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ポジティブシンキングがうまくできない

 

ポジティブシンキングがうまくできない

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生きづらい人生の歩き方

 

第86回
ポジティブシンキングがうまくできない

 

┃毎日がつまらない、苦しくて仕方がない

 
ポジティブシンキングがうまくできないと悩んでいる人がおられます。
 
どうしても積極的な考え方にならない。
 
ものごとを前向きにとらえられず、ネガティブなことばかり考えてしまう。
 
毎日がつまらないし、苦しくて仕方がない。
 
だからなんとかして、毎日をワクワク、楽しく過ごしたいと思う。
 
そしてポジティブシンキングに取り組んでみるけれど、どうしてもうまくいかないのです。
 
たとえば、有名なポジティブシンキングには「コップの水」のたとえがありますよね。
 
水が半分入ったコップを見て「もう半分しかない・・・」と思うのではなく、「まだ半分もある!」と思おうよというものですよね。
 
その他にも、
 
・人を好きになれば、相手からも好かれる
 
・不幸だと思うから不幸になってしまう
 
・弱点がある、でもそれは伸びしろがあるということ
 
・靴ひもが切れた、でも家を出たばかりだからよかった
 
といった考え方があります。
 
どれも素敵な考え方ですよね。
 
このような考え方がバッチリ身につけば、たしかに人生が積極的に変わってくるかもしれません。
 
でも、どうしてもこのような考え方になれない人がいる。
 
どうしてもポジティブシンキングがうまくいかない人がいるのです。
 
 

┃ポジティブシンキングを身につける方法がむいていない

 
その理由のひとつに、ポジティブシンキングを身につける方法が、自分にむいていない場合があります。
 
たとえば、弱点を長所だと言いなおしてみるという方法があります。
 
自分がここは苦手だ、ここさえよくなれば自分の人生はうまくいくのにと思っている「弱点」を、前向きにとらえなおしてみるのです。
 
また、弱点をを声に出して、楽しいものとして受け入れてしまうという方法もあります。
 
「弱点イエ~イ!!」
 
「弱点サイコー!!」
 
とみんなで一緒に叫んでみる。
 
しかし、これらの方法に取り組んでみても、どうしてもなじめないのです。
 
ポジティブシンキングを身につけるための方法の多くは、ネガティブな事実を見ないようにする方法です。
 
ネガティブだと感じたことをポジティブだと「思おう」とする。
 
真逆の方向に「思おう」とする。
 
言うなれば「自己洗脳」です。
 
自己洗脳には思考停止が必要です。
 
でも、生きづらい人は思考停止が苦手です。
 

<参照記事>「自己洗脳と自己欺瞞

 
だから、弱点を長所だと言いなおしてみても、
 
「とはいえ、この弱点でじっさいに苦労しているからなぁ」
 
という事実が見えてしまう。
 
また、「弱点イエ~イ!」と叫んでいる自分を客観的に見て、
 
「これって、ごまかしているだけだよなぁ」
 
という事実が見えてしまう。
 
思考停止せず、冷静に思考をつづけてしまうのです。
 
だから、どうしてもポジティブシンキングが身につかないのです。
 
 

┃ポジティブシンキングの問題点

 
さらに、ポジティブシンキングがうまくいかない理由には、ポジティブシンキングの根源的な問題点が含まれています。
 
この根源的な問題点に見て見ぬふりをしているために、多くの方が、ポジティブシンキングによって苦しむハメになっています。
 
その問題点とはなにか?
 
