三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
生きづらい人生の歩き方
第112回
三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
┃三理一体の法則がうまくいかない原因
生きづらさから脱け出すためには、三理一体の法則でのぞむ必要があります。
三理とは、「体」と「心」と「環境」のこと。
これを同時に整えることで、生きづらさから脱け出せるわけです。
だから、あなたも三理一体で取り組んでおられると思います。
にもかかわらず、なかなか生きづらさから脱け出せない・・・。
そんなお悩みを抱えていませんか?
もちろんそこには、さまざまな原因があります。
ただ、多くの方に共通している原因があるのです。
それは「固定されていない」ということ。
なにが固定されていないのか?
それは「根っこの対処法」です。
つまり、時間をかけて取り組んでいかなければならない対処法を、すぐに結果が出ないとやめてしまう。
そして、すぐに結果がわかる「目先の対処法」ばかりを選んで取り組んでしまう。
そのために、少し進んでもまた振り出しに戻ってしまい、なかなか前に進むことができなくなってしまう。
三理一体の法則がうまくいかないと悩んでおられる方たちには、このような共通点があるのです。
┃「目先の対処法」と「根っこの対処法」でハサミ撃ちにする
ここで、とても重要なお話をあなたにお伝えします。
ストレスへの対処法には、大きく分けて二つのパターンがあります。
「目先の対処法」と「根っこの対処法」です。
「目先の対処法」は、目の前のストレスをとにかく静めるための方法。
「根っこ対処法」は、そもそもストレスが湧いてこないようにするための方法です。
そして生きづらさから脱け出すためには、「目先の対処法」と「根っこの対処法」でハサミ撃ちにする必要があります。
たしかに、「目先の対処法」だけでも、多くのストレスを静められるでしょう。
しかし、生きづらさと呼べるほどの強大なストレスには「根っこの対処法」にも取り組まなければなりません。
なぜなら、根っこをつぶさなければ、次から次へとストレスが湧いて出てくるからです。
しかも、生きづらい人が抱えるストレスの種類も量もハンパなものではありません。
目の前のストレスをつぶしながら、同時にそのストレスの根っこもつぶしていく。
こうしてはじめて、生きづらい人はストレスを小さくしていくことができるのです。
┃「ストレスの万力」を使って生きづらさから脱け出そう
生きづらい人がストレスを小さくしていくためには、「目先の対処法」と「根っこの対処法」でハサミ撃ちにする必要がある。
さらに重要なのが「根っこの対処法」を「固定する」ことです。
根っこに対処するためには、それなりに時間がかかりますよね。
たとえば、呼吸法を体得する。
メタ思考を身につける。
働きやすい職場を見つけて転職する。
つまり、結果が出るまで時間がかかるのです。
そのため、生きづらい人はそれが待てず根っこの対処法を「コロコロと変えてしまう」ことが多いのです。
だから、根っこの対処法は「固定」する必要があるのです。
私はこれを「ストレスの万力理論」と呼んでいます。
万力、ありますよね。
この万力は、片方が固定されているから力を発揮して、挟んだものをつぶしていくことができます。
でももし固定されていなかったら・・・?
片側から押しても、ズルズルと万力ごと移動していくだけ。
ストレスはいっこうに小さくなりませんよね。
生きづらさから脱け出すのも同じこと。
時間がかかってもこれだけは取り組みつづけるという対処法を「固定」することで、はじめてストレスが小さくなっていく。
つまり「目先の対処法」と「根っこの対処法」という両側からギュゥ~っとストレスをつぶすことができるのです。
「根っこの対処法」を固定することで、はじめて「目先の対処法」も効果をあらわしてくれるということですね。
生きづらい人は「ストレスの万力」を思い描きましょう。
そして、しっかりと「根っこの対処法」を固定しましょう。
┃まず固定するなら「環境を変える対処法」
「ストレスの万力」で「根っこの対処法」を固定するのはわかった。
では、いったいまずどんな対処法を固定すればいいのか?
三理のなかで、真っ先に固定した方がいいものはあるのか?
これも本当によくいただくご質問です。
もちろん、人や状況によって答えはさまざまです。
ただ・・・。
どれか一つ挙げろと言われれば、私は「環境を変える」ことを真っ先に固定した方がいいとよくお伝えしています。
なぜなら「環境」が、結果を得るのにもっとも時間がかかりやすいからです。
転職、離婚、引っ越し・・・。
どれも、取り組んですぐ結果の出せるものではないですよね。
それゆえに、少し手をつけて壁にぶつかり、すぐにあきらめてしまいがちです。
さらに次から次へと壁はあらわれます。
だからこそ「固定」する。
はじめから「結果が出るまで固定する」と決めておくことで、「ストレスの万力」が力を発揮してくれるようになるのです。
そうしなければ、いつまで経ってもストレスの根っこが残ってしまう。
目先の対処法で「体」や「心」がいくら頑張っても、やがては力尽きてしまうはめになるのです。
だから、まず固定するなら「環境を変える」ことが有効であることが多いのです。
┃「魔法」に寄り道しないこと
「根っこの対処法」を結果が出るまで固定する。
わかってはいても、なかなかできないものですよね。
どうしても「目先の対処法」に目移りしてしまいます。
そしてそれは、あなたのせいではありません。
なぜなら、世間は魅力的な「目先の対処法」があふれかえっているからです。
「一瞬で性格を変える方法」
とか、
「一週間で自己肯定感を高める方法」
とか、
「一ヶ月で理想の自分になる方法」
とか・・・。
まるで誰にでも効く「魔法」があるかのように、あなたを誘い込んでくる。
そんな本や商品が次から次へと湧いて出てきます。
たしかに、それらの方法が通用する人はいます。
それでキレイさっぱりストレスが解決してしまう人もいるでしょう。
でも、生きづらいあなたはそうはいかない。
あなたに「魔法」は通用しないのです。
なぜなら、世間の人が抱えるストレスと、あなたの抱えるストレスでは次元が違うからです。
あなたはそれほどまでに膨大で苦しいストレスを抱えている。
そして、それを乗り越えながら今日まで生き抜いてきたのです。
それだけも本当にすごいこと。
まずはそのことを自覚しましょう。
そして「ストレスの万力」で、じっくりと、そして着実に三理一体の法則に取り組み、時間をかけて生きづらさから脱け出していきましょう。
生きづらいあなたにとって、「魔法」に寄り道をしている時間はないのです。
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
生きづらい人生の歩き方 <目次>
1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
148.FIRE達成!で、どうするの?
149.「気にしている」のではなく「気になっている」のです
150.「自分の本質」を見えなくさせるもの
151.生きづらい人が死ぬときに後悔しない方法
152.生きづらい人のための「お金を使う優先順位」
153.「傷の舐め合いはよくない」は本当か?
154.自己憐憫のススメ
おかげ様でコラム数500本突破!