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親が嫌いな自分はおかしいのか?

 

親が嫌いな自分はおかしいのか?

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生きづらい人生の歩き方

 

第81回
親が嫌いな自分はおかしいのか?

 

┃「親が嫌い」という人の二つのパターン

 
「親が嫌い」という思いに悩みつづけている人がいます。
 
親に対して嫌いという感情を抱いてしまうのは、よくないことだと悩んでしまうのです。
 
じっさいに、周囲の人からも「自分の大切な親なんだから!」と叱られることもあります。
 
「親が嫌い」という思いと「親なんだから」という思いの板ばさみ。
 
カウンセリングのなかで、その苦しい胸をうちを語ってくださる方がたくさんおられます。
 
「親が嫌い」と悩む人は、主に二つのパターンに分かれます。
 
ひとつは「親への愛情の裏返し」の場合。
 
つまり、親への要望がかなえられなくて、その怒りが「嫌い」という思いに変わっていってしまった。
 
わかりやすい言い方をすれば「ダダをこねている」わけです。
 
親への愛情が深いゆえに、親からの愛情もしっかりと受け取りたい。
 
でも、もう大人になって、親に面と向かってダダをこねるわけにはいかない。
 
だから「嫌いだ」と言う。
 
悩み解決書や世間の心理カウンセラーは、だいたいこのパターンに話をもっていきます。
 
このパターンにあてはまる方は、「本当は親が大好き」という自分の本心に気づくことで、自然と「親が嫌い」という感情から解放されていきます。
 
ただ、今回主題として取り上げるのは、深く複雑なもう一つパターンの方です。
 
 

┃一人の人間として親が嫌い

 
もう一つのパターンは「本当に親が嫌いだ」というケースです。
 
そして、私のカウンセリングには、こちらのパターンの方も多くいらっしゃいます。
 
親が嫌いだという感情がどうしても消えない。
 
でも、冒頭で述べたとおり「親なんだから!」とお説教をしてくる人が多い。
 
また悩み解決書や心理カウンセラーにも「それは好きの裏返しだ」と言われる。
 
だから「やっぱり、こんなことを考える私がおかしいんだな…」と感じてしまう。
 
そうして自分を責めてしまうのです。
 
「親が嫌い」という思いに苦しんでいる上に、その自分を責めざるをない状況に追い込まれるわけですから、これは本当につらい。
 
もしかすると、あなたもそんなつらい状況に追い込まれているのかもしれません。
 
とても苦しいですよね。
 
でも、もうそんな無責任なアドバイスを聴く必要はないんですよ。
 
なぜなら「親なんだから!」とか「それは好きの裏返し」と言う人たちは、ある一つのかんたんな点を見落としているからです。
 
とてもシンプルな一点です。
 
それは、あなたが親を「親」として嫌っているわけではなく、親を一人の「人間」として嫌っているという点です。
 
「親だからもっとこうして欲しかった」などという次元の話ではない。
 
ただたんに人間として嫌い。
 
もう少しわかりやすく言うと、「親がものすごくイヤな奴だから嫌い」だということ。
 
この点を見落としているために「親なんだから!」とか「好きの裏返し」という、ピントのずれた、のんきなアドバイスをしてしまうのです。
 
 

┃人を嫌う自由を守る

 
誰にだっていますよね?
 
どうしても好きになれない人というのが。
 
つまり、自分にとっての「イヤな奴」です。
 
なんでこんな言い方しかできないんだろうと思うことばかり言ってくる。
 
なんでこんな態度しかとれないんだろうと思うことばかりしてくる。
 
イヤな上司、イヤな同僚、イヤな部下、イヤなお客、イヤなクラスメイト、イヤな先輩、イヤな後輩、イヤな部員、イヤなお隣さん、イヤなママ友・・・。
 
誰にだって一人や二人はいるはずです。
 
「親が嫌い」ということに悩みつづけている人は、それがたまたま自分の親だったというだけに過ぎません。
 
だって好きになれるわけないでしょう?
 
日々嫌味を言ってきたり、バカにしてきたり、せせら笑ったり、突然無視しはじめたり、ヒステリーを起こしたり、悪くもないのに無理やり謝らせたり、不条理な暴力をふるってきたり。
 
自分に対してこんなことをしつづける人の、どこを好きになれと言うのでしょうか?
 
しかも毎日。
 
何十年もですよ。
 
もしそれでも「親なんだから!」と説教をたれる人がいるのなら、その人も「嫌いな人」を好きになってみればいい。
 
「嫌いな虫」や「嫌いな食べ物」や「嫌い仕事」や「嫌いな臭い」を好きになってみればいい。
 
虫も、食べ物も、仕事も、臭いも、自分が生きていくこの世界を成り立たせてくれている大切な要素です。
 
親と変わらぬ、かけがえのない存在です。
 
にもかかわらず、きっとその「嫌い」という思いを消そうとする努力すらしたことがないはずです。
 
それにくらべてあなたは、何十年も努力してきた。
 
「親が嫌い」という感情を消さねばならないと、努力しつづけてきたのです。
 
そして苦しみつづけてきた。
 
その努力と苦しみの重さを知っていれば、「親なんだから!」などという浅はかな言葉はそうかんたんには吐けないはずです。
 
また、心理カウンセラーが「それは好きの裏返しだ」と言ってきたら、こう言い返してあげましょう。
 
「それしか知らないのですか?」
 
親が嫌いで悩みつづけている人は、
 
「もっと愛して欲しかった」
「もっと褒めて欲しかった」
「もっと私を見て欲しかった」
 
という話をしているのではありません。
 
親から、ありえないほど、ものすごくイヤなことを毎日されつづけてきた。
 
そんな、ありえないほど、ものすごくイヤな奴だから親が嫌いなのです。
 
親のことが「一人の人間として」大嫌いなのです。
 
私たちには、人を嫌う自由があります。
 
その相手が親だからといって、その自由が奪われてはならない。
 
あなたはあなたの自由を守ればいい。
 
「ものすごくイヤな奴」を嫌うのは、当たり前の感情なのですから。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

 
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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.AI時代に生き残る仕事
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.これからのビジネスの成功法則
4.善人なんていない
5.お金は好きですか?
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.「リア充」を目指すより
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.人に拒絶されると傷ついてしまう
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.仕事は三つもつ
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの使い方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.社会の常識に振り回されない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.居場所がない
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.苦手なことへの適切な対処法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない


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