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更新日:2022年2月19日

カウンセラー直伝!「完璧主義」をやめる方法

 

カウンセラー直伝!完璧主義をやめる方法

 

心地よい人生の便り2

 
<98通目>

カウンセラー直伝!「完璧主義」をやめる方法

 
「私って完璧主義なのかな?」
「完璧主義をやめたい・・・」
あなたはそんなふうに悩むことがありますか?
 
この記事では、生きづらさ専門カウンセラーによる、完璧主義の「自己診断」や、他にはない完璧主義の「具体的な対処法」をご紹介しています。
 
きっと、あなたのお役に立つはずです。
 

目次

完璧主義の【自己診断】
目からウロコ!完璧主義10個の特徴
完璧主義の3大「メリット」
完璧主義の3大「デメリット」
よくある「完璧主義の克服法」は効果があるのか?
完璧主義をやめる練習方法
完璧主義をやめると5つの「いいこと」がある!
完璧主義を完璧にやめようとしない
完璧主義になってしまう原因
完璧主義とうつ病は関係あるの?
完璧主義をやめたい「当事者」の声
みんなはどう対処しているの?
完璧主義でなにもできない
できないくせに完璧主義
職場の完璧主義者がめんどくさいときは?
まとめ

 


完璧主義の【自己診断】

 
完璧主義の男性

 
完璧主義の人には、20個の「行動の癖」があります。
 
私はカウンセリングのなかで、日々、完璧主義の方のお悩みをうかがっています。
 
そのみなさんに共通しているのが、この20個の「行動の癖」なのです。
 
それをもとにつくったのが、次の診断テストです。
 
ぜひあなたも、チェックしてくださいね。
 
<1>
決まった場所に物が置いていないと、すごく気になる

<2>
にもかかわらず、一度散らかると片づける気が起きない

 
<3>
資料づくりは、見出しや線の位置を細かく調整するため時間がかかる


<4>
言葉の表現や順番にこだわり、文章を書くのが遅い


<5>

ミスを指摘されると、猛烈に腹が立つ

<6>
でも他人のミスは見逃せない

 
<7>
掃除をしてもやり残しているところの方が気になって落ち着かない


<8>
「もっと肩の力を抜け」「気楽にやれ」とアドバイスを受けたことがある


<9>
「好みのタイプ」のストライクゾーンがとても狭い


<10>
大雑把な人が苦手


<11>
朝、服のコーディネイトでしょっちゅう悩む


<12>
Todoリストの行動を細かく分けすぎて、優先順位がつけられないことがある


<13>
パソコンのフォルダを細かく分けすぎて、どこにどのファイルを入れたのか、わからなくなる


<14>
他人からの評価が気になる

<15>
やろうやろうと思いながら、実行にうつさない

<16>
他人に仕事を任せられない

<17>
他人に頼るのが苦手


<18>
すぐに「失敗した」「やった意味がない」と感じる


<19>
人といるだけで疲れる


<20>
だいたいの作業が、予定した時間内で終わらない

 
いかがでしたでしょうか?
 
10個以上当てはまったら、完璧主義の傾向があると言えるでしょう。
 
ぜひこの記事を最後まで読んで、原因と対処法を知ってくださいね。
 

┃目からウロコ! 完璧主義10個の特徴

 
落ち込む女性

 
ではなぜ、完璧主義の人にはこのような「行動の癖」があるのでしょうか?
 
それは、10個の特徴があるからです。
 
しかも・・・。
 
他では語られませんが、この10個の特徴、じつは一つひとつ「つながっている」のです。
 
1.プロセスよりも「結果」を重視する
2.「合格点」の基準が高い
3.他人からの評価がものすごく気になる
4.ささいなミスでやる気を失う
5.自分の限界を把握できていない
6.極端
7.自信家に見られるがじつは自信がない
8.他人に厳しく批判的
9.人間関係でトラブルが起きやすい
10.「気軽」や「適当」にはできない
 
