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更新日:2021年4月7日

動物や植物に自分の思いを投影してしまう私

 

動物や植物に自分の思いを投影してしまう私

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生きづらさ体験談

文:もくもく

 

第23回
動物や植物に自分の思いを投影してしまう私

 

┃神馬は本当に幸せなのだろうか?

 
まずはじめに、このコラムは一つの考えとしてお話をさせていただく内容です。
 
特定の団体や、個人の思想を否定するものではありませんので、ご自身の考えと相違がある場合は、ご容赦いただければ幸いです。
 
あなたは、動物や植物に自分の思いを投影していないでしょうか。
 
動物といえば、自然の中を駆け回っているのが当然だと思う。
 
だから、動物園の動物は不自由でかわいそうだと思ってしまう。
 
植物ならどうでしょうか。
 
草花が咲いていると、「きれい」といって愛でる。
 
それが花瓶にささっている切り花を見ると、切られてしまってかわいそうだと思う。
 
切られたことで、素直に「きれい」といって愛でられない。
 
こんな風に、自分が感じた『思い』を投影していることはないでしょうか。
 
私は先日、とある神社で馬を見ました。
 
その馬は神馬ということもあってか、非常におとなしく、つぶらな瞳で、伏し目がちにしていました。
 
そんな馬を見る人々は、
 
「かわいいねえ」
 
「おとなしいねえ」
 
と言いながら、スマホで撮影している人もいました。
 
私はそのとき、ふと自分の思いを投影していました。
 
伏し目がちだったこともあってか、私には馬が
 
「野原を駆け回りたかった」
 
「こんな風に、人に写真を撮られて生きたくはなかった」
 
「人にジロジロ見られるために生まれてきたわけではない」
 
という感じに見受けられたのです。
 
しかし、しばらく馬を見ていると、別の見方が見えてきました。
 
実は、馬にとって
 
決まった時間に餌がもらえることは幸せなのではないか
 
という視点です。
 
野原を自由に駆け回っている動物でも、その日の食べ物を探し回らなければならない。
 
ましてや、まともな餌にありつけないときだってあるかもしれない。
 
どんなに疲れていても、必死に餌を探さなければいけないときだってあるかもしれない。
 
それが、その場にいるだけで生きていく栄養が確保できる。
 
毛並みも整えてもらえる。
 
見方を変えれば、至れり尽くせりの状態とも言えます。
 
別の馬から見れば、羨ましがられる存在かもしれません。
 
 

┃人間は思いを投影してしまうもの

 
この出来事で、動物の自由を奪ってかわいそうと感じるのは、人間の主観なんだなあと感じました。
 
もちろん、動物を軽く扱っていいわけではないと思います。
 
動物を捕獲したっていいという意味でもありません。
 
ただ、真の動物の思いを人間が感じることはできないという事実です。
 
人間の感じた思いを投影し、そして反映され、「動物だってこう感じているのではないか」と人間が思ってしまうのだということです。
 
それは、植物にだって同じことが言えるのではないでしょうか。
 
たくさんの植物のなかで、自然に咲いている草花こそ自然だと感じる。
 
しかし、切り花にされた花だって、自分にだけスポットライトが当たっていると感じているかもしれません。
 
たとえ、枯れてしまうまでの時間が短かったとしても、自分だけを見てくれる人がそこにいたんだという充実感を感じて枯れていくのかもしれません。
 
それは、その花にとって充実した生きた証になるかもしれない。
 
 

┃本人にしかわからないことがある

 
全ては、本人にしかわからないという事実がそこにあるということです。
 
動物はこう思っているのではないか
 
植物はこう思っているのではないか
 
あの人はこう思っているのではないか
 
という、自分が感じた『思い』を人間は投影してしまう。
 
それらによって、勝手に
 
「かわいそう」
 
「幸せ」
 
という判断をして、レッテルを貼ってしまう。
 
それが間違っているとは言いません。
 
その通りかもしれないことだって、たくさんあるでしょう。
 
ただそれでも、動物も、植物も、人間も、真の相手の気持ちがわからないことだってあるんだという事実がそこにあるということです。
 
意思の疎通が完全には図れない以上、わからないことだってたくさんある。
 
感情の基準だって、それだけ多様にある。
 
そんな変わらない事実のなかで、それでもときに『思い』を投影しながら、生きていくしかないのです。
 
自分の『思い』を投影して、感情移入をしすぎてしまいそうになったら、
 
本当の気持ちは、本人しかわかりえないことだってあるよな
 
と、メタ視点で感じ直してみることも大切だと思います。
 
文:もくもく
 
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