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更新日:2020年2月10日

「お金」以外に8つの基準をもとう

 

「お金」以外に8つの基準をもとう

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生きづらい人生の歩き方

 

第91回
「お金」以外に8つの基準をもとう

 

┃「お金という基準」であふれた日常

 
あなたは、次のようなことに思い当たることがありませんか?
 
たとえば、スーパーで同じような食品が並んでいるとき。
 
10円安いものがあったら、とくに迷うことなく10円安い方を買う。
 
またバスに乗ろうと思ったとき。
 
歩けない距離ではないから、頑張って歩いていくことにする。
 
誰もがとる行動ですよね。
 
ただ、ここに問題がひそんでいる可能性があります。
 
それは、無自覚のうちに「お金」を基準にしているかもしれないという問題。
 
つまり、「お金」という基準を人生の最優先に事項にしているかもしれない。
 
自分の日常が、知らずしらずのうちに「お金」という基準であふれているかもしれないという問題です。
 
「お金」自体があふれているのなら、悪い気がしない人は多いと思います(笑)
 
でも、もし「お金という基準」であふれてしまっているのなら。
 
それ以外の基準を、自分のなかにつくっていくことが、生きづらさから脱け出す手がかりになるはずです。
 
 

┃「お金」という基準で自分の心を押しつぶしてしまう

 
では、「お金」以外の基準にはどのようなものがあるでしょうか?
 
たとえば、先ほどのスーパーでの買い物の例を見てみましょう。
 
ここで10円安いものを手に取ったとき、裏の成分表示を見て確認したとしたら。
 
もしかするとその人は、お金よりも「健康」という基準を優先にしているのかもしれません。
 
また、バスに乗ろうか迷った例を見てみましょう。
 
ここで乗いるあいだの時間や混み具合を気にしたとしたら。
 
もしかするとその人は、バスのなかで本を読もうと思ったのかもしれません。
 
つまり、お金よりも「読書」(趣味)ができるかという基準を優先にしているということになるでしょう。
 
もし、このような「基準」が自分のなかにあるにもかかわらず、反射的に「お金」という基準で判断してしまったとしたら。
 
つまり、知らずしらずのうちに「10円安いから」「歩けば運賃が浮くから」と考えて行動していたとしたら。
 
これは無自覚のうちに、自分の「健康」や「趣味」をないがしろにしてしまっていることになります。
 
つまり、「お金」によって「健康」と「趣味」を押しつぶしてしまったことになるでしょう。
 
さらに、もしこれが日常的に数えきれないほどくり返されていたら。
 
きっとその人の心の輪郭は、どんどん見えなくなってしまうでしょう。
 
そして、毎日がとても息苦しいものになってしまうはずです。
 
 

┃お金という基準は「クセ」になっている

 
先ほど例に出した「健康」も「趣味」も、どちらもとくに珍しい基準ではないですよね。
 
誰もが耳にしたことのある、ごく平凡な基準に過ぎません。
 
しかし、これらの基準を「自覚」できているかどうか。
 
「健康」や「趣味」にかぎらず、あらゆる基準を本人が「自覚」できているかどうか。
 
ここが、もっとも重要なポイントだと思います。
 
もちろん、どうしても「お金」を基準にせざるをえない状況というのはありますよね。
 
私も、ほぼ寝たきりで生活が困窮していたときは、日々「お金」を基準にせざるをえませんでした。
 
しかし、そのような生活のなかでも、できるかぎり他の基準を大切にして生き延びてきました。
 
また、偉そうにこんなことを語っている私ですが、つい先日もこんなことがありました。
 
東京駅で地下鉄に乗ろうとしたところ、ボーッとしていてJRの改札に入ってしまい、しばらく歩いてから気がつきました。
 
そこで、反対側の改札で払い戻しをしようとしました。
 
すると「通り抜け料金」を140円とられるというではないですか!
 
そしてつい反射的に「じゃあJRで行きます」と言って、乗りたくもないJRに乗って遠回りしてしまいました(笑)
 
「お金」という基準は、もはや自分のなかに「クセ」として深く根づいてしまっているものなのだなぁと、あらためて実感しました。
 
 

┃お金以外の「8つの基準」

 
似たようなお話をする人のなかには、「お金という基準を捨てよ!」という方もおられますよね。
 
でも、それは反対にお金を意識しすぎです。
 
これだけ世間に流通し、あらゆる場面で使われているのですから、その存在はしっかり意識しておいた方がいい。
 
さらに、その便利さやありがたみも、ちゃんと感じていた方がいい。
 
だから、「お金」という基準もしっかりもっておく。
 
そのうで、さらなる基準を「優先」していく。
 
「お金」以外の基準もしっかり「自覚」していくということです。
 
「お金」という存在を消してしまおうとするのではない。
 
「お金」の価値を否定するのでもない。
 
優先順位を上げ過ぎた「お金」という基準の価値を、今より下げればいいだけなのです。
 
そのために、私は「お金」以外に8つの基準をもつことをおすすめてしています。
 
それは「趣味」「仕事」「健康(自然)」「家庭」「友人」「恋愛」「学習」「貢献」です。
 
あらゆる場面において、これらの基準を自覚して生きていくことで、「お金」という基準の存在感は、自然とうすまっていくはずです。
 
もちろん、この8つは目安に過ぎません。
 
これ以外の基準があってもいいでしょう。
 
また、一発で無理にこれらの基準を定めようとする必要もありません。
 
それはかなり高度なテクニックです。
 
とくに、生きづらさを抱えた方は、ご自身の心の輪郭が見えなくなっている方が多いですよね。
 
にもかかわらず、一発で無理に多くの基準を定めようとしたら、よけいに苦しくなってしまうはずです。
 
毎日の生活のなかで、少しずつ少しずつそれぞれの基準を自覚していく。
 
そうすることで、幼い子供が知らずしらずのうちに歩きだすように、自然と「お金」以外の基準を優先できるようになっていくはずです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 
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「お金もうけ」にとらわれなくなる話
生きづらさから脱け出す物理の習慣「環境快適術」
 
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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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読むと心が強くなるコラム

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