それは「ポジティブに考えるにも限界がある」という点です。
 
考えてみれば当然のことですよね。
 
ポジティブシンキングがあっさり通用する人というのは、基本的に、今までポジティブに考える努力をしてこなかった人が多いと言えるでしょう。
 
そのような人は、スポンジが水を吸収するように、ものの見方がスーッとポジティブに変わっていくことがあります。
 
このような人にとって、ポジティブシンキングは有効でしょう。
 
たとえば、夕飯を食べながら、
 
「今日も、こんなメシしかないのかよ」
 
と思ってきた人が、
 
「毎日温かいご飯を食べられる。これだけでも幸せなことなんだよな。」
 
と思おうと努力する。
 
これは大切なことですよね。
 
そして、それが事実である以上、じっさいにそう思うこともできるはずです。
 
その意味で、ポジティブシンキングはとても重要で、私たちに必要なものです。
 
ただし、すでにポジティブに考える努力をさんざんしてきた人がいたとしたら。
 
にもかかわらず、どうしてもネガティブに感じてしまうことがあるのなら。
 
それをさらにポジティブに「思おう」としろと言っても、それは無謀な要望でしかありません。
 
人それぞれ背負ってきた苦しみ、生きている環境が違います。
 
生きづらさを抱えてきた方は、とくにその背負ってきた苦しみが大きいことでしょう。
 
そして、過酷な環境で生き抜いてきた方も多いはずです。
 
あなたも、そのお一人かもしれませんね。
 
そんなあなたは、人生がずっと苦しかった。
 
それゆえに、ポジティブに「思おう」とする努力を、人の何倍も重ねてきました。
 
わざわざ自覚していなくても、あまりの人生の苦しさのなかで、自然とそうせざるををえなかった。
 
それでもポジティブに考えられないときは、自分が甘えているから、自分が弱いから、自分が怠けているからと、自分を責めつづけてきました。
 
そして、ポジティブシンキングに取り組みつづけてきたのです。
 
そこまでしてもできないのなら、それはもう「限界」なのです。
 
あなたが甘えているわけでも、弱いわけでも、怠けているわけでもない。
 
苦しい人生のなかで、ポジティブに考える「限界」が来たのです。
 
私たちには、「思おう」としつづけても、もうこれ以上はできないという「限界」があるのです。
 
では、その「限界」に達した人はどうすればいいのでしょうか?
 
 

┃オセロの盤面ごとひっくり返せ

 
世間に出まわっているポジティブシンキングの多くは、ネガティブな側面をポジティブな側面にひっくり返すことを要求します。
 
たとえて言うなら、オセロの黒い駒を白い面にひっくり返すということです。
 
しかも、一個一個の駒をチマチマと挟んでひっくり返すやり方です。
 
生きづらい人は、そのオセロの盤面が真っ黒のとろこから勝負をはじめさせられています。
 
そんな不公平な勝負に、あなたがこれ以上つき合ってあげる必要が本当にあるのでしょうか?
 
つまり、膨大な数の黒い駒を、苦しい思いをしながら無理やり一個一個ひっくり返している場合ではないということ。
 
それよりも、オセロの盤面ごとひっくり返してしまった方が早くはないでしょうか?
 
あなたは今日までオセロをつづけてきました。
 
その真っ黒だらけの盤面の中で、あなたは、勝負を放り出さずにここまで生き抜いてきた。
 
つまり、みずから命を断つことなく今日まで生き抜いてきた。
 
勝てはしなかったかもしれないが、負けずに勝負をつづけてきた。
 
そのこと自体に、計り知れない価値があるのです。
 
そこに、あなたの偉大な「強さ」と「業績」があるのです。
 
その「事実」に気がつくことさえすれば。
 
こんな勝負自体に、いったいどれほどの価値があるのかということにも気がつくことができる。
 
有利な条件でオセロをプレイしている人たちのルールに、一方的に合わせてあげることの無意味さに気がつくことができる。
 
そして、オセロを盤面ごとひっくり返そうと思うはずです。
 
 

┃「ド素人」の意見

 
もちろん、オセロを盤面ごとひっくり返すといっても、反社会的なことをしようとすすめているわけではありません。
 
また、ポジティブシンキングや前向きにとらえ直すことに自体に価値がないと言ってるのでもありません。
 
いっさいものごとを積極的にとらえなおそうとする努力すらせずに、文句ばかり言いつづけているのだとしたら、ポジティブシンキングに取り組んだ方がいいでしょう。
 
ただ、ポジティブシンキングですべてを解決できるかのようにふれまわっている情報があまりにも多すぎるのではないでしょうか?
 
どんな悩みもかんたんに解決できるという、お気楽なことを平気で言い放っている情報があまりにも多すぎる。
 
自分がポジティブに考える努力を怠っていて、ポジティブに考えてみたらうまくいった、だからあなたもうまくいくと言っているだけの短絡的な情報があまりにも多すぎるのです。
 
あなたは、努力しつづけてきました。
 
もうひっくり返せないぐらい、黒い駒をひっくり返してきました。
 
そのあなたがうまくできないのなら、それはもう誰がやってもうまくできない。
 
あなたにはもう、ポジティブシンキングの通用しない「限界」が来たのかもしれません。
 
世間には、ポジティブシンキングをすすめてくる人が数え切れないほどいます。
 
これからもあなにポジティブシンキングをすすめてくるでしょう。
 
そして、あなたの努力が足りないと言ってくるかもしれません。
 
でもそれは、限界まで練習をしたプロアスリートに、もっと練習しろとアドバイスをしているようなもの。
 
つまり「ド素人」の意見でしかないのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

 
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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.AI時代に生き残る仕事
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.これからのビジネスの成功法則
4.善人なんていない
5.お金は好きですか?
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.「リア充」を目指すより
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.人に拒絶されると傷ついてしまう
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.仕事は三つもつ
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの使い方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.社会の常識に振り回されない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.居場所がない
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.苦手なことへの適切な対処法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう


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