では、そのつながりを解説していきますね。

きっと、目からウロコが落ちますよ。
 
 
1.プロセスよりも「結果」を重視する
 
まず完璧主義の人は、どんなに頑張っても「結果」が出なければまったく意味がないと感じてしまいます。
 
そのため、「合格点」を出せなければ、そのプロセスをすべて無駄だったと感じてしまい、大きなストレスを感じてしまうのです。
 

 
2.「合格点」の基準が高い
 
しかも、その「合格点」の基準が高いため、なかなか思うような「結果」を出すことができず、ストレスはたまる一方です。
 

 
3.他人からの評価がものすごく気になる
 
さらに、その「結果」とは「他人からの評価」である場合が多いのです。
 
「他人からの評価」は、とても曖昧な基準ですよね。
 
自分の行動がそれに振りまわされるため、疲れ果ててしまうのです。
 

 
4.ささいなミスでやる気を失う

しかも、本来の目的よりも「他人からの評価」が優先されるので、ほんの少しのミスを指摘されただけでも大きなショックを受けてしまいます。
 
ひどいときには、完全にやる気を失ってしまうことすらあります。
 

 
5.自分の限界を把握できていない
 
大きなショックを避けるためには、より完全に仕事をこなす必要が出てきます。
 
そのため、「自分の限界」を無視して作業をつづけてしまいます。
 

 
6.極端
 
限界を無視して作業をつづけた結果、ついに力尽き、ピタリと仕事ができなくなってしまうときがあります。
 
猛烈に作業をするか、まったく作業できない。
 
周囲から見ると、判断や行動がとてもに「極端」に見えます。
 

 
7.自信家に見られるがじつは自信がない
 
「極端」な判断をするので、周囲の人からはいつも自分を基準にした「自信家」に見られます。
 
しかし、その内面は常に他人の目を気にして自信のなさを感じており、外面と内面のギャップに本人も苦しんでいます。
 

 

 
8.他人に厳しく批判的
 
自信がないので、自分の立ち位置を守るためにどうしても他人のミスに厳しくなります。
 
さらに、自分が限界を超えてまで努力してしまうので、他人が手を抜いているのが許せません。
 
そのため、いけないとわかっていながら、周囲の人たちに批判を浴びせてしまうのです。
 

 
9.人間関係でトラブルが起きやすい
 
批判を受けて気もちのいい人はあまりいないでしょう。
 
必然的に、完璧主義の人は、周囲の人たちとのトラブルが絶えなくなっていきます。
 
とくに「自信家」に見えているので、誰も味方をしてくれません。
 
次第に、完璧主義の人は孤立していってしまいます。
 

 
10.「気軽」や「適当」にはできない
 
そのような状態では、「気軽」に人に仕事を頼むことはできません。
 
自分の「弱み」を見せるようで、激しい抵抗感もあります。
 
そして「適当」に仕事をすれば、周囲の人の不完全さを批判してきた自分の立場がありません。
 
その結果、よりミスなく完璧に仕事をするしかなくなる。
 
すでに限界を迎えているのに・・・。
 
こうして完璧主義の人は、「完璧主義の行き止まり」へとハマり込んでしまうのです。
 


┃完璧主義の3大「メリット」

 
OKサイン

 
このように、苦しいだけに思える完璧主義。
 
でも、そこにメリットもあります。
 
それが次の3つです。
 
 
1.成果物の質が高い
 
完璧に仕事をこなそうとするので、企画書やデザインなどの成果物の質がとても高くなります。
 
 
2.いざというときに信頼されやすい
 
周囲と対立していたとしても、仕事の質の高さに信頼があるためめ、ここぞというときには抜擢されやすくなります。
 
 
3.達成感が半端ない
 
自他ともに納得できるほどの「合格点」を出せたときには、このうえない達成感を味わうことができます。
 
限界を超えての努力や、大きなストレスを乗り越えて出した結果なので、通常では感じられないほどの達成感を体験できるのです。
 

┃完璧主義の3大「デメリット」

 
バツ印

 
一方、当然デメリットもあります。
 
主なデメリットは、次の3つです。
 
 
1.仕事に時間がかかる
 
一つにミスなく完璧な仕上がりにする必要があるため、とにかく時間がかかります。
 
ときには〆切時間よりも、完璧さを優先してしまうこともあります。
 
 
2.決断に時間がかかる
 
ミスが許されない(と感じている)ため、なかなか決断することができません。
 
そのため、新しい趣味や業務をはじめることをためらってしまいます。
 
 
3.自分も他人もストレスがたまる
 
限界を超えて作業をする心身への負担。
 
ミスしてはならないというプレッシャー。
 
そこまでして頑張っても、周囲と対立しているためなかなか良い評価が得られないという悪循環で、本人はとても強いストレスを感じています。
 
周囲の人も、常に批判を受け、極端な行動をされ、仕事や決断を頼んでもなかなか返事がもらえないため、大きなストレスを感じています。
 

┃よくある「完璧主義の克服法」は効果があるのか?

