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ストレスがたまる一方なのは感謝のし過ぎ?

 

感謝しない努力をしている女性の画像

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しない努力

 
第2回

感謝しない努力

 

┃感謝するにも限界がある

 
感謝しない努力なんて、誰かに聞かれたら、

「おい、ちょっと待て」

としかられてしまいそうテーマですね。
 
なので、先に言い訳をしておきますと、私も感謝をすることはとても大切だと思っています。
 
理不尽なあつかいを受けたとしても、相手にしてもらったことを思い出す。
 
自分が生かされていることを感じる。
 
感謝する努力によって、自分の心がやわらかくなり、ストレスからも解放されて、人間関係もスムーズになりますよね。
 
ただし、感謝する努力を延々とつづけられればいいのですが、人間には限界があります。
 
しかも、限界は人それぞれです。
 
にもかかわらず、自分の限界に気づかずに感謝する努力をつづけてしまい、たまったストレスをさらにふくれあがらせている人がとても多くいらっしゃるのです。
 
カウンセリングでご相談をお受けしていても、そのことをつくづく感じます。
 
あなたも、どうしても許せない状況においてまで、感謝をしようと努力をつづけてしまうことはないでしょうか?
 
そもそも生きづらさを感じる人は、真面目な方が多い。
 
しかも、このWEBサイトにたどり着き、私のコラムを目に留めて読んでくださるようなあなたは、かなり真面目な人だと思います。
 
そのまま真面目に感謝「する」努力ばかりをつづけていると、どこが自分のガマンの限界なのかわからなくなってしまうかもしれません。
 
自分の今の機嫌すらも解らなくなってしまうこともあるでしょう。
 
心の輪郭」が、どんどんとぼやけていってしまうのです。
 
結果として、知らずしらずのうちに、強大なストレスがたまりつづける一方となってしまう。
 
日々抱えてきた生きづらさも、さらに増してしまうかもしれません。
 
そのような苦しい事態は、なんとしても避けたいですよね。
 
そんなときこそ、感謝「しない」努力を実践してみましょう。
 
 

┃ストレスをためない「感謝しない努力」

 
ここで、もっとも手軽にできる「感謝しない努力」の実践法をご紹介しますね。
 
無理に感謝しようとしつづけている自分に気づいたら、その場で、
 
「もう、やめた」
 
とあえて声に出して言ってみましょう。
 
相手が目の前にいるなら、つぶやく程度でもかまいません。
 
とにかく、「苦しい感謝」に言葉でハッキリとストップをかけるのです。
 
でも、つい今まで感謝しようとしていたものを止めるなんて、なかなか大変ですよね。
 
そんなときは思い切って、心の中で相手に文句を言おうとしてみましょう。
 
こうすることで、ギアが一気に感謝しない方に入ります。
 
その結果、あなたの「本音」や「機嫌」が見えてくる。
 
なぜ今自分に、感謝の気持ちがわいてこないのか?
 
その答えが見えてくるはずです。
 
たとえば、
 
「余計なことしてくれるなー、この人」
 
「なんで私はこんなことも出来ないんだ」
 
「俺だって好きでこんな性格になったんじゃない」
 
「だめだ、今日はなにを言われても腹が立つ」
 
などなど。
 
今まで心の奥底に沈んでいた「本音」や「機嫌」が顔を出してくるはずです。
 
それこそが、今のあなたの大切な「心の輪郭」。
 
あなたがあなたを大切にしてあげるために必要な、あなただけの基準です。
 
 

┃感謝は自然とわいてくるもの

 
心の輪郭」を無視してまでつづける努力には、「心の破綻」が待っているだけです。
 
と言われても、あなたは真面目な方なので、
 
「感謝しない努力なんて不誠実なこと、とてもできそうにない」
 
とおっしゃるかもしれません。
 
そんなあなたに、感謝しない努力をスムーズに習慣にする方法をご紹介しますね。
 
それは「感謝する努力は2回まで」と回数を制限する方法です。
 
相手にしてもらったことを思い起こし、相手のいいところを見つけ、生かされていることに感謝「する」努力をしてみる。
 
これらを心を込めて2回やっても感謝の気持ちがわいてこなかったら。
 
感謝「しない」努力に切り替えてみてください。
 
真面目なあなたは、2回もやれば十分ではないでしょうか。
 
人間の意志の力は、誰でもそんなに強くはありませんよね。
 
ましてや「本音」を覆すなんて、ちょっとやそっとの力でできるものではありません。
 
「機嫌」だって、体調や環境にに大きく左右されるもの。
 
意志の力だけでガムシャラに努力をつづけても、なかなかうまくいかず、ストレスはたまる一方です。
 
生理、心理、物理の、『三理一体』で習慣を変えていけば、心に余裕が生まれ、感謝の気持ちは自然とわいてくるはずです。
 
その場だけ「無理に感謝する人」になるより、「感謝が自然とわいてくる人」になる努力をした方がいいと思いませんか?
 
そのためには、感謝「しない」努力と、感謝「しない」勇気が、ときに必要なのです。 
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)

 

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