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一人暮らしを必死になって止める母親

 

一人暮らしを必死になって止める母親

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アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法

 

第67回
一人暮らしを必死になって止める母親

 

┃親が子供の一人暮らしを止めるパターン

 
子供が一人暮らしをしようとすると、必死に止める親御さんがいます。
 
アダルトチルドレンと自覚されている方の母親に多い傾向です。
 
たとえば、次のようなことを言って一人暮らしを止めてきます。
 
「あなたには、まだ無理よ」
 
「生活力がないでしょう」
 
「料理や洗濯はどうするの?」
 
「一人暮らしは危ないのよ」
 
つまり、あなたが思っているより、一人暮らしはいへんなもの
だと心配してくれるわけです。
 
また、
 
「そんなにこの家がイヤなの?」
 
とからんできたり、
 
「お母さん、あなたがいなくなったらさみしいわぁ~」
 
とストレートに止めてくる母親もいます。
 
このような人たちを安易に「毒親」などと呼ぶ人もいます。
 
でも、じっさい子を一番身近に見てきたのは母親であることが多いでしょう。
 
その母親が言うのだから一理あるというケースもあります。
 
ただ、残念ながらそうではない場合の方が、圧倒的に多い。
 
最後には、ケンカになってでも止めてくる。
 
そこで、強硬に出ていってしまうお子さんもいます。
 
すると、さらに激怒する。
 
そして、
 
「もう親子ではない!」
 
とまで言い放つ親もいます。
 
そこまで言われてはたまらないと、一度出て行ったのに舞い戻る人も少なくないのです。
 
 

┃親が一人暮らしを止める理由

 
ではなぜ、親は子の一人暮らしを止めるのでしょうか?
 
多くの場合「親のエゴ」に他なりません。
 
もちろん、ご本人は「親心」で心配しているのだと言うでしょう。
 
でも、じっさいにカウンセリングで親御さんご本人のお話をうかがっていると、本音が見えてきます。
 
結局のところ、自分にとって居心地のいい環境が壊されるのがイヤなのです。
 
たとえば、
 
・カウンセラー代わりに相談する相手がいなくなる
 
・夫の愚痴を言い合う相手がいなくなる
 
・買い物のパートナーがいなくなる
 
・気軽に怒りをぶつけていい相手がいなくなる
 
・バカにする相手がいなくなる
 
・自分の言いなりになる相手がいなくなる
 
このような、「自分に都合のいい相手」がいなくなることがイヤだということ。
 
また、四六時中「今どうしてるかな、大丈夫かな」とヤキモキするのがイヤだという方もいらっしゃいます。
 
そのために「親心」という名の「エゴ」をふりかざして、自分に都合のいい環境を守ろうとしている場合が多いのです。
 
言ってみれば、自分の子供に精神的に世話になっていたわけです。
 
それを無自覚に感じている。
 
だからこそ、それを認めざるをえない環境に身を置くことが怖い。
 
その恐れが「心配」や「怒り」に姿を変えて現れる。
 
そして、必死になって子の一人暮らしを止めてくる。
 
なかには笑顔で「あんたにはムリムリ」と笑い飛ばす親御さんもいます。
 
その人でさえも、自分が精神的に子供の世話になっていたという事実を突きつけられることを察知している。
 
だから、軽くあしらっている親御さんほど、子供がじっさいに一人暮らしを行動に移そうとすると、突然ヒステリックに怒り狂うのです。
 
このような親の抵抗に対して、どうすればいいのでしょうか?
 
 

┃私は本当に子供のことを心配してるんです!

 
このような話を、親御さんご本人がお聴きになると、
 
「あんたになにがわかる!」
 
「私は本当に子供のことを心配してるんです!」
 
と、ほぼ全員の方がおっしゃるはずです。
 
たしかにそのとおりの方もおられると思います。
 
でも、じっさいに多くの方のご相談をお受けして、お話をうかがってきた結果、その奥には「恐れ」があると言わざるをえません。
 
環境が変わってしまう恐れ。
 
夫と二人きりになる恐れ。
 
妻と二人きりになる恐れ。
 
子供が自分の手から離れてしまう恐れ。
 
子供の世話というやりがいが奪われてしまう恐れ。
 
自分を超えられてしまったと認めざるをえなくなる恐れ。
 
そのような恐れに加えて、
 
悩みをひたすら聞いてくれる人を失う恐れ。
 
ストレスのぶつけ先を奪われる恐れ。
 
優越感を満たしてもらえなくなる恐れ。
 
サディスティックな感情が得られなくなる恐れ。
 
そのような「都合のいい人形」がいなくなることへの恐れがある親もいるでしょう。
 
その怖さがイラ立ちに代わる。
 
カウンセリングをしていると、そのような親御さんの本音をよく耳にします。
 
それらが、子供に一人暮らしをさせない、多くの親の本心に見え隠れしているのです。
 
では、そのような親御さんの抵抗を受けながら、どうすれば一人暮らしを実行することができるのでしょうか?
 
