TOP | コラム一覧 | しない努力 | 自然と怒りがわいてこなくなる方法 - 期待しない努力


自然と怒りがわいてこなくなる方法

 

しない努力をアピールする女性の画像

LinkIcon目次はコチラ

しない努力

 
第6回

期待しない努力

 

┃なぜ怒りがわいてくるのか?

 
今回は、怒りが自然とわいてこなくなる方法をご紹介します。
 
前回は、怒りがわいてきたあとの対処法をご紹介しました。
 
(参照:「怒りをしずめることに疲れ果てたら - 怒りをしずめない努力」)
 
でも、怒り自体がわいてこないなら、その方が断然ラクですよね。
 
では怒りとは、そもそもどのようなときにわいてくるのでしょうか?
 
たとえば、
 
・友人が待ち合わせに遅れてきた。
 
・親にいつ結婚するんだとしつこく聞かれた。
 
・上司に提出した企画が読みもせずに却下された。
 
・同僚のミスを自分が尻ぬぐいした。
 
・消費税率が上がったせいで欲しい物が買いくにくくなった。
 
どれも怒りがわいてきて当然の出来事ですよね。
 
ただこれらの怒りはすべて、ある一つの発生源からわいてきています。
 
それは「期待」です。
 
つまり、自分の期待どおりの結果にならなかったから、怒りがわいてきたのではないでしょうか。
 
要するに、相手の性質や能力以上に期待をかけていると、怒りが発生しやすいのです。
 
だから、相手の性質や能力をしっかりと見極めて対応すれば、怒りがわいてくる機会をグッと減らすことができます。
 
たとえば、先ほどの例で見てみると…。
 
時間に遅れてきた友人は、そもそも「時間にルーズな人」なのかもしれません。
 
結婚をせかす親にかぎらず、そもそも親というものは「子供の結婚が気になる生物」です。
 
企画を読まなかった上司は、そもそも「たくさんの案件を抱えている立場」ですし、その上司はそもそも「いい加減な性格」なのかもしれません。
 
ミスをした同僚は、そもそも「ミスをしがちな人」なのかもしれませんし、そもそも「同僚とはミスをしたときに助け合うためにいるものだ」と考えているのかもしれません。
 
消費税がどんどんあがっていく日本は、そもそも「財政難をやたらと振りかざす人たち」によって運営されています。
 
このような「そもそも」という条件があるところに過剰な期待をかければ、怒りがわいてくるのも当然の結果と言えるかもしれません。
 
 

┃無自覚で過剰な期待が怒りをわきおこす

 
そこで、無駄な怒りがわいてこないように「期待しない努力」をしましょう。
 
人と接する時に、
 
「私は、この人になんの期待もしていない」
 
と心のなかでつぶやきながら行動をとってみるのです。
 
なんともさみしいつぶやきですね(笑)
 
でもヘタな期待をかけて、相手を恨んでしまうくらいなら、少しくらいのさみしさは受け入れてもいいのではないでしょうか。
 
もちろんこのつぶやきは、ニヒルを気取って、
 
「俺にはもう、期待できるものなんてないんだよ…」
 
と捨て鉢になるのとは違うということを、ご賢明なあなたならご理解いただいていると思います。
 
あくまでも怒りがわいてこないようにするために、相手に過剰な期待をかけないようにするだけです。
 
 

┃怒り自体がわいてこないようにするコツ

 
「期待しない努力」には、効果的にすすめていくためのコツがあります。
 
それは、あらかじめ誰にどんな期待をしているのか書き出しておくことです。
 
私たちが相手にもっている期待は、無自覚であることが多い。
 
相手に「こうあるべきだ」とボンヤリと期待しているのです。
 
とくに身近でよく会う人には、知らずしらずのうちに、多大な期待をしていることが多いものです。
 
親や兄弟、友人、上司や同僚、部下などに、ああしてほしい、こうしてほしい、もっとこうだったらいいのにと期待している。
 
そして「こうするべきだ」と相手の反応を期待して待っている。
 
この無自覚の期待が、怒りにつながっていくわけです。
 
だから、これらの期待をしっかりと書き出して自覚していくと、「期待しない努力」がとてもスムーズにできるようになります。
 
また、今あげたような親しい人に限らず、私たちはいろいろな場面で「こうあるべき」と無自覚の期待をもっています。
 
コンビニの店員は、冷たいものと温かいものを分けて袋に入れるべきだ。
 
自転車がとおるときに、歩行者は脇へゆずるべきだ。
 
すれ違いざまに肩がぶつかったら、一言お詫びするべきだ。
 
でも、そのような価値観というものは、そもそも人によってまったく違いますよね。
 
相手が期待どおりに反応してくれるとは限りません。
 
だから、自分が日常のなかでどんな反応を期待をしながら生活しているのか、しっかり書き出してみることが、怒りの発生を未然に防ぐことにおおいに役立ちます。
 
期待をかけなければ、期待を裏切られることはありません。
 
つまり「怒り自体がわいてこない」のです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

もしこの記事があなたのお役に立てたのなら、
ぜひ他の方にも教えてあげてください。
Adic Salon入会受付中!生きづらさをチカラに変える!
 
 

おかげ様でコラム数500本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
もちろん<無料>でお読みいただけます。