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親と同じことをしてしまった

 

アダルトチルドレンを本気で克服する方法第36回 親と同じことをしてしまった

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アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法

 

第36回
親と同じことをしてしまった

 
ご自身がアダルトチルドレンであると自覚している方から、よく受けるご相談があります。
 
それは、子供との接し方。
 
子育てのご相談です。
 
「言い合いになって、子供の気持ちを傷つけてしまった」
 
「子供が小さいときに、ひどい扱いをしてしまった」
 
「私と同じように、人間関係がうまくいっていないらしい」
 
それらの原因が、親の自分にあると思う。
 
子供にしてしまったことを考えると、身を引き裂かれるような思いがする。
 
あれほど、愛情たっぷりで笑顔の絶えない幸せな家庭をつくりたいと願い、誓ったはずなのに。
 
結局、親と同じことをしてしまった。
 
自分も、あのひどい親と同じじゃないか…。
 
そんな風に、心を痛めている方が、本当に多くいらっしゃるのです。
 
そこで、何とかお子さんをフォローしたいと、
 
「なにをしてあげたらいいでしょうか」
 
と私にご相談をくださるのです。
 
私も子をもつ同じ親として、本当にその切実な気持ちが痛いほどよくわかります。
 
そのようなご相談に対して、たいていの場合私は、次のようにお答えします。
 
「なにもしないで見守ってあげてください」と。
 
アダルトチルドレンによる子育てに悩む方には、じつはある一定のパターンがあります。
 
それは、「親に自分がしてもらえなかったこと」を、我が子にしてあげようとして、失敗してしまうというケースです。
 
愛してると言ってもらいたかった。
 
褒めてもらいたかった。
 
笑顔で接して欲しかった。
 
やさしく叱って欲しかった。
 
明るく受け流してもらいたかった。
 
ちゃんと謝ってもらいたかった。
 
だから、それを自分の子供に、積極的にしてあげようとするのです。
 
しかし、残念ながら失敗してしまいます。
 
いったい、なぜでしょうか?
 
