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更新日:2021年3月19日

失言が多いので減らしたい - その原因と具体的な解決策

 

失言が多いので減らしたい

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生きづらい人生の歩き方

 

第72回
失言が多いので減らしたい

 

┃どんなに気をつけても失言してしまう

 
生きづらい人に人間関係の悩みはつきもの。
 
そのなかで「失言が多いので減らしたい」というご相談をお受けすることがあります。
 
とにかく周囲の人を怒らせてしまうことが多い。
 
子供のころからずっとそう。
 
思い当たることがないのに、気がつくとクラスメイト全員から無視されることに・・・。
 
そんな経験をされた方も多くおられます。
 
つらい体験だったので、ご本人も失言をしないように気をつけています。
 
にもかかわらず、失言が減らない。
 
社会人になっても、やっぱり失言をくり返してしまう。
 
場をなごませようと言った言葉で、あきらからに相手の顔色が変わってしまうこともしょっちゅう。
 
努力に努力を重ねて、相手をほめるようにしているが、ほめたつもりが怒らせてしまうのです。
 
あなたにもご経験がありますでしょうか?
 
どんなにどんなに努力をして、気をつけながら話をしても、失言してしまうのです。
 
 

┃なぜ失言をしてしまうのか?

 
失言が多い人は、そもそもなぜ失言をしてしまうのでしょうか?
 
主な原因は二つ考えられます。
 
一つは「言葉がどんどん浮かんでくる」からです。
 
これを「発達障害だから」といった一言で、かんたんに片づけようとする「専門家」が多いので困りものです。
 
ご本人が失言によって味わっている苦しみは、その一言で解決するような生やさしい苦しみではありません。
 
生きづらい人のなかには、とにかく「よくしゃべるタイプ」の人がいます。
 
次から次へと言うことが思い浮かび、表に出さないといられない。
 
本人の意志でおさえられないほどの量で、抑えがきかず、言葉が口からあふれ出てしまうのです。
 
そのなかには当然「失言」が含まれることもあります。
 
たくさん出てくるからこそ、必然的に失言の可能性もあがってしまうということになります。
 
言葉がどんどんと浮かんでくるのは、生まれつきの能力の場合もあるでしょう。
 
また、幼い頃の環境が関係しているかもしれません。
 
たとえば家庭や学校などのごく身近な環境で、常になにかを言って場をつくろわなくてはならないつらい立場にいたことも考えられるでしょう。
 
いずれにしても、ご本人も好きで「よくしゃべるタイプ」になったわけではありません。
 
どうしても言葉が次から次へと浮かんできて、口から出ていってしまうのです。
 
しかも、猛スピードで膨大な言葉があふれ出てきてしまいます。
 
一つひとつ「適切な言葉」かどうか判断している余裕はありません。
 
だから失言せざるをえなくなってしまうのです。
 
判断する余裕も与えられていないなかで、必死に失言を防ごうとする日々。
 
失言をくり返して悩んでいる人は、このような切ない苦しみを一人抱えて懸命に生きているのです。
 
 