 
疑う女性

 
ここまで見てきたように、完璧主義の人は大きなストレスを抱える傾向があります。
 
そのため「完璧主義をやめたい」と深刻に悩むことになってきます。
 
とても苦しいですよね。
 
そこでよく提案されるのが、次の7つの「完璧主義の克服法」です。
 
しかし、これらの克服法は、本当に効果があるのでしょうか?
 
完璧主義で悩む方のご相談を、最前線でお受けしている「生きづらさ専門カウンセラー」の経験から、それを検証してみたいと思います。
 
 
・80点で合格にする?
 
私もカウンセラーになりたての頃、このようなアドバイスをしていたことがあります。
 
しかし、本気で完璧主義に悩んでいる人には、ほとんど効果はありませんでした。
 
なぜなら80点って、じつはかなりの高得点だからです(苦笑)
 
これを目指す時点で、すでに完璧主義の領域に足を踏み入れていると考えたほうがいいでしょう。
 
また、「完璧にしなければならない」と切実に感じているのに、たった20点でも突然手を抜けと言われたところで、おいそれと受け入れられません。
 
そのうえ、日々の多くの作業のなかでそれぞれ20点減らすという微妙な調整をすることは、じつは至難のワザです。
 
これらの理由が合わさって、本気で完璧主義に悩んでいる人には、このアドバイスは通用しないことが多いのです。
 
 
・〆切時間を決める?
 
この手法も、多くの場合あまり役に立ちません。
 
本気で完璧主義に悩んでいる人は、〆切時間をもうけてもそれをも突破してしまうからです。
 
〆切時間を守らなければならないのは、自分だって充分わかっている。
 
それでも、完璧に仕上げなければという衝動がわきあがって抵抗できないからこそ悩んでいるのです。
 
そして、なにからなにまで〆切時間をもうけてしまうと、こんどは、その〆切時間を完璧に守れなかったことがストレスになってくるのです。
 
本気で完璧主義に悩んでいる人のなかにある「完璧へと突き進ませる衝動」を、甘く見てはいけないということですね。
 
 
・楽観的に考える、神経質にならない?
 
本当によく見かけるアドバイスですが・・・。
 
これは、もはや克服法とは呼べないでしょう。
 
なぜなら「できればとっくにやってる」からです。
 
本人も楽観的に考えよう、神経質にならないようにしようと、なんどもトライしてきました。
 
そのために心理学を学んだり、セミナーに通ったりしてきた方も少なくありません。
 
それでも、完璧主義をやめられないから苦しんでおられるのです。
 
 
・人に頼る、アドバイスをもらう?
 
これも「でれればとっくにやってる」シリーズのひとつです。
 
本気で完璧主義に悩んでいる人にとって、「完璧」という言葉には「一人で」という意味が含まれています。
 
つまり、人に頼ったり、アドバイスをもらった時点で「失敗」になってしまうのです。
 
のちほど解説しますが、完璧主義の原因には「自己愛」が深くかかわっています。
 
本気で完璧主義に悩んでいる人にとって、人に頼りアドバイスをもらうことは、「弱み」を見せることであり、自分を傷つける行為にほかならないのです。
 
 
・自己肯定感を上げる?
 
たしかに、自己肯定感が低ければ、自信がなく、より完璧にしなければと考えてしまうでしょう。
 
かといって・・・。
 
自己肯定感は「上げろ」と言われてかんたんに上げられるものではありません。
 
また、自己肯定感は安易に上げすぎないほうがいいものでもあります。
 
そんな繊細な問題にもかかわらず、さらっとアドバイスされれば、
 
「さらっとできることなんだな」
 
と勘違いしてしまう人がいるのは当然のことです。
 
しかし、じっさいはなかなか自己肯定感は上げられません。
 
その結果、意志が弱いと自分を責め、生きづらさをより深めている人がたくさんいる。
 
その事実を、この場を借りてお伝えしておきたいと思います。
 
 
・人に任せる?
 
この克服法も、完璧主義に悩む人のストレスを、逆に増やしてしまうことが多いです。
 
さきほどご説明したとおり、完璧主義の人には「一人」にこだわる傾向があります。
 
さらに、作業の細部にいたるまで「こだわり」で満たされています。
 
それは、自分でも言語化できないほど細かいものです。
 
そのため、他人に任せると「不合格のかたまり」のような結果になってしまいます。
 
このストレスは、耐えがたいほど大きなものです。
 
そのため、本気で完璧主義に悩む人にとって、「他人の任せる」のは根本的な解決策にならないのです。
 
 
・自分をさらけ出す?
 
