TOP | コラム一覧 | アダルトチルドレンを本気で克服する方法 | 嫌味ったらしい言い方をしてしまう


嫌味ったらしい言い方をしてしまう

 

口が悪くて孤立していしまう

LinkIcon目次はコチラ 
 

アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法

 

第61回
嫌味ったらしい言い方をしてしまう

 

┃心配しても感謝しても嫌われる

 
会社の同僚を心配してあげた。
 
にもかかわらず、それ以来、同僚が冷たい態度をとるようになった。
 
友人に感謝の気持ちを伝えた。
 
にもかかわらず、友人から距離をおかれるようになった。
 
つまり相手に嫌われてしまう。
 
こんなご経験はありますか?
 
それはもしかすると、アダルトチルドレンによくある、「嫌味ったらしい言い方をしてしまう」という現象が原因かもしれません。
 
アダルトチルドレンのなかには、親から嫌味ったらしい言葉をこれでもかと浴びて育ってきた方が多くおられます。
 
心配や感謝のふりをした腹いせの言葉をたくさん受けてきたのです。
 
たとえば、
 
「お腹の調子でも悪いの?早くご飯食べなさい。このあとあなたが汚した服も洗わなきゃいけなんだから。」
 
こんなふうに、心配しているふりをして不満を伝えてくる。
 
ただ「洗濯するんだから」と言えばいいところを、いちいち嫌味ったらしい表現を「盛ってくる」のです。
 
また、
 
「昨日、掃除してくれたよな?助かったよ。すみにたまってたゴミは俺が片づけて、掃除機のしまい方を間違えていたから俺が直しておいたけど。」
 
こんなふうに、感謝しているふりをして不満を伝えてくる。
 
なんなら本当は感謝しておらず、文句が言いたいから「感謝をダシに使っていただけ」ということもあります。
 
もちろん、誰だってこんな言い方をたまにはするでしょう。
 
でも、こんな嫌味な会話を365日、年中無休で幼いころから浴びつづけたら。
 
あらゆるコミュニケーションが、嫌味ったらしくなってしまってもおかしくはないのではないでしょうか。
 
 

┃嫌味の「英才教育」を受けた人

 
そこで、嫌味ったらしい言い方を改善しようと試みようとする人がいます。
 
あなたもご経験があるかもしれません。
 
でも、自分の放った嫌味は、なかなか自分ではわからないものですよね。
 
たとえばあなたが営業マンで、プレゼンの最中にお客様の体調が悪くなり、商談が中止になってしまった。
 
あなたは、そのプレゼンの資料を徹夜で仕上げました。
 
仕方のないことだと思いながらも、じっさいのところは、腹立たしい気持ちでいっぱいです。
 
翌日、あなたはお客様にお見舞いのメールをしました。
 
何行にもわたって心配している気持ちをメールで伝えました。
 
ただ、その合間にほんの少~しだけ、自分の「残念な思い」を入れました。
 
その結果、お客様はしばらく連絡をくれませんでした。
 
なぜなら、どんなに心配の言葉を連ねたとしても、メールの肝心な部分を要約すれば、
 
「ちゃんと話を聞いていなかったですよね?」
 
「おかげでこっちの準備が無駄になりました」
 
という嫌味に感じられてしまうから。
 
たいへん残念なことに、すべて相手に伝わってしまっているのです。
 
書いた本人が思っている以上に、その言葉は重たい嫌味になって放たれている。
 
ほんのわずかな表現で、しっかり相手に打撃を与える。
 
そんな「英才教育」を何十年も受けつづけてきた。
 
だから、たとえ本人すら気づいていなくても、相手には完全に「バレバレ」になってしまうのです。
 
 

