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更新日:2024年2月22日

「異物」として生きて

 

「異物」として生きて

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生きづらい人生の歩き方

 

第147回
「異物」として生きて

 

┃どこに行っても誰とでもトラブルばかり

 
どこにいっても「異物」でした。
 
これでもかというくらい、嫌われて生きてもきました。
 
家庭にも居場所がなかった。
 
小学校にも馴染めず、中学、高校では人間関係のトラブルばかり。
 
そのせいで、部活に入ってもやめざるをえず、塾に行ってももめごとばかり。
 
同級生だけでなく、学校の先生からもうとまれて、通常ではありえないほどの鬼の形相で殴られる。
 
職務を忘れて本気で怒っちゃったんでしょうね。
 
塾の講師から、みんなの前で殴られたこともあります。
 
塾って、通常は勉強を教えてくれるだけのところですよね。
 
そこの先生が暴力に訴えて生徒を指導するって、よほどの状況だよなと思います。
 
社会に出ても変わらず、もめてもめてもめてばかり。
 
会社も趣味も、イザコザだらけ。
 
とにかく人が集まるところに行けば、トラブルを起こし、そこにいられなくなる。
 
明確に「おかしい」と指摘され、ときには排除もされる。
 
私はそんな「異物」として生きてきました。
 
 

┃「異物」の口から伝えたい本音

 
じっさい「異物」として、たくさんの人にさんざん迷惑をかけてきました。
 
本当に申し訳なく思っています。
 
ただ・・・。
 
この場を借りて一つだけお伝えしたいのは、私もさんざん迷惑をかけられてきたということ。
 
つまり「お互い様」だったということです。
 
世間の人は、これを聞いて怒り狂うでしょう。
 
あれだけ周囲をかき乱し、傷つけ、不愉快にさせておいて、「迷惑をかけられた」などと、どの口が言うのかと。
 
しかし、それは私も同じです。
 
私もあのとき、周囲の人たちにかき乱され、傷つけられ、不愉快にさせられていたのです。
 
ただ私の方が圧倒的な少数派(一人)だったために、あのとき一方的に謝らされただけにすぎません。
 
私は、私として「ふつう」に過ごしていたにすぎません。
 
ただ、周囲の人たちと感性がズレていたがために、それが迷惑になっていた。
  
そして、その感性のズレによって迷惑が生じていたのは、周囲の人だけではないのです。
 
私にも、そのズレによって周囲の人たちから迷惑がかかっていた。
 
私もしっかりと、かき乱され、傷つけられ、不愉快な思いを味わっていたのです。
 
しかも、周囲の人たちにとっては、かき乱し、傷つけ、不愉快にしてくるのは私だけだったでしょう。
 
でも私は、全方位からかき乱され、傷つけられ、不愉快にさせられていたのです。
 
果たしてどちらのストレスの方が大きかったのか。
 
どちらの受けたダメージの方が大きかったのか。
 
しかも、私はそのことについて一度も謝罪を受けたことがありません。
 
逆に、ずっとずっとずっとずっと謝らされてきたのです。
 
「人の嫌がることをするな」
 
「他人の迷惑を考えろ」
 
と。
 
私の嫌がることや私の迷惑はいっさい配慮されずに、ただひたすらに周囲の人たちへ配慮することを強要されつづけてきたのです。
 
ここまでの状況にありながら、周囲の人が悪いとは言わずに「お互い様」だとまで言っていること。
 
最大限の譲歩であり、ずいぶんと大人の対応をしているとは思っていただけないでしょうか?
 
 

┃重要なのは「相互異物感」

 
私に取っては、周囲の人がすべて「異物」だったのです。
 
周囲の人たちは、私という「異物」さえ我慢してればよかった。
 
でもこちらは周囲がすべて「異物」なわけですから、そのストレスたるや並大抵のものではありません。
 
それは今も変わっていません。
 
かといって、なにも私は、自分だけがたいへんだったと被害者ぶるつもりはありません。
 
かけてしまった迷惑に関しては、本当に申し訳なく思っています。
 
ただ世間はそろそろ、自分達も加害者であると気づいてもいい時期がきているのではないでしょうか?
 