たしかに、自分をさらけ出せたら楽になれますよね、ごもっともだと思います。
 
ただ・・・。
 
このアドバイスは、本気で完璧主義に悩む人に、もっとも苦しいことを強要することになるでしょう。
 
なぜなら、完璧主義に悩む人の多くは、深刻なまでに「自信がない」からです。
 
なにか一つのことに自信がないのではありません。
 
自分が存在していていいのかどうか、それすら自信がもてない方が多いのです。
 
だからこそ、「他人からの評価」を追い求め、完璧を追い求めてしまうんですね。
 
誰だって、自分のなかで自信のない部分を人前にさらけ出すことは、そうかんたんにはできないでしょう。
 
本気で完璧主義に悩む人にとって、自分のすべてが、その「人前にさらけ出せないもの」なのです。
 
自分の存在そのものに自信がないのですから、「本当の自分の姿」をひとかけらでも見られてはまずいと感じています。
 
そんな人にとって、自分をさらけ出すということは、耐え難い苦痛でしかないのです。
 

┃完璧主義をやめる練習方法

 
メジャーの画像

 
では、どうすれば完璧主義をやめることができるのでしょうか?
 
ここから「完璧主義をやめる具体的な練習方法」をご紹介します。
 
それは「はからない」という練習方法です。
 
まずは二日間、「はからない」で暮らしてみましょう。
 
なぜなら「はかる」ことが、完璧主義の根っこにあるからです。
 
完璧主義の人ほど「明確な基準」を求める傾向があります。
 
その方が「完璧」にしやすいからですよね。
 
そして、それに合わせてキッチリとミスなく作業をこなそうとします。
 
そのために、あらゆるものを「はかる」癖がついています。
 
筋トレで言えば、各種目の回数から、次のトレーニングまでのインターバル、取り組む時間帯などなど・・・。
 
その「はかる」癖をやめる練習をしていくのです。
 
いきなり完璧主義をやめようとするのではなく、完璧主義の土台となっている癖のほうをやめていくのです。
 
それが必然的に、完璧主義をやめることにつながっていきます。
 
世間では「なんとなく」「だいたい」で動いていこうとアドバイスされることが多いですよね。
 
でも、完璧主義の人にとってそれは超高等技術。
 
やれと言われてできるものではありません。
 
そこで、まずはその前の段階である「はかる」行為をやめるのです。
 
もしやめられなくても、自分がはかっているとういうことを自覚できるだけでも、効果があります。
 
自分をメタ視点から眺めることができ、完璧にやろうという衝動に飲み込まれにくくなっていくからです。
 
参照記事
メタ視点とメタ思考について詳しく解説しています。
生きづらい人が自由になれるメタ思考とは?

 
それをくり返していくことで、やがて「なんとなく」や「だいたい」に近づいていくことができます。
 
具体的なやり方は、とてもシンプル。
 
とにかく「はからない」。
 
時間も、回数も、個数も、量も、重さも、距離も、はからない。
 
カップ麺にお湯を注いでも、時間をはからない。
 
服を買うときも、サイズを確認しない。
 
筋トレも、回数を数えない。
 
とにかく基準となるものを、確認しないようしましょう。
 
そして「自分の感覚」で動いてみるのです。
 
カップ麺も「自分の感覚」で開けて食べる。
 
服も「自分の感覚」で買う。
 
筋トレも「自分の感覚」で取り組む。
 
できれば時計や定規、カレンダーなどは、見えないところにしまってしまいましょう。
 
もちろんただこれだと、社会生活が送れないときもありますよね。
 
だから無理しない範囲でかまいません。
 
また、薬の量など命にかかわるようなことは、ちゃんとはかりましょう。
 
そしてまずは2日間でOK。
 
じょじょに期間をのばして「自分の感覚」を研ぎ澄ましていきましょう。
 
そうすることで「外側の基準」よりも「内側の基準」が育まれていきます。
 
完璧主義の人がもつ「他人からの評価」という基準は、外側の基準の最たるものです。
 
それよりも「自分の感覚」という「内側の基準」を優先できるようになっていくことで、限界を超えてまで自分を突き動かそうとする衝動を弱めていくことができます。
 
やがて、以前にくらべて「なんとなく」や「だいたい」で動けることが増えていくはずです。 
 
多くの方が、この方法で完璧主義と上手につき合えるようになっています。
 
そして、なにを隠そう私自身が、この方法で完璧主義を克服し、逆に活かすことができるようになりました。
 
あるていど腰を据えて時間をかける練習法です。
 
ぜひ、じっくり焦らず取り組んでみてくださいね。
 
 


完璧主義をやめると5つの「いいこと」がある!

