距離感がわからない人へ|LINE・職場・友人関係に疲れてしまう本当の理由
「距離感がわからない」。
その悩みは、ただ人付き合いが苦手という一言では片づけられない苦しさがあります。
LINEの返信ひとつで何時間も悩む。
近づきすぎても苦しく、離れすぎても不安になる。
人に合わせようと努力するほど、自分がわからなくなっていく。
この記事では、そんな距離感がわからないという苦しみを、あなたのコミュニケーション能力の問題としてではなく、じつは「正しい距離感なんてない」というまったく新しい視点から見直し、解決策をお伝えします。
┃執筆・監修:
生きづらさ専門カウンセラーしのぶかつのり
日本トランスパーソナル学会理事
セロトニントレーナー(有田秀穂・東邦大学名誉教授認定)
著書:『生きづらさから脱け出す実践法』(コスモス・ライブラリー)
【略歴】 幼少期の虐待、植物嫌悪症、重度のうつ病、精神障害者手帳の取得という状況から、脳生理学・心理学・環境設計を融合させた独自の回復メソッド「三理一体の法則」を体系化。東邦大学医学部名誉教授・有田秀穂博士の査読を受けた論文を上梓。自身の当事者経験にもとづいた「超・当事者目線」のカウンセリングを提供し、延べ8,000件以上の相談実績をもつ。現在は、脱世間起業塾「Adic」やオンラインサロンを主宰し、社会に適応できず苦しむ人々が「生きづらさをチカラに変える」ための支援をおこなっている。
この記事のポイント(要約)
距離感がわからないという苦しみは「距離感の正解」があるという社会の誤解によって起きている
距離感がわからない責任を生きづらい人が一方的に負わされるのは、社会に「相互異物感」が足りないから
どんなに努力しても距離感が合わないときは「Don'tか?Can'tか?」で見極める
距離感を無理に合わせて苦しむくらいなら「脱世間」して、自分に合う世間を選ぶ
1. 距離感がわからない苦しみは日常の小さな場面で積み重なっていく
人との距離感がわからない。
この悩みは、ただ「人づきあいが苦手」という一言では、とても片づけられないものです。
また、距離感がわからない苦しみは、その細かさゆえに、周囲から理解されにくい苦しみでもあります。
「そんなこと気にしすぎだよ」と言われれば、それまでに見えてしまう。
けれど本人の中では、その小さな迷いが一日中つづいているのです。
ここでは、距離感がわからなくなりやすい場面を、LINE、職場、友人関係、恋愛・家族の4つに分けて整理してみます。
┃ LINEで距離感がわからない
たとえば、LINEを送るだけでも時間がかかる。
最初は、ほんの短い返事を送るつもりだった。
けれど、書いているうちに、
「これだと冷たく見えるかもしれない」
「絵文字をつけた方がいいだろうか」
「でも絵文字をつけると、なれなれしいと思われるかもしれない」
と、何度も文面を直してしまう。
送信ボタンを押したあとも、落ち着かない。
既読がつかないと不安になる。
既読がついても返信がないと、もっと不安になる。
たった数時間返事が来ないだけで、
「何か変なことを言ったのではないか」
「嫌われたのではないか」
と頭の中で何度も会話が再生されてしまう。
そうして、たった一通のLINEに、半日も心を持っていかれることがあります。
(私もそうなのでLINEはやっていません)
今の時代、距離感の苦しみがもっとも濃縮されやすいのが、LINEかもしれません。
文字だけだからこそ、温度が読めない。
だから、小さな反応に心が大きく揺れてしまうのです。
