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更新日:2025年3月3日

お金の魔力から逃れる方法

 

お金の魔力から逃れる方法 チェックリスト付き

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生きづらい人生の歩き方

 

第155回
お金の魔力から逃れる方法
~チェックリスト付き~

 

┃気づかぬうちに憑りつかれる「お金の魔力」

 
私たちはお金の魔力に憑りつかれています。
 
それも知らずしらずのうちに・・・。
 
だから、とくに自覚することもなくお金を基準に生きています。
 
そのために、やることの優先順位を間違ったり、無駄に忙しくなったり、逆にお金を失うことにすらなってしまう。
 
そんな大きなストレスを感じている方が少なくありません。
 
あなたもご経験がありますでしょうか?
 
お金の魔力は、あまりにも私たちにとって当たり前の存在になっています。
 
それゆえ、ストレスの原因がお金の魔力であることに気づけずにいるのです。
 
その結果、お金の魔力がもたらす大きなストレスからいつまでも逃れられられない・・。
 
カウンセリングの現場でご相談をお受けしていると、そんなふうに人生の質を下げてしまっている人が、じつはたくさんおられます。
 
そこで!
 
あなたも「お金の魔力」に憑りつかれていないか、ぜひチェックしてみませんか?
 
お金の魔力の影響をどれだけ受けているか、かんたんにわかるチェックリストがあります。

このチェックリストは、10年以上、数えきれないほど多くのカウンセリングをさせていただくなかで生み出されたリアルな内容です。
 
別にお金の魔力に憑りつかれていることが悪いわけではありませんので、次のチェックリストに正直に答えてみてくださいね。
 
 

┃「お金の魔力」憑りつかれ度チェック

 
 
お金の計算をしながら憂鬱になる女性

 
次の20個の項目のうち、「Yes」が何個あるか数えてみてください。
 
1.SNSで「簡単に稼いだ」という人を見ると心がザワつく
 
2.貯金額が減ると不安を感じる

3.服や家具、日用品は安いものを優先して選ぶ

4.50円安い商品を買うために遠くのスーパーへ行く
 
5.定期的な歯科検診の費用がもったいないと思う

6.体調が悪くても治療費が気になり病院に行くのを先延ばしにしたことがある

7.お金がかかるという理由で整体に通うのをあきらめた

8.旅行にいくとき格安ツアーの情報から見る

9.転職したいが収入が減るのが嫌で躊躇している

10.「老後のために」と貯金している

11.セールで買ったが使ってないものがある

12.嫌な仕事でも残業代のためにと引き受けたことがある

13.布団が合わずに体が痛いがそのまま使っている

14.真夏や真冬に冷暖房をつけず体調を崩したことがある

15.シャワー時間もトイレットペーパーも「短め」を目指す

16.クーポンが使えるお店に優先的に行く

17.家族の幸せのためにたくさん稼ごうと思っている

18.収入が一気に減ったら家族に合わせる顔がない

19.「お金があっても幸せになれない」はいまいち信じられない

20.お金を稼げない自分は価値が低いと感じる
 
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※ご自由にシェアしてください。

 
YESと回答した項目は、いくつありましたか?
 
たいせつなことなのでくり返しますが「憑りつかれてるから悪い」ということではありません。
 
あくまでも、今あなたがどんな状態にいるかをメタ視点で眺めるためのチェックリストです。
 
ですので「ちょっとカッコつけちゃったなぁ」と思ったら、ぜひとももう一度チェックしてみてくださいね。
 
さあ、あなたはいくつ当てはまったでしょうか?
 
●0~5個
お金の魔力はそれほど強くなく、健全な「節約」の範囲におさまっている可能性が高いでしょう。
 
●6~10個
ややお金の魔力に憑りつかれていて、それがあなたの見えないストレスの原因になり、生きづらさが増していることが考えられます。
 
●11~16個
かなり強くお金の魔力に憑りつかれていると言えそうです。お金があなたの行動や可能性、自由を大きく制限して、人生を息苦しいものにしているはずです。
 
●17個~満点
あなたの人生は「お金を基準」にしていると言っても過言ではない状態でしょう。あなたは、ただ生きているだけなのに毎日大きなストレスを感じてしまう、そんなふうに悩んではいないでしょうか?
 