 

 
完璧主義をやめることができると、どんなメリットがあるのでしょうか?
 
多くの経験者が語るのが、次の5つです。
 
 
1.自由な時間が増える
 
今まで、完璧に仕上げるために使っていた時間がまるまる空きます。
 
そのぶん、自由な時間が増えるのです。
 
 
2.行動力が上がる
 
「だいたい」「なんとなく」で動けるようになるため、決断が早まり、行動力が高まります。
 
 
3.プレッシャーから解放される
 
完璧にしなければと常につきまとっていた「プレッシャー」から解放され、以前よりも、心が軽くなります。
 
 
4.人間関係のストレスが減る
 
心にも時間にも余裕が生まれ、自分だけでなく、相手にも完璧を求めなくなっていきます。
 
その結果、周囲の人たちとも対立しなくなっていきます。
 
 
5.仕事の評価が高まる
 
周囲との対立がなくなっているため、よい評価を受けやすくなります。
 
また、頼まずとも協力してくれる人が増えるため、仕事の質が上がり評価が高まります。
 
 

┃完璧主義を完璧にやめようとしない

 
完璧主義はやめた方がメリットが多そうですね。
 
ただここで、とても大切な注意事項があります。
 
それは「完璧主義を完璧にやめようとしない」ということです。
 
なぜなら、そうしないと以前より苦しくなってしまうからです。
 
本気で完璧主義に悩む人は、完璧主義をやめるときにも、結果に完璧さを求めてしまいます。
 
そのため「だめだ、このていどでは完璧主義をやめたことにならない」と、自分を追い詰めてしまうのです。
 
そうなったら本末転倒ですよね。
 
だから、完璧主義を完璧に消し去ろうとしないように気をつけましょう。
 
完璧主義は一つの「個性」でもあります。
 
完璧主義であることのメリットもありましたよね。
 
だから、完全に消し去るのではなく「扱える量」まで減らせばいいと考えましょう。
 
角を削って、使える形に磨き上げていく。
 
私自身、完璧主義を活かすことで、コラムやセミナーを精度を上げ、多くの方からご好評をいただくことができています。
 
それは、私が完璧主義だからこそ得られた評価です。
 
あなたもぜひ、完璧主義を完璧にやめることにこだわらないようにしてみてくださいね。
 


┃完璧主義になってしまう原因

 
割れたガラス

 
そもそも、完璧主義の人は、なぜ追い詰められるほどの完璧主義になってしまったのでしょうか?
 
