「心の空間」を巨大に広げられる

 

嫌われてよかった

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嫌われてよかった

 

第12回
「心の空間」を巨大に広げられる

 
 
前回まで、
 
嫌われたまま生きる三つのメリット
 
のうち、二つをご紹介していきました。
 
一つ目は、
「膨大な命が手に入る」
二つ目は、
「物言わぬ親友に囲まれる」でした。
 
今回は、いよいよ、
三つ目のメリットをご紹介します。
 
それは、
 
「心の空間」を巨大に広げられる
 
というメリットです。
 
「心の空間」とは、
私が提案している新しい三次元空間。
 
私たちの目の前にある、
縦、横、高さという三つの次元によって
構成された物理空間ではなく、
 
1.移動距離、
2.経験量、
3.感情量
 
という、
まったく違う三つの次元によって
構成された人生の空間です。
 
そこは、
今までどおりの
物理空間の中にいながら、
誰にも邪魔されない
独自の人生を送ることができる場所。
 
人の目や価値観に振り回されることなく、
「自分基準」で人生を生き抜くことが
できるようになる場所だと言えるでしょう。
 
さらに、
あらゆる感情を味わい尽くして
生きることのできる場所でもあります。
 
日々の中で、
大変な苦労や困難があったとしても、
「心の空間」の中に生きていれば、
それに飲み込まれることなく、
まるで映画を観るようにその出来事や
心の動きを堪能しながら生きていくことが
できるようになるでしょう。
 
この「心の空間」は、
物理空間と違い自らの生き方によって、
どんどんと広げていくことができます。
 
不自由で気苦労の耐えない
息苦しい人間関係に、
わざわざ身を投じることなく、
一人で自由にその空間を
満喫することができる。
 
「心の空間」は私たちの人生を
これでもかというくらいに
豊かにしてくれる場所なのです。
 
「嫌われ上手」な人は、
嫌われたまま生きることを
選ぶことによって、
その「心の空間」を
巨大に広げることができ、
そしてその空間を
思う存分に飛び回ることができる。
 
なぜなら「嫌われ上手」な人は、
それを可能にする、
いくつかの条件を備えているからです。
 
まず一つ目は、
 
「微細な経験」と「微細な感情」
 
のストックが豊富だということ。
 
他人から嫌われつづける経験は、
言葉ではうまく表現できないような
周囲の人間の細かな表情や、
現在いる場所の細かな雰囲気を
感じ取る能力を高めさせます。
 
さらにそこで自分の心の中や
他者に生じてくる感情を
敏感に察知する能力も高めてくれます。
 
つまり心の中に膨大な量の、
 
「微細な経験」と「微細な感情」
 
が積み重ねれているということ。
 
その「微細な経験」と
「微細な感情」のストックは、
「作品」という「物言わぬ親友」との
対話を格段に深めてくれます。
 
小説に描かれるような、
大変細かい人物描写や人間模様、
短くも中身の詰ったセリフや
精緻な感情の表現などを、
大変リアルに感じさせてくれる。
 
また絵画に描かれた人物や情景、
映画の中に映し出された名優による
無言での表情の演技なども、
深くふかく味わうことができます。
 
「嫌われ上手」な人は、
それらの「作品」という
「物言わぬ親友」と触れ合うだけで、
まるで自分がその「作品」の中に
いるかのような強い臨場感を味わい、
経験量と感情量を増やしていくことができる。
 
それはまさに「心の空間」が
広がっていくということに他なりません。
 
また、
嫌われたまま生きることを選んだ人には、
そのような経験量と感情量を増やすための
膨大な「命」が与えられています。
 
いくらでも「親友」を見つけ、
触れ合うことができるため、
グングンと加速度的に「心の空間」を
広げていくことができるのです。
 
それは、
ただ単に妄想の世界にひたって
生きていくということではありません。
 
「作品」に出会うためには、
ほんのわずかでも移動する必要があります。
 
つまり、
「親友」は物理空間にいるということ。
 
「心の空間」は、
しっかりと物理空間につながって
生きていくことが前提となるのです。
 
経験量と感情量という二次元だけを
どんなに増やしても平面にしかなりません。
 
「親友」を求めて
物理空間を活用することによって、
はじめて「心の空間」は空間となるのです。
 
物理空間につながり、
そこで日常を送っていれば、
楽しいだけではなく、
苦痛をともなうような体験が、
当然のように我が身にふりかかってくるでしょう。
 
しかしその苦痛は経験量を増やし、
「親友」との対話を深める素材となります。
 
そしてさらなる「親友」を増やす
選択の幅を広げてくれることになっていきます。
 
結果として、
やはり「心の空間」が広がっていくのです。
 
また、そのような日々の体験以外にも、
「心の空間」を広げてくれる素材があります。
 
それは、「知識」。
 
「知識」をつけることによって、
一つひとつの経験から
得られる感情量が増して、
「心の空間」は広がるスピードを
強烈に増していきます。
 
「知識」と言っても、
そんなに大げさなものではありません。
 
たとえば「お気に入りの曲」
というものがあるとします。
 
たまにふと聴きたくなる、そんな曲。
 
でも、
その曲をただ聴いている経験と、
その曲の作曲背景や
詩に秘められたエピソード、
作者の強い思いという
「知識」をつけてから聴く経験では、
「知識」がある方が、
その曲をより深く堪能できますよね。
 
また、
城めぐりが一番の趣味という人で、
訪れる城の「知識」を
まったく持っていないという人は
いないでしょうし、
 
ガンダムについて何の「知識」も持たずに、
ガンプラをコレクションしている人も
見つけるのは難しいでしょう。
 
城めぐりもガンプラ集めも、
「知識」があってはじめて、
その経験に“多大な感情”が生じるのです。
 
たとえ野球選手の生きる伝説となっている
イチロー選手に会って握手したとしても、
野球がどのようなスポーツで、
イチロー選手がどれだけ偉大な記録を
打ち立てたかという「知識」がなければ、
 
「ただの中年男性」
 
と握手をした経験にしかなりません。
 
そこに、
どれほどの感情量の差が生まれるかは、
言うまでもないでしょう。
 
「知識」をつけると、
人生が「物語」になっていきます。
 
一つひとつの経験が名場面となり、
価値を持ちはじめる。
 
そして、そこには、
数え切れないほどの感情が生まれてくる。
 
その「知識」をつけるための時間も、
嫌われたまま生きる人生を選んだ人には、
充分に与えられています。
 
また、
「知識」をつける中で知り合った
「作品」にはるばる会いに行き、
その「作品」と対面し、
「親友」になれたときの感動は格別のもの。
 
「心の空間」の移動距離という次元は、
そのためにあると言ってもいいでしょう。
 
無理に増やそうとせずとも、
「親友」に会うことで自然と増えていき、
「心の空間」はますます広がっていくのです。
 
自分の中で、
はじめは点であった「知識」が、
互いにつながりあい線となっていく。
 
ついには、
それらが面になっていくことを
目の当たりにする快感。
 
その快感の先には、
巨大に広がった「心の空間」を
思う存分飛び回ることのできる人生が
「嫌われ上手な人」を待っているのです。
 
「心の空間」については、私の著書、
 
『生きづらさから脱け出す実践法』
 
の中でも詳しく解説していますので、
どうぞそちらもご参照ください。
 
次回は「嫌われ上手」な人が、
「心の空間」で得ることのできる、
かけがえのない、
 
「二つの出会い」
 
についてご紹介していきます。
 
Brain with Soul代表
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

 
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