親への憎しみが消えない

 

親への憎しみが消えない

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アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法

 

第65回
親への憎しみが消えない

 

┃これまでの人生を返せ!

 
親への深い憎しみにとらわれるとき。
 
あなたはどうしますか?
 
憎しみに包まれると、とてもつらいですよね。
 
嫌な過去が次から次へと思い出されます。
 
子供のころから味わった多くの不条理な仕打ち。
 
屈辱。
 
自分の人格がまるでひとかけらも無いかのようにあつかわれたこと。
 
自分の感情や欲求を徹底的に抑圧されたこと。
 
自分の行動や感性をことごとく否定されたこと。
 
許せない。
 
そのような膨大な憎しみを抑え込むだけで精一杯。
 
あまりの憎しみに、夜中に目が覚めてしまうこともある。
 
もう一度眠ろうと思っても眠れず、そのまま朝を迎えることもあるでしょう。
 
親への憎しみというものは、意外と大人になってからあとで気づく人も多いものです。
 
それはとても悔しいものです。
 
カウンセリングの現場でも、その悔しさを切実に述べる人がおられます。
 
「これまでの人生を返せ。」
 
「親から慰謝料をもらいたいくらいだ。」
 
そう考える人も少なくありません。
 
その憎しみの大きさは、なってみた人でないとわからないものだと言えるでしょう。
 
どれだけ訴えてみたところで、経験したことのない人にその憎しみの深さは伝わらない。
 
そこには決して比べることのできない大きな差、いえ、大きな溝があるのです。
 
 

┃親への憎しみが「無差別の憎しみ」に変わる

 
じつは、親への憎しみに苦しむ人には、さらなる苦しみがまとわりつくようになります。
 
それは「社会全体に対する憎しみ」です。
 
親への憎しみを周囲の人に訴えても、先ほどみた「大きな溝」があるかぎり、その過酷さが相手に伝わることはありません。
 
それどころか「甘えだ」とすら言われてしまう。
 
そのような世間の無理解に対しても、徐々に憎しみが溜まっていく。
 
深いふかい憎しみが、ドロドロとした黒い油となって心の中をいつでもギリギリまで満たしている。
 
そして、今にもあふれんばかりに波打っているのです。
 
そこに、世間から少しでも自分の気に入らないことをされてしまえば。
 
心を満たす黒い油にかんたんに火がついてしまう。
 
満タンになっているから、すぐに憎しみに火がついてしまうのです。
 
自分でも身勝手だとは充分わかっている。
 
それでも、自分の意志とは関係なく「いともかんたんに」火がついてしまう。
 
そして、ヒステリーを起こしてしまう。
 
その結果、「こんな些細なことで怒るなんて」と、キレやすくワガママで我慢が足りない人間というレッテルを貼られる。
 
こんなに毎日ガマンにガマンを重ねているにもかかわらず・・・。
 
だから、その火がついた憎しみを必死に抑え込む努力を全力でする。
 
そのことだけに精いっぱいになって一日を終え、クタクタになってしまうのです。
 
しかし、そんな苦しみや努力があることを、世間は当然のことながら微塵も知ろうとはしません。
 
次の日もまた次の日も、いっさい理解しようとせず、容赦なく黒い油に火をつけてくる。
 
日々積み重ねられる憎しみ。
 
もはや誰が憎いというわけではない。
 
誰かれともなく憎い。
 
「無差別に憎い」という、本当に苦しい状態におちいってしまうのです。
 
そして、そのような苦しみに満ちた状態をつくった元凶は親であると、また親への憎しみを深めていくという悪循環にハマっていくのです。
 
 

┃「憎しみを解消する方法」が通用しない

 
この状況を親のせいにし切れてしまう人は、こんなに苦しまないでしょう。
 
また、自分の起こしたヒステリーを「怒って当然」と肯定できてしまう人もここまで苦しまないでしょう。
 
どちらもできない人が苦しむ。
 
あなたも、まさにそのお一人かもしれません。
 
そして、なんとか親への憎しみを消そうとしてきたのではないでしょうか。
 
されたことだけではなく、してもらったことに目を向ける。
 
そうして感謝の気持ちをできるかぎり広げようとする。
 
黒い油を少しでも減らそうとする。
 
でも、なかなかうまくいかない。
 
なぜなら、日々注がれる油の量の方がだんぜん多いからです。
 
そして、次から次へと怒りの火をつけられてしまう。
 
そこでこんどは、火がつかないように努力をはじめます。
 
バカにされても気にしなようにする。
 
軽くあつかわれても笑って受け流せるようにしてみる。
 
そうして小さなことにクヨクヨしない人間になろうとしてみる。
 
そうやって毎日毎日、前向きに明るく生きられるように努力してみる。
 
でも、これもうまくはいきません。
 
なぜなら、あなたほどの深いふかい憎しみは、「一般的な悩み解決法」を跳ねのけてしまうから。
 
「無差別の憎しみ」にまで広がってしまった強大な憎しみには通用しないからです。
 
ではいったい、どうすればいいのでしょうか?
 