しかも、LINEは終わりが見えません。
会話が終わったあとも、画面を見返してしまう。
返信はすぐした方がいいのか迷う。
早すぎると暇だと思われそうで怖い。
遅いと冷たいと思われそうで怖い。
文量が長すぎないか不安になる。
相手の返信が短いと不安になる。
返事がない時間が耐え難い。
誘いの文章を何度も書き直してしまう。
追いLINEしたいが、嫌がられそうでできない。
相手の「。」の有無だけで気持ちを読み取ろうとしてしまう。
それが、何時間もつづくことがあります。
世間の人たちは、それを自然にやっている。
けれど、自分にはその「自然」がわからない。
だから、LINEをすることだけでも、常に試験を受けているようになってしまうのです。
┃職場での距離感がわからない
職場でも同じです。
朝、同僚にどのくらいの明るさで挨拶すればいいのか。
雑談に入った方がいいのか。
それとも、余計なことを言わずに仕事だけしていた方がいいのか。
昼休みに一緒にいた方がいいのか、一人でいた方がいいのか。
少し距離を取ると「付き合いが悪い」と思われそうで、近づくと今度は「踏み込みすぎた」と感じてしまう。
そのたびに、体がこわばる。
会話が終わったあとも、
「さっきの言い方は変だっただろうか」
「あの沈黙はまずかったのではないか」
「相手の表情が一瞬曇った気がする」
と、何度も何度も思い返してしまう。
「仕事」という目的だけではなく、人間関係の空気を読むことも強く求められるので、よけいに緊張する。
そもそも、朝の挨拶をどのテンションですればいいのかわからない。
昼休みに一人でいると浮く気がする。
かといって輪に入ると疲れ切ってしまう。
上司にどこまで本音を話していいのかもわからない。
話しかけるタイミングを考えすぎて、結局話しかけられない。
同僚が少し不機嫌そうに見えるだけで、自分が何か悪かったのではないかと考えてしまう。
会議や雑談のあと、一人反省会が始まる。
「どの距離感が正解なのか」がわからない。
「仕事そのもの」より、「空気の読み方」の方にエネルギーを使い果たしてしまう。
だから、一日が終わる頃には、人と関わった疲労でぐったりしてしまうのです。
┃友人関係で距離感がわからない
友人関係でも、苦しさは続きます。
こちらから誘わなければ関係が薄くなる気がする。
でも、誘いすぎると重いと思われる気がする。
相談したいことがあっても、どこまで話していいのかわからない。
軽く話せば、わかってもらえない。
深く話せば、相手に困惑されてしまう。
だから、結局どの距離にいても落ち着かない。
近づけば苦しい。
離れても苦しい。
そのあいだの「ちょうどいい距離」が、どこにあるのか見えないのです。
どのくらいの頻度で連絡すれば「自然」なのかもわからない。
沈黙が続くと「何か話さなければ」と焦る。
相手のテンションが少し低くなっただけで嫌われた気がしてしまう。
大きく傷つけられたわけではない。
ひどい言葉を言われたわけでもない。
ただ、小さな違和感が積み重なっていき、ダメージになっていく。
同じことをしても、ある人には「親しみやすい」と受け取られ、別の人には「踏み込みすぎ」と受け取られることがあります。
だから、「どうすればうまくいくのか」を学ぼうとしても、だんだんわからなくなっていく。
その結果、人と関わる前から疲れるようになってしまうのです。
いかがでしたでしょうか?
このような、どこまでも葛藤が追いかけてきて人生を埋め尽くしてしまう状態を「葛藤の無限後退」と呼んでいます。
参考記事
生きづらさとはいったい何か?
