「会社員」と「起業」どっちがお得?

脱世間起業への道
第20回
「会社員」と「起業」どっちがお得?
┃自分で選べる時代は終わった
「会社員」でいるのと「起業」するのは、どっちがいいか?
目先の判断ではなく、人生全体で見たときに果たしてどっちが得なのか?
じつは最近よくお受けするご質問です。
「持ち家か賃貸か?」という質問と同じくらい、スタンダードなものになりつつあります。
たしかに迷いますよね。
でも、じつは答えはとてもシンプルなんです。
それは「自分でそれを選べる時代は終わった」とうことです。
質問の前提を崩すようで申し訳ありません。
しかし、それが「事実」。
コロナ騒動で社会が大きく変わった今。
私たちは「会社員」と「起業」のどっちがいいかと選べる立場ではなくなってしまったのです。
にもかかわらず、
「私は会社員でいいです」
「やる作業も決められているから、私に向いてます」
「起業とか向いてないし」
と述べる人も少なくありません。
残念ながらこれは、とてものん気な感覚だと言わざるをえません。
なぜなら、これからの会社は「起業できる実力があるけれど、あえて会社に残る」というレベルの人材だけを求めるから。
言い換えれば、自分で仕事や売り上げを生み出せないような人は、会社にいてもらう意味がない。
つまり「会社員の方が向いている」かどうかは、あなたではなく会社が決めてしまう時代がきたということです。
大げさでもなんでもなく、これが今私たちの目の前で起きている「事実」なのです。
┃トヨタが終身雇用の崩壊を宣言
私たち日本人は今まで、終身雇用に守られて生きてきました。
つまり、一度会社に入れば、定年まで雇ってもらえることを前提に働けていたわけです。
しかし、その終身雇用自体が崩れてしまいました。
日本が世界に誇るトップ企業トヨタの社長ですら、
「終身雇用を守っていくのは難しい」
とハッキリと述べました。
しかも、それはコロナ騒動の前の話です。
そのときより状況の悪化した今では、もはや終身雇用という言葉自体が死語になっている。
つまり、誰だっていつリストラの対象になるかわからないという状態なのです。
「大きな企業に就職したらあとは安泰」。
そんな常識は、このわずか数十年間しかつづかなかった淡いあわい幻想だったということです。
┃みずほ銀行も電通も社員に「起業しろ!」
それだけではありません。
先日もお伝えしたとおり、なんとメガバンクのみずほ銀行が週休を増やし副業を推奨。
かんたんに言うと「給料を減らすからそのぶん自分で起業して稼げ」と言いはじめた。
また、日本を牛耳る企業かのように言われる電通。
その電通でさえも、正社員のうち200名以上に自分で起業してもらうことを発表。
しかも「個人事業主」として、本社ではなく「子会社と契約する」という切り捨てぶり・・・。
つまり両社ともに「新しいリストラ手法」を開発したわけです。
これは本当に恐ろしい事態です。
なぜなら、巨大企業によってこのような「新しいリストラ手法」が実践されてしまえば・・・。
当然、他の大手企業や中小企業が「その手があったか!」とマネしてしまうことになるでしょう。
さらに、これだけの巨大企業がリストラするということは、当然経営状態が悪化しているということ。
つまり、その巨大企業の下にいるあらゆる業界に、仕事とお金がまわってこなくなるということです。
もしあなたのまわりに、
「私は別の業種だし中小企業だから関係ない」
と思っている人がいたら。
もう少しだけ社会の仕組みを学んだ方がいいと、アドバイスしてあげた方がいいでしょう。
┃公務員でも安心できない
安定の代名詞である「公務員」であっても、安心できない状況が起きています。
国家公務員のボーナスに対して、10年ぶりに引き下げ勧告が出されました。
しかも、コロナ騒動による不況は、まだはじまったばかりです。
この先も不況が深まれば、公務員といえども給料の削減までおこなわれるかもしれません。
数十年単位でみていけば、やがては人員自体の削減もせざるをえない状況になることも考えられます。
ましてや、日本の人口はどんどん減少しています。
あらゆる地域で過疎化が大きな問題になっています。
つまり、人員削減どころか近い将来「自治体ごと消滅してしまう可能性」もあるということです。
じっさいに、20年後には日本の自治体の約半分が消滅するというデータも出ています。
そのかん「公務員は安泰」と、なにもせずにただ割り振られた仕事だけをこなしていたら。
ある日突然訪れる「起業せざるをえない状況」に対応できなくなってしまうかもしれません。
┃在職しながら「起業に手をつけておく」ことが必須
このような社会の「事実」のなかで。
私たちは、いったいどんな備えをしておけばいいのでしょうか?
「今すぐお金を借りてでも起業する!」
いえいえ、そんな危なっかしいことしなくても大丈夫です。
「好きなこと、やりたいことで起業する!」
いえいえ、そんな暑苦しいこともしなくて大丈夫。
重要なのは、在職しながら「起業に手をつけておく」ということ。
それだけでいいんです。
つまり、職がある今のうちに「稼ぐチカラ」を身につけておくということです。
さらに、もしあなたが「人間関係が苦手だ」と感じているのなら。
「一人で稼ぐチカラ」を身につけておくこと。
それが、今の時代を生きるうえで「必須」のチカラになります。
まずはしっかりと、その「事実」を受け入れましょう。
脱世間起業塾は、まさにその「必須」のチカラを身につけるための場所です。
これからの会社は、売り上げに貢献できる人にしか給料を払わなくなります。
または、異常に従順な人に、できるかぎり大量の仕事を詰め込もうとしてくるでしょう。
したがって、多くの人が「起業せざるをえない」状況になっていく。
「自分でなんとかする」という覚悟を決める時代がきたということですね。
でも、大丈夫です。
「会社勤め」なんて異常な働き方、人類20万年の歴史のなかのたった数十年間の「当たり前」でしかないのですから。
それ以外の期間、人類はずっと「自分でなんとかしてきた」のです。
だから、人類にとってはその方が「当たり前」。
その方が、私たちにとって「自然」なのです。
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
脱世間起業への道 <目次>
1.正社員になることは本当に「安定」なのか?
2.「起業しないリスク」が急激に高まっている
3.会社勤めはもう限界、でも起業も無理…
4.「バリバリ稼ぐ」か「静かに暮らす」か?
5.早めに起業に踏み出す絶大なメリットとは?
6.起業したいけど「やりたいこと」が見つからない
7.まずは「自分のため」に起業しよう
8.起業が成功するたった一つの条件
9.起業のための「最低限のやる気」を出す方法
10.「仕事が楽しくない」を解決する方法
11.なかなか起業に踏み切れない本当の原因とは?
12.起業の失敗で負うダメージが怖いとき
13.ビジネス本を読んでも稼げない理由
14.起業したいけどビジネスに興味がもてない
15.起業したいけどクレームが恐い
16.起業しても本当に食べていけるだろうか・・・
17.準備不足で起業すると「人生の財産」が手に入る
18.なぜ今が起業の絶好のタイミングなのか?
19.なぜ理由もなく「起業は怖い」と感じてしまうのか?
20.「会社員」と「起業」どっちがお得?
21.情報発信したいけどネタも自信もないとき
22.脱世間起業すると自分の「正解」が迷いなく見える
23.積極的な売込みが苦手な人のための4つのWEBマーケティングテクニック!
24.生きづらい人が起業の「やる気」を維持する方法
25.批判を避けて「ナマ温かい場」で起業しよう!
おかげ様でコラム数500本突破!