起業の壁「私より詳しい人がいる」の解決法

脱世間起業への道
第27回
起業の壁「私より詳しい人がいる」の解決法
┃「私より詳しい人がいる」という壁の前で立ち止まる人が続出
起業してみたいけど、どうしても踏み出せない。
そんなお悩みが増えています。
その理由としてもっとも多いものの一つが、
「私より詳しい人がたくさんいる」
というものです。
とくに、相談業や講師業といったサービスで起業しようとしている場合、ほぼすべての方がこの壁にブチ当たります。
たしかに、世間には専門的な知識をもつ人がたくさんい活躍してますから、気後れして当然ですよね。
さらに現在の起業には、情報発信はつきものですよね。
そこでブログやメディアやYoutubeをはじめてみようと思うけど、「私より詳しい人がいる」と思うと手が進まない。
自分なんかのレベルで情報発信なんてしていいのだろうか。
ましてや起業なんて・・・。
多くの方が、この「私より詳しい人がいる」という壁に跳ね返されて、起業の途中で立ち止まっているのです。
┃厚い壁を突破できる「ある事実」とは?
「私より詳しい人がいる」という厚い壁。
たしかに、どんな熟練者だって上には上がいますよね。
つまり、この壁は「事実」だけにやっかいだということです。
では、この壁を突破できるのでしょうか?
それは、もう一方の「事実」もちゃんと見ることです。
じっさいに「私より詳しい人」はたくさんいます。
しかし、
「私より詳しくない人もたくさんいる」
のです。
しかも、
「私より詳しくない人の方がはるかに多い」
のです。
考えてみてください。
たとえば、あなたがドイツ語会話を教えたいとします。
ドイツ語の会話経験者は、全人口の何%でしょうか?
母語とする人をいれたとしても、10%にも満たないはずです。
もしそのすべてが、あなたより「詳しい人」だとしましょう。
それでも人口の90%は、あなたより「詳しくない人」です。
圧倒的に「私より詳しくない人」の方が多いのです。
その「私より詳しくない人」に向けて起業すればいい。
「私より詳しい人がいる」のはたしかに事実です。
でも「私より詳しくない人の方がはるかに多い」のも、また事実です。
起業の壁にブチ当たったとき、その両方の事実をしっかり見ることが重要です。
┃「完全初心者向けサービス」が多い理由
ここで、よく見ていただきたいことがあります。
世間は「完全初心者向けサービス」で埋め尽くされています。
それは「私より詳しい人」に目を向けていないから。
逆に「私より詳しくない人」に目を向けているからです。
「完全初心者向けサービス」がここまで多いのは、「私より詳しくない人」にサービスを提供している結果のあらわれでもあります。
もちろん、完全初心者を巻き込まないとビジネスが成立しないからという理由も大きいです。
ターゲットを絞り込んだ方が、申し込み率も高まるでしょう。
でも、それだけではありません。
多くの人は、経験者の相談に乗れるほどの知識や実績をもっていないのです。
どんなジャンルも経験者に教えられるような達人は、ごくわずかでしょう。
じっさいYoutubeでレクチャーしてる方でも、コメント欄で、上級者から指摘を受けている状況をよく見かけますよね。
それでもレクチャーをしている。
つまり、みんな「自分が教えられる範囲のこと」を教えているに過ぎないということ。
そのあらわれの一つとして、こんなにもたくさんの「完全初心者向けサービス」が存在しているのです。
┃それでも自分は選んでもらえない
今見たように、「私より詳しい人がいる」という壁は突破されました。
すると、だいたいの方が次のようにおっしゃります。
「でも、私より詳しい人がいたら、その人と比べられて誰も私に申し込んでくれないと思う」。
ごもっともです。
それはたしかにそうかもしれません。
ただ、これはもう別の問題に移っていることにお気づきでしょうか?