お互いが被害者であり加害者であったというメタ視点に立ててもいい頃合いなのではないでしょうか?
 
時間と空間を超えてネット上にまで生活空間が広がりつつある昨今。
 
一つのところに集まってそこに無理やり馴染まなければいけないという強制的な共同体感覚は、もはや過去のものになりつつあります。
 
その時代において、重要なこと。
 
それは「相互異物感」ではないでしょうか?
 
つまり、互いが互いにとって「異物」だという感覚です。
 
たしかに、世間では現在「多様性」という言葉が当たり前のように聞かれるようになりました。
 
じっさい、ひと昔前にくらべれば、かなり世間のふところは深くなったと思います。
 
しかし、世間で言われている「多様性」とは、しょせんノーマルな人が「ノットノーマルな人を認めてあげよう」という上から目線の欺瞞にすぎません。
 
そうではなく、本当の多様性とは「全員がノットノーマル」だと認めることです。
 
自分にとって相手がノットノーマルであるように、相手から見れば自分はノットノーマルだと認めること。
 
さらにそれは本当は一人残らずそうであり、全員が全員に対してノットノーマルであると認め合うことではないでしょうか?
 
つまり、全員が全員対して「互いに異物である」と認め合うこと。
 
それが、本当の多様性ではないでしょうか。
 
「桜」よりも「猫」の方がノーマルなわけではない。
 
「桜」は「桜」であり「猫」は「猫」であるだけです。
 
ただただそこには「互いに異物である」という事実があるだけなのです。
 
 

┃「ふつう」という基準に目がくらんだ世間

 
私は「ふつう」という言葉が嫌いです。
 
というか、この世界に不要な言葉ではないかと思います。
 
「ふつう」というなんだか得体のしれない、でもれっきとして存在する「基準」があるために、生きづらい人は差別の憂き目に合っています。
 
世間では差別しているという自覚すらないほど、当たり前に差別が横行しています。
 
その証拠に、YouTubeでは子供が見るチャンネルでさえ、当然のように「メンヘラ」「コミュショウ」という差別用語が使われています。
 
なぜでしょうか?
 
それは「ふつう」という基準に目がくらんだ世間が、差別をしていることにすら気づけないから。
 
相手から見れば自分も「異物」であるという当然のことに気づけず、自分たちに迷惑をかけている「異物」はなにを言われても仕方がないという「暗黙のおごり」を感じているからにほかなりません。
 
だから世間に必要なのは、「ノットノーマル」をいたわろうとする優しい心や配慮なんかではない。
 
本当に必要なのは、誰もが「自分もノットノーマルだ」と気づくことです。
 
生きているかぎり、人は必ず誰かにとっての「ノットノーマル」なのだから。
 
つまり、自分も「異物」なんだと認めるということ。
 
ただそれだけでいいんです。
 
この世界には一人残らず「異物」しかいないと気づくこと。
 
「互いが異物である」という事実を認めること。
 
そうすれば、生きづらい人にとって、この世界はいくぶんか過ごしやすくなるに違いありません。
 
ただそれは世間の人たちとって、いくぶん過ごしにくくなるということ。
 
つまり、そんな世界はいくら待ってもやって来やしないということです。
 
だから私は「Adic Salon」を創りました。
 
生きづらい人が、自分を「ノーマル」だと感じられる場所をみずからの手で生み出せるように。
 
すべての人がすべての人にとって「異物」であるだけなんだと、心の底から実感できるように。
 
そうする方が、自分を「異物」だということにすら気づけない人たちに期待するよりも、比較にならないほど効率的だと思いませんか?
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
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