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更新日:2023年4月3日

生きづらい人は「40代向けサービス」で起業しよう

 

生きづらい人は「40代向けサービス」で起業しよう

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脱世間起業への道

 

第28回
生きづらい人は「40代向けサービス」で起業しよう

 

┃生きづらい人は40代の日本人と相性がいい

 
起業したいけど、ターゲットとなるお客さんが定まらない。
 
よく聴くご相談です。
 
そんなとき私がご提案するのが「40代の方に特化したサービスを考えてみては?」というものです。
 
もちろん、それだけにこだわる必要はありません。
 
生きづらい人は「仕事は三つもつ」のが基本の時代です。
 
私も、一人でいくつもの仕事をしています。
 
そのうちの一つを「40代に特化」させてはどうでしょうというご提案です。
 
なぜなら、生きづらい人は「40代の日本人」とビジネス的に相性がいいからです。
 
その理由は主に三つあります。
 
1.40代は悩みが続出する時期だから
 
2.40代はあきらめざるをえない時期だから
 
3.40代はAIを信じられない世代だから
 
つまり、悩みをかんたんには解決できなくなるのが40代。
 
そのしんどい状況に、生きづらい人の人生経験がモロに活かせるのです。
 
 

┃生きづらい人は「魔法はない」と身をもって知っている

 
ではなぜ、日本人の40代の悩みに、生きづらい人の経験が活きるのでしょうか?
 
それは、生きづらい人が「魔法のような方法」ではなく、「本質的に人生を変える方法」「人生のしのぎ方」を知っているからです。
 
のちほど詳述しますが、40代は悩みが一気に増え、さらに深みを増し、かんたんに解決できなくなっていきます。
 
それゆえ、いろいろな悩み解決法に取り組みまくり、「魔法のような方法」が通用しないことを思い知る世代でもあります。
 
同じように・・・、
 
生きづらい人は、その生きづらさゆえに、さまざまな悩み解決法に取り組みまくってきました。
 
そのなかには「魔法のような方法」も、たくさんありました。
 
でも、それらが「生きづらさ」には通用しないことを身をもって知っています。
 
だから、40代の人たちが抱えるしんどい状況を痛いほど理解できるのです。
 
もちろん、よくある悩み解決法で悩みが一気に解消してしまった人もいます。
 
ただそのような人は、生きづらいというよりも、たんに、よくある悩みの解決法にすら取り組んでこなかっただけでしょう。
 
それは別に悪いことではないですよね。
 
そのような方法を知る機会がなかったり、それを真剣に実践する努力をしてこなかっただけのことです。
 
しかし、生きづらい人は違います。
 
生きるのがつらい。
 
生きていることそのもの、生きているだけで本当につらい。
 
だからこそ、あらゆる本をむさぼり読み、いろいろな悩み解決法に徹底的に取り組んできました。
 
それでも生きづらさから脱け出せなかった。
 
それゆえに、人生を変えるには「生き方全体を根本から見なおさなければいけない」ことを知っている。
 
その間、なんとかして生き抜くための「しのぎ方」を知っている。
 
その過酷な人生経験そのものが、一気に深みを増す40代の悩みにフィットするのです。
 
深く複雑な悩みを解決するのに「魔法はない」と、生きづらい人は肌身に刺さるように知っているのです。
 
 

┃40代は悩みが続出する時期

 
では、40代の人と生きづらい人がどんなふうに相性がいいのでしょうか?
 
