ひどい親に育てられた

 

ひどい親に育てられた

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アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法

 

第68回
ひどい親に育てられた

 

┃子供をバカにし、冷やかし、ひっぱたく親

 
あなたの親御さんは「いい親」でしょうか?
 
それとも「ひどい親」でしょうか?
 
私のところにご相談に訪れる方のほとんどは、ご自分の親御さんを「ひどい親」だと感じていらっしゃいます。
 
じっさいに、話を聴いてみると本当にひどい。
 
たとえば、ほんの少し不満そうな表情をしただけで引っぱたかれる。
 
テストの点が悪いと、髪の毛をつかんで引きずりまわされる。
 
なにかというとバカだと言われ、泣けば冷やかされる。
 
なんの相談もなく離婚し、ある日とつぜん転校させられる。
 
聴いている私も、思わず顔がゆがみます。
 
そのような方は苦しい体験をしてきたぶん、「親子関係」というものについてしっかり考えておられます。
 
だから「いい親」という像も、ハッキリしている人が多いものです。
 
その「いい親」という像とは、子供を褒めて育て、子供の意志を尊重する。
 
つまり、自尊心を育んでくれる親です。
 
そして、そのような「いい親」とくらべて、自分の親はなんて「ひどい親」なのだとまた恨みと怒りを強めていくのです。
 
 

┃いかに「ひどい親」であるか理解させたい

 
たしかに、事前に選べるならば、誰もが「いい親」のもとで育つことを望むでしょう。
 
好きこのんで殴られたり、バカにされたい人はいないはずです。
 
でも「ひどい親」のもとに生まれた事実は変えられません。
 
変えられない事実について考えても苦しいだけ。
 
それはわかっているけど、やはり「ひどい親」に対する憎しみは、そうかんたんにはやみません。
 
もしかすると、これをお読みのあなたもご経験があるかもしれません。
 
親の話になると不満が止まらない。
 
なぜ私の親がよりによって「ひどい親」なのかという不条理さに耐えられない。
 
この苦しみをなんとかして誰かに理解してもらいたい。
 
そしていかに「ひどい親」であるかを、親本人にも理解させたい。
 
その結果、ドロ沼にハマる人も多くいらっしゃいます。
 
たいせつな理解者を失う人もいますし、親との戦闘に明け暮れることになる人もいます。
 
また、親がほんの少し理解を示したことで、夜な夜な親に電話をして文句をいいつづけるというループにハマる方も少なくありません。
 

<参照記事>
親への仕返しが止められない

 
これはあまり建設的な状況だとは言いがたいでしょう。
 
では、このような状況にハマったとき、いったいどうしたらいいのでしょうか?
 
とても難しい問題ではあります。
 
ただ一点、重要なポイントに気がつけば、「ひどい親」のもとに生まれたというダメージをやわらげることができる。
 
恨みや怒りを軽減できるかもしれません。
 
 

┃「いい親」よりも多い親とは?

 
私たちが、ついつい見落としてしまいがちなことがあります。
 
アダルトチルドレンと自覚されている方であれば、なおさら見落としてしまいがちなポイントです。
 
それは、「いい親」はほとんどこの世に存在しないということです。
 
これは「完璧な親なんていないよ、だから親のせいにするのはやめなよ」という、よく耳にするのん気なお説教とは違います。
 
「どの親も、たいしていい親ではない」ということです。
 
つまり「当たりさわりのない親」が、親のなかの大多数を占めているということです。
 
子供をたいして褒めないし、たいして尊重もしない。
 
そのかわりたいして殴らないし、たいしてバカにもしない。
 
一般的に損害の少ないとされる範囲内で子供と接している親がほとんど。
 
決して「いい親」とは言えない「当たりさわりのない親」なのです。
 
こんなことを書いたら「親一同」から怒られそうですが(笑)、私も「親一同」の一員なので、私も含めて「いい親」ではないということでごかんべんください。
 
「いい親」はたしかにいます。
 
でも、それはほんの一握りの少数派でしかない。
 
つまり、ほとんどの子供たちは、「当たりさわりのない親」に育てられ、必要最低限の自尊心だけをもって育っていくのです。
 
 

