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更新日:2021年8月19日

生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?

 

生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?

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生きづらい人生の歩き方

 

第108回
生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?

 

┃メタ思考できないと人生はこんなにも「生きづらい」!

 
メタ思考とは「ものごとを広くとらえて考えること」です。
 
だから、メタ思考ができないと、自分のことしか考えられなくなります。
 
さらに、行動の選択肢も狭くなる。
 
とても「不自由」な状態になるわけです。
 
だから、心はいつも追い詰められていて、不安で、同時にイライラもしてしまう。
 
あなたの周りにもいませんか?
 
ビクビクとおびえているように見えるのに、なんだかトゲのある言い方をする人。
 
その人は、メタ思考ができてない。
 
そのため、とても苦しく生きづらい人生を送っているのです。
 
 

┃メタ思考ができると人生はこんなにも「心地よい」!

 
その一方・・・。
 
メタ思考ができている人は、ものごとを広くとらえることができます。
 
そのため、いつでも行動の選択肢をたくさんもっています。
 
とても「自由」です。
 
トラブルに見舞われても、冷静に対処して、自分のペースを取り戻します。
 
苦しみさえもチカラに変える強さをもっている。
 
メタ思考ができている人は、そんな「心地よい人生」を送っているのです。
 
 

┃メタ思考ってなんだ?

 
メタ思考について、もう少し詳しく見ていきましょう。
 
メタとは「高次の」「超えた」といった意味です。
 
私は、ここで「メタ」という言葉を「より広く」という意味で使っていきたいと思います。
 
つまり「メタ思考」とは「より広い思考」ということ。
 
時間で言えば、「いま」だけではなく、10年後、100年後、1,000年後、10年前、100年前、1,000年前まで考えること。
 
空間で言えば、「ここ」だけではなく、自分の住んでいる地域も、県も、国全体も、地球全体も、宇宙も、それを超えたものをも考えること。
 
人間で言えば、「自分」だけではなく、相手も、家族も、部署のメンバーも、社員全員も、国民も、人類も、生命全体も、それ以外の物質のことも考えること。
 
それが「メタ思考」です。
 
もちろん、常にこんなに「だだっ広い思考」をして生きることは難しいですよね(笑)
 
それでも、できるだけメタレベル広く保ちながら思考することで、私たちは多くのメリットを得ることができるのです。
 
そして、生きづらさからも脱け出せるのです。
 
 

┃メタ思考はあなたを「自由」にしてくれる

 
メタ思考ができれば、私たちは多くのメリットを得られます。
 
しかし、じっさいのところ、生きづらい人のなかには、メタ思考が苦手な方が多くおられます。
 
非常に視野が狭くなっているわけです。
 
そのため「不自由」な考え方しかできず、より生きづらくなっているのです。
 
たとえば、「学校」にもなじめず「会社勤め」にもなじめなかった。
 
そのような、世間で「当たり前」のことができない自分は、人間として価値が低い「落ちこぼれのダメ人間」なのだと考えている人がいます。
 
こう考えている人、本当に多いんです。
 
ここで、しっかりメタレベルを広げていきましょう。
 
まずは時間。
 
「学校」や「会社」に通うのが「当たり前」になったのは、ここ100年くらいのできごとです。
 
一方、人類には20万年もの歴史があります。
 
20万年のうちの100年なんて、わずか「2,000分の1」の期間でしかありません。
 
そのたった「2,000分の1」の期間の「当たり前」にあてはまらないだけで、本当に「ダメ人間」なのでしょうか?
 
だとしたら、残りの19万9,900年に存在していた人は、みな「ダメ人間」だということなってしまいます。
 
そんなわけないですよね。
 
その人たちは、今日まで人類の命をつないできた、非常に生命力のある人たちであり、私もあなたもその子孫です。
 
さらに、二足歩行したものを人類と認めるなら、700万年くらいの歴史がありますから、100年なんて「7万分の1」。
 
30センチ定規で言えば「0.0004センチ」です。
 
「0.0004センチ」ですよ!
 
