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生きづらい人が起業を成功させられる理由

 

生きづらい人生の歩き方第47回 生きづらい人が起業を成功させられる理由

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生きづらい人生の歩き方

 

第47回
生きづらい人が起業を成功させられる理由

 
世間では、起業をする人が絶えませんよね。
 
街を見渡しても、次から次へと新しい店舗や会社が生まれています。
 
生きづらさを抱えた人も、集団のなかで仕事をすることにホトホト嫌気がさし、起業を真剣に考える人が本当に増えています。
 
もちろん、必ず成功するのであれば、誰だってかんたに起業に踏み出せるでしょう。
 
しかし、じっさいの行く末はさまざま。
 
成功する事業者もいれば、あっという間にいなくなってしまう事業者もいます。
 
では、いったいどんな人が、起業を成功させているのでしょうか?
 
私の主催する「脱世間起業塾」でも、本当によくお受けするご質問です。
 
もちろん起業の成功に欠かせないポイントはいくつかありますが、そのなかでも最重要と言われているポイントがあります。
 
しかも、そのポイントの意味が最近大きく変わってきました。
 
じつは、その最重要ポイントの変化に気づいている人が、起業を成功させていることが多いのです。
 
その変化している最重要ポイントとは、いったいなんでしょうか?
 
それは、
 
「ローカル性」
 
です。
 
もともとローカル性とは、地域特有とか地域に密着しているという意味。
 
つまり、お客様との「物理的な距離」のことです。
 
地元やそれに近い地域の人が通いやすく、そこにいる人たちにどれだけ知ってもらい、濃密な常連客となってもらえるか。
 
それが、今までの起業の成功においてはとても重要だったのです。
 
しかし、このローカル性の意味が大きく変わってきているのです。
 
現在の起業においてのローカル性とは、
 
「心理的な距離」
 
のこと。
 
つまり、「家からどれだけ近いか」ではなく「心がどれだけ近いか」が重要視されるようになってきたのです。
 
その現象について、アレックス・モザドとニコラス・L・ジョンソンは、その著書「プラットフォーム革命」(英治出版 刊)のなかで、こう表現しています。
 
「重要なのは相手との物理的な距離よりも、主題なのだ」。
 
要するに現在の起業においては、お客様との「物理的な距離」の近さよりも、売り手と買い手の「テーマ(主題)」の近さの方が重要だということです。
 
ネットが発達した今、テーマがドンピシャで合っていれば、お客様は「物理的な距離」に関係なく商品を買ってくれて、サービスを受けてくれる。
 
そうなればわざわざ場所を確保する必要もなく、受付などの人員もいらないため、先行投資もほとんど必要なくなります。
 
つまり、「テーマのローカル性」を重視すると、必ず成功するというより、いわば「失敗する方が難しくなる」のです。
 
一方、「物理的なローカル性」を重視するとそうはいきません。
 
たくさんの地元の人に来てもらうためには、利用者の多い駅で起業する必要があります。
 
しかも駅に近い方が有利なため、それだけで家賃も跳ね上がります。
 
さらに受付の人員を雇ったり、設備費などで先行投資額も大きくなります。
 
そうなると、どんなにいい商品やサービスを用意していても、それがお客様の手に届く前に事業をたたまざるをえなくなってしまう可能性が高いのです。
 
だから今後は、「物理的なローカル性」ではなく、「テーマのローカル性」を重視できる人が、起業でも成功していくことでしょう。
 
たとえばあなたが、東京でアロマテラピー教室を開こうとするとします。
 
今までどおり「物理的なローカル性」を重視していたら、あるていど人の集まっている駅に開校する必要があります。
 
そしてWEBサイトを見てもらうだけでも、「東京 アロマテラピー教室」「新宿区 アロマテラピー教室」「神楽坂 アロマテラピー教室」と言った人気の検索キーワードで表示されるようにしなければなりません。
 
これを実現するためには、何十、何百という競合他社の中を勝ち抜かなくてはならなくなるでしょう。
 
これだけでも、そうとう大きな費用と労力がかかり、リスクを負うことになります。
 
しかし、「テーマのローカル性」を重視したとしたらどうでしょうか?
 
たとえばあなたが、強い不安を抱えながら男の子を育てた女性だとします。
 
そのあなたが、男の子の子育てのコツや、不安と育児を両立させる苦労、強い不安への対処法などをネット上で紹介していたとしたら。
 
そして、不安と育児の中でアロマで癒された実体験と、その具体的な方法、工夫について語っていたとしたらどうでしょう?
 
きっと、あなたの持つ「男の子の子育て+不安と育児の両立+強い不安への対処+アロマテラピー」という「テーマのローカル性」に惹かれ、あなたのアロマテラピー教室に通ってみたいと思う人が必ずいるはずです。
 
これは、生きづらさを抱えてきた人ほど、その悩みの深さゆえに「テーマのローカル性」を高めることができることを意味しています。
 
ぜひこの人から習ってみたい。
 
この人にだったら相談してみたい。
 
そう強く感じる人が必ずいる。
 
地元だけではその数は少なくても、世界中から集まれば膨大な数のお客様になるのです。
 
あとは、レンタルスペースを使って教室を定期的に開催してもいいし、ネット上でメール講座や動画講座を開いてもいい。
 
「テーマのローカル性」を重視するだけで、可能性は大きくグンと広がるのです。
 
もちろん、飲食店など「物理的なローカル性」を重視した方がいい業種もあります
 
また、使える予算がたっぷりとあるならば、「物理的なローカル性」と「テーマのローカル性」、その両方を大切にした方がいいでしょう。
 
でも、そんな恵まれた状況にいないのであれば。
 
まずは「テーマのローカル性」を優先。
 
「テーマのローカル性」で事業が大きく成長して、余裕ができたら「物理的なローカル性」を高めることにチャレンジしてみればいいのですから。
 
これからのビジネスの成功法則」でも述べたとおり、今後は「点と点を結ぶビジネス」が主流になっていくはずです。
 
それは、「テーマで密接につながるビジネス」と言いかえてもいいでしょう。
 
脱世間起業塾では、まさにその具体的な方法をお伝えしています。
 
「物理的なローカル性」から「テーマのローカル性」へ。
 
家からどれだけ近いかではなく、心がどれだけ近いか。
 
心を活かせる人が、起業を成功へと導ける時代。
 
自分自身の中にある「点」(テーマ)をしっかり見出すことさえできれば、起業を成功させられる時代なのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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