多くのご相談者様に共通している点は、次の三つです。
 
 
1.生まれつき
 
意外と多いのが「生まれつきだと思います」とおっしゃるケースです。
 
なにかきっかけになるような特別な体験は思いつかない。
 
生まれつき完璧主義になりやすい性質だったと自分で感じている方がたくさんおられます。
 
 
2.幼少の頃から周囲の大人に完璧を求められてきた
 
これは親にかぎらず、学校の教師や習いごとの先生など、強く完璧を求める人が周囲にいたケースです。
 
たとえば、テストで95点取れば、取れなかった5点の方を指摘され、「失敗」として認めさせられる。
 
ピアノで1つの音を間違えば、他がどんなに素晴らしいできであっても、その曲の演奏全体を「失敗」として認めさせられる。
 
そのような体験を幼い頃からくり返している人も多いです。
 
 
3.自己愛が深く傷ついている
 
それよりも多くの方に共通しているのが、「自己愛」が深く傷ついているケースです。
 
「自己愛」についた傷をこれ以上広げないないために、完璧を目指してしまうんですね。
 
自己愛が深く傷ついている人は、心のどこかで自分を無価値だと感じている。
 
それどころか、自分の存在自体を恥じている人も少なくありません。
 
その恥ずべき自分を隠すためには、常に「完璧」を目指し「他人からの評価」を上げるしかない。
 
つまり完璧主義とは、「無価値」であることがバレないようにするための「自己防衛」だと言えるでしょう。
 
切り裂かれた自己愛をこれ以上ズタズタにされないために、自分で自分を必死に守っている姿なのです。
 
自己愛の研究で有名なコフートも、人は自己愛の傷の深さによって攻撃性を増すと主張していました。
 
だからこそ、他人を批判し、ささいなミスを指摘されただけでショックを受け、怒り、絶望し、やる気まで失ってしまうのです。
 

<引用>
人間の攻撃性は生まれつきのものではなく、自己愛を傷つけられることで怒りの感情をもつことが繰り返されたり、その傷が深い人ほど攻撃的になる

引用元
和田秀樹「自己愛と依存の精神分析」
 
それは決してプライドが高いからではありません。
 
プライドがボロボロだからこそ、ささいな指摘でも、全身を貫くほどの強烈な痛みを感じてしまうのです。
 

┃完璧主義とうつ病は関係あるの?

 
カルテと聴診器

 
うつ病になりやすい気質として、テレンバッハの「メランコリー型」があります。
 
じつはそこに「完璧主義」と言えるものも含まれているんです。
 
Tellenbachのメランコリー論再説では、うつ病になりやすい人の特徴やエピソードとして、
 
「すべてのものがきちんとしていなければならず、あらゆるものが正しく置かれていなければ気がすまない」
 
「自らの規範に沿ってものごとを仕上げるための奮闘で、自分を極限まで押しやろうとする習慣を変えることができない」
 
「自分の規範を見直したり変えたりということが、したくないというよりできないため、永遠の葛藤状態におかれる」
 
といった「完全癖」を紹介しています。
 
また、消耗性うつ病にかかる性格として、
 
「彼らはすべてを自力で処理し、要求される困難な事柄を全力でなしとげようとする。自己要求が高く、自己の有能さを自分に証明しようとするので常に新たな課題や義務を自らに課し、次第にこの課題が自分の能力をこえ、休息する暇もなく、感情的緊張が増大する」
 
といった「完全癖」も紹介されています。
 
まさに、完璧主義そのものといった感じですね。
 
西洋医療の一部では、完璧主義とうつ病は関係があると考えられているようです。
 
参考文献
大前晋「Tellenbachのメランコリー論再説-その構築過程と理論的意義-」『精神神経学雑誌 第115巻7号』2013
 

┃完璧主義をやめたい「当事者」の声

 
では、私たちはいったいどんなときに「完璧主義をやめたい」と感じるのでしょうか?
 
私の運営するオンラインコミュニティ「Adic Salon」の会員様にアンケートを取りました。
 
「完璧主義をやめたい」と悩む当事者のナマの声を、じっくりにご覧ください。
 
質問:
どんなときに「完璧主義をやめたい」と悩みますか?
 
 
回答:
 
自分の仕事を作品のように考えてしまい、素晴らしいものにしたいと夢見てしまう。

でも、とにかく労力を使うので、疲れ果ててしまう。

時間がかかる。

その割に、良い結果につながらない。

(女性、30代)
 


 
仕事の資料作成時、ここだけは完璧にしたいと思ってしまうと、期限間近でも関係なくなってしまい、結果的に期限に間に合わず叱られたり、自己嫌悪に迫られてしまう。
 
(男性、40代)
 


 
理想の自分像と現状があまりにも乖離していた時。

(男性、20代)


 
いまこのアンケートの回答に1時間以上かかっている。
 
正確に伝わるように考え過ぎて進まない。
 
そんな自分に嫌気がさす。
 
(女性、40代)
 


 
細かいことに目がいってしまうとき。
(これはここに置いておいて欲しいとか、触ってほしくないとか)

人に何かしてもらったときに、心の中で、

「そうじゃないんだよなあ、こうしてほしいんだよなあ」

という思いが湧いてきてしまうとき。
 
(男性、30代)
 


 
完璧を求めすぎて、切羽詰まり過ぎてしまうことが日常的に起きてしまう時。

何か失敗した時、常に両親から失敗を散々責められ、常に完璧を求められたことが思い起こされた時。

失敗を恐れすぎて恐怖になってしまう時。
 
(女性、40代)
 


 
自分の決めた、また人から指示された「完璧」にできなかった、行動できなかった時。

・自分が決めた「完璧」
毎日これをやろう、習慣にしよう、と決めたことを重荷に感じ、しばらくすると全く何も手につかず精神状態まで悪くなってくる。

・他人が決めた「完璧」
講座やセミナー等で紹介された方法や習慣が自分に合わず続けるのが苦しくなったとき。
 
(男性30代)
 


┃みんなはどう対処しているの?