もはや「誤差」でしかありません。
 
さらに、空間に目向けてみましょう。
 
世界中には、いまだに「学校」も「会社」もない地域などヤマほどあります。
 
つまり、「学校」や「会社勤め」という「当たり前」は、この全宇宙のなかの日本というごく小さな島国の、さらに「7万分の1」の期間にしか通用しない「当たり前」だということです。
 
そんな「当たり前」なんて「あってないようなもの」。
 
じつは「学校」も「会社勤め」も、「当たり前」なんかではないのです。
 
メタ思考をすると、そのような「事実」が見えてきます。
 
つまり、自分は世間からあらゆる誤った「当たり前」を植えつけられていただけなのだということが見えてくるのです。
 
だから、「学校」や「会社勤め」になじめないからといって、決して「ダメ人間」などではありません。
 
これは、励ましで言っているのではありません。
 
それが「事実」だということです。
 
メタレベルを広げれば、他にいくらでも自分に合った生き方があるという「事実」が見えてくるのです。
 
メタ思考は、私たちを「自由」にしてくれるのです。
 
 

┃扁桃体は不自由が苦手

 
私たちは「事実」が見えないと、「あれをやるべき」「これをしてはいけない」と自分を縛りつけてしまいます。
 
つまり「不自由」になってしまう。
 
「不自由」になれば、とても生きづらくなります。
 
いったいなぜでしょうか?
 
それは、脳の扁桃体がもっとも嫌うものが「不自由」だからです。
 
扁桃体は、危険を察知する脳の部位です。
 
では、私たちにとってもっとも危険なものとはなんでしょうか。
 
それは「不自由」です。
 
両手両足をしばられ閉じ込められれば、誰もが恐怖します。
 
なぜなら、それがとてつもなく「不自由」な状況だからです。
 
つまり「不自由」は、命の危険に直結する。
 
だから「不自由」を感じたら、扁桃体が敏感に反応して、恐怖や怒りという苦しい感情を湧き起こすように私たちはできているのです。
 
メタ思考ができないと、誤った「当たり前」で自分を縛りつけ、自分を「不自由」にしてしまいます。
 
つまり、メタ思考をすることは「扁桃体をいたわる生き方」に直結しているのです。
 

参照記事
扁桃体のはたらきについて詳しく解説しています。
生きづらい原因は脳の扁桃体?

扁桃体をいたわる生き方について詳しく解説しています。
生きづらい人は扁桃体をいたわる生き方を身に着けよう!

 
 

┃考えりゃいいってもんじゃない

 
このようなお話をすると「そうか、考えることが大事なんだな」とひたすら考えはじめる人がいます。
 
たしかに、考えることは大切ですよね。
 
しかし、やみくもに考えても、より苦しくなってしまうだけなんです。
 
なぜなら、メタレベルが狭いまま考えはじめても、その狭いなかで同じ考えがグルグル回るだけだから。
 
いわゆる、出口の見えない「グルグル思考」になってしまうからです。
 
だから「考えりゃいいってもんじゃない」ということ。
 
メタレベルを広げて考えなければ、メタ思考にならない。
 
つまり「自由」にはなれないということなのです。
 
では、メタレベルを広げて考えるには、いったいどうしたらいいのでしょうか?
 
 

┃「メタ思考」をする方法

 
やみくもに考えても、メタ思考はできません。
 
メタ思考をするためには、まず「メタ視点」に立つ必要があるのです。
 
つまり、今より「より広い視点」に立つのです。
 
そうすれば、メタ思考は「自然と起こる」のです。
 
どういうことでしょうか?
 
たとえばあなたが、はじめて訪れた街のなかで、道に迷っているとします。
 
同じような建物ばかりで、どこを歩いているのかもわからない。
 
なんども同じところグルグルと回ってしまいます。
 
でも、高いビルの屋上に立ってみたらどうでしょうか?
 
「ああ、あそこを右に曲がって、その次を左、そして300m先をもう一度左に曲がればいいのか」
 
と「自然に」わかるはずです。
 
さらには、
 
「今日はこんなに晴れていたのか」
 
「あんなところに大きな公園があるな」
 
「よし、天気もいいし、帰りはあそこに寄ってみるか」
 
「いや、あっちの公園の方が気もちよさそうだぞ」
 
と「自然に」いろいろなものが目に入り、いろいろな選択肢が目に入るはずです。
 
そうして「自然に起こる思考」がメタ思考です。
 
つまり、メタ思考とは「メタ視点」に立てば自然と起こるものなのです。
 
それが、私たちにアウェアネスをもたらしてくれるのです。
 
 

┃人生の指針となる大きなアウェアネスが起こる

 
私たちは、ときに人生の指針となるような大きな気づきをえることがあります。
 
そう、アウェアネスです。
 
私たちは「メタ視点」に立つことで、より多くのアウェアネスを得ることができます。
 
つまり、メタ思考をすることで、より多くの人生の指針を獲得できるということ。
 
メタレベルが広がり「自由」になることで、思考が解放され、アウェアネスがもたらされやすくなるのです。
 
あなたもぜひ、メタ視点に立ってください。
 
そして、メタ思考を身につけてください。
 
そこで訪れたアウェアネスが、あなたを「心地よい人生」へと導いてくれるのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
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