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考え方のパターンを変える技術

 

思考のアミダくじ書きかえ法

 

考え方のパターンの画像

 

第4回
アミダくじを止める練習

 
前回は、心のアンテナをいたわる
基本的な方法として“したがわない”
という感情マネジメントの手法をご紹介しました。
 
『考えてから自分で選ぶ』という、
脳が好む “手順” を取り入れる方法でしたよね。
 
そのためにはまず、
『思考のアミダくじ』が自動でスタートしてしまう瞬間を、
とらえられるようにする必要がありますよね。
 
これをいきなり
人を相手に練習すると結構難しく感じてしまうんです。
 
そこでまずは、
“機械” を相手に
『したがわない練習』 をやってみましょう。
 
これ、実際にやってみると
かなり効果がある強力な練習方法なんです。
 
例えば、信号機。
 
青になっても、
反射的には “進まない” 。
 
一旦、待ちます。
今、進む理由を考えてみましょう。
 
「待つのが嫌いだから」でもかまいません。
それから進みましょう。
 
特に今すぐ進む理由がなければ、
次の青まで待ってみましょう。
 
例えば、駅のホーム。
 
電車が来ます。
ドアが開きます。
 
“乗らない”。
 
一旦、待ちます。
今、乗る理由を考えてみましょう。
 
都心であれば、5分に一本は電車がきます。
 
それでも本当に今、
この電車に乗る必要があるのか考えてみましょう。
 
特に今すぐ乗る理由がなければ、
次の電車を待ってみましょう。
 
機械を相手に『反射的にしたがう』のを止めて、
『思考のアミダくじ』のスタートの瞬間をとらえて
自分で考えてから行動を選ぶ。
 
つまり、
 
相手からの問いかけに対して
一旦待つ練習と、
理由を考えてから自分で選ぶ練習が、
同時にできるわけです。
 
せかされることもありませんし、
失敗しても怒られることもありません。
 
ただ言うまでもありませんが、
『したがわない』からと言って、
赤信号なのに進んだり、
ドアがしまった電車に乗ろうとするのは絶対やめましょう(笑)
 
慣れてきたら、友人など、
段々と人間を相手にやってみましょう。
 
回を重ねるごとにあなたの、
 
『焦り』 『義務感』 『後悔』
 
が、グーンと減っていくのを
感じていただけると思います。
 
つまり、
 
『心のアンテナ』をいたわることができるので、
感情に振り回されない自分へと変わっていけるのです。
 
腰を据えて
ガムシャラに努力する必要は
まったくありません。
 
そんなしんどいことをしていたら
続けられないですよね。
 
逆にストレスになってしまい、
すぐにやめたくなってしまいます。
 
だから感情マネジメントは、
機械を相手にした『したがわない練習』のように、
“日常習慣” を利用するのです。
 
あらゆる日常習慣の中に、
あらゆる方法で無理なく自然に
練習法を組み込んでいく。
 
あなたは毎日、
日常習慣をこなしているだけなのに、
なぜか心か楽に、強くなっていく・・・。
 
感情マネジメントを実践していただけると、
そんな感覚を味わっていただけると思います。
 
その一つが、『したがわない練習』です。
 
あなたもぜひトライしてみてくださいね。
 
さて、アミダくじのスタートの瞬間を
とらえる方法がわかりました。
 
しかし、せっかくアミダくじを止めても、
その後に思い浮かべる“選択肢” の方で
苦労してしまう人が実はとても多いのです。
 
例えば、前回の例をとってみましょう。
 
前回は、
上司に企画書の提出をせかされた時に、
こんな理由が浮かんできました。
 
「今は他の仕事で忙しい。
ただ、ここでいきなり断るほど忙しくはないかな…。
2時間くらいの残業なら、手当ても出るし、やっても悪くないか。
かといって今の仕事を遅らせるのも避けたいな。
ただ上司もお客さんからせかされて落ち着かないのかもしれない。
ハッキリ言って嫌だけど、ちょっと優先してあげるか。
よし引き受けよう。」
 
これくらい当たりさわりのない選択肢なら、
自分の行動も選びやすいですよね。
 
でも実際は、
せっかくアミダくじを止めて
自由に選択肢を思い浮かべているにもかかわらず
 
「残業してでも終わらせねばならない」
 
「怒られるような事態はさけねばならない」
 
「上司から信頼されねばならない」
 
「いつも気にかけてくれているのだから
 嫌な顔せずにやらねばならない」
 
「自分に仕事を与えてくれている会社に
 感謝せねばならない」
 
といった、“ヤセ我慢的” な選択肢ばかりが浮かび
結局、苦しんでしまうケースが多いのではないでしょうか。
 
不自由な選択肢しかないわけですから、
今は『自分でコントロールできない状況だ』
という情報が心のアンテナに伝わります。
 
そうすれば必然的に
あなたの中のネガティブが感情が
ふくらんでしまうことになります。
 
これは、
あなたの『思考のアミダくじ』のどこかに、
 
“ねばならない”
 
という超強力な “横棒”が、
入っているからおこる現象なんです。
 
“ねばならない”という
“横棒”がある限り、
その後にいくら選択肢を思い浮かべても
不自由な選択肢しか思い浮かばなくなってしまうわけです。
 
では、どうすれば
この超強力な“横棒”をはずすことが
できるのでしょうか?
 
次回はこの、
超強力な “ねばならない”という横棒を
カコ~ンとはずす方法をご紹介いたします。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

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