「葛藤の無限後退」について詳しく解説しています。
LINEの間。
会話の沈黙。
相手の表情。
誘う頻度。
返事の温度。
その一つひとつに葛藤が生まれ、気づけば人間関係そのものが葛藤に埋め尽くされていく。
だから、距離感がわからない苦しみは、外から見るよりずっと深いのです。
「考えすぎじゃない?」なんて、軽率なアドバイスで解決できる話ではありません。
毎日の小さな場面で、自分の存在の置き場所がわからなくなっていく。
それの葛藤の絶え間ない連続こそが、人との距離感がわからない苦しみ底にベタッ…と横たわっているのです。
2.距離感を直そうとして、ここまで努力してきた人へ
ここまで読んでくださったあなたは、人と距離感を「合わせよう」として、たくさん努力してきた人だと思います。
ただ苦しんでいただけではない。
むしろ、人一倍、人間関係をうまくやろうとしてきた。
カウンセリングの現場でお話をうかがっていても、そういう人が、とても多いのです。
たとえば、コミュニケーションの本を読んできたかもしれません。
雑談力。
聞き上手になる方法。
好かれる話し方。
空気の読み方。
魅力的な人だと思われるLINEテクニック。
相手を不快にさせないマナー。
そういった情報を、一生懸命学んできたかもしれません。
職場でも、できるだけ感じよく振る舞おうとしてきた。
明るく挨拶した方がいいのか。
雑談に参加した方がいいのか。
でも、出しゃばりすぎてはいけない。
かといって、静かすぎても感じが悪い。
その「ちょうどいい」を探して、ずっと周囲を観察し続けてきた。
「正しい距離感」を探してきたのではないでしょうか。
けれど・・・、
それでも、この悩みは解消できなかった。
むしろ、努力するほど疲れていった。
頑張ったのに、人から嫌われてしまった。
だから、人と関わるたびに神経がすり減っていく。
会話を「楽しむ」より、「間違えない」が優先になる。
そうなれば当然、人と会ったあと、どっと疲れてしまう。
そしてまた、「自分の距離感がおかしいのだろうか」と反省する・・・。
この苦しさは、とても孤独です。
なぜなら、周囲からはすごく見えづらい苦しみだからです。
それでも本人は、内側で、ずっと緊張している。
ずっと周囲を観察している。
ずっと「間違えないように」生きている。
だから、安心できないのです。
私自身も、世間の距離感に合わせようとして、自分の内側が削られていく感覚を抱えて生きてきました。
自分はなんでこんなにもコミュニケーション能力が無いのだろうと、自分を責めて生きてきました。
どうして「自然な距離」が取れないのだろう、と。
3.距離感がわからない人は、本当にコミュニケーションが苦手なのか?
ここで、一つ大事なことがあります。
ぜひ、あなたに知っておいていただきたいことです。
それは、距離感がわからない人は、「コミュニケーションが苦手なわけではない」ということです。
むしろ「コミュニケーションが得意」な人ばかりだという事実です。
おかしなことを言っているように聞こえるかもしれません。
でも本当なんです。
これは、長年、生きづらい方を専門にご相談をお受けし、生きづらい方のオンラインサロンを運営してきて知った事実です。
参考記事
生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
「なぜ生きづらい人がコミュニケーションが得意と言えるのか?」について詳しく解説しています。
距離感がわからない人は、コミュニケーションが得意。
ただし、そのコミュニケーション方法は、世間のコミュニケーション方法とはだいぶ違う。
だから、コミュニケーション自体が苦手だと思い込んでしまいやすいのです。
たとえば、生きづらい人は職場の雑談などは苦手です。
目的のない会話。
テンポの速いノリ。
軽いリアクション。
空気を読みながら盛り上がる感じ。
こうした「世間のコミュニケーション」は、苦しく感じる人が多いでしょう。
けれど一方で、深いテーマをじっくり語ることは苦ではない方が多い。
人生の苦しみ。
生きづらさ。
仕事への葛藤。
生きる意味。
そういう話になると、ゆっくりと、でも驚くほどスムーズに、しっかりと相手に伝わる対話ができる人がいるのです。
つまり、「コミュニケーション能力がない」のではなく、「得意なコミュニケーションの型」が違うだけなのです。