先ほど挙げた三つの理由を、具体的に一つずつみていきましょう。
 
まず一つ目は「40代は悩みが続出する時期だから」でしたね。
 
カウンセリングをしていて、40代の人がもつ悩みで多いものは以下の9個です。
 
一つひとつは、よく見かける悩みです。
 
ただ40代になると、これらの悩みの一つひとつが「一気に重くなる」のです。
 
 
1.健康・加齢の悩み
 
身体的な変化に対する悩みです。
 
40代は、自分の親が「あっちが痛い、こっちが痛い」と言っていた意味を、身をもって知る時期です。
 
また、美しさにこだわる方であれば、見た目の加齢がごまかしきれず、かなり困惑してくる時期もあります。
 
健康維持のために食生活についての悩んだり、運動不足や生活習慣病に対する悩みもあります。
 
また、心の健康面もくずれがちで、ストレスの管理がうまくできないという悩みも加わります。
 
これが「深刻さ」をもって、一気に押し寄せてくるのが40代です。
 
 
2.ワークライフバランス
 
40代は、身体的に衰えてきて、仕事と家庭を両立するのが本当にキツくなってきます。
 
夫婦間での家事の分担一つとっても、大きな悩みの種になるのです。
 
しかし、仕事の責任は増し、子供の養育費は増すばかり。
 
そこに親の介護が加わることも。
 
だから仕事も手を抜けず、家庭も手を抜けない。
 
40代になると、そんな状況に陥る方が続出します。
 
 
3.職場での人間関係の悩み
 
世間での40代は、中間管理職についていて当たり前とみなされています。
 
じっさい職場での役割や責務が増し、上司や部下とのあいだに「本格的」にはさまれる時期です。
 
また、中間管理職ついていなければついていないで、年下の部下から顎で使われるといった悩みもあります。
 
世間や家族からも「下」見られてしまうこともあります。
 
これらが耐え難くなってくるピークも40代が多いでしょう。
 
 
4.子育ての悩み
 
子育て、とくに、40代は家族とのコミュニケーションの悩みます。
 
子供が思春期を迎える方も多いからです。
 
無視され、バカにされ、罵声を浴びせられる人もいます。
 
一方、40代ではじめて子育てする方もかなり多いです。
 
これはこれで、体力的にかなりきつい。
 
子供の成長に合わせて、家の間取りや住宅環境に対する悩み、そして子どもの進路に関する悩みなど、子育ての悩みは尽きません。
 
 
5.経済的な不安
 
40代になると、経済的な不安がケタ違いにアップします。
 
なぜなら、健康面で不安が増え、転職も一気に難しくなり、老後の生活設計も視野に入ってくる時期だからです。
 
ちゃんと自分たちを生活を成り立たせていけるのか、と自信がなくなってくるのです。
 
そこに、子供が私立に進学したがったり、給料が下がり家のローン返済が重くのしかかったり、容赦なく不安の要素が迫ってきます。
 
 
6.親の介護に関する悩み
 
自分とともに、当然親も年を取ります。
 
そこで介護の必要がでてくると、今までの生活パターンが大きく変わります。
 
40代は、親の介護のために、ワークライフバランスがうまく取れなくなるという方が激増する時期です。
 
また、親との関係がよくないなかでおこなわれる介護の場合、甚大なストレスや虐待という深刻な事態も発生します。
 
 
7.キャリアアップの悩み
 
今まで見てきた理由から、キャリアアップがとても難しくなる方が出てきます。
 
もっとキャリアを輝かせたい、しかしそれを家庭が邪魔をする、そんな気もちなる方も珍しくありません。
 
それ以外にも、そもそも新しいことにチャレンジする勇気が出ないという方も増えます。
 
キャリアアップのために転職したいけど、40代で一気に選択肢が狭くなるのも日本の特徴です。
 
 
8.夫婦関係の悪化
 
キャリアップと同じように、さまざまな悩みの結果、夫婦関係も悪化しやすくなる時期です。
 
うまくやっていた夫婦でも、関係を崩しがちです。
 
また、なんとかもちこたえていた夫婦が、具体的に「離婚」という言葉を発するようにもなってきます。
 
しかし、仕事も家庭も責任が増している時期ですから、そうかんたんに実行には移せないというストレスが、最初にピークに達するのが40代です。
 
精力の衰えや、互いに性的魅力を感じなくなり、性交渉がなくなるのも、夫婦関係の悪化に拍車をかけてきます。
 
 
9.実存的な悩み
 
かんたんには解決できない悩みにまみれて生きていると、次第に自分自身に疑問を感じるようになります。
 
「私の人生、これでいいのだろうか・・・」
 
「俺って、なんのために生きているんだろう・・・」
 
年齢的に異性から恋愛対象からはずされはじめ、職場や社会でも評価されていないと思えて、自己評価もどんどん下がってきます。
 
あらゆる悩みのオンパレードで、自分の人生について、そして自分自身について深く悩まざるをえなくなる。
 
それが、40代です。
 
いかがでしょうか?
 