そして、もし個数が少なかったとしても・・・、
 
最後の4つの質問に、一つでもチェックがついていたら要注意。
 
あなたはかなり強くお金の魔力に憑りつかれている状態だと考えられます。
 
ぜひこの先を読み進めてください。
 
 

┃「お金の魔力」の正体とは?

 
お金に操られている人間

 
このリスト、おかげさまで、たいへんご好評をいただいています。
 
もちろん今でもよく、このリストでご相談者様と一緒にチェックをします。
 
その結果は、ほぼすべての人が「お金の魔力に憑りつかれている」というのが実情です。
 
もちろん私もその一人でした。
 
ではなぜそんなにも多くの人が、お金の魔力に憑りつかれてしまうのでしょうか?
 
いったいなぜ私たちは、こんなにもお金を基準にして生きてしまうのでしょうか?
 
それは「ガマンへの恐怖」があるからにほかなりません。
 
そう、私たちはガマンがことのほか苦手で、嫌いです。
 
ガマンがもたらす苦痛は、恐ろしくすらあるのです。
 
お金が減ると、その「ガマン」をしなければいけないことが増えてしまいますよね。
 
食べたいものを食べられなかったり、やりたいことができなかったり、行きたいところに行けなかったり、とにかくガマンが発生しやすくなります。
 
お金が減ると、ガマンが増える。
 
つまり、恐ろしい苦痛が増える。
 
だから、お金が減ると不安になる。
 
気がつくと、お金をできるだけ手元に残すことを基準にものごとを選ぶようになり、お金の魔力に憑りつかれた状態になっているのです。
 
一方、お金が増えると、ガマンが減りますよね。
 
つまり、ガマンという恐ろしい苦痛から解放されるのです。
 
だから私たちは、まるで麻酔を求めるかのようにお金を求めてしまう。
 
しかも、当然のように、気づかぬうちに、空気を吸って吐くように、まるでそれが当然であるかのごとく、お金を基準にして生きるようになってしまうのです。
 
その結果として大きなストレスを抱えてしまう。
 
でもそれがお金の魔力がもたらしているものだとは気づけずに、苦しみつづけてしまっているのです。
 
 

┃生きづらい人はとくに「ガマンへの恐怖」が強い

 
お金の魔力は、生きづらい人ほど憑りつかれやすい傾向があります。
 
いろいろな理由が考えられますが、主な理由は二つあります。
 
一つ目は、生きづらい人はガマンを強いられて生きてきた人が多いからです。
 
生きづらい人は、世間とは馴染みにくい性質ゆえ、無理やり世間に合わせることを強要されてきた人が多くおられます。
 
また、親御さんが厳しく、なんでもかんでもガマンすることが美徳と考える家庭で育った方も多く見受けられます。
 
そのため、すでにガマンの限界値に達している場合も多く、ちょっとしたガマンでさえ恐怖に感じる人も少なくありません。
 
そのため、お金に依存する傾向が強いのです。
 
二つ目は、人生があまりにも苦しいからです。
 
まさに生きているだけでもつらい、それが生きづらさです。
 
一日中ガマンしていると言っても過言ではありません。
 
そのうえさらにガマンしなければならないと考えたら・・・。
 
その恐怖ははかりしません。
 
そのため、恐怖を解消するためにお金が必要という思いに、とくに憑りつかれやすいのです。
 
だから、生きづらい人はお金が減ることへの抵抗感がとくに激しく、お金の魔力が強くはたらくのです。
 
 

┃お金の魔力から逃れるには?

 
「お金が減れば、ガマンが増える」。
 
これは、一面的にですが「事実」であるという点が非常にやっかいです。
 
だから、お金を基準にするなという方が無理な状況だと言えるでしょう。
 
なにせ「事実」ですから。
 
ではどうすればいいのでしょうか?
 
お金の魔力からは逃れられないのでしょうか?
 