┃嫌味ったらしい言い方をなくしていく方法

 
嫌味ったらしい言い方を身につけた人は、なかなかそのことに自分では気づけません。
 
だから、急に相手が冷たい態度をとったように感じてしまう。
 
急に距離を置かれたように感じてしまう。
 
しかも、心配してあげたはずのに、感謝を伝えてあげたはずのに、なぜそんなあつかいを受けなければならないのかと不条理に感じる。
 
そして、反対に相手に腹を立ててしまうこともあるのです。
 
だからまずは、自分の言葉のなかにある「本心」に気づくことが重要です。
 
あなたが発した心配の言葉、感謝の言葉。
 
じつはその裏に、なにか伝えようとした別の「本心」がなかったか。
 
自分の心を「真正面」から見つめなおすこと。
 
それが、嫌味ったらしい言い方をなくしていく、とてもたいせつなプロセスになるでしょう。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

もしこの記事があなたのお役に立てたのなら、
ぜひ他の方にも教えてあげてください。
Adic Salon入会受付中!生きづらさをチカラに変える!
 
 

 

アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法 <目次>

1.アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法
2.なぜ克服したはずの問題をくり返してしまうのか?
3.今までのアダルトチルドレン克服法が取りこぼしてきた盲点とは?
4.扁桃体が敏感だと自覚する
5.「あなたは強い」という事実
6.親を捨てる
7.アダルトチルドレン克服に欠かせない必要なこと
8.恩着せがましい親
9.一生懸命育てたのに!
10.あなたは本当に親不孝者なのか?
11.親にすべてをブチまけようと思う
12.親が子育ての非を認められない理由
13.親への仕返しが止められない
14.アダルトチルドレン克服の優先順位
15.親との対決に必要な覚悟
16.好きなこと、やりたいことがわからない
17.「誰もわかってくれない」を解決する方法
18.燃え尽き症候群をくり返してしまう
19.親との関係を良好にしたい
20.「してあげた」という親心
21.なぜアダルトチルドレンはリラックスできないのか?
22.「体」を整えることがアダルトチルドレンに必要な理由
23.「つき合う人」を変えなければアダルトチルドレンは克服できない
24.ナイーブさを捨てる
25.人に批判されるのが怖い
26.自尊心が低い
27.アダルトチルドレンの「克服」とは?
28.感情をうまく表現できない
29.鬼のような親
30.人からの評価が気になる
31.自信よりも必要なもの
32.嘘をついてしまう
33.アダルトチルドレンが承認欲求をなくす方法
34.仕事で手を抜けない
35.自己肯定感を高めたい
36.親と同じことをしてしまった
37.なぜ焦ってしまうのか?
38.不登校が許されなかった人
39.今の仕事が向いていないと思うなら
40.勇敢であるということ
41.人間関係がうまくいかない
42.孤独を磨き上げる
43.努力しても嫌われつづける人
44.いつも自分ばかり残業している
45.快楽と上手につき合おう
46.自分のなかに基準がない
47.面倒くさがりをなおしたい
48.自分に合った働き方を見つけたい
49.他人に興味がもてない
50.自分に興味がもてない
51.人の顔色をうかがう原因とその対処法
52.私は変われるでしょうか?
53.どこに行っても同じだぞ!
54.自分がわからない
55.やる前から「無理」「できない」とあきらめてしまう
56.職場の人間関係がつらい
57.自分で自分をしばりつけてしまう人
58.不自由を感じてしまう原因
59.口が悪くて孤立してしまう
60.親のせいにするのは自分の甘えなのか?
61.嫌味ったらしい言い方をしてしまう
62.明るく楽しく振るまえなくなった
63.家庭環境のせいにし過ぎと言われてしまう
64.すべてを受け入れてもらいたい
65.親への憎しみが消えない
66.自分の受け入れ方
67.一人暮らしを必死になって止める母親
68.ひどい親に育てられた
69.アダルトチルドレンが子供のしつけに迷うとき
70.ささいなことを根にもってしまう
71.なにをすればいいのかわからない…
72.無駄にプライドが高い自分がイヤになる
73.あなたのペースを乱す人への具体的な対処法
74.あなたが無理しすぎてしまう本当の理由
75.なぜあなたは努力しても報われないのか?
76.幸せを追いかけてるのに苦しいのはなぜ?
77.自分に優しくしたい、でもできない・・・
78.アダルトチルドレンがくり返し絶望におちいるパターンとは?
 


おかげ様でコラム数500本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
もちろん<無料>でお読みいただけます。