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誰にも理解されない苦しみの乗り越え方

 

理解されない苦しみを表現した画像

 

わかりにくい不幸

 

第2回
わかりにくい不幸を乗り越える大原則

 
「わかりにいく不幸」を抱えている人が、
その苦しさを乗り越えるためには、
いったいどうすればいいのでしょうか?
 
結論から書いてしまいますと、
他人に理解してもらうことをあきらめることです。
 
『わかりにくい不幸』には、
一つの大原則があります。
 
それは、
 
“理解を求めると破綻する”
 
という原則です。
 
親子関係も破綻しますし、
親戚関係も破綻しますし、
夫婦関係も破綻しますし、
友人関係も破綻します。
 
そして何より、
自分の生活や心が破綻してしまいます。
 
だから、
『わかりにくい不幸』を
乗り越えるために
この大原則だけは常に頭の片隅、
いや頭の中央に置いておきたいものなのです。
 
なぜなら、
 
“他人は私ではないから”
 
です。
 
もっとストレートに言ってしまえば、
人は絶対に他人の感情を
『本当に』理解することはできないからです。
 
ちょっぴりさみしい話ですが・・・。
 
どんなに真剣に話を聴いてくれる友人も、
優しく抱きしめてくれる恋人も
親身になってくれる親や親戚も、
あなたの苦しみを
『本当に』理解することはできません。
 
あなたのために心を痛めて、
心の底から心配してくれていても、
『本当に』理解することはできませんよね。
 
あなたが感じているとおりに、
その苦しみを理解することなど
あなたと心が入れ替わらない限り、
やりたくても出来ないからです。
 
でも、
もし相手が自分の苦しみを
理解してくれたとしたら・・・。
 
そうだとしても、
そのことを確かめる方法もまた
存在しないのです。
 
もし相手が
「寸分たがわず君の苦しみを理解したよ」
と言ってくれたとしても、
それを確認する方法はありません。
 
本当は
理解できていないかもしれません。
 
相手が
『本当に』理解してくれたかどうかなど
どうやっても確かめられないのです。
 
だから、
『あなたが苦しんでいるという事実』
そのことだけでも認めてくれる人、
解ってくれる人がいたとしたら、
それでもう最高の状態ではないでしょうか。
 
あなたが抱える不幸自体は
残念ながら理解できない。
 
その不幸が与える
すさまじい苦しさも
残念ながらわからない。
 
でもあなたが、
苦しんでいるということだけは
理解できる。
 
『あなたが苦しんでいるという事実』
だけは知ってくれている。
 
それで相手にとってはもう
出来る限り最高のことをしてくれているのです。
 
とても有難い状態なのです。
 
それ以上を望んではいけない。
それ以上を求めてはいけない。
 
それ以上の理解を求めれば
 
『破綻』
 
してしまうのです。
 
相手が
やりたくても出来ないことを
望んでしまうわけですから。
 
どう頑張っても、
他人の感情を完璧には
理解できないのですから。
 
ただ
そこにこそ救いもあります。
 
もしあなたが
自分の『わかりにくい不幸』に
引け目を感じているのなら。
 
負い目を感じているのなら。
 
そしてひたすら
ガマンして耐え続けているのなら
 
その必要はないですよね。
 
なぜなら、
その苦しさは
あなたにしか解らないからです。
 
その苦しさは、
あなた固有のものです。
 
あなたにしか理解できない感情です。
 
その苦しさに
自信を持っていいのです。
 
「私は実際に苦しいのだ」と。
 
それを他人に
理解してもらおうとさえ
しなければいいのですから。
 
まずは自分で
自分が苦しんでいることを
理解してあげる。
 
そして他人に理解を求めず、
その苦しさを抱えて生きていく道を
堂々と探していくことが大切なのです。
 
その苦しさを
抱えながらでもできることを、
引け目も負い目も感じずに堂々と探していく。
 
それが、
『わかりにくい不幸』を
乗り越えるための第一歩になるのです。
 
次回からは、
『わかりにくい不幸』の事例をあげながら、
その乗り越え方を考えていきます。
 
 
Brain with Soul代表
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

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