「得る」より「手放す」で楽になる

 

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人生のダイエット

 

第7回
仕事のダイエット

 
連載コラム『人生のダイエット』
 
欲望につづく二つ目のダイエットポイントは、
 
『仕事のダイエット』
 
です。
 
社会に出て就労をしている限り、仕事での悩みはつきません。
 
その悩みが積もりに積もって、頭の中のゴチャゴチャとしてたまってくる。
 
すると、ある状態が訪れます。
 
それは、やるべきことがあるのに、
 
「頭も体もついていかない」
 
という状態。
 
朝起きようと思っても、パッ起き上がれない。
 
書類を書かなきゃいけないのに、何も思い浮かばない。
 
まるで頭が鉛のかたまりになってしまったように何も考えられず、体にも指令が行き渡らなくなるのです。
 
そんな状態でなんとか仕事をこなし、家に帰ってソファに座ると、お風呂や食事を済ませたいのに立ち上がれない。
 
それはまるで仕事の悩みに、全エネルギーを吸い取られてしまったかのよう。
 
抜け殻のようになった自分の頭に浮かんでくるのは、明日の仕事の心配ごとだけ…。
 
これは言うまでもなく、働き過ぎの状態。
 
作業すること、考えることを脳自体が拒否してしまっている状態です。
 
「といっても、そんなにたいした仕事をこなしていないんだけどなぁ…」
 
と、あなたは思うかもしれません。
 
実は、そこが落とし穴。
 
なぜなら、今、私たちは、
 
「働き過ぎが当たり前」
 
の時代に生きているからです。
 
インターネットが普及して、仕事のIT化が進み、交通も発達したおかげで、私たちが同時に扱わなければならない仕事量は、以前と比べ物にならないほど多くなっています。
 
20年前だったら、電話を三本受けて、そのうちニ本返し、電車を三本も乗り継いで、お客さんを一軒回り、報告書を一通手書きしたら、もう終業時間。
 
帰り支度を始めてもおかしくありませんでした。
 
しかし現在は、メールを二十本受けて、そのうち十本返し、電車一本で目的地に着くので、お客さんを三件回り、駅に向かう途中でケータイで部下に指示を出し、お客様にも電話して謝罪し、帰りの電車の中でさらにメールを受けては返し、会社に戻って報告書をパソコンで三通書いてもまだ夕方前で次の会議に出席…。
 
少し極端な比較かもしれませんが、連絡手段と移動手段が発達した分、この20年間で、こなさなくてはならなくなった仕事内容は数十倍になりました。
 
仕事環境が良くなり、楽になった面もあるかもしれませんが、それにしても数倍の差はあるでしょう。
 
さらに作業量という点のみならず、そこで扱われる情報量に至っては、もはや比較ができないほどの差になっています。
 
メール文化が職場で完全に定着したせいもあり、直接は言いづらかった苦言をメールでバンバン送ってくる人はいるし、責任逃れのためにやたらとCCをつけて送ってくる人はいるし、だからと言って見落とすとあとでグダグダ言われるし…。
 
このメールという手段で送られてくる情報(ほとんどは不必要)を処理するだけでも、昭和のお父さん世代が扱っていた情報量の何十倍、何百倍にもなります。
 
これが今の私たちの「スタンダード」な仕事の量なのですから、少しでも生真面目であったり、リラックスが苦手な人であったら、あっという間に、頭の中のゴチャゴチャがいっぱいになり、頭も体も言うことを聞かなくなるはず。
 
そして、それが当然なのです。
 
脳が疲れれば、頭だけではなく体も思うように動きません。
 
そこに拍車をかけるように、アメリカ新自由主義的な「成果主義」が“突然”導入されて、仕事の質を今まで以上に求められるようになりました。
 
何でもかんでも結果は数値で表されるようになり、それが給料や昇進に響くわけですから、成果を優先するように、そしてミスをしないように、気を張りつづけなくてはなりません。
 
つまり、同時にこなしている仕事の量も質も、ほんの一世代前の社会と、かなり違う状態なのです。
 
しかもそれらの状況は、まだ様子を見ながら社会も右往左往している状態。
 
「実験段階」だと言えます。
 
「実験段階」のものを「スタンダード」だと信じ、そこに自分を当てはめようと必死に真面目に頑張ってしまえば、自分の心と体を押しつぶすしかなくなります。
 
そんな苦しい状態から脱け出すための方法が、
 
「仕事のダイエット」
 
だと言えるでしょう。
 
「欲望のダイエット」と同じく、「仕事のダイエット」も、自分に合った状態に仕事を、
 
『調整』
 
するのが目的。
 
やみくもに量を減らせばいいというわけではありません。
 
そんなことをしてしまえば、会社員であれば職場に居場所がなくなってしまうでしょう。
 
あくまでも、適切な量に調整することが大切です。
 
さらに今見てきたように、量だけではなく、
 
『質』
 
も調整することが必要になります。
 
ここで言う質とは、
 
『働き方』
 
と言い換えることもできるでしょう。
 
仕事の量と質をダイエットする。
 
そうすれば、仕事でたまった頭の中のゴチャゴチャがスッと抜け落ち、人生が心地よくなっていきます。
 
そのために次回はまず、仕事の「量」のダイエット法についてご紹介していきたいと思います。
 
●人生のダイエットその5
実験段階の『働き過ぎ社会』に気がつこう
 
 
Brain with Soul代表
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

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