┃「ひどい親」への怒りと恨みをしのぐ方法

 
くり返しますが「だから、ひどい親でも我慢しましょう」という話では当然ありません。
 
「いい親」と「ひどい親」に分けるから、よりつらくなるということ。
 
「いい親」と「ひどい親」の対極で考えるから、「いい親」とくらべざるをえなくなり、その落差で余計に苦しくなるということです。
 
アダルトチルドレンにまつわる情報には、世間のほとんどが「いい親」かのような書き方をしているものが本当に多いですよね。
 
いつでも褒めてくれて、かまってくれて、抱きしめてくれる親ばかりだと。
 
そんな「幻想」を植えつけてくるのです。
 
そのせいで、アダルトチルドレンの多くの方が「いい親」と自分の「ひどい親」をくらべて苦しむハメにおちいっているのです。
 
また、「他の親とくらべるな」「いつまでも過去を引きずるな」と無茶を言う人もいますよね。
 
そんな鈍感な人の言うことを聞いていたら、身がもちません。
 
放っておきましょう。
 
他の親とくらべたくなるのは仕方がありません。
 
それだけ苦しい思いをしてきたのですから当然のことです。
 
「ひどい親」だと言いたくなる気もちも抑える必要はありません。
 
ただ「いい親」とくらべることだけをやめればいい。
 
つまり、この世にわずかしかいない存在と、自分の親をくらべるのをやめればいいだけです。
 
どうしてもくらべたければ「当たりさわりのない親」とくらべればいい。
 
それだけで、その膨大な怒りや恨みの炎が少しは小さくなるはずです。
 
それよりも重要なのは、あなたが本当に心底「ひどい親」に育てられたということ。
 
そして、それでも死なずに今日まで生き抜いてきたという事実です。
 
それほどまでの強さをもったあなたが、誰かがつくった「いい親ばかり」という幻想にしばられる必要なんてまったくないのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

 

アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法 <目次>

1.アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法
2.なぜ克服したはずの問題をくり返してしまうのか?
3.今までのアダルトチルドレン克服法が取りこぼしてきた盲点とは?
4.扁桃体が敏感だと自覚する
5.「あなたは強い」という事実
6.親を捨てる
7.アダルトチルドレン克服に欠かせない必要なこと
8.恩着せがましい親
9.一生懸命育てたのに!
10.あなたは本当に親不孝者なのか?
11.親にすべてをブチまけようと思う
12.親が子育ての非を認められない理由
13.親への仕返しが止められない
14.アダルトチルドレン克服の優先順位
15.親との対決に必要な覚悟
16.好きなこと、やりたいことがわからない
17.誰もわかってくれない
18.燃え尽き症候群をくり返してしまう
19.親子関係を良好にしたい
20.「してあげた」という親心
21.リラックスできない
22.体を整える
23.つき合う人を変える
24.ナイーブさを捨てる
25.人に批判されるのが怖い
26.自尊心が低い
27.アダルトチルドレンの「克服」とは?
28.感情をうまく表現できない
29.鬼のような親
30.人からの評価が気になる
31.自信よりも必要なもの
32.嘘をついてしまう
33.承認欲求が強い
34.仕事で手を抜けない
35.自己肯定感を高めたい
36.親と同じことをしてしまった
37.なぜ焦ってしまうのか?
38.不登校が許されなかった人
39.今の仕事が向いていない
40.勇敢であるということ
41.人間関係がうまくいかない
42.孤独を磨き上げる
43.努力しても嫌われつづける人
44.いつも自分ばかり残業している
45.快楽と上手につき合おう
46.自分のなかに基準がない
47.面倒くさがりをなおしたい
48.自分に合った働き方を見つけたい
49.他人に興味がもてない
50.自分に興味がもてない
51.人の顔色をうかがってしまう
52.私は変われるでしょうか?
53.どこに行っても同じだぞ!
54.自分がわからない
55.やる前から「無理」「できない」とあきらめてしまう
56.職場の人間関係がつらい
57.自分で自分をしばりつけてしまう人
58.不自由を感じてしまう原因
59.口が悪くて孤立してしまう
60.親のせいにするのは自分の甘えなのか?
61.嫌味ったらしい言い方をしてしまう
62.明るく楽しく振るまえなくなった
63.家庭環境のせいにし過ぎと言われてしまう
64.すべてを受け入れてもらいたい
65.親への憎しみが消えない
66.自分の受け入れ方
67.一人暮らしを必死になって止める母親
68.ひどい親に育てられた
69.アダルトチルドレンが子供のしつけに迷うとき
 


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