┃失言が多いもう一つの理由

 
さらに二つ目のポイント。
 
失言が多いもう一つの理由は、「他人の悪いところばかり目につく」というものがあります。
 
これもご本人の責任ではありません。
 
好きでやっているわけではなく、ご本人も悩んでいるのです。
 
やめたくてもやめられない。
 
自然とそうなってしまい、気がつくと相手に不愉快な思いをさせてしまうのです。
 
たとえば・・・、
 
朝、出社して同僚と会うと、その人の寝ぐせや服の乱れが目についてしまう。
 
お客様と会うと、そのおかしなイントネーションや体に合っていないシャツのサイズが目についてしまう。
 
とにかく次から次へと、他人が指摘されたくないと思っているところばかりが目につくのです。
 
そして会話の合間に、まったく関係がないのに、
 
「今日の髪型カッコいいね。」
 
「そりゃ服も乱れるわけだよね」
 
と冗談としてそれを伝えてしまう。
 
また、
 
「ご出身は日本ですか?」
 
「最近、運動されてますか?」
 
などの含みのある質問が、ついつい口をついて出てしまうのです。
 
そして、相手を不機嫌にさせてしまう。
 
それらが積み重なって、職場やお客様もふくめた全方位から嫌われてしまうはめになってしまうこともあります。
 
しかし口にした本人からしてみると、そこまでの失言をした感覚がありません。
 
なぜなら、意識のほとんどが「他人の悪いところ」で覆われているから。
 
その意識状態が、ご本人にとって「普通」だからです。
 
とても苦しい習性ですよね。
 
このようなタイプの人も、もともとそういう視点をもちやすい傾向に生まれたのかもしれません。
 
また、とにかく相手を茶化したり、悪いところばかりを指摘する環境で、長いあいだ幼年期を過ごしたのかもしれません。
 
そのために、相手の悪いところばかり目につく視点が養われてしまった可能性もあるでしょう。
 
 

┃失言をなくす具体的な方法

 
同じような発言をしても、相手を不愉快にさせないキャラクターの人もいます。
 
しかし、生きづらいと感じている人の発言は、あっさり「失言だ」ととられてしまいます。
 
ではいったい、どのように対処していけばいいのでしょうか?
 
よく見かける解決法は、「言う前に気をつける」や「ほめる」という練習をすることでしょう。
 
たしかにこれで解決すればいいのですが、ことはそんなにかんたんではありません。
 
じつはこのような方法は、根本的な解決になりませんし現実的でもありません。
 
次から次に言葉が浮かんでくるなかで、言う前に気をつけるのは至難のワザです。
 
そして、悪いところばかり目につくのに「ほめろ」と言われても、ほめようがなく、結果的におかしな発言をすることにつながってしまいます。
 
だから「いっさい話さない」。
 
そこに努力と労力と工夫を全集中させる。
 
これが「根本的」で「現実的」な解決策です。
 
なにか話すことを前提に、そのなかから「失言」を減らそうとするからうまくいかないのです。
 
もはや話すこと自体を止める。
 
そのなかでどうしても話さなければならない場面でのみ、返事ていどの言葉を口にするようにするのです。
 
最初から完璧にこなすのは、なかなか難しいと感じるかもしれません。
 
でもくり返していけば、冷静に的確に「失言」を省いて、最低限の会話をすることができるようになっていきます。
 
 

┃「他のみんな」に合わせてあげる必要はない

 
ただ、こう言われると、あなたは次のように感じてしまうかもしれません。
 
「最低限の会話?他のみんなは失言を避けつつ相手をほめながら、たくさん会話しているのに?」
 
たしかにそうですよね。
 
他のみんなが当たり前のようにできていることを、自分だけはできないなんて、なかなか納得がいかないかもしれません。
 
でも、これだけは伝えさせてください。
 
「他のみんな」は、あなたの想像を絶するほど言葉が浮かんでこない世界に生きています。
 
「他のみんな」は、あなたの想像を絶するほど他人の悪いところが目につかない世界で生きています。
 
だから「自然と」失言を避けて、「自然と」相手をほめることができるのです。
 
とくべつな努力をしているわけではない。
 
あくまでも「自然と」やっているのです。
 
そんな人たちと自分を比べたらかわいそうです。
 
ご自分を失言から守ってあげてください。
 
ご自分をもっともっといたわってあげてください。
 
無理やり「他のみんな」に合わせてあげる必要はない。
 
「違う世界」で生きている人たちと、無理をしてまでスムーズに会話する必要なんてないのですから。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.人に拒絶されると傷ついてしまう
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
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34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
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37.苦しみの使い方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
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55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
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59.生きづらさは誰のせい?
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72.失言が多いので減らしたい
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93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
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