他人に興味がもてない

 

他人に興味がもてない

LinkIcon目次はコチラ 
 

アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法

 

第49回
他人に興味がもてない

 
他人に興味をもてないという人がいます。
 
それをストレートに、
 
「私って人に興味がないんです」
 
と宣言して、自由気ままに生きられる人はいいでしょう。
 
でも、多くの人はそんな気楽には生きられません。
 
生真面目に、なんとかして「他人に興味をもちたい」と悩んでしまう。
 
とくにアダルトチルドレンと自覚している人は、他人に興味をもちたいと強く思っていることが多いものです。
 
なぜなら、他人に興味がないから人づきあいがうまくいかないと思っているからです。
 
じっさいに、そのように教えている「悩み解決本」も多いようです。
 
そして、「他人への興味のもち方」を紹介する。
 
たとえば、他人の服装をチェックする、他人をほめる、他人が趣味をはじめたきっかけを聞き出す、他人の家族について質問する、などなど・・・。
 
つまり、他人に興味がある人ならではの行動をとってみましょうというわけです。
 
ただこれらは、正しくは「他人に興味があるふりをする方法」であり、「他人に興味をもつ方法」ではありません。
 
さらに、この方法で無事に他人に興味がもてたのだとしたら、その人は「他人に興味がもてない」のではなく、
 
「他人に興味をもてないと勘違いしていただけだった」
 
ということになるでしょう。
 
本当に他人に興味をもてない人は、「ふり」をしたところでなにも解決しません。
 
どんなに他人について質問をしてみても、やっぱり他人に興味がもてない。
 
そのため結局会話も長くはつづかない。
 
相手を楽しませてあげることもできない。
 
だから、人づきあいがうまくいかない…、と悩んでしまうのです。
 
他人に興味がもてない自分は、人としてどこかおかしいのではないかとすら思い詰めてしまうこともあります。
 
でも、ここでいったん考えてみましょう。
 
そもそも「他人に興味が持てないこと」は悪いことなのでしょうか?
 
「野球」や「サッカー」は、多くの国で愛されている人気スポーツですが、人類のすべてが興味をもっているわけではありません。
 
ルールすら知らない人もたくさんいます。
 
興味があるかないかは、人それぞれの自由。
 
その人の感性の問題です。
 
他人に興味をもてない人は、興味をもてない対象がたまたま「他人」であったというだけのこと。
 
「野球」や「サッカー」に興味をもてない人となにもかわりません。
 
あなたがもし他人に興味がもてないのだとしたら、それはたんなる感性の一つに過ぎないのです。
 
そもそも「興味をもとう」と自分に強制している時点で、もはやその対象に興味がない証拠です。
 
あなたは「他人に興味がもてない」のではない。
 
「他人に興味がない」のです。
 
もちろん、どんなものだって知っていくうちに興味をもちはじめることもありますよね。
 
たとえば「野球」にまったく興味がなかったが、結婚した夫がプロ野球好きで、それにつき合っていくうちに「野球」のファンになったという人もいるでしょう。
 
また、なんにおいてもはじめから知ろうともせずに、まったく興味がないと言い張りつづけることは、たしかに健全な態度とは言えないでしょう。
 
しかし、「他人」については話が違ってきます。
 
あなたは生まれてからずっと、すでに何十年間も他人に接しつづけてきました。
 
人づきあいをする努力もしてきました。
 
他人をとことん知っています。
 
それでも他人に興味がもてないのだから、あなたは、
 
「とことん他人に興味がない」
 
のです。
 
本当に興味があるものなら、長い時間接していれば、自然と興味がわいてくるものです。
 
恋愛であれば、それは一瞬で起こることすらあります。
 
それが何十年たっても興味がもてないのですから、あとは強制するしかありません。
 
強制されてまで興味をもとうとされている他人の立場にもなってみてください。
 
かわいそうではないですか。
 
自分の恋人に、
 
「あなたに一生懸命興味をもとうとしてるんだけど、なかなかもてないんだよね…」
 
と言われてみることを想像してみてください。
 
どれほど切なく、傷つくことでしょう。
 
また、他人に興味がないから、他人となにも分かち合えないということはありません。
 
興味がないからこそ、ふとした瞬間に、
 
「人はそう考えているのか」
 
「意外と私と近い感性だな」
 
と深く感動して、気持ちが分かち合えたりするものです。
 
それが、他者との濃密なつながりのきっかけになっていくこともあります。
 
上辺だけで「興味をもっているふり」をするより、その方がよほど誠実でしょう。
 
もともと、他人に興味をもてと言う人は、「他人に興味がない人の感性」についてまったく興味をもっていません。
 
だから、一方的に「興味をもて」と迫ってくるのです。
 
なぜ、あなただけが「他人に興味をもっている人」の感性に合わせてあげなくてはならないのでしょうか?
 
相手だって「今日から他人に興味をもたないでください」と言われても、できっこないはずです。
 
好きでもないものを好きになれと言われて、はいそうですかと好きになれたら苦労しません。
 
興味とは感性なのです。
 
だから、無理に他人に興味をもとうとするなんて失礼なこと。
 
それくらいの感覚でいる方が、「わきあいあい強制社会」の日本においてはちょうどいいのではないでしょうか。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 


アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法 <目次>

1.アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法
2.なぜ克服したはずの問題をくり返してしまうのか?
3.今までのアダルトチルドレン克服法が取りこぼしてきた盲点とは?
4.扁桃体が敏感だと自覚する
5.「あなたは強い」という事実
6.親を捨てる
7.アダルトチルドレン克服に欠かせない必要なこと
8.恩着せがましい親
9.一生懸命育てたのに!
10.あなたは本当に親不孝者なのか?
11.親にすべてをブチまけようと思う
12.親が子育ての非を認められない理由
13.親への仕返しが止められない
14.アダルトチルドレン克服の優先順位
15.親との対決に必要な覚悟
16.好きなこと、やりたいことがわからない
17.誰もわかってくれない
18.燃え尽き症候群をくり返してしまう
19.親子関係を良好にしたい
20.「してあげた」という親心
21.リラックスできない
22.体を整える
23.つき合う人を変える
24.ナイーブさを捨てる
25.人に批判されるのが怖い
26.自尊心が低い
27.アダルトチルドレンの「克服」とは?
28.感情をうまく表現できない
29.鬼のような親
30.人からの評価が気になる
31.自信よりも必要なもの
32.嘘をついてしまう
33.承認欲求が強い
34.仕事で手を抜けない
35.自己肯定感を高めたい
36.親と同じことをしてしまった
37.なぜ焦ってしまうのか?
38.不登校が許されなかった人
39.今の仕事が向いていない
40.勇敢であるということ
41.人間関係がうまくいかない
42.孤独を磨き上げる
43.努力しても嫌われつづける人
44.いつも自分ばかり残業している
45.快楽と上手につき合おう
46.自分のなかに基準がない
47.面倒くさがりをなおしたい
48.自分に合った働き方を見つけたい
49.他人に興味がもてない
50.自分に興味がもてない
51.人の顔色をうかがってしまう


おかげ様でコラム数450本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
もちろん<無料>でお読みいただけます。