誰にも理解されない苦しみの乗り越え方

 

理解されない苦しみを表現した画像

 

わかりにくい不幸

 

第8回
強さの証明

 
あなたは幼い頃に、
とても苦しい経験をしてきました。
 
いえ、苦しいなんて言葉では
とても表現できない。
 
思い出されるたびに、
身を焼かれるような怒りに包まれる。
 
そんな屈辱を味わいました。
 
そして、その時、
あなたには、怒りと同時に、
恐怖も植えつけられました。
 
そのために、怒りと恐怖という
正反対の感情によって苦しめられる
とてもわかりにくい不幸を抱えて生きてきました。
 
しかも、そのどちらの感情も
とてつもなく強烈なレベル。
 
すべてを破壊し尽くさんばかりの怒り。
足腰の立たないほどの恐怖。
 
それが、ふとした時に
あなたを包みこむ。
 
過去の記憶とともに、
よみがえってくる。
 
しかも、
あなたの意思とは無関係に。
 
そして、怒りと恐怖と戦い続け、
疲れ果て、眠れず、起きれなくなる。
 
ボロボロの心と体で
何とか社会生活を送る。
 
まともに動けずに、
失敗をする。
 
文句を言われる。
なまけていると誤解をされる。
 
怒りに火がついてしまう。
 
でも。
 
腹が立っている相手に、
あなたはどうしても怒れない。
 
無理して怒るが、
反論されるとすぐにたじろいでしまう。
 
恐い。
 
だから、ひたすら耐える、
我慢する。
 
明らかに相手が悪いと思える時も、
あなたは頭を下げてやりすごす。
 
こんなにも、身を焼くほどの
激しい怒りに燃えているのに、
それをも凌駕する激しい恐怖のために
ひたすら耐え続ける。
 
怒りと恐怖の共存。
 
言葉では言い尽くせない
究極の苦しみ。
 
地獄の二重奏。
 
あなたはそんな自分を、
情けないと思う。
 
だらしないと思う。
 
耐え続けるしかない自分を、
弱いと思う。
 
時おり、過去のそんな日々を
自ら思い出しては自分を責め続ける。
 
とことんまで、
自信を失ってしまう・・・。
 
そんなあなたに、
私は伝えたいことがあります。
 
あなたに必要なのは、
自信よりも自覚だ、と。
 
まずあなたは、
あなたの『強さ』を
自覚することが必要なのです。
 
書き損じではありません。
 
そう。
あなたは『強い』。
 
あなたは自分を
弱いと勘違いしている。
 
とんでもない勘違いを
おかしている。
 
あなたは 『強い』。
間違いなく 『強い』。
 
その“真実” から
目をそらしている。
 
あなたは、
怒りと恐怖の共存という、
過酷な運命を乗り越えて、
今日まで生き抜いてきた。
 
過去に植えつけられた
感情に襲われながら、
耐えて耐えて耐え抜いて
生き続けてきた。
 
それほどまでの苦境に直面しながら、
それを乗り越えて、今、生きているあなたは、
間違いなく『強い』。
 
それほどまでの苦境に直面しながら、
毎日それを乗り越え続けて、
人生を投げ出さずに生き抜いているあなたは
間違いなく 『強い』 のです。
 
その“真実”から
目をそらしてはいけません。
 
目をそらしている限り、
あなたは自信を失い続けるでしょう。
 
だから、まずはこの“真実”を
受け入れましょう。
 
自分の 『強さ』 を自覚しましょう。
 
怒りと恐怖の共存は、
あなたの弱さなんかじゃない。
 
あなたの
 
『強さの証明』
 
なのです。
 
今日まで繰り返されてきた
地獄のような苦しみが、
あなたの強さを証明してくれるのです。
 
これからも
自ら過去の苦しい日々を思い出すことが
あるかもしれません。
 
過去を思い出してもかまわない。
 
でも、嘆き悲しむために
過去を思い出すのはもうやめにしましょう。
 
怒り、恨み、苦しむために
過去を思い出すのはもうやめにしましょう。
 
過去を思い出す理由はただ一つ。
 
それは、あなたが生き抜いてきた
強さを自覚するため。
 
あなたの
 
『強さの証明』
 
のために。
 
 
Brain with Soul代表
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

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