40代の悩みが、深く複雑にからみあっているのがご理解いただけたと思います。
 
そして、最後は実存的な悩みにいきつくのです。
 
生きづらい人は、生きづらさという「深く複雑な悩み」と、ずっと向き合いしのいできました。
 
そして、実存的な問題と取り組み、人生を根底から変える努力をしてきました。
 
だから、40代と相性がいいのです。
 
 

┃40代はあきらめがつく時期

 
生きづらい人と40代が相性がいい理由。
 
二つ目は「40代はあきらめがつく時期だから」でしたね。
 
人間40年以上生きていると、さすがに「見切り」がつきはじめます。
 
どうやっても自分はこれは苦手とか、どうしても自分にはこれができないといったことを、受け入れざるをえなくなってきます。
 
そして「結局は自分にできることをコツコツ努力するしかないんだな」と、あきらめられるようになってくるのです。
 
その結果、「着実で堅実な方法」を求めるようになってきます。
 
ダイエット一つとっても「夕食を置き換えるだけで1週間でマイナス5キロ!」みたいな方法には、飛びつかない。
 
パーソナルトレーナーとともに生活全体から見なおすような、統合的な方法に取り組みたくなってくるのです。
 
その「着実で堅実」かつ「統合的」なアプローチは、生きづらい人の得意分野ですよね。
 
生きづらい人は、今までさんざんあきらめてきました。
 
一気に解決するのを目指したけど、どうしてもできなかった。
 
部分的に解決しようとしたけど、どうしてもできなかった。
 
深く複雑な悩みと向き合うには、結局は「着実で堅実」かつ「統合的」に人生をフルモデルチェンジするしかないんだと身に染みてわかっている。
 
だからこそ、40代の「あきらめ」に徹底的に寄り添い、つき合うことができるのです。
 
それができない世間のビジネスは、逆に、
 
「まだまだいけます!」
 
「一気に解決できます!」
 
「もっと頑張ろう!」
 
と40代にムチ打ってくる。
 
そのなかで、真摯で穏やかな「あきらめ」のお手伝いをしてくれる人がいたら・・・。
 
その人が重宝されるのは必然でしょう。
 
もちろん、20代、30代でも、そのような「あきらめ」を必要としている人もいます。
 
私のオンラインサロンでも、じっさいに真摯に「あきらめ」を実践しつづけている方もいます。
 
しかしそのような方は、やはり20代、30代では、かなりまれです。
 
なぜなら、まだまだ体力もありますし、人生の残り時間もたっぷりあるため、あきらめることが難しいからです。
 
自分の努力が足りないだけじゃないか?
 
自分の知らない方法が、まだどこかにあるのではないか?
 
そんな「可能性」が、最終的に勝つ人が多いんですね。
 
とても自然なことですよね。
 
だから、その「可能性」を感じなくなりつつある40代に向けてサービスを提供することが、生きづらい人と相性がいい。
 
「いろいろな方法をさんざん試したけどダメだった」
 
「もう着実にやるしかない」
 
そんな経験をなんども重ね、見切りをつけざるをえない40代の人たちに、生きづらい人の身に着けた人生態度がフィットするのです。
 
 

┃40代はAIを信じられない

 
今や、AIと対話できる時代になりました。
 
気軽に相談にも乗ってもらえます。
 
そんななか、30代後半以降の方のAIへの反応は、大変冷ややかです。
 
カウンセリングの現場でご相談者様とお話をしていると、それを如実に感じます。
 
お話しを振ってみても「ああ、ありますね」というくらいの方も多いです。
 
一方、若い世代のご相談者様からよく聴くのが「人に相談するよりもいい」という声です。
 
もちろん「しのぶさんは別です」とフォローしてくれたうえでです(笑)
 
AIは、質問したことにだけ、的確に答えを返してくれる。
 
余計な説教もしてこない。
 
なにを言っても機嫌を損ねない。
 
しかも、手間もかからずいつでも話を聞いてくれる。
 
そんなお話を聴いていると、便利なだけではなく、そこには「信頼」と呼べるものの萌芽も感じます。
 
海外では、AI教師の授業に感動して泣く生徒たちがいるという話も耳にします。
 
以前私が予測した「関係性のシンギュラリティ」へと、10代~20代を中心に着実に近づいていることを実感します。
 
この世代間の違いは、テクノロジーが身近かどうかという違いというよりも、「機械を人間扱いできるか」という違いのように思います。
 
40代以降の方は、このあたりの態度の決定に非常に慎重です。
 
つまり「AIを人間と同じようには信じられない」と感じている人が多いのです。
 
だからこそ、40代の方には人間の相談相手がまだまだ必要なのです。
 
さらにそれが、「深く複雑」で「あきらめ」に寄り添ってくれる相手となると、生きづらい人が最適でしょう。
 
現在が子供の世代の人たちなら、AIと「マジで親友」になれるのではないかと思います。
 
でも、電子書籍よりも紙の本を好むように、40代は人の「手ざわり」を求めているのです。
 
 

