起業の失敗で負うダメージが怖いとき

脱世間起業への道
第12回
起業の失敗で負うダメージが怖いとき
┃失敗を想像して起業に踏み切れない
起業を思いとどまる理由として多いのが「失敗」が怖いというもの。
とくにそのときに受ける「ダメージ」を想像して、起業に踏み切れなくなる方は本当に多いです。
もちろん、私もそうでした。
もしかすると、あなたもそのお一人かもしれません。
たしかに、起業の失敗は怖いですよね。
そのときに受ける、金銭的なダメージ、肉体的なダメージ、心理的なダメージが怖い・・・。
そんなダメージは誰もが避けたくなるものです。
ただ、脱世間起業では「負えるリスクの範囲で起業する」のが鉄則です。
だから、「ダメージ」をかぎりなくゼロに近づけることもできます。
そして、そのような低ダメージの起業をしても、ちゃんと利益をあげられる時代になっている。
なぜなら社会には、そのためのスマホやプラットフォームをはじめとする環境もノウハウも、すでにそろっているからです。
しかも、それらを誰もが安くかんたんに使えるようになっています。
私たちは、本当にラッキーな時代に生きていると思います。
ただ、それらのことがわかっていても・・・。
やっぱり失敗で受けるダメージが怖い。
どうしても起業を思いとどまってしまう人が多いのです。
┃じつは「会社勤め」の方がダメージを負っていないか?
ここで、あなたに冷静に考えていただきたいことがあります。
それは、あなたは今「ダメージ」を受けていないのか、ということ。
つまり、今の職場にいて、あなたは「ダメージ」を受けていないのかということです。
嫌味を言う上司、マウントを取ろうとする同僚、生意気な部下、クレームをつけてくる顧客。
今まさに「ダメージ」を受けているのではないでしょうか。
さらに、仕事のリモート化によって「成果主義」が強まるなか。
減給や降格、リストラという大きな「ダメージ」が手ぐすね引いて待っています。
つまり、失敗したときに待っている「ダメージ」が大きくなっているということです。
だから失敗しないように、神経をすり減らし疲れ果ててしまう。
それでも休むことは「成果」に響くから決して許されない・・・。
そして今日も、目覚まし時計にたたき起こされて、朝から「ダメージ」を負ってしまう・・・。
毎日のことだから慣れてしまっていただけで、しっかり今も「ダメージ」が積み重なっている。
だからこそあなたは今、脱世間起業に興味をもっていらっしゃるのではないでしょうか?
┃会社勤めのダメージでほぼ寝たきりになった私
そんなえらそうなことを言っている私も、以前は会社勤めをしていました。
そして、起業したあとの失敗を怖れて、会社を辞められずにいました。
しかし、のちに脱世間起業をして振り返ってみると、ある重要な「事実」に気づきました。
それは「脱世間起業の失敗で負うダメージ」よりも、「会社勤めをつづけることで負うダメージ」の方が、くらべものにならないほど大きかったという「事実」です。
日々、ひたすら時間と体の自由を組織に奪われたあげく、苦手な人間関係にまみれて仕事をしなければならない。
私は、そんな会社勤めにしがみついていたことで、たいへん深いダメージを負いました。
なんども重度のうつ病になり、住むところを失い、借金を負い、ほぼ寝たきりにまでなってしまいました。
それにくらべたら、脱世間起業したあとの失敗など失敗とすら感じません。
当然うまくいかなかった事業もありますが、「負えるリスクの範囲」で取り組んでいたので「ダメージ」はほとんどありませんでした。
にもかかわらず、脱世間起業をする前はそれを怖れていた。
今受けている膨大な「ダメージ」よりも、未来のわずかな「ダメージ」を恐れていたのです。
今思うと、なぜなのか不思議でしかたありません。
┃ダメージに耐える理由が見出せるか?
しかも脱世間起業は、自分が失敗したぶんだけ自分が「ダメージ」を負えば済みます。
自分が招いたダメージですから、納得もできます。
つまり、耐える理由がかんたんに見出せます。
しかし、会社勤めをしていると、他の誰かの失敗からも「ダメージ」を受けます。
仕事もせず偉そうに座っているだけの上司のメンツを保つために「ダメージ」を負わなければなりません。
ネチネチ絡んでくる同僚のために「ダメージ」を負わなければなりません。
わがままだけは一人前の部下のために「ダメージ」を負わなければなりません。
そのために体に無理をして、心にストレスをかけ、あげくに給料を下げられることもあります。
そこに果たして、耐えつづけるだけの理由が見出せるのか・・・。
ぜひ「真剣」に考えてみてください。
他人がもたらした大きな「ダメージ」を負って生きるのか?
それとも、自分のための小さな「ダメージ」だけを負って生きるのか?
あなたならどちらを選びますか?
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
関連するコンテンツ

脱世間起業への道 <目次>
1.正社員になることは本当に「安定」なのか?
2.「起業しないリスク」が急激に高まっている
3.会社勤めはもう限界、でも起業も無理…
4.「バリバリ稼ぐ」か「静かに暮らす」か?
5.早めに起業に踏み出す絶大なメリットとは?
6.起業したいけど「やりたいこと」が見つからない
7.まずは「自分のため」に起業しよう
8.起業が成功するたった一つの条件
9.起業のための「最低限のやる気」を出す方法
10.「仕事が楽しくない」を解決する方法
11.なかなか起業に踏み切れない本当の原因とは?
12.起業の失敗で負うダメージが怖いとき
13.ビジネス本を読んでも稼げない理由
14.起業したいけどビジネスに興味がもてない
15.起業したいけどクレームが恐い
16.起業しても本当に食べていけるだろうか・・・
17.準備不足で起業すると「人生の財産」が手に入る
18.なぜ今が起業の絶好のタイミングなのか?
19.なぜ理由もなく「起業は怖い」と感じてしまうのか?
20.「会社員」と「起業」どっちがお得?
21.情報発信したいけどネタも自信もないとき
22.脱世間起業すると自分の「正解」が迷いなく見える
おかげ様でコラム数500本突破!