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気が休まらない…

 

生きづらい人生の歩き方第45回 気が休まらない…

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生きづらい人生の歩き方

 

第45回
気が休まらない…

 
「とにかく気が休まらないんです…」
 
生きづらいと感じている方から、よく聞かれる言葉です。
 
いつも気持ちがパンパンに張りつめている。
 
そのせいか、とくに重労働をしたわけでもないのに、すぐに疲れてしまう。
 
そんな自分をだらしない、なまけていると責めてしまい、もっと頑張ろうとする。
 
そして自分を追い詰め、ますます気が休まらなくなっていくのです。
 
あなたにも、そんなご経験がありますでしょうか?
 
もちろん、気が休まらないのにはさまざまな原因があるでしょう。
 
でももしかすると、もっとも大きな原因は、あなたが、
 
心の空間の住人
 
だからかもしれません。
 
心の空間の住人」とは、意識のほとんどが「感情」や「思考」で埋め尽くされている人のことです。
 
それに対して、意識のほとどんがじっさいに目の前にある「物」や「できごと」で埋め尽くされている「物質空間の住人」がいます。
 
生きづらい人は、前者の「心の空間の住人」であることが圧倒的に多い。
 
そのために「二重の苦労」をすることになり、まったく気が休まらなくなってしまうのです。
 
「二重の苦労」とは、どういうことでしょうか?
 
まず、「心の空間の住人」は日常の作業をこなすことが苦手です。
 
だから、ただ生活するだけでもいろいろと苦労が絶えません。
 
さらに「心の空間の住人」には、
 
「物質空間の住人のふりをしなければならない」
 
という重たい苦労が加わるのです。
 
なぜなら、自分が「心の空間の住人」であることを、周囲の人に知られたくないからです。
 
物質空間の住人」に「心の空間」の話題を出しても、残念ながらほとんど通用することはありません。
 
たとえば、
 
「生きる意味」
「漠然とした強い不安」
「身もすくむような恐ろしい想像」
「かたときも頭から離れない不愉快さ」
 
・・・。
 
こんな「心の空間の住人」にとっては当たり前の話をしても、「物質空間の住人」には首をかしげられてしまう。
 
それどころか怖い、気持ち悪いとさえ言われる。
 
そのうえ、弱い、情けないとなじられ、「言い訳にするな!」と怒られることすらあります。
 
だから「心の空間の住人」であることを、かんたんに知られるわけにはいかないのです。
 
といっても「物質空間の住人」がひどいとか、「心の空間の住人」がおかしいということではまったくありません。
 
単純に「住んでいる空間」が違う。
 
そのために、「心の空間の住人」には「二重の苦労」が生じやすいということなのです。
 
日常的に「二重の苦労」を背負っていたら、誰だって気が休まりませんよね。
 
そこで、せめて「心の空間の住人」であることを隠す苦労だけでも、手放してしまいたいものです。
 
心の空間の住人」であることがバレないように生きることは、本当にしんどいことです。
 
だから、「心の空間の住人」であることが当たり前の環境に、できるだけ自分の身を置くようにする。
 
完全には無理でも、「物質空間の住人」より「心の空間の住人」の方が多いと思える場所を見つけ、その環境を中心に生きていくことです。
 
ふだん働く職場も、そのような環境を選べればなおいいことでしょう。
 
そう言われると、メンタルケア業界が思い浮かぶかもしれませんが、この業界も驚くほど「心の空間」の話が通じない人が多い(笑)
 
だから一番いいのは、一人で仕事ができる環境をつくりあげていくことです。
 
私が脱世間起業をしたのも、それが大きな理由の一つです。
 
脱世間起業をすることで、自由な時間も増えて、本を読んだり映画を観たり、思う存分「心の空間」を満喫することができます。
 
また、自分と「悩みの階層」が近い人が集まるワークショップやセミナーに参加してみるのもいいでしょう。
 
自分と感性が近い人と出会える可能性もあり、しかもその場かぎりで割り切ってお話ができるので気も楽です。
 
「不安アルアル」や「心が敏感アルアル」など、日常では決して考えられない話題で盛りあがることもあるでしょう。
 
せっかく「心の空間の住人」として生きているのならば、「心の空間」をいかに楽しめるか。
 
そこにこそ労力を集めてみるのです。
 
物質空間の住人」のふりをして気の休まらない息苦しい毎日を送るより、その方が快適で効率的だと思いませんか?
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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