 

┃なんのために一人暮らししたいのか?

 
もしあなたが今、そのような親御さんの抵抗を受けているのだとしたら。
 
ご自分にこう尋ねてみてください。
 
「私はなんのために一人暮らしをしようとしているのか?」
 
つまり、その一人暮らしの本当の目的はなんなのかということです。
 
焦らずじっくりと、あなたの心に耳を傾けてあげてください。
 
聴いてあげてください。
 
その目的よりも、「親のエゴ」を満たしてあげることの方が大切なのでしょうか?
 
その目的よりも、「親のエゴ」を優先する理由はなんなのでしょうか?
 
あなたにとって、一人暮らしをすることは「自分のエゴ」だと思えるかもしれません。
 
では「自分のエゴ」は満たしてはならず、なぜ「親のエゴ」は満たしてあげなければならないのでしょうか?
 
親は、あなたの目的よりも親の欲求を満たせと迫ってきています。
 
つまり、相手の都合を無視して自分の要求ばかりを突きつけてくるわけです。
 
世間ではこのような存在のことを「幼児」と呼びます。
 
その上で、あなたがもし、一生「親のエゴ」を満たしてあげると決意したのなら。
 
私は、その決意を心から尊重します。
 
覚悟をもってそういう人生を送ることは、ひとつの尊い生き方です。
 
ただ、もうそんな生き方にケリをつけたいと思うなら。
 
そして、あなたが自分の人生を歩みたいと思うのなら。
 
親が止めようと、自分の責任でその道に踏み出せばいい。
 
自分の人生を歩めばいい。
 
そのあと押しをしてくれる人のことを「親」と呼びます。
 
もし、あと押しをしてくれないのなら。
 
その人は「親」ではなく、ただあなたの善意に甘えるだけの「幼児」に過ぎないのです。

Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

 

アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法 <目次>

1.アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法
2.なぜ克服したはずの問題をくり返してしまうのか?
3.今までのアダルトチルドレン克服法が取りこぼしてきた盲点とは?
4.扁桃体が敏感だと自覚する
5.「あなたは強い」という事実
6.親を捨てる
7.アダルトチルドレン克服に欠かせない必要なこと
8.恩着せがましい親
9.一生懸命育てたのに!
10.あなたは本当に親不孝者なのか?
11.親にすべてをブチまけようと思う
12.親が子育ての非を認められない理由
13.親への仕返しが止められない
14.アダルトチルドレン克服の優先順位
15.親との対決に必要な覚悟
16.好きなこと、やりたいことがわからない
17.誰もわかってくれない
18.燃え尽き症候群をくり返してしまう
19.親子関係を良好にしたい
20.「してあげた」という親心
21.リラックスできない
22.体を整える
23.つき合う人を変える
24.ナイーブさを捨てる
25.人に批判されるのが怖い
26.自尊心が低い
27.アダルトチルドレンの「克服」とは?
28.感情をうまく表現できない
29.鬼のような親
30.人からの評価が気になる
31.自信よりも必要なもの
32.嘘をついてしまう
33.承認欲求が強い
34.仕事で手を抜けない
35.自己肯定感を高めたい
36.親と同じことをしてしまった
37.なぜ焦ってしまうのか?
38.不登校が許されなかった人
39.今の仕事が向いていない
40.勇敢であるということ
41.人間関係がうまくいかない
42.孤独を磨き上げる
43.努力しても嫌われつづける人
44.いつも自分ばかり残業している
45.快楽と上手につき合おう
46.自分のなかに基準がない
47.面倒くさがりをなおしたい
48.自分に合った働き方を見つけたい
49.他人に興味がもてない
50.自分に興味がもてない
51.人の顔色をうかがってしまう
52.私は変われるでしょうか?
53.どこに行っても同じだぞ!
54.自分がわからない
55.やる前から「無理」「できない」とあきらめてしまう
56.職場の人間関係がつらい
57.自分で自分をしばりつけてしまう人
58.不自由を感じてしまう原因
59.口が悪くて孤立してしまう
60.親のせいにするのは自分の甘えなのか?
61.嫌味ったらしい言い方をしてしまう
62.明るく楽しく振るまえなくなった
63.家庭環境のせいにし過ぎと言われてしまう
64.すべてを受け入れてもらいたい
65.親への憎しみが消えない
66.自分の受け入れ方
67.一人暮らしを必死になって止める母親
68.ひどい親に育てられた
69.アダルトチルドレンが子供のしつけに迷うとき
 


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