 
では次に、この「自分は甘い」という問題に、みんなはどのように対処しているのかを見ていきましょう。
 
これも「Adic Salon」の会員様に、アンケートにご協力いただきました。
 
貴重な当事者の声を、どうぞご覧ください。
 


 
周りの評価などに、あまり振り回されない心の状態をつくる(何度か絶望をくり返したり、生活習慣を変えたり)。

その仕事、作業そのものに集中できるようにする。

結果(から得られるだろう感情)を考えない。

淡々とやる。

(女性、30代)
 


 
手を抜く事もできず、できる限り完璧を目指し、最終的に中途半端で尻すぼみな状態になる。
 
(男性、40代)
 


 
「人間自体完璧な生き物じゃない」と言い聞かせる。


他の命を糧にして食べないと結局死んでしまうし、人類史から見ても宗教や思想が原因の戦争で人をたくさん殺している。

(男性、20代)

 


 
「いけないいけない」とは思うのですが、正直対処しきれていないときはあると思います。

結果、思った感じになってくれないとイライラしてしまうときもあります。

表には出せないので、心の中では「落ち着こう」と思ってはいます。

それでも、自分はまだまだだなと感じてしまうときのほうが多いですね。

おおらかに生きようとは思うようにしています。

 
(男性、30代)
 


 
完璧主義も含め、あまりにも色々なことで疲弊しすぎたので、グダグダしたり何もしなくなっていった。

失敗してもいいし、完璧にこなさなくていいと言い聞かせたり意識するようにした。

(女性、40代)

 


 
時が解決してくれました(笑)。

つくづく、

「もう無理」

「自分はもともと性能が悪いのに完璧を目指すなんて無駄」

だと心底思わされました。

 
(男性、30代)



考え過ぎがバカバカしくなる瞬間が来るので、それまでは自分の好きなようにさせてあげる。

(女性、40代)

 


┃完璧主義でなにもできない

 

 
完璧主義の人に対して、よくある誤解があります。
 
それは「完璧主義の人は行動力」があるという誤解です。
 
しかしじっさいはその逆のパターンが多い。
 
「完璧主義でなにもできない」という状態におちいってしまう人が多いんですね。
 
なぜなら、行動をおこしても完璧にできる保証がないので、行動する気になれないのです。
 
たとえば、企画書を書こうと思っても、自分の思いどおりのものに仕上がらないのではないかと思うと、書きはじめる気になれない。
 
もし仕上げたとしても、ミスを指摘されたり、その企画が採用されないのではないかと思うと、やる気ならない。
 
つまり「失敗や不完全な結果になるのがとてつもなく嫌だ」ということですね。
 
だから、完璧主義の人は「なにもできない」という状態になってしまうんです。
 

できないくせに完璧主義

 
じつは完璧主義の人は、大きく二つのパターンに分かれます。
 
それは次の二つのパターンです。
 
1.じっさいに完璧にできる人
2.できないくせに完璧主義の人
 
ちなみに私は、2でした(笑)
 
1の「じっさいに完璧にできる人」は、完璧を目指すだけの能力をもっているパターンです。
 
だから、しんどいながらも、じっさいに完璧な結果を出し、報われることもあります。
 
ただこのような人は、完璧主義のなかでは少数派です。
 
ものすごい高い能力が必要になりますからね。
 
で、必然的に多くの方は、私と同じ、2の「できないくせに完璧主義の人」になります。
 
つまり、完璧な結果を出すだけの能力はもっていない。
 
にもかかわらず、完璧を目指してしまう。
 
それゆえ、かなわぬ理想を追いかけるはめになり、追い詰められていく・・・。
 
下手をすると、私のように発達障害で一般的な人よりミスをしやすい人間なのに完璧主義という人間すらいます。
 
我ながら本当に最悪な組み合わせです(苦笑)
 
だから、「できないくせに完璧主義」の人には、できるだけ早く「完璧主義をやめる練習」に取り組んでいただき、完璧主義をやわらげてもらえればと思っています。
 


┃職場の完璧主義者がめんどくさいときは?