そんなことはありません。
 
ちゃんと方法があります。
 
その方法を正確に理解するためには、「一次ガマン」と「二次ガマン」の違いを知っておくことが必要になります。
 
じつはガマンは、おおまかに言って「二階層」になっているのです。
 
もちろん、お金にかかわるガマンはこんな単純な構造ではないですし、キッパリ二つにも分かれていません。
 
しかし「お金の魔力」に上手に対処するために、あえてシンプルな図で解説したいと思います。
 
1次我慢と二次我慢の図

 
一段目である「一次ガマン」とは生命維持にかかわるガマンです。
 
たとえば、空腹や睡眠不足などに対するガマンです。
 
このガマンをしつづけると死んでしまう、というガマンですね。
 
一方、二段目の「二次ガマン」は、おいしいものを食べたい、お酒を飲みたい、新しい服を買いたい、旅行をしたい、オンラインゲームがやりたいといった、享楽へのガマンです。
 
このガマンをしつづけても、直接命にかかわることはありません。
 
であれば「一次ガマン」さえ処理してしまえば、「二次ガマン」は放置しておいてもよさそうなものです。
 
つまり、食べたり寝たりといった命にかかわる「一次ガマン」さえ解放すれば、もはやガマンにサヨナラできるということです。
 
しかも、私たちの住む日本はとても豊かですから「一次ガマン」にさらされる心配はそうそうありませんよね。
 
だから「ガマンへの恐怖」は、かんたんに克服できそうです。
 
しかし、そうは問屋がおろしません。
 
なぜなら、資本主義社会は、新たな「ガマン」を次から次へと生み出す装置だから。
 
つまり「ガマンへの恐怖」をあおる仕組みが、社会に組み込まれているからです。
 
 

┃資本主義は新たなガマンを生み出す装置

 
広告や看板に囲まれた女性

 
これは私が長年、広告業界にいたからこそ肌身に染みて感じていることです。
 
私は10年ほど広告業界で仕事をしていて、次のことを実感していました。
 
私たちが住んでいるこの日本社会は、
 
「たいして必要ではないものを、さも必要そうに見せること」
 
に必死になっている社会だということです。
 
ましてや広告業界の人間は、そこに命をかけているといっても過言ではありません。
 
そうして、次から次へと「二次ガマン」を生み出している。
 
せっかく豊かな社会で「一次ガマン」を処理できているのに、わざわざ「二次ガマン」を量産しつづけているのです。
 
思えばおかしなことが、日常的におこなわれています。
 
飲食のしようがない電車の中に、ビールの広告を打つ。
 
そろそろ寝ようとしている人に、ラーメンの広告を打つ。
 
すでにくつろいでいる人に、さらにリゾートの広告を打つ。
 
そうして私たちは
 
「飲みて~!」
 
「食べたい!」
 
「行きた~い!」
 
と思わされ、それをガマンするモードへと突入させられる。
 
そうして日夜、資本主義社会の猛攻を受けながら、「ガマンへの恐怖」をこの身に刻み込まれて生きているのです。
 
お金が減っても、この「二次ガマン」の猛攻が減ることはありません。
 
なぜなら、その猛攻の結果、社会でお金が大量に使われて、国全体が経済的に豊かになってきたからです。
 
つまり「二次ガマン」の猛攻があるおかげで、「一次ガマン」をしなくて済む社会が成立しているということ。
 
だから、社会は容赦なく私たちに「二次ガマン」を突きつけ続けてきます。
 
この猛攻は止まることがない。
 
私たちは、それを知っているのです。
 
だからこそ怖いのです、お金が減ることが。
 
だって、お金がなかったら、ただひたすらガマンするしかなくなってしまうのですから・・・。
 
そう、「ガマンへの恐怖」とは、「二次ガマン」を量産しつづけるこの社会の仕組みそのものへの恐怖なのです。
 
つまり、お金の魔力から逃れる方法とは、この社会の仕組みに振り回されない方法ということになります。
 
 