 

┃どうすれば憎しみから逃れられるのか?

 
もちろん、憎しみを消そうとする考え方も必要でしょう。
 
そして、かんたんに火がつなかい考え方を身につけていくことも大切です。
 
ただ「無差別の憎しみ」は、そのような「考え方」だけで太刀打ちできる相手ではありません。
 
だから三理一体で取り組むのです。
 
心だけではなく、体も環境も使って「無差別の憎しみ」をマネジメントしていく必要があるのです。
 

参照記事:「三理一体の法則

 
たとえば、あなたの心に憎しみの火がつくとき、あなたはどんな呼吸をしていますか。
 
どんな姿勢をしていますか。
 
自分の「呼吸と姿勢」に目を向けてみましょう。
 
反対に、少しでも穏やかでいられるときがあるならば、そのときあなたはどんな「呼吸と姿勢」をしていますか。
 
その「呼吸を姿勢」を維持してみましょう。
 
乱れてもかまいません。
 
気がついたら戻ってくればいいのです。
 
そんな「呼吸と姿勢」のホームポジションをつくりましょう。
 
そして、憎しみの火がつきにくい「環境」を整えましょう。
 
あなたは、じつは自分に憎しみの火をつけやすい人とともに生活していませんか?
 
黒い油をドボドボと注いでくる人とばかり一緒にいませんか?
 
つまり「自分の憎しみをあおる人」です。
 
もちろん、どこに行ってもそのような人はいるでしょう。
 
しかし「自分の憎しみをあおる人」を、身の回りからできるかぎり減らすことはできます。
 
もちろん、そのような人から離れようとすれば、それこそ「甘え」だと言われてしまうかもしれません。
 
でもそのような環境を整えることは、「甘え」でできるほどなやまやさしいものではありません。
 
まさに達成しなければならない「チャレンジ」に他なりません。
 
「体」と「環境」を整え、そのうえで憎しみを解消する「考え方」や、かんたんに憎しみの火がつかない「考え方」を実践していく。
 
そこではじめて「考え方」という心の努力が成果をあらわしてくるのです。
 
あなたは真面目な人なので、今までずっと自分の「考え方」だけで憎しみを解消しようとしてきたかもしれません。
 
でも、もうそんな無理をしないでいいんですよ。
 
滝から注がれる水を風呂桶でかきだそうとしても、ただただ疲れ果ててしまうだけなのですから。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

 
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アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法 <目次>

1.アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法
2.なぜ克服したはずの問題をくり返してしまうのか?
3.今までのアダルトチルドレン克服法が取りこぼしてきた盲点とは?
4.扁桃体が敏感だと自覚する
5.「あなたは強い」という事実
6.親を捨てる
7.アダルトチルドレン克服に欠かせない必要なこと
8.恩着せがましい親
9.一生懸命育てたのに!
10.あなたは本当に親不孝者なのか?
11.親にすべてをブチまけようと思う
12.親が子育ての非を認められない理由
13.親への仕返しが止められない
14.アダルトチルドレン克服の優先順位
15.親との対決に必要な覚悟
16.好きなこと、やりたいことがわからない
17.誰もわかってくれない
18.燃え尽き症候群をくり返してしまう
19.親子関係を良好にしたい
20.「してあげた」という親心
21.リラックスできない
22.体を整える
23.つき合う人を変える
24.ナイーブさを捨てる
25.人に批判されるのが怖い
26.自尊心が低い
27.アダルトチルドレンの「克服」とは?
28.感情をうまく表現できない
29.鬼のような親
30.人からの評価が気になる
31.自信よりも必要なもの
32.嘘をついてしまう
33.承認欲求が強い
34.仕事で手を抜けない
35.自己肯定感を高めたい
36.親と同じことをしてしまった
37.なぜ焦ってしまうのか?
38.不登校が許されなかった人
39.今の仕事が向いていない
40.勇敢であるということ
41.人間関係がうまくいかない
42.孤独を磨き上げる
43.努力しても嫌われつづける人
44.いつも自分ばかり残業している
45.快楽と上手につき合おう
46.自分のなかに基準がない
47.面倒くさがりをなおしたい
48.自分に合った働き方を見つけたい
49.他人に興味がもてない
50.自分に興味がもてない
51.人の顔色をうかがってしまう
52.私は変われるでしょうか?
53.どこに行っても同じだぞ!
54.自分がわからない
55.やる前から「無理」「できない」とあきらめてしまう
56.職場の人間関係がつらい
57.自分で自分をしばりつけてしまう人
58.不自由を感じてしまう原因
59.口が悪くて孤立してしまう
60.親のせいにするのは自分の甘えなのか?
61.嫌味ったらしい言い方をしてしまう
62.明るく楽しく振るまえなくなった
63.家庭環境のせいにし過ぎと言われてしまう
64.すべてを受け入れてもらいたい
65.親への憎しみが消えない


おかげ様でコラム数500本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
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