距離感がわからないという悩みを解決するためには、まず、この原因に気づくことがとても大切です。
┃世間の距離感は、近すぎるのに遠すぎる
世間の人間関係を見ていると、不思議なことがあります。
それは、妙に近いのに、妙に遠いことです。
毎日顔を合わせる。
雑談する。
空気を読む。
テンションを合わせる。
プライベートな空気に半ば強制的に触れ合う。
その意味では、とても近い。
けれど一方で、本当に苦しいことや、深い葛藤については、急に距離を取られることがあります。
「重い話はやめよう」
「そんな深く考えなくていいよ」
「もっと気楽にいこうよ」
そうやって、深い部分は遠ざけられてしまう。
つまり、世間の距離感には、
軽い部分は近い、深い部分は遠い
という特徴があるのです。
これが、生きづらい人には混乱を生みやすい。
なぜなら、生きづらい人は、人生の「軽い部分」にはあまり興味がなく、人生の「深い部分」で人とつながりたい感覚を持っていることが多いからです。
だから、世間の人たちのように、毎日近くにいるのに、誰とも深くつながろうとしない
雑談はしている。
笑ってもいる。
でも、人生の「深い部分」については、異常なまでにタブー視してくる。
そんな軽薄な距離感が、人生と真摯に向き合っている生きづらい人にとっては、どうしても合わないのです。
┃適度な距離・目的のある対話・慎重な話し方なら力を発揮できる
だから、生きづらい人は、次のような「コミュニケーションの型」だと話しやすいのです。
毎日会わなくていい
直接会わなくてもいい
話す目的が明確
深いテーマを扱える
慎重に言葉を選べる
相手も無理に高いテンションを求めない
こういう条件です。
しかも、生きづらい人のコミュニケーションは、相手の深い苦しみについての配慮があります。
軽々しく踏み込まない。
言葉を慎重に選ぶ。
相手の痛みに心から共感し同情できる。
だから、生きづらい人同士は、とても深い対話ができるのです。
問題は、そのようなコミュニケーションが、のん気な世間のコミュニケーションの場面では求められていないということです。
そのため、生きづらい人は「私がおかしいのではないか」と感じやすくなってしまう。
だから、本当に必要なのは、「世間の距離感」に無理やり自分を合わせることだけではありません。
決して、世間の距離感が正解なわけではないという事実を知ること。
そして、生きづらい自分に合った距離感を知ることなのです。
4.距離感のズレは、どちらか一方だけの問題ではない
生きづらさ専門カウンセラーとして多くの方のお話を伺っていると、距離感の悩みは、単なる会話技術の問題ではないと感じます。
もっと深いところで、人と人との「感性そのもの」がズレているのです。
だから、「どちらのコミュニケーションの型が正しいのか?」という、単純な問題ではないということです。
距離感が合わないとき、私たちはつい「原因探し」を始めます。
自分が悪いのか、世間が悪いのか。
自分が正解なのか、世間が正解なのか。
けれど、距離感が合わないのは「感性」ですから、正解はありません。
だから、どうしても毎日連絡を取りたい人もいれば、深い話を大切にする人もいます。
お互いの感性が違う。
お互いの距離感の基準が違う。
どっちが悪いというよりも「相性が悪い」のです。
そのような、お互いの感性の違いをしっかり感じ合うことを、私は「相互異物感」と呼んでいます。
参考記事
異物として生きて
世間から異物として扱われてきた私がたどり着いた「相互異物感」について詳しく解説しています
私たちの住むこの社会は「相互異物感」がかなり薄い、とても稚拙な社会です。
みんながほとんど同じ感性をもっていると思い込んでいる。
そして、その感性が正解であると思い込んでいる。
だから、その感性からはずれた人の方が自分たちに合わせる「べき」だと思い込んでいる。
そのため、距離感がわからないと悩む人は、自分に欠陥があると思い込まされてしまっているのです。
もしくは逆に、「世間が間違っている」と責める気もちに苛まれることもあるでしょう。
それはいずれも、とても苦しいことですよね。
だからこそ「相互異物感」を大事にする。
互いは決して交じり合うことができない「異物」であると認め合うことで、互いの距離感を尊重しながら生きていくことができる。
そして、自分の距離感を堂々と守っていくことができるのです。
5.世間の距離感に「合わせない」のか「合わせられない」のか?