┃私が「ガマンへの恐怖」を味わいつづけた体験

 
スーパーの棚に並んだおいしそうなお菓子

 
では、いよいよその具体的な方法をお伝えしましょう。
 
ただそのまえに、私自身が、「ガマンへの恐怖」をこれでもかと刻み込まれた体験をお伝えしたいと思います。
 
私は30代の後半の頃、心身に限界を迎え、ほぼ寝たきりの状態になってしまいました。
 
勤めていた広告会社を退職。
 
常に体は重く、少し動くだけで息が上がる。
 
頭はぼんやりとして、まともに考えることすらできない。
 
起き上がる気力も湧かず、ただ天井を見つめながら「もう何もかもダメかもしれない」と思う日々。  
 
しかも、借金まみれ。  
 
財布を見ても、あるのは数字の減少だけ。
 
「生きているだけでお金がかかる」という現実が、日々、重くのしかかっていました。
 
月に使えるお金は、ほんのわずか。  
 
格安のスーパーに行って、大量のパスタと冷凍肉を買い、少しずつ茹でて食べる食生活。
 
もちろん、毎日同じメニューです。
 
でも・・・。
 
じつは、その食生活自体はそんなに苦痛ではありませんでした。
 
生きていくのに必要な量は食べられましたし、とくべつおいしくはなかったですが、まったく問題なく食べられる味でした。
 
水道をひねれば水も出て、基本料金だけでも大量に飲むことができる。
 
逆に、これらのものがこんなに安く手に入って飢えずにいられるんだから、日本て本当にいい国だなと感謝をしていたくらいです。
 
だから、食生活における「一次ガマン」は、ちゃんと処理できていたのです。
 
ただ一つ、猛烈につらいことがありました。
 
それは、スーパーに行ったときに、おいしそうなお菓子や食材を横目に、パスタと肉だけ買って帰らなければならなかったこと。
 
そして帰り道、おいしそうに呑んだり食べたりしている人でにぎわう飲食店を通りすぎなければならなかったこと。
 
つまり「二次ガマン」です。
 
スーパーに行けば目に飛び込んでくる、「とろける」「甘~い」「絶品!」と書かれたお菓子のパッケージ。
 
ライティングされ、鮮やかに光る果物の色や焼きたてのパン。
 
惣菜コーナーから漂う、温かく香ばしい匂い。  
 
それらをすべて横目にしながら、ただ黙ってパスタと肉だけを買い、レジへ向かわなければならない。  
 
レジに並びながら、ふと前の人のカゴの中を見る。
 
色とりどりのお菓子やお酒、ヨーグルトやパン・・・。
 
「私は、他の人と同じように買い物をすることすら許されないのか」  
 
そして帰り道。  
 
賑わう飲食店の前に置かれた、魅力的なメニューの数々。
 
仕事帰りの人々が、カウンターでビールをうまそうに傾ける姿。
 
鉄板の上でジュウジュウと音を立てる肉。
 
湯気が立ち上るラーメン。  
 
「期間限定」「今だけ!」  
 
店先の看板が、まるで嘲笑うかのように、私の前に立ちはだかる。    
 
入りたい、そしてせめてなにか一品だけでも頼みたい・・・。
 
それらを「ガマン」しながら買い物を済ませるのが、本当につらかった。
 
しかもスーパーに行くたびに、ですからね。
 
あの苦痛は、今思い起してもまさに恐怖体験です。
 
パスタと肉をただ買って帰るだけだったら、別にこんな大きなガマンは必要なかったでしょう。
 
そこにまったく必要ではない「二次ガマン」をこれでもかと突きつけてきて、あれもこれも買わせようとするのがこの社会です。
 
この体験は、「二次ガマン」への対処がいかに大切かを、私に強く印象づける経験となりました。
 
そしてそのおかげで、私は「お金の魔力」から逃れる方法を身につけることができたのです。
 
 

┃お金の魔力から逃れる3STEP

 
軽やかに階段を昇りお金の魔物から逃れる女性

 
では、どうすれ「二次ガマン」にうまく対処して、お金の魔力から逃れることができるのでしょうか?
 