┃「問う力」が40代ビジネス成功の条件

 
カウンセリングをしていて、痛切に思うことがあります。
 
それは、10代、20代、30代の方は、問う前に「答え」を求めているということです。
 
自分は何に悩んでいるのか、どうして悩んでいるのか。
 
その問いと真正面から向き合う前に、苦しみの「原因」を特定し、それを解決してくれる「方法」を探している。
 
つまり「答え」があることを前提に、それをひたすら探しているのです。
 
一方40代になると、「答え」よりもしっかりと「問い」を見つめる方が増えてきます。
 
なぜ自分はこんなにも悩んでいるのか?
 
それは「どんな原因があって」という意味ではない。
 
なぜ自分にこんな苦悩が与えられているのか。
 
どうして自分はこの人生を生きることになっているのか。
 
人生とはなにか?
 
私とはなにか?
 
そんな「問い」と向き合いはじめるのです。
 
そして、その「問い」には容易に「答え」は与えられないということも見えてくる。
 
つまり、答えという「結果」よりも、問うという「プロセス」を重視しはじめる方が出てくるのです。
 
40代になると、願望実現の「自己啓発」から、人生の意味を求める「スピリチュアル」に移行していく方が多いのも、そのあらわれでしょう。
 
このような実存的な「問い」を一緒に立てていくことが、40代向けのビジネスでは求めらるでしょう。
 
しかし、これらのテーマは、世間で口にすると「面倒くさ~い」「気もち悪~い」「怖~い」と毛嫌いされているものです。
 
だからこそ、40代の人たちも表立ってはそれを口にすることはできない。
 
それゆえに、実存的なテーマを一緒に真剣に考えることのできるパートナーを潜在的に求めているのです。
 
実存的な「問い」を見つめていくには、人生への深い洞察が必要です。
 
それは、生きづらい人が知らずしらずのうちにずっと取り組んできたことです。
 
その積み重ねてきた「問う力」が発揮される場所。
 
それが、40代の方たちに特化したビジネスなのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり
 

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脱世間起業への道 <目次>

1.正社員になることは本当に「安定」なのか?
2.「起業しないリスク」が急激に高まっている
3.会社勤めはもう限界、でも起業も無理…
4.「バリバリ稼ぐ」か「静かに暮らす」か?
5.早めに起業に踏み出す絶大なメリットとは?
6.起業したいけど「やりたいこと」が見つからない
7.まずは「自分のため」に起業しよう
8.起業が成功するたった一つの条件
9.起業のための「最低限のやる気」を出す方法
10.「仕事が楽しくない」を解決する方法
11.なかなか起業に踏み切れない本当の原因とは?
12.起業の失敗で負うダメージが怖いとき
13.ビジネス本を読んでも稼げない理由
14.起業したいけどビジネスに興味がもてない
15.起業したいけどクレームが恐い
16.起業しても本当に食べていけるだろうか・・・
17.準備不足で起業すると「人生の財産」が手に入る
18.なぜ今が起業の絶好のタイミングなのか?
19.なぜ理由もなく「起業は怖い」と感じてしまうのか?
20.「会社員」と「起業」どっちがお得?
21.情報発信したいけどネタも自信もないとき
22.脱世間起業すると自分の「正解」が迷いなく見える
23.積極的な売込みが苦手な人のための4つのWEBマーケティングテクニック!
24.生きづらい人が起業の「やる気」を維持する方法
25.批判を避けて「ナマ温かい場」で起業しよう!
26.起業でボロボロになる生きづらい人たち、その原因とは?
27.起業の壁「私より詳しい人がいる」の解決法
28.生きづらい人は「40代向けサービス」で起業しよう
29.生きづらい人が避けた方がいい起業テクニック「巨人の肩に乗れ!」
30.まだ「お金」のために起業してるの?
31.情報発信「書くネタがない」の根本的な解決法
 


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