たくさんの理由が考えられますが、主な理由は、じつはアダルトチルドレン特有の次の「三つ原因」があるからです。
 
一つ目は、自分のメンタルのケアに精一杯で、心の余裕がないということ。
 
二つ目は、相手が自分をどう思っているか、気になって仕方がないということ。
 
そして三つ目が、もっともやっかいなもの。
 
それは、じっさいに自分がしてもらった経験がない、とうことです。
 
これら「三つの原因」のために、どうしても不自然な接し方になってしまったり、加減がわからず過干渉になってしまうケースが多いのです。
 
たとえば、子供の都合や年齢を考えず、友達みたいな粘着質な接し方をしたり、「うれしかった?」と、自分がうまくできたか確認してしまう。
 
やさしく叱っていたら子供がつけあがり、我慢できずにいきなりヒステリーを起こして怒鳴りつけ、台なしにしてしまう。
 
それを謝るときも、子供の話を聴いてあげているつもりが、子供が自分をどう思っているかを確認して、自分の不安をしずめようとしているだけだったということもあります。
 
また、子育てへのこだわりが強すぎて、夫との関係が悪くなり、子供に悪影響が出てしまう場合もよく見られます。
 
このような状況のなかで、子供はやがて親の顔色を見て、気をつかうようになるでしょう。
 
そして、同じような不自然で過干渉な振るまいを受け継いで、外の世界で人間関係に苦しむことにもなるのです。
 
だから、アダルトチルドレンによる子育てに重要なのは「しない」ことです。
 
自分が親にしてもらえなかったことをしてあげようとするよりも、親と同じことを「しない」ことに全力を注いだ方が賢明なのです。
 
子供の持っているオモチャを、無言で黙って取り上げない。
 
忙しいのに無理をしてまで勉強を見てあげない。
 
常に時間どおりに行動させようとしない。
 
思春期の子供にむやみに話しかけたり、なぜ無視するのかと問い詰めない。
 
「しない子育て」、「引き算の子育て」です。
 
やさしく叱ろうとか、常に笑顔で話を聴いてあげようと無理をすると、異常にストレスがたまり、ついカッとなる瞬間も増えてしまいます。
 
アダルトチルドレンによる子育ては、腰が引けているくらいでちょうどいいのです。
 
もちろんこれは、親の責任を放棄することとはまったく違います。
 
お子さんがなにか危機的な状況になっているのなら、SOSをしっかりと受信し、全力で助け、守ってあげるべきです。
 
必要に応じて専門の機関に相談したり、お子さんが許可してくれるのであれば、親子相談専門のカウンセラーに一緒に行くこともいいでしょう。
 
自分の力を過信せず、利害関係のない信頼できる第三者を入れて、しっかりていねいに対応してあげることが大切です。
 
しかしそれ以外の場合は、自分の親と同じことを「しない」ことに意識を向けて、見守ることがお子さんのためです。
 
なぜなら。
 
やさしく叱るとか、大らかに笑顔で受け流すとか、子供の言いぶんを冷静に一言も挟まずに穏やかに聞いてあげるとか、あなたはじっさいに親にしてもらったことがありません。
 
つまり、見たこともない。
 
見たとしても、ドラマの世界や、よその親がやっているのをたまに見たていどのはずです。
 
それをいきなり、ぶっつけ本番で成功させるなんて、誰だってできやしないのです。
 
しかも、自分も相手も感情にまみれた状態のなかでなんて、できない方が当たり前なのです。
 
あなたは、そのような「愛情たっぷりの親の振るまい」を親から受け継いでこなかったのです。
 
あなたが受け継いだのは、たいへん残念なことですが、ヒステリックに怒ったり無視したり、嫌味を言ったり茶化したり、責めるような口調で話したり、さげすむような目で見たり、自分の非を認めずに一方的に子供に責任を押しつけたり、ときにはひっぱたいてでも言うことをきかせようとする、両親の「幼稚でエゴ丸出しな振るまい」です。
 
それを受け継いだのはあなたの責任ではありません。
 
あなたは、なにも悪くない。
 
しかし、そのことをしっかりと自覚せずに、無理にそれと反対の「愛情たっぷりの親の振るまい」をすることにこだわりつづけるのだとしたら、それはあなたの責任です。
 
私たちアダルトチルドレンにとって、「愛情たっぷりの親の振るまい」は、そうかんたんには実現できない超高等技術なのです。
 
だから、親と同じことを「しない」だけでいい。
 
それだけでいい。
 
いえ、じつは親と同じことを「しない」だけでも超高等技術。
 
親と同じことを「しない」でいられたら、それだけでもう本当に大成功なのです。
 
だって、本当にひどい育てられ方をしてきたのですから。
 
本当に苦しい思いをしてきたのですから。
 
そのあなたが、お子のさんのことを真剣に思い、なんとかしてあげたいと苦悩し、努力し、ネットを検索し、このコラムを熱心に読んでいる。
 
それだけで、もう本当に、ありえないほどすごいことなのです。
 
ものすごいことを達成しているのです。
 
そのことだけは忘れないでください。
 
あなたにとって「しない」子育ては、「逃げ」や「甘え」でもなんでもない。
 
十分過ぎるほどの「チャレンジ」なのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 


アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法 <目次>

1.アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法
2.なぜ克服したはずの問題をくり返してしまうのか?
3.今までのアダルトチルドレン克服法が取りこぼしてきた盲点とは?
4.扁桃体が敏感だと自覚する
5.「あなたは強い」という事実
6.親を捨てる
7.アダルトチルドレン克服に欠かせない必要なこと
8.恩着せがましい親
9.一生懸命育てたのに!
10.あなたは本当に親不孝者なのか?
11.親にすべてをブチまけようと思う
12.親が子育ての非を認められない理由
13.親への仕返しが止められない
14.アダルトチルドレン克服の優先順位
15.親との対決に必要な覚悟
16.好きなこと、やりたいことがわからない
17.誰もわかってくれない
18.燃え尽き症候群をくり返してしまう
19.親子関係を良好にしたい
20.「してあげた」という親心
21.リラックスできない
22.体を整える
23.つき合う人を変える
24.ナイーブさを捨てる
25.人に批判されるのが怖い
26.自尊心が低い
27.アダルトチルドレンの「克服」とは?
28.感情をうまく表現できない
29.鬼のような親
30.人からの評価が気になる
31.自信よりも必要なもの
32.嘘をついてしまう
33.承認欲求が強い
34.仕事で手を抜けない
35.自己肯定感を高めたい
36.親と同じことをしてしまった
37.なぜ焦ってしまうのか?
38.不登校が許されなかった人
39.今の仕事が向いていない
40.勇敢であるということ
41.人間関係がうまくいかない
42.孤独を磨き上げる
43.努力しても嫌われつづける人
44.いつも自分ばかり残業している
45.快楽と上手につき合おう
46.自分のなかに基準がない
47.面倒くさがりをなおしたい
48.自分に合った働き方を見つけたい
49.他人に興味がもてない
50.自分に興味がもてない
51.人の顔色をうかがってしまう


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