まず大前提として、「一次ガマン」はする必要がありません。
 
というか、ガマンしたら死んでしまいますから、ガマンしちゃだめです。
 
ここにこそお金はちゃんと使いましょう。
 
「一次ガマン」に対してお金が使いたくなるのは、お金の魔力があるからではなく、これがお金の役目だからです。
 
だから、「一次ガマン」と「二次ガマン」を見極めるのが、まず必要なことです。
 
その上で・・・、
 
問題は「二次ガマン」です。
 
「二次ガマン」への対処法は、3STEPで取り組みます。
 
これは多くのご相談者様、そして私自身の経験から導き出された方法です。
 
一見当たり前のことのように見えますが、多くの人たちのリアルな体験がともなっていますので、解説まで含めてしっかり読んでみてください。
 
●Step1
トリガーに気づく
 
あなたの「二次ガマン」が発動するきっかけ(トリガー)が必ずあります。
 
テレビCM、とあるYouTubeチャンネル、電車の広告、商品パッケージ、友人との会話、パートナーの発言・・・。
 
それに触れるとあなたが思わず、「手に入れたい」「手に入れなければいけない」「手に入れないとまずい」と感じさせられるパターンがあるはずです。
 
そのパターンと組み合わせに、意識して気づいていきましょう。
 
そしてそのトリガーとなる映像や言葉を見極めて、ピックアップしましょう。
 
さらに、それをメモしておいてください。
 
言うほどかんたんではないので、あるていど時間をかけてじっくり取り組みましょう。
 
 
●Step2
トリガーを遠ざける
 
あなたの「二次ガマン」を発動させるトリガーがわかったら、それを遠ざけるプランをたて、実行しましょう。
 
なんと原始的なStepだと思われたかもしれません。
 
しかし、大嫌いな人に頭を叩かれながら笑顔ではいられないように、トリガーを引かれながら「二次ガマン」を発動させないことは高度な苦行以外のなにものでもありません。
 
私たちの意志はそんなに強くないのです。
 
ブッダだって、性欲が抑えられない弟子に「では女性を見るな」とアドバイスしたくらいです。
 
ですので、まずはトリガーをしっかり遠ざけましょう。
 
テレビは見ない、YouTubeアプリはスマホから抜いてしまう、電車に乗ったら下を向いて必ず本を読む、他の商品パッケージを見ないように目的の商品まで直行する、「二次ガマン」をあおる友人には会わない、パートナーとその話題は避ける。
 
計画をたてたら、一つずつ実行していきましょう。
 
 
●Step3
今あるものを噛みしめて味わう(とくに自然)
 
これは「今あるものに満足しよう」という精神論ではありません。
 
私たちは意外と、今すでにもっているもののポテンシャルを存分に引き出していないということです。
 
たとえば楽曲一つ取ってみても、今の社会では、まるで消費財のように次から次へと楽曲を流し聴きしていってしまいます。
 
しかし、一つの曲を作るにあたって、制作者側は信じがたいほどのこだわりをもって細部まで作り込んでいます。
 
スピーカーの右と左だけでも、まったく違う音の配置がなされていますし、ヘッドフォンをすれば、スピーカーではとらえられなかった音が聴こえてくることもあります。
 
私たちは手に入れたもののほんの一部しか味わわずに、すぐ次のものを欲しがり、「二次ガマン」の罠にハマってしまうのです。
 
このコラム一つにしても、うんうん唸りながら、精細な言葉遣いまでこだわって執筆させていただきました。
 
だから、ぜひなんども読んでみてください。
 
読むたびに、新たな発見があるはずです。
 
そして、自然にも目を向けてみてください。
 
夕焼け一つとってみても、今日とまったく同じ景色になることは二度とありません。
 
そう考えれば、夕焼けは一生に一度しか出会えない、味わい深く壮大なエンターテイメントです。
 
今あなたの目の前には、なにがありますか?
 
