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Brain with Soul現象

 


第21回
『ものごころがつく』とは?

 
生きづらい人には、なぜ生きづらさを感じる『意識画素』ばかり生まれてくるのか?
 
これを知るためには『ものごころ』について考えてみるのが、もっともわかりやすいと思います。
 
あなたにも少々の幼い記憶をたどっていくと、ある時期をさかいにして記憶が現れはじめる時期があるはずです。
 
それを「ものごころがついた」と表現しますよね。
 
つまりそれは「意識が生じた時期」だと言えるでしょう。
 
意識は『意識画素』の集まりです。
 
その一つひとつの『意識画素』がどのような性質になるのかは、脳内で信号が伝わる『経路』によって決まります。
 
あなたが赤ん坊の頃に、「お母さんの目」を見たとき、脳内で信号が伝わります。
 
なんどもなんども「お母さんの目」を知覚して、その信号が伝わる『経路』が強化されていきます。
 
それは言うなれば『お母さんの目経路』です。
 
その『経路』を信号がとおると、「お母さんの目」という『意識画素』が生じます。
 
さらに「お母さんの鼻」「お母さんの口」「お母さんの手」と『経路』が増えていき、それぞれに『意識画素』が生じます。
 
やがてそれらの『意識画素』が結びつき、『お母さん』という『意識画素グループ』ができあがるわけです。
 
このとき、心地よい経験をしていれば、『心地よい経路』を信号がとおります。
 
そして、心地よい『意識画素』が生じて、『お母さん』という存在と『心地よい』という感情が一つの意識として結びつくわけです。
 
このようにして、日を追うごとに「おっぱい経路」「お父さん経路」「ご飯経路」「お風呂経路」「おもちゃ経路」「テレビ経路」「アンパンマン経路」「うれしい経路」「楽しい経路」「怖い経路」「痛い経路」「気もち悪い経路」など、さまざまな『経路』が増えていきます。
 
そして、数え切れないほどたくさんの『意識画素』が、同時に生じるようになる。
  
それらの膨大な『意識画素』が、ある一定の量を越えたとき、「ものごころ」が生じる。
 
つまり、無数の「点」が集まり「一枚の絵」となった瞬間。
 
無数の「意識画素」が集まり「一つの意識」になった瞬間。
 
それが「ものごころがついた」という現象なのです。
 
あなたの脳は、1千億個以上ともいわれる神経細胞によってできています。
 
脳内に存在する、すべての『経路』が使われることはありえないでしょう。
 
それは言い換えれば「よく使われる経路」が決まっていて、いつでも「準備オーライ」の状態に活性されてしまっているということ。
 
つまり「キンドリング現象」です。
 
もしも、その「よく使われる経路」が生きづらい性質の『意識画素』を生む『経路』だとしたら…。
 
そうなのです。
 
生きづらい人は、まさにその「生きづらい経路」が活性してしまっているのです。

その結果、生きづらい性質の『意識画素』が大量生産され、それ以外の『意志画素』は排除される。
 
そして、「生きづらい意識」という一枚の絵ができあがるのです。
 
つまり、さまざまな性質の意識になる可能性があるなかで、「生きづらい意識」が選択されてしまうということになるでしょう。
 

<引用>意識の経験は、豊富な情報量に支えられている。つまり、意識の経験というのは、無数の他の可能性を、独特の方法で排除したうえで、成り立っている。

 
(引用元:マルチェッロ・マッスィミーニ他「意識はいつ生まれるのか」)
 
となると、なんとかして「生きづらい経路」をしずめたいところです。
 
そうすれば、排除されていた他の『意識画素』が意識のなかに現れることになります。
 
そこで次回は、その方法を探るべく、意識の仕組みについてさらに深く踏み込んでいきたいと思います。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 
参考文献
大月三郎,秋山一文,森本清「逆耐性現象・キンドリング現象と精神医学」『岡山医誌』(1991) 岡山医学会
マルチェッロ・マッスィミーニ,ジュリオ・トノーニ著,花本知子訳「意識はいつ生まれるのか」亜紀書房

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