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更新日:2023年5月3日

家にも世の中にも「居場所がない」ときの解決法

 

家にも世の中にも「居場所がない」ときの解決法

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生きづらい人生の歩き方

 

第61回
家にも世の中にも「居場所がない」ときの解決法

 
自分の居場所がない、
 
あなたはそんなふうに悩むことがありますか?
 
この記事では、居場所がないという悩みの原因、そしてその悩みがより深刻になるパターンを解説。
 
さらに、居場所がないという悩みへの対処方法も具体的に紹介していきます。
 

目次

1.どこに行っても「自分の居場所じゃない」と感じてしまう
2.居場所がないという孤独をより深刻にさせるものとは?
3.家に居場所がない
4.世の中に居場所がない
5.うつ病のときに感じた「居場所がない」という切実な思い
6.「大人の居場所づくり」が求められている理由
7.「居場所がない」と相談するとよけいに居場所がなくなる
8.「すでにあなたに居場所はある」という軽率なアドバイス
9.「居場所がない原因」を特定しようとしない
10.居場所がないときの「よくある9つの対処法」
11.居場所を見つけるために知ってほしい考え方
12.世界のディメンションは無限にある
13.自分の居場所、究極の見つけ方
14.私が「自分というディメンション」で居場所を創った方法
15.居場所がないと悩むとき ~当事者の声~
16.他の人はどう対処しているのか?
17.あなたへのメッセージ

 


┃どこに行っても「自分の居場所じゃない」と感じてしまう

 
居心地が悪い女性

 
カウンセリングのなかでよく聴く言葉にも、
 
「どこに行っても、ここは自分の居場所じゃないと感じる」
 
という表現があります。
 
現在の日本は文化が多様化し、いろいろな「居場所」があるとされています。
 
そのなかで「居場所がない」と悩んでいる人がおおぜいいるのです。
 
とくに生きづらさを抱えている人には、居場所がないと感じている方がとても多いです。
 
学校や職場、趣味の場や飲み会、サークルやクラブ活動。
 
友達づきあいや恋人関係、そして家庭…。
 
どんな場にいても、誰といても、落ち着かない。
 
知らない人だらけの場に迷い込んだように居心地が悪い。
 
まるで底なしの大地の上に立ちつづけているような違和感がある…。
 
自分が自然といるべき場所、居心地のいい場所だとは思えない。
 
その結果「居場所がない」と感じてしまうのです。
 
とても苦しい状態ですよね。
 

┃居場所がないという孤独をより深刻にさせるものとは?

 
世間は今、居場所だらけのように見えます。
 
ひと昔前なら、アニメが好きなだけで「オタク」と呼ばれ冷たい目で見られていました。
 
しかし「オタク」も今や、世界を巻き込み一大文化圏を築いている。
 
それぞれの人がもつ趣味趣向にたいして、社会のふところも広くなっているということなのでしょう。
 
ネットをとおしてあらゆるコミュニティがつくられている。
 
まさに現代は居場所だらけの世界です。
 
にもかかわらず「居場所がない」と感じてしまう。
 
それは、たいへん切実な問題だと言えるでしょう。
 
なぜなら、
 
「私だけが、どうして・・・?」
 
という孤独を深めてしまうから。
 
世界に一人取り残されたような切実な孤独感を、より強めてしまうからです。
 
みんなは、自分の居場所を思う存分満喫している。
 
なのに私には居場所が見つからないのか?
 
居場所だらけの社会のなかで居場所がないという深刻さ。
 
現代の日本は、居場所だらけゆえに、「居場所がない」という孤独はより深刻さを増してしまうのです。
 


┃「家に居場所がない」