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自分に合った働き方とは?

 

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人生のダイエット

 

第10回
自分に合った働き方とは?

 
前回までは仕事の量をダイエットして、ワークスキルバランスを整え、仕事量を「適切」にしていく方法をご紹介してきました。
 
ではそもそも、その「適切」な仕事の量というのはどのようなものでしょうか?
 
頭の中のゴチャゴチャがたまらないていどの量、毎日定時で帰れるくらいの量、残業があるとしても心と体が調子を悪くしてしまわないていどの量…。
 
となるとそれは本来、人それぞれ違うはず。
 
なぜなら言うまでもなく、私たちのポテンシャル(潜在能力)は、一人一人によって大幅に違うからです。
 
スキル(技術)の差なら、なんとか努力で埋め合わせられるかもしれませんが、ポテンシャルはそうはいきません。
 
努力で埋め合わせることのできないもの。
 
どんなに私たちが頑張っても、100メートル走でウサインボルト氏には勝てないのです。
 
しかし実際には、その人のポテンシャルに合わせて仕事量が割り振られることはありません。
 
たとえば会社員として働いていれば、一人一人の社員がこなす、
 
「適切な仕事量」
 
は会社側が決めています。
 
つまり会社側の都合で、
 
「これくらいやってもらわないと困る」
 
という仕事の量が今の社会では、
 
「適切な仕事量」
 
だと考えられているわけです。
 
その状況の中で、仕事量をダイエットしていったとしても、どうしても限界があります。
 
そこで考えなければならないのが、
 
「ワークポテンシャルバランス」
 
です。
 
自分の「仕事」と「潜在能力」が本当につり合いがとれているのか、それをしっかり判断する。
 
そのバランスをとることなく、仕事量だけを「適切」にしようといくら努力をかさねたとしても、おおもとのバランスが崩れているのですから、どうしてもうまくはいかないのです。
 
ワークポテンシャルバランスを整えるということは、自分に合った働き方を見つけると言いかえることができるでしょう。
 
よく言われるように、今の日本社会でおこなわれている、
 
「働き方改革」
 
は、雇う側が勝手に社員のワークライフバランスを決めて職場環境を整備していく、
 
「働かせ改革」
 
でしかありません。
 
本来「働き方」というのは個人個人がワークポテンシャルバランスをとりながら、自分自身で見出していくもの。
 
一人一人固有のものなのです。
 
それをまったく無視した会社都合の「一般的なワークライフバランス」の範囲内で自分に合った働き方を見出そうとしても、どうしても見つけられない人が多く生じてしまいます。
 
なぜなら人のポテンシャルには、今の日本社会が想定している以上にその幅がある。
 
「当たり前のこと」(と社会が勝手に決めつけていること)ができない人が本当にたくさんいるのです。
 
また、作業は得意でも人との対話が苦手な人もいます。
 
どんな仕事もやらせれば早いけど、どうしても朝起きられない人もいる。
 
人からの信頼は厚いけど、どうしても電車に乗ることができない人もいます。
 
それらを含めて仕事におけるポテンシャルと考えるならば、いかに今の日本社会が、狭い狭い範囲の中に人を押し込めて、
 
「働かせ方」
 
を一方的に決めようとしているかが見えてきます。
 
それはとても強引な社会構造。
 
頭の中のゴチャゴチャに悩まされている人は、その社会構造の被害者だと言えるかもしれません。
 
だからまずは自分自身を見つめて、自分に合ったワークポテンシャルバランスを見出そうとしてみる。
 
どんな働き方が自分に合っているのか、
 
いや、どんな働き方が、自分の頭の中のゴチャゴチャの原因になっているのかシビアに判断してみるのです。
 
潜在能力以上のことを求められ、それをつづけていれば、頭の中のゴチャゴチャがたまっていくのは当然のことでしょう。
 
やがて人はその無理がたたって、心と体を壊していってしまうのです。
 
ワークポテンシャルバランスを本気で追及した結果、もしかしたら今の花形部署から異動した方がいいと思うかもしれません。
 
それ以上に、今の会社をやめた方がいいと考えるかもしれません。
 
それどころかその業界から去ったり、会社勤めという仕事のスタイル自体をあきらめざるをえなくなるかもしれません。
 
ワークポテンシャルバランスをとらずに、上辺だけで仕事の量や働き方だけを改善しようとしていても、頭の中のゴチャゴチャは減ることはないでしょう。
 
自分の変えがたい能力をも含めて、働き方を見直してみる。
 
それが仕事のダイエットの根幹
 
そうしてはじめて、自分に合った働き方というものが見えてくるのです。
 
自分の大切な人生を、会社や日本社会の構造に喰いつぶされないためにも。
 
●人生のダイエットその8
「ワークポテンシャルバランス」をシビアに見つめよう
 
Brain with Soul代表
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

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