TOP | コラム一覧 | アダルトチルドレンを本気で克服する方法 | ささいなことを根にもってしまう


ささいなことを根にもってしまう

 

ささいなことを根にもってしまう

LinkIcon目次はコチラ 
 

アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法

 

第70回
ささいなことを根にもってしまう

 

┃根にもつ自分を責めてしまう

 
ささいなことをいつまでも「根にもつ人」っていますよね。
 
過去に言われたたった一言を、いつまでも恨んでしまう。
 
街角で肩がぶつかりにらんできた人への怒りが、なん年経っても忘れられない。
 
根にもつというのは、なんだか粘着質で身勝手な人のもつ習性だと思われがちです。
 
だから、根にもつ人に恨まれたら大変なことになる。
 
そんなイメージがあるのではないでしょうか?
 
でも、根にもつことで、その人自身が苦しんでいる場合がある。
 
根にもつことに悩んでいる人がいるのです。
 
もうとっくに済んだことなのに、ときおり激しい怒りが湧いてくる。
 
とてもささいなできごとだと頭ではわかっていても、いつまでも恨んでしまう。
 
ここで相手のせいにできてしまえる人は、根にもつこと自体に悩みません。
 
思い出すたびに、相手に文句を言う。
 
延々と愚痴をぶつける。
 
ときにはじっさいに復讐してしまう人もいるでしょう。
 
しかし、相手のせいにしきれない人は、根にもつ自分を責めてしまう。
 
「いったいいつまでこだわっているのだ」と、自分に嫌気がさす。
 
「こんな小さなことを許せないなんて」と自分の器の小ささに絶望する。
 
だから、なんども忘れようとするけれど、それでもやっぱりふとしたときに思い出す。
 
そして怒りに身包まれる。
 
でも相手を責めきれない。
 
けれど忘れることもできない。
 
このはざまで延々と苦しみつづけるのです。
 
 

┃根にもつ人の二つの特徴

 
根にもつことに悩んでいる人には、アダルトチルドレンだと自覚されている方が多くおられます。
 
アダルトチルドレンで根にもつタイプの人には、じつは二つの共通した特徴があるのです。
 
その一つは「全方位の人に受け止めてもらいたいと思っている」という特徴。
 
「子供の頃に満たされなかった心」を満たしてくれる人を、無自覚のうちに求めてしまっている。
 
どうしても相手に大きな期待をしてしまう。
 
だから、相手のささいな態度の変化や言い方の違いで、かんたんに傷ついてしまう。
 
「恥をかかされた」と怒ってしまう。
 
つまり「受け止めてくれなかった」と感じてしまう。
 
期待が大きいだけに、それが得られなかった思いは深い恨みへと変わってしまいやすいのです。
 
二つ目の特徴は「相手の甘えを許せない」という性質。
 
たとえば、街角で肩がぶつかった女性がこちらをにらみつけて立ち去った。
 
それを相手の「甘え」だと感じてしまう。
 
人をにらんでも決してなにもされないと信じ切っている「甘え」。
 
「このていどのことをしても私は許される」という「甘え」。
 
「私は安全だ」と思い込んでいる「甘え」。
 
なぜなら、自分は子供のころからそんな態度をほんの少しでもとっただけで、家族からとんでもない目にあわされてきたから。
 
決して許されず、危険そのものだったから。
 
にもかかわらず、迷わずこちらをにらみつけてくる相手の「甘え」が許せない。
 
しかし、なにもできずにいるうちに相手は立ち去ってしまう・・・。
 
「一言でも言い返せばよかった・・・」
 
その無念さが恨みとなって、心の奥底に溜まってしまう。
 
そして、ときおり思い出したように大炎上してしまうのです。
 
 

┃「根にもつ自分」への現実的な対処法

 
アダルトチルドレンの根にもつ二つの特徴。
 
それはとても根深く複雑なものです。
 
いったいどう対処していけばいいのでしょうか?
 
世間でよく言われるのは「相手を許せ」そして「感謝しろ」という言葉です。
 
たしかにそのとおりですよね。
 
相手を許してしまい、感謝してしまえば、キレイさっぱり根にもった恨みとはオサラバできるでしょう。
 
それができれば一番いいと、私も思います。
 
しかし、アダルトチルドレンと自覚されているほとんどの方は、すでにそのような努力をしつづけてきました。
 
それでも苦しいから、限界を超えて相手を許し、感謝する努力を重ねつづけてきました。
 
でもやっぱり、根にもってしまう。
 
そんな自分を責めてしまう。
 
にもかかわらず、世間ではまるですべての人ができるかのように「相手を許せ」「感謝しろ」と説教をたれてきます。
 
それは、アダルトチルドレンの「根にもつ苦しさ」を知らない人が思い描く、たんなる「ファンタジー」にすぎません。
 
言うなれば、幼児が「僕はウルトラマンだ」と夢見ていたり、思春期の中学生が「理想のファーストキス」について語り合っているのと大差ないということです。
 
現実はもっと過酷なものです。
 
あなたもご経験があるのではないでしょうか?
 