「距離感がわからない」と悩む私たちにとって、もう一つ大切な考え方があります。
それは、自分は世間の距離感に、
「合わせないのか」
それとも、
「合わせられないのか」
という違いです。
人は、努力である程度は適応できます。
新しい環境に慣れることもある。
苦手だったコミュニケーションが改善することもあるでしょう。
しかし、何年も努力し続け、心や身体が崩れるほど苦しくなっているなら。
それは「Can't(できない)」領域に入っているのかもしれません。
私はこれを、「Don'tとCan'tを見極める」と、よくお伝えしています。
参考記事
人に嫌われてしまう
「Don'tとCan'tの見極め方」について詳しく解説しています。
できないことをやろうとすれば、当然疲れ切ってしまいます。
なぜなら「できない」からです。
できないことは、どんなに努力してもできません。
だからこそ「できない」わけです。
自分の意志で「やらない」わけではない、「できない」わけです。
果たして、距離感を合わせることは、自分にとって「やらない」ことなのか「できない」ことなのか?
つまり、努力さえすればできることなのか、どんなに努力してもできないことなのか?
そこを見極めなければ、努力しても、ただただ苦しくなるだけになってしまいます。
┃努力しても苦しくなるなら「努力の方向」を疑ってよい
真面目な人ほど、「まだ努力が足りない」と考えます。
あなたもきっと、そのお一人でしょう。
もっと空気を読まなければ。
もっと感じよく振る舞わなければ。
もっと気軽に話せるようにならなければ。
もっと返信をうまくしなければ。
そうやって、自分を訓練し続ける。
けれど、その努力によって、人生全体がどんどん苦しくなっていくことがあります。
職場に行くだけで緊張する。
LINEの通知音で心拍数が上がる。
誰かに誘われると、うれしいより先に疲労感が来る。
雑談の輪に入ったあと、帰宅して動けなくなる。
もしそこまで苦しくなっているなら、一度、「努力すれば距離感を合わせられるようになる」という前提そのものを疑ってみてもよいのです。
もちろん、努力そのものを否定したいわけではありません。
ただ、問題は「努力の方向」です。
「Can't」に、自分のエネルギーを使っていないか。
一度立ち止まって考えてみるということです。
6.距離感が合わない職場や人間関係から離れ、自分に合う世間を選び直す
ここまでお読みいただいたあなたの中には、
「距離感がわからない自分が間違っている」
という感覚が、少しだけやわらいできているかもしれません。
そんなあなたにお伝えしたい解決策があります。
それは「世間を選ぶ」ということです。
私たちは、つい「世間」を一つだと思ってしまいます。
今いる職場。
今いる友人グループ。
今いる家族的な空気。
その距離感が、普通だと思い込んでしまう。
しかし、今いる世間だけが、世間ではありません。
雑談を頻繁に求める世間もある。
一方で、必要以上に干渉しない世間もあります。
必要なのは、無理に今の世間へ適応し続けることではなく、
「自分に合う世間を選び直す」
ということだと私は考えています。
参考記事
世間のしがらみから脱け出したい
「世間は選びなおせる」ということについて詳しく解説しています
私はこれを「脱世間」と言っています。
今いる世間から脱け出して、自分に合った世間を選び直すということです。
これは、今いる世間を否定する話ではありません。
ただ、「今いる世間の距離感だけが正解ではない」ということなのです。
┃選び直す「世間」の条件
では、どのような世間なら、距離感に悩みやすいあなたが呼吸しやすくなるのでしょうか。
それは、あなたの感性を「ふつう」だと感じてくれる世間です。
あなたの距離感を「当たり前」だと感じている世間です。
もちろん、今までそのように感じてくれる人には、あまり会えなかったかもしれません。
だから、そのような人ばかりが集まったコミュニティは、あまりないかもしれません。
