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Brain with Soul現象

 


第27回
ウォントユニットの宿命

 
ウォントユニット』を活性させるには、充分に気をつけなればならないことがあります。
 
それは『ウォントユニット』のもたらす『かいらく』には、苦痛と恐怖がベッタリと貼りついているということです。
 
『かいらく』を求めて、それが無事に得られたときはまったく問題ありません。
 
その『かいらく』そのもの魅力や、『かいらく』がもたらした『生きる』ための考え方や行動が、意識のなかに広がっていきます。
 
そして、『モラルユニット』をしずめてくれるでしょう。
 
しかし、『かいらく』を求めたにもかかわらずもしそれが得られなかったら・・・。
 
そこには大きな苦痛が生じます。
 
さらに、その苦痛を体験することによって、
 
「また同じ苦痛を味わってしまうのでは」
 
という恐怖を感じるようになってしまうのです。
 
私たちが『かいらく』を求めても、必ずしもそれが得られるとはかぎりませんよね。
 
日本の社会生活のなかでは、むしろ得られない場面の方が多いかもしれません。
 
順当な時間にお腹が減ったところで、それが授業中や勤務時間中であったら、一人で勝手にお弁当を出して食べることは、なかなかできることではありません。
 
そこには少ならず苦痛が生じる。
 
でも、あまりにもその苦痛が大きかったり、苦痛をガマンする時間が長かったり、苦痛を感じる回数が多かったとしたら。
 
また同じ苦痛を味わうかもしれないという、恐怖心にまでなってしまうということなんです。
 
その苦痛や恐怖を避けるために、私たちは、必死で『かいらく』を求めるわけです。
 
これは、脳の中に巧妙に仕組まれた、『生きる』ための構造だと言えるでしょう。
 
『かいらく』が得られていないということは、『生きる』ために『ひつよう』なもの
得られていない可能性があるということです。
 
そのために『ウォントユニット』は、苦痛や恐怖を生み出すユニットと密接に連携して働くようにできているのです。
 
そして、なんとかして『かいらく』を得るためのユニットを活性させます。
 

<引用>
その結果(中毒患者にコカインを静脈注入するという実験※引用者注)、側坐核、前脳基底部、中脳腹側被蓋野、扁桃体、海馬傍回において、ネガティブなBOLD変化(活動低下あるいは血流減少に対応する)が認められ、逆に、前頭前野、島皮質の前部、眼窩前頭皮質の内側部と前部において、ポジティブなBOLD変化(興奮性の賦活反応)が認められている

 
(引用元:有田秀穂「人間性のニューロサイエンス 前頭前野、帯状回、島皮質の生理学」
 
だから、『ウォントユニット』を活性させるときには、充分に気をつけなければなりません。
 
これは『ウォントユニット』の役割がもつ、宿命だと言えるでしょう。
  
この宿命を忘れ、ウォントユニットの活性をむやみにつづけてしまうと、たいへん恐ろしい事態が私たちの身に降りかかってきます。
 
『かいらく』を求めつづけて止まなくなる状態。
 
そのとき『かいらく』は、その名を変えます。
 
『中毒』という恐ろしい名に。
 
次回はそのことについてお話しをさせていただきたいと思います。 
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 
参考文献
有田秀穂「人間性のニューロサイエンス 前頭前野、帯状回、島皮質の生理学」中外医学社

 
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