あなたはそれを、とことんまで、骨をしゃぶり尽くすように、味わい尽くしているでしょうか。
 
この3Stepは、生き方そのもののモデルチェンジと言えるかもしれません。
 
「お金の魔力」は、社会全体が生み出す仕組みです。
 
それに対処するためには、自分がその社会とどう向き合うかということを考えることが効果的です。
 
このコラムが、あなたの「生き方」そのものを見つめなおすきっかけになれば幸いです。
 
 

┃お金の魔力にとどめを刺す方法

 
草原で、心からの充実感を静かに噛みしめている女性

 
もしここまでお読みいただいて、お金の魔力から逃れることができそうだと感じたなら。
 
ここでこのコラムを読み終えていただいてもかまいません。
 
でも、もしまだ自信がないと感じているなら。
 
上の3Stepを実践したうえで、次の方法を試してみてください。
 
「お金の魔力にとどめを刺す方法」です。
 
それは「余裕の無駄遣いをやめる」ということ。
 
「一次ガマン」を処理できた段階で、私たちには余裕が生まれています。
 
つまり、生きていくには最低限の状態がそろっているということです。
 
日本に住んでいる限り、多くの人はその状態にあるはずです。
 
そこで、わずかでも生じるのが「余裕」です。
 
労力と財力の「余裕」。
 
これは「お金なんていくら使っても余っちゃうぜ~」というような余裕ではありません。
 
「一次ガマン」をしなくて済むていどの余裕です。
 
そこで生じた余裕で、私たちはついうっかり、より質の高いものをより多く手に入れようとしてしまうのではないでしょうか。
 
もっとおいしいものを、もっと美しいものを、もっと楽しいものをたくさん・・・と。
 
つまり「二次ガマン」の解放に手を出してしまう。
 
そうして「新たなガマン」をみずから仕入れてしまう。
 
より大きな「ガマンの旅」に出てしまう。
 
その結果「さらに稼ぎたい」「よりお金が必要だ」という感覚に飲み込まれていってしまう。
 
つまり、この社会が生み出す「お金の魔力」に飲み込まれていってしまうのです。
 
そんな「余裕の無駄遣い」は、もうやめにしませんか?
 
「余裕の無駄遣い」は、生きづらさとは無縁な、健全なガマンの範疇におさまって生きている大多数の人たちに任せておけばいいのです。
 
そして生きづらい私たちは、「余裕」を有効活用するのです。
 
「一次ガマン」を満たせたなら、労力と財力の使う方向を変えるのです。
 
今までとは別の方向へ、労力と財力を振り向けるのです。
 
「二次ガマン」が入り込む隙のない方向へと「余裕」を活かすのです。
 
その方向とは、あなたの「役割」を果たすという方向です。
 
私たちには、このために生きているとさえ言える「役割」があります。
 
それは、はじめから与えられているものではなく、みずから見出し育むもの。
 
とても現実的なものです。
 
その「役割」を果たすことで、私たちの人生は生きる意味に満たされていきます。
 
それは、魂の奥底からジュワ~っと充実するような濃密で味わい深い人生。
 
私たち生きづらいものは、自分に生じた「余裕」で自分を満たしつづけようとすると、お金の魔力によって泥沼にハマって脱け出せなくなります。
 
しかし、自分の「役割」を果たし、その「余裕」を誰かのために活かすことができれば、本当にお金の魔力から逃れられる。
 
お金の魔力に、とどめを刺すことができるのです。
 
そこに待っているのは「自分だからこそ生きられる人生を生き切っている」という実存の充実です。
 
もちろんこれを、たった一人でおこなうのは、とても難しいことです。
 
だから私は「 Adic Salon」を創りました。
 
生きづらい人が、互いに支え合い、お金の魔力から逃れられるように。
 
そして、みずからの「役割」を見つけ、それを果たし、心から充実した人生を送ることができるように。
 
あなたも「余裕」を使う方向を変えて、「生きててよかった」と心から実感できる人生を目指してみませんか?
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり
 
 
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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
148.FIRE達成!で、どうするの? 
149.「気にしている」のではなく「気になっている」のです 
150.「自分の本質」を見えなくさせるもの
151.生きづらい人が死ぬときに後悔しない方法
152.生きづらい人のための「お金を使う優先順位」
153.「傷の舐め合いはよくない」は本当か?
154.自己憐憫のススメ
155.お金の魔力から逃れる方法 - チェックリスト付き


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