TOP | コラム一覧 | 生きづらい人生の歩き方 | 「心の空間」を生きる


「心の空間」を生きる

 

心の空間を生きる 生きづらい人生の歩き方 第21回

LinkIcon目次はコチラ  
 

生きづらい人生の歩き方

 

第21回
「心の空間」を生きる

 
この世界には、二種類の「住人」が存在していると私は考えています。
 
一つは「物質空間」の住人。
 
もう一つは「心の空間」の住人です。
 
「物質空間」とは、目の前にある机や仕事といった「物」や「現象」が存在している空間。
 
「心の空間」とは、考えごとや不安といった「思考」や「感情」が存在している空間です。
 
誰もがどちらかの空間に住んでいる。
 
といっても、どちらかの空間に100%住んでいるわけではなく、物質が80%、心が20%というふうに、両方の空間を感じながら住んでいるのです。
 
この世界にいる人々は、「物質空間」の住人がほとんどだと言えるでしょう。
 
ちなみに私は、圧倒的に「心の空間」にいる比率が高い「心の空間」の住人です。
 
自分のすべてが「心の空間」にあって、その中から「物質空間」を遠目に眺めているような感覚すらしています。
 
このように「物質」と「心」という分け方をすると、体と心は別物だという「心身二元論」を思い浮かべる人が多いかもしれません。
 
でも、体と心は一つ。
 
というより体と心は「同じもの」です。
 
体と心は、物理空間プログラムという一つの場所における「現れ方の違い」に過ぎません。
 
だから「物質空間」と「心の空間」も、まったく別の世界だということではありません。
 
一つの世界における「現れ方の違い」なのです。
 
私は、思考や感情、意識も単なる物理現象だと思っています。
 
足元に転がっている石がそこに自然と存在しているように、思考や感情、意識もこの世界に物理現象として自然と生み出され存在している。
 
人間は、とかく意識というものを特別あつかいして、自分たちを他の生命や物質とハッキリ分けたがります。
 
でも私には、足元の石も、自分の意識も同じようなものにしか見えない。
 
違いがあるように思えないのです。
 
すべてが横一列に並んでいる。
 
だから「物質空間」の住人と「心の空間」の住人の違いも、「地上」に住むカワウソと「地下」に住むモグラの違いていどでしかない。
 
どちらも同じ世界の住人なのです。
 
生きづらい人は「心の空間」の住人であることが多いと言えるでしょう。
 
自分の思考や感情が、意識のほとんどを占めているのです。
 
だから、今朝自宅の鍵をかけたかも定かではないことが多いし、眼鏡をどこに置いたかもよくわからなくなる。
 
買い物に行っても買い忘れをして、日々のルーティンワークですらよく間違えることがあります。
 
かと思えば、小さなトラブルで受けたショックの感情をいつまでも引きずり、不安になったり泣いたりもする。
 
つまり「物質空間」と接触している面がとても小さく、「心の空間」と接触している面がとても大きいのです。
 
「物質空間」の住人からすれば、「心の空間」の住人の行動は信じがたいほど低レベルに見え、自己中心的にすら見えます。
 
思わず「直せ」と言いたくなる。
 
でも、直すとか直さないの問題ではなく、もともと住んでいる空間が違う。
 
「心の空間」の住人は、「物質空間」の住人と同じレベルでは行動はできないのです。
 
それは反対にも言えること。
 
「物質空間」の住人も、常に考えごとをしたり、ものごとにいちいち猛烈に感動したりはできない。
 
お互いに自分の意志でどうにかなるレベルではないのです。
 
にもかかわらず「物質空間」の住人は、ささいなことでも自分たちに合わせろと詰め寄ってきます。
 
それは、効率のいい日常生活や組織運営にさしつかえがあるからです。
 
しかしそれ以前に、そもそも二つの空間が存在していることに気づいていない。
 
世界が違って見えていることに気づいていないからです。
 
ここで「心の空間」の住人が、あなたたちとは住んでいる空間が違うと言ったところで、「言い訳するな」と怒られてしまうだけでしょう。
 
でもじっさいに「物質空間」の住人と「心の空間」の住人とでは、見えている世界がまったく違う。
 
どちらの空間が正しいというわけではない。
 
ただ事実として、二つの空間が存在しているのです。
 
私は「心の空間」の住人です。
 
「心の空間」に住むことで、心地よい人生を送ることができています。
 
毎日が充実していて、とても幸せです。
 
と言っても「心の空間」に住むことを選んだわけではありません。
 
そんな器用なことはできない。
 
もともと「心の空間」に住んでいただけ。
 
ただそれに「気づいた」だけなのです。
 
さて、あなたは「物質空間」の住人なのでしょうか、それとも…?
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

もしこの記事があなたのお役に立てたのなら、
ぜひ他の方にも教えてあげてください。
Adic Salon入会受付中!生きづらさをチカラに変える!
 
 

生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


おかげ様でコラム数500本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
もちろん<無料>でお読みいただけます。