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更新日:2021年3月21日

お金は好きですか? - 生きづらい人が陥るお金のジレンマ

 

お金は好きですか?- 生きづらい人が陥るお金のジレンマ

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生きづらい人生の歩き方

 

第5回
お金は好きですか?- 生きづらい人が陥るお金のジレンマ

 

┃生きづらい人がもつお金のイメージ

 
「お金は好きですか?」
 
そう聞かれたら、あなたはどう答えるでしょうか?
 
生きづらさを抱えている人は、お金に対するあるジレンマをもっていることが多くあります。
 
それは、お金があまり好きにはなれない、でもお金がないと生きづらさが増してしまうというジレンマです。
 
生きづらい人は、苦しくて人生が思うようにいかず、収入が一定ラインで止まってしまう傾向があります。
 
だから、お金を上手に稼いでいる人を見ると、なんとなく嫌悪感を覚えてしまう。
 
でも、もう少し経済的に余裕ができれば、生活も楽になり、生きづらさもやわらぐかもしれない。
 
そんなふうにも考えて、お金に対するジレンマをもっていることが多いのです。
 
そのため「お金は好きですか?」と問われると、なんとなく答えにくい。
 
「はい、大好きです!」とストレートに答える人は少ないのです。
 
もちろん、生きづらさを抱えながら、お金を上手に稼いでいる人もいます。
 
そして「お金大好きです!」とハッキリおっしゃる方もいます。
 
ただ、そのような方からは、どこかお金を稼いでいる自分を必死に正当化しようとしている儚さを感じます。
 
そうまでハッキリ断言してしまうところに、ご自分自身が「なにかをごまかしている」と感じておられるのかもしれません。
 
 

┃ 目の前にドンとお金を積まれたら

 
2017年12月26日に放映された『ガイアの夜明け』(テレビ東京)という番組の中で、許永中氏のインタビューが紹介されました。
 
許永中氏は、「財界のフィクサー」と呼ばれた人ですよね。
 
3,000億円が消えた「戦後最大の経済事件」と言われる「イトマン事件」で逮捕起訴されました。
 
その彼が突然テレビ出演したのです。
 
その許永中氏が、番組のなかでがためらいがちに口にした、
 
「カネさえあれば極端な話この世界、できないことはない。ポンとカネを積めば返す人はいない。99%がそう。」
 
という言葉が印象に残った人は多いでしょう。
 
この言葉を耳にすると、ネガティブなイメージをもつ人がほとんどではないでしょうか?
 
私たち日本人は、文化として、お金についてあまり良い印象を持っていません。
 
「お金は好きですか?」という質問に対して、「はい!大好きです!」と答える人がいたとしたら、あなたも少し近づきがたく感じるのではないでしょうか?
 
なんとなく「はしたない」と感じてしまう。
 
だから、贈収賄容疑で逮捕された人のことをニュースなどで目にすると、当たり前のように批判の感情が湧いてきます。
 
ただ私が中学生の頃、同様のニュースを目にした私はふと、
 
「自分も目の前にドンとお金を積まれたら、ついつい受け取っちゃうのかなぁ」
 
と思いました。
 
じっさいに大金を目の前にしたこともないのに、この人たちのことを批判できるのかな、と。
 
そんなふうに素朴に感じたのです。
 
 

┃お金に対する見る目が変わる方法

 
中学生の私は思いました。
 
自分は、大量のお金を手にしたこともなければ、お金を使い倒したこともない。
 
じつは、お金について何も知らないも同然。
 
にもかかわらず、お金を評価し、お金を欲しがる人を批判する。
 
それは、目玉焼きしか作れないのに、料亭の調理場にある「包丁」を評価し「料理人」を批判しているようなものではないかと感じたのです。
 
それ以来、贈収賄のニュースを見かけても、批判する感情はわいてこなくなりました。
 
容疑者が公職の場合は、さすがに頭にきますが、それでも、
 
「人間って、やっぱりお金に弱いんだなぁ。」
 
という、しみじみとしたやるせない気もちの方が強く感じられるようになりました。
 
もしあなたが「お金のジレンマ」に陥っているのなら。
 
一度、思いっきり稼ごうとする方向に人生の舵を切ってみてもいいのかもしれません。
 
「儲けよう」ではなく「稼ごう」です。
 
しっかり自分の腕で稼ごうとしてみる。
 
そうしてじっさいに今までより多いお金を手にしてみるだけで、お金に対する見る目が変わります。
 
お金と自分の相性がわかると思います。
 
思ったよりたいへんだと感じて、自分がそれほどお金が好きではないと気がつくかもしれません。
 
自分がお金を好きなのかどうか。
 
それは、目の前にお金をドンと積まれてみないとわからない。
 
お金についての好き嫌いの判断は、
 
「お金を使い倒してみたあと」
 
に初めてできるのかもしれません。
 
お金も、包丁と同じ一つの「道具」にすぎないのですから。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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