「私より詳しい人がいる」という壁は、さっきすでに突破しました。
そこでこんどは「自分は選んでもらえない」という別の問題をもち出している。
こうして私たちは、結局いつまで経っても「起業しない理由」を挙げつづけていくのです(笑)
私はこれを「心の引力」と呼んでいます。
「私より詳しい人がいる」から起業できないのと、「自分は選んでもらえない」というのは、まったく別の問題です。
なので「自分は選んでもらえない」という問題は、また別の方法で解決していく必要があります。
脱世間起業塾では、自分の経験を組み合わせて「無消費層」狙うことで、その問題を解決していきます。
また、「生きづらい人ならではのオリジナリティの出し方」で、他者と差別化していきます。
でも、それは「私より詳しい人がいる」という問題とは関係がありません。
もしあなたが、先ほど「私より詳しい人がいる」という壁は壁ではない事実を知ったのに、それを理由に起業を進めようとしないのなら。
「心の引力」が強くはたらいているのかもしれないと、自覚してみることが必要かもしれません。
┃当然「しのぶより詳しい人」もたくさんいる
もちろん私も以前、「私より詳しい人」がいるという壁を感じて立ち往生していました。
つまり私自身「私より詳しい人」がいることを重々わかっております。
なので私の脱世間起業塾は、「完全初心者向け」なのです。
起業について「私より詳しい人」は、それこそ「5億人」くらいいるでしょう。
ということは「私より詳しくない人」は「65億人」くらいいるということです。
私はその「65億人」に向かって起業しているのです。
私より詳しい「5億人」のことは、言い方は悪いですが「どうでもいい」のです。
そのうえで、生きづらい自分の感性と掛け合わせて自分を選んでもらう工夫をしています。
ただ、さっきも言いましたが、それはまた別問題。
その問題を解決するノウハウは、別にいくらでもあります。
だから今は「私より詳しい人」がいるという壁を突破することに集中すること。
つまり「私より詳しい人」がいるという一面的な事実だけを見ないこと。
そして「私より詳しくない人」の方がはるかに多いという事実もしっかり見ること。
というか、その事実を知った今、あなたはすでにその壁を突破してしまった。
あとはもう、進むだけですよ。
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり
脱世間起業への道 <目次>
1.正社員になることは本当に「安定」なのか?
2.「起業しないリスク」が急激に高まっている
3.会社勤めはもう限界、でも起業も無理…
4.「バリバリ稼ぐ」か「静かに暮らす」か?
5.早めに起業に踏み出す絶大なメリットとは?
6.起業したいけど「やりたいこと」が見つからない
7.まずは「自分のため」に起業しよう
8.起業が成功するたった一つの条件
9.起業のための「最低限のやる気」を出す方法
10.「仕事が楽しくない」を解決する方法
11.なかなか起業に踏み切れない本当の原因とは?
12.起業の失敗で負うダメージが怖いとき
13.ビジネス本を読んでも稼げない理由
14.起業したいけどビジネスに興味がもてない
15.起業したいけどクレームが恐い
16.起業しても本当に食べていけるだろうか・・・
17.準備不足で起業すると「人生の財産」が手に入る
18.なぜ今が起業の絶好のタイミングなのか?
19.なぜ理由もなく「起業は怖い」と感じてしまうのか?
20.「会社員」と「起業」どっちがお得?
21.情報発信したいけどネタも自信もないとき
22.脱世間起業すると自分の「正解」が迷いなく見える
23.積極的な売込みが苦手な人のための4つのWEBマーケティングテクニック!
24.生きづらい人が起業の「やる気」を維持する方法
25.批判を避けて「ナマ温かい場」で起業しよう!
26.起業でボロボロになる生きづらい人たち、その原因とは?
27.起業の壁「私より詳しい人がいる」の解決法
28.生きづらい人は「40代向けサービス」で起業しよう
29.生きづらい人が避けた方がいい起業テクニック「巨人の肩に乗れ!」
30.まだ「お金」のために起業してるの?
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