに精一杯生きてきたし、その中で子どもを育ててくれたんだな」
 
そう思えると、私自身の胸のうちが妙に温かくホッとなれた気がしました。
 
これからもゆっくりでいいので、私自身や私の家族のためにも、親子間の負の連鎖を断ち切りたいものです。
  
文:ははな
 
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