 

 
最後に、自分以外の人が完璧主義で困っているケースについてお話ししておきますね。
 
たしかに職場に完璧主義の人がいると、雰囲気がピリピリしてしまいがちですよね。
 
当然の指摘をしただけなのに、「ミスを批判された!」と大騒ぎされてしまうかもしれません。
 
しかも「できないくせに完璧主義」の人が職場にいる場合、そのようなことがよく起きてしまうでしょう。
 
そこでまずは、その人を「自己愛が傷ついているんだな」と思って見てみてください。
 
といっても、同情して譲歩しましょうというお話ではありません。
 
「自己愛が傷ついているんだな」と思って見てみると、その人がなぜそのような行動をとってしまうのかということが、一つひとつわかってくると思います。
 
行動の理由がわかるだけでも、ストレスがひとつ減りますよね。
 
そのうえで指摘や評価をすると、相手への伝え方も自然にやわらかなものになるはずです。
 
ただ、そこまでの気づかいをしても本人に反省のいろがない場合。
 
そして、こちらの気づかいにも応じるつもりもないようなら。
 
それは完璧主義というよりは、たんなる「身勝手な人」でしょう。
 
どちらなのかを見極めたうえで対応したいところですね。
 

┃まとめ

 
完璧主義の人は、自分にも他人にも強いストレスをかけてしまいがちです。
 
ですので、完璧主義はやめた方がメリットが大きいでしょう。
 
しかし、世間で広まっている完璧主義の克服方法は、根拠のないものも多く、役に立たないものがたくさんあります。
 
だから、じっくり腰をすえて「はからない練習」に取り組むことをおすすめします。
 
そのさいは、完璧主義を完璧にやめようとしないように気をつけましょう。
 
そして、「個性」として扱えるところまで角を削れればいいと考えていきましょう。
 
完璧主義の人は、自己愛が深く傷ついている人が多いです。
 
つまり、自分でも完璧主義はよくないとわかっているのに、完璧主義にならざるをえない人が多いのです。
 
だから自分を責めず、いたわりながら、完璧主義と向き合ってくださいね。
 
Brain with Soul 代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり
 

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心地よい人生の便り2 <目次>

 
61.生きづらい人は、なぜ「自分の使命」が見つからないのか?
62.なぜこれが「自分の使命」だと納得できたのか?
63.苦しみを無くす方法
64.生きていたくない
65.人付き合いがわずらわしい
66.人付き合いをしなくて済む条件
67.生きづらい、生きにくい、その原因と対処法
68.「激しい感情」の上手な対処法
69.なかなか行動にうつせない
70.心と体はつながっている
71.自分を変えるのに必要な期間
72.自分を変える2つの方法
73.理解してもらえない
74.人との会話が怖い「意外な原因」とは?
75.自分の弱さが恥ずかしい…
76.長所が見つからない
77.悩んでばかりで嫌になる
78.生きづらさから脱け出すために
79.張り合わない
80.孤独ゆえの幸せ
81.お金より大切なもの
82.職場にいるのがツラい
83.生き方ハラスメント
84.アダルトチルドレンが母の愛を求めてしまう本当の理由
85.悩み解決本との上手な付き合い方
86.すべて運命で決まっているのか?
87.自分は何をやってもダメだと思ったら
88.自信を持つには?
89.同じ悩みでつまずいてしまう
90.感情にふり回されて自信が持てない
91.自分の受け入れ方
92.生きる意味、自分の使命が見つからない
93.頑張ることは良いことか?
94.人を信用できない
95.自分を信じるには?
96.健康法を継続するコツ
97.呼吸を整える本当の理由
98.カウンセラー直伝!完璧主義をやめる方法
99.人にどう見られているか気になる
100.力んでしまう
101.全身を脱力する方法
102.肩の力を抜く方法
103.生きづらい時、何をすればいいのか?
104.予定どおりに行動できない
105.情けないぞ人類
106.最後に頼りになるのは?
107.自分の受け入れ方 <実践編>
108.なぜ自分で決められないのか?
109.自分で決められるようになるコツ
110.人から拒絶されるのが怖い
111.それでもやっぱり決められないあなたへ
112.ポジティブに考えられない
113.ストレス処理のうまい人
114.上手な逃げ場のつくり方
115.人に利用されてしまう
116.人に利用されないコツ
117.『心の弱さ』と『心の闇』の違い
118.引き合う闇…、共依存を防ぐために
119.見栄を張ってしまう
120.最後にどうしても伝えたいこと(最終回)
 
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