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「社会の常識」に振りまわされない

 

「社会の常識」に振りまわされない

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生きづらい人生の歩き方

 

第44回
「社会の常識」に振りまわされない

 

┃「社会の常識」があなたの決断を鈍らせている

 
私たちの人生では、決断を迫られる場面があります。
 
そのなかには、人生に大きな影響を与える場面もあるでしょう。
 
転職、結婚、離婚、起業。
 
踏み出すのかそれとも引き返すのか…、私たちは大いに迷います。
 
そしていざ決断したつもりでも、やっぱり最初の一歩が踏み出せない。
 
「行動力を身につけるコツ」を学んでも、やっぱり踏み出せない。
 
やがて決断をあきらめて、引き返してしまうことが多いのではないでしょうか。
 
なかなか決断しきれない理由には、「失敗が怖い」といった未来への不安があります。
 
また、批判という「人の目」が気になるということもあるでしょう。
 
しかし、意外に大きなウエイトを占めているものがあります。
 
私たちの決断を鈍らせ、最初の一歩を思いとどまらせるもの。
 
それは「社会の常識」なんです。
 
つまり、自分のやろうとしていることが社会のなかで、
 
「よくない」
 
「やらないほうがいい」
 
「むずかしい」
 
と言われているために、なかなか決断ができない場合が多いのです。
 
よく検討することもなく「なんとなく」決断を避けてしまうのです。
 
 

┃離婚を「バツイチ」と呼んでしまう社会

 
「社会の常識」が、私たちの決断を鈍らせます。
 
離婚などは、まさにその代表的なものでしょう。
 
社会の常識において離婚は、
 
「よくない」
 
「やらないほうがいい」
 
「むずかしい」
 
と言われていますよね。
 
だから、どんなに今のパートナーとの暮らしにうんざりしていても、離婚を決断できない。
 
本当は別れたいと思っていても離婚に踏み切ることができず、今までの暮らしにとどまってしまうのです。
 
もちろん、大切なお子さんのことや年齢のこと、収入のことなど、さまざまな理由が重なっています。
 
しかし、そもそも「離婚を避けるべきである」という社会の常識が足かせになって、離婚するという発想にすらなれない人は本当に多いのです。
 
ちなみに、私は一度離婚をしています。
 
知り合った方にそうお話しすると、たいていの方が、
 
「あ、バツイチですか!」
 
「じつは私も一度失敗をしていて…」
 
とおっしゃります。
 
社会の常識では、当然の会話ですよね。
 
しかし私からすると、人の経験に勝手に「バツ」をつけたり、「失敗」だと決めつけないで欲しいと感じてしまいます(笑)
 
私は、結婚もしてよかったと思っていますし、離婚もしてよかったと思っています。
 
だから「バツイチ」どころか、なんなら「マルニ」だと思っています。
 
(さらに再婚したので「マルサン」です)
 
カウンセリングをしていて目の当たりにしていますが、離婚して幸せになった人は、私以外にもヤマほどいらっしゃいます。
 
「社会の常識」と「個人の価値観」との間にズレがあるのです。
 
どんなに社会の常識で「バツ」だ「失敗」だと言われても、本人が「マル」で「成功」だと感じているのなら、それが現実。
 
社会の常識が、いつでも正しいわけではないのです。
 
 

┃「社会の常識」に無条件に従う必要はない

 
「社会の常識」は、決してすべての人にとっての「正解」ではありません。
 
「社会の常識」と「個人の価値観」が合っていないことは、よくあります。
 
私の植物嫌悪症などは、もっともわかりやすい例です。
 
本来、感覚や感性は人それぞれ。
 
まったく違っていて当然のものなのです。
 
にもかかわらず、社会の常識を疑うことなく取り入れてしまったら。
 
かんじんな場面で、自分の本心を無視した決断をしてしまうことにもなりかねません。
 
それは、生きづらさに直結しています。
 
もし私が「社会の常識」を正解だと考えていたら。
 
無理にでも周囲の人たちと同じ感覚で植物と接しようとしてしまうでしょう。
 
とてもではありませんが、生きていけません。
 
だから「社会の常識」に振りまわされない。
 
「社会の常識」に無条件に従うことは、生きづらさの大きな要因となってしまうのです。
 
 

┃「社会の常識」の多くは「大きなお世話」である

 
「社会の常識」に振りまわされないように生きていく。
 
もちろん、社会の常識のすべてが役に立たないと言っているわけではありません。
 
社会生活に必要な知識やマナー、参考になる考え方がたくさんあります。
 
しかし、これだけ選択肢が多様化した社会において、社会の常識の多くは「大きなお世話」でしかありません。
 
「人並みという幻想」と同じように、実態のともなわない「大きなお世話」である場合が多いのです。
 

参照記事
「人並」という考え方の無意味さについて解説しています。
人並という幻想

 
「大きなお世話」にいちいち振りまわされていたら、決断力が鈍ります。
 
さらに、行動力も鈍ってしまうでしょう。
 
つまり「社会の常識」を疑うことなく信じることは、あなたの人生を停滞させてしまうのです。
 
あなたもぜひ一度、自分がどんな「社会の常識」を信じ込んでいるのか、じっくりと見つめてみてください。
 
そして「自分の価値観」と照らし合わせてみてください。
 
自分を振りまわしていた「社会の常識」に気づけたとき。
 
きっとあなたは、いつもよりスムーズに次の一歩を踏み出すことができるはずです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
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