でも、オンラインが当然の時代です。
逆に自分からそのような人を集めて、自分で世間を作ることだってできます。
私自身、そうしてAdic Salonという自分の居場所を創りました。
そしてその方法を「脱世間起業」と呼んでいます。
お金を儲けることが目的ではない起業。
自分を「ふつう」だと感じてくださる人に集まってもらうための起業。
自分が「ふつう」になれる居場所を創るための起業です。
私は、学校でも会社でも感性が合わず、人から嫌われ、排除されて生きてきました。
でも・・・、
今は、そんな私の感性の方が「ふつう」だと思ってくれてる人とともに、今過ごすことができています。
もちろん、私が一般的な日本社会から見れば「異物」であることは、会員のみなさんもわかっておられます。
でも一方で、「しのぶさんが、そんなに人から嫌われるなんて、ちょっと信じられないですね」とも言ってくださるのです。
それくらい、会員のみなさんにとっては私の方が「ふつう」だと感じてくださっているということでしょう。
世間は選べるし、創れるのです。
自分を「ふつう」だと感じてくれる人を集める「脱世間起業」の3ステップは、下記の記事でご紹介していますので、どうぞご覧ください。
参考記事
「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の本音と具体的な対処法
脱世間起業の3ステップについて詳しく解説しています。
7.距離感が合わない場所から堂々と逃げるために
距離感が合わない場所に居続けることは、想像以上に人を消耗させます。
いつも誰かの顔色を読んでいる。
雑談の温度感を間違えないよう神経を張っている。
LINEの返信速度に怯えている。
近づきすぎて嫌われないか不安になり、離れすぎて冷たいと思われないか不安になる。
そういう緊張を、毎日、何十年も続けている人もいます。
私もその一人でした。
そういう苦しみの中にいるときほど、「ここから離れてはいけない」と思い込んでいることがあります。
職場なのだから我慢しなければ。
友人なのだから付き合わなければ。
社会人なのだから適応しなければ。
そうやって、自分を追い込み続けてしまう。
しかし、本当に限界が来ているなら。
距離感が合わない場所から、堂々と逃げましょう。
もしかしたら、逃げることは弱いことだなんて思ってしまうかもしれません。
でも、そんな心配はご無用です。
なぜなら「逃げることはチャレンジ」だからです。
世間では、「逃げる」という言葉は、どこか否定的に扱われやすい。
弱い。
甘えている。
根性がない。
そういう空気があります。
けれど、本当にそうでしょうか?
たとえば犬を見て、ある人にとってはペットに見えても、別の人にとっては猛獣だと感じられるでしょう。
毎日雑談が飛び交う空間。
それらが苦しくない人もいます。
一方で、それによって神経が削られていく人もいる。
つまり「何を猛獣と感じるか」は人それぞれなのです。
大事なのは「自分にとって、その場所は本当に安全なのか」ということなのですから。
しかし、現実には、逃げることは簡単ではありません。
今の職場を離れれば、収入が得られない時期があるかもしれない。
人間関係を整理すれば、後ろ指を指されるかもしれない。
弱い、情けない、だらしないと責められるかもしれない。
だからこそ、逃げることは「チャレンジ」なのです。
そうかんたんにはできない、とても勇気のいる選択なのです。
だから、堂々と逃げていい。
今の世間から逃げ出していい。
そして、自分が快適な距離感で生きられる世間を創ればいい。
それは、あなたがあなたを守ってあげる「勇敢なチャレンジ」なのですから。
参考記事
堂々と逃げよう - 逃げることは悪いことなのか?
逃げるというチャレンジについて詳しく解説しています。
FAQ.「距離感がわからない」という悩みに関するよくあるご質問
┃Q. 距離感がわからないのは、コミュニケーションが苦手だからですか?