根にもつ恨みは、そんなファンタジーなどあざ笑るように、ふとした瞬間にかんたんに炎上してしまいます。
 
それを「許し」や「感謝」で抑えつけようものなら、反発されてより大きくなってしまうだけ・・・。
 
もしそれを「努力が足りないだけだ」と、あなたに言う人がいるのなら。
 
今すぐその人に100キロのダンベルを背負って富士登山をしてもらい、あきらめたら「努力が足りないだけだ」と言ってあげましょう。
 
重要なのは、根にもつ恨みを真正面からねじ伏せることではない。
 
根にもつ恨みを、遠巻きに管理する。
 
感情を「マネジメント」することです。
 
感情は自然と出てきてしまうもの。
 
恨みの意志を無視してコントロールするのではなく、尊重しながらマネジメントするのです。
 

参照記事
感情をコントロールするのではなくマネジメントするとはどういうことか?
感情マネジメント

 
そして、できるだけゆっくりと呼吸をすることです。
 
さらに、根にもつ恨みの炎上を予防するために、恨みを思い出しやすくする人、思い出しやすい場所にはできるだけ近づかないことです。
 
その上で、根にもたない自分になっていくために、人と接するときは、アダルトチルドレン特有の「二つの特性」を意識することです。
 
つまり「三理一体」で取り組んでいくということ。
 

参照記事
三理一体の法則について詳しく解説しています
三理一体の法則とは?

 
そうして少しずつ「根にもつ自分」と上手につきあっていく。
 
それが、ファンタジーではない「現実的な対処法」なのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

 

アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法 <目次>

1.アダルトチルドレンを「本気」で克服する方法
2.なぜ克服したはずの問題をくり返してしまうのか?
3.今までのアダルトチルドレン克服法が取りこぼしてきた盲点とは?
4.扁桃体が敏感だと自覚する
5.「あなたは強い」という事実
6.親を捨てる
7.アダルトチルドレン克服に欠かせない必要なこと
8.恩着せがましい親
9.一生懸命育てたのに!
10.あなたは本当に親不孝者なのか?
11.親にすべてをブチまけようと思う
12.親が子育ての非を認められない理由
13.親への仕返しが止められない
14.アダルトチルドレン克服の優先順位
15.親との対決に必要な覚悟
16.好きなこと、やりたいことがわからない
17.誰もわかってくれない
18.燃え尽き症候群をくり返してしまう
19.親子関係を良好にしたい
20.「してあげた」という親心
21.リラックスできない
22.体を整える
23.つき合う人を変える
24.ナイーブさを捨てる
25.人に批判されるのが怖い
26.自尊心が低い
27.アダルトチルドレンの「克服」とは?
28.感情をうまく表現できない
29.鬼のような親
30.人からの評価が気になる
31.自信よりも必要なもの
32.嘘をついてしまう
33.承認欲求が強い
34.仕事で手を抜けない
35.自己肯定感を高めたい
36.親と同じことをしてしまった
37.なぜ焦ってしまうのか?
38.不登校が許されなかった人
39.今の仕事が向いていない
40.勇敢であるということ
41.人間関係がうまくいかない
42.孤独を磨き上げる
43.努力しても嫌われつづける人
44.いつも自分ばかり残業している
45.快楽と上手につき合おう
46.自分のなかに基準がない
47.面倒くさがりをなおしたい
48.自分に合った働き方を見つけたい
49.他人に興味がもてない
50.自分に興味がもてない
51.人の顔色をうかがってしまう
52.私は変われるでしょうか?
53.どこに行っても同じだぞ!
54.自分がわからない
55.やる前から「無理」「できない」とあきらめてしまう
56.職場の人間関係がつらい
57.自分で自分をしばりつけてしまう人
58.不自由を感じてしまう原因
59.口が悪くて孤立してしまう
60.親のせいにするのは自分の甘えなのか?
61.嫌味ったらしい言い方をしてしまう
62.明るく楽しく振るまえなくなった
63.家庭環境のせいにし過ぎと言われてしまう
64.すべてを受け入れてもらいたい
65.親への憎しみが消えない
66.自分の受け入れ方
67.一人暮らしを必死になって止める母親
68.ひどい親に育てられた
69.アダルトチルドレンが子供のしつけに迷うとき
70.ささいなことを根にもってしまう
71.なにをすればいいのかわからない…
 


おかげ様でコラム数500本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
もちろん<無料>でお読みいただけます。