必ずしもそうとは限りません。
この記事でもお伝えしてきたように、「世間の距離感」と相性が悪いだけという場合があります。
たとえば、
気軽な雑談は苦しい。
テンポの速い会話についていけない。
距離の近いノリが怖い。
しかしその一方で、
一対一やオンライン、文章などなら深く話せる。
慎重に言葉を選べる環境なら対話できる。
目的のある話し合いなら力を発揮できる。
そういう方は少なくありません。
生きづらい人はじつは「コミュニケーションが得意」という事実もあります。
ただ、それが世間で主流のコミュニケーション様式とズレているため、「苦手」というラベルで処理されてしまいやすいのです。
┃Q. LINEでの距離感がわからないのはなぜですか?
LINEは、距離感の基準が非常に見えにくいからです。
返信速度。
既読後の間。
絵文字の量。
文の長さ。
誘い方。
追いLINEのタイミング。
どれも「正解」が明文化されていません。
しかも、人によってかなり基準が違います。
すぐ返信する人もいる。
数日空ける人もいる。
短文が自然な人もいる。
長文で安心する人もいる。
だから、相手に合わせ続けようとすると、終わりのない調整作業になりやすいのです。
ですので、生きづらい人に、私はそもそもLINEをおすすめしていません。
もし、使わないという選択が難しいなら「自分の距離感」を見つけてそれを基準にするしかないのが現実的な状況です。
そして、LINEなどで四六時中つながり続ける関係が苦しいなら、そもそも距離を保てる関係の人だけを選ぶ。
即レス文化がつらいなら、そうではない人間関係を探す。
その方向で考えてみてもよいのです。
┃Q. 職場で距離感がわからないときはどうすればいいですか?
まず、「業務上必要な距離」と、「雑談上の距離」を分けて考えるのが効果的です。
距離感に悩みやすい人は、すべての場面ですべての関係をうまくやらなければと思い込みやすい。
しかし、職場では「業務が回る距離感」が保てれば十分な場面も多くあります。
また雑談でも、「つまらないなと思いながら参加する」という距離感をもって参加してもまったくかまいません(じっさい大した話はしていないのですから)
無理に全員と親密になろうとしなくてもよい。
無理にちゃんと会話しなくてもよい。
世間の正解は無視して、自分なりの距離を探すところからはじめてみるのが、現実的な解決策だと私は考えています。
┃Q. 友人との距離感が近すぎると言われたらどう考えればいいですか?
まず、「自分だけが悪かった」と即断しなくてよいと思います。
もちろん、その場を保つために謝ることは仕方がないかもしれません。
ただ実際は、「相手の距離感基準」と「自分の距離感基準」の相性が悪かっただけということもあります。
自分にとって自然な近さが、相手には近すぎた。
逆に、自分にとって適度な距離が、別の人には冷たく感じられることもあります。
だから、「正しい距離感」というより、「誰となら距離感が合いやすいか」という視点が大切になります。
┃Q. 距離感が近い人にどう接すればいいですか?
一気に離れると角が立ちやすいので、可能であれば徐々に距離をあけたほうがいいでしょう。
たとえば、
LINEの返信間隔を伸ばす。
会う時間を短めにする。
話すテーマを限定する。
誘いへの即答をやめる。
一人の時間を先に確保する。
そうやって、小さな境界線を広げていく。
距離感が近い人は、悪意なく近づいている場合もあります。
だからこそ、「察してもらう」だけではなく、自分側で距離を調整する必要が出てくることもあるのです。
ここでも大切なのは、「相互異物感」の視点です。
どちらが悪いではなく、距離感の種類が違う。
その前提で境界を作ると、必要以上に罪悪感を抱え込みにくくなります。
┃Q. 距離感が合わない人間関係から離れるのは「逃げ」ですか?
そもそも逃げること自体に、善悪はありません。
だから逃げる必要がある人間関係ならば、逃げたほうがいいでしょう。
世間では誤解されていますが、逃げることは「楽な道」ではありません。
だから「逃げることはチャレンジ」です。
ゆえに、堂々と逃げる。
自分に合わない距離感から、自分を守るために離れる。
それは、弱さではなく、猛獣に襲われたときと同じように、適切な人生判断の一つなのです。
最後に…距離感がわからない自分を受け容れられないあなたへ
最後までお読みいただきありがとうございます。
ここまでお読みいただいたあなたの中には、もしかしたら・・・、
「脱世間しろと言われても・・・」
「逃げろと言われても・・・」
という思いが湧いてきているかもしれません。
たしかに、そうですよね。
それらをするためには、まず、距離感がわからないということが、自分にとって「Can't」だと認める必要がありますから。
つまり、どんなに頑張っても世間の距離感には合わせられないと認める必要があります。
それは、自分が「ふつう」から外れていると認めることになります。
そうかんたんに受け容れられないのが当然だと思います。
だから、もしよかったら、「ふつう」ではない自分を受け容れた先輩たちの実話に触れてみませんか?
生きづらい自分を受け容れることで、前よりグッと楽に生きられるようになった人たちの経験談です。
「悩みの階層」が深くて、なかなか人には通じない生きづらさを抱えた人たちが、どうやって自分を受容することができたのか?
それぞれの方たちが取った、数々の工夫や具体策を知ることができます。
私のメルマガで、その実例をたくさん見ることができますので、もしよかったらあなたもぜひご登録ください。
「悩みの階層」が深いあなたが、自己受容されるきっかけになれば幸いです。
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり
生きづらい人生の歩き方 <目次>
1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたときの「一段深い」対処法
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.生きづらさへの対処がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
148.FIRE達成!で、どうするの?
149.「気にしている」のではなく「気になっている」のです
150.「自分の本質」を見えなくさせるもの
151.生きづらい人が死ぬときに後悔しない方法
152.生きづらい人のための「お金を使う優先順位」
153.「傷の舐め合いはよくない」は本当か?
154.自己憐憫のススメ
155.お金の魔力から逃れる方法 - チェックリスト付き
156.生きづらさをチカラに変えるとは?
157.「成長」を手放し人生を「成熟」させるコツ
158.生きづらい人が理想のサービスに出会えない理由
159.扁桃体に悪い8つの習慣
160.生きづらさを武器にして「自爆」したカウンセラーの告白
161.お手軽スピリチュアルに壊された人生
162.美女やイケメンんだって生きづらい - 恵まれていてもなぜ苦しいのか?
162.美女やイケメンんだって生きづらい - 恵まれていてもなぜ苦しいのか?
163.変わりたいのに変われない本当の理由|自分を変えずに人生を変える方法
164.なぜ自責をやめたいのにやめられないのか?苦しみの正体と3つの対処法
165.なぜ自責をやめたいのに止まらないのか?苦しみの正体と3つの対処法
166.職場に馴染めないのは自分のせい?辞めるべきか我慢すべきか迷うあなたに
167.頑張る自分になる vs 頑張れない自分を受容する|本当の出口はどちらか?
168.距離感がわからない人へ|LINE・職場・友人関係に疲れてしまう本当の理由
169.生きづらい原因を探すときにやってはいけない5つのこと
170. 自分は普通じゃないと感じるあなたへ┃普通になれない苦しみを終わらせる方法
171.自分を受け入れたいのに受け入れられない。その意外な理由と根本的な解決法
172.生きづらさ解決の三段階論 - 消せない苦しみを抱えたあなたへ
173.生きづらさ解決を阻む、もっとも強い誘惑
おかげ様でコラム数500本突破!



生きづらい原因を探すときにやってはいけな...
頑張る自分になる vs 頑張れない自分を...
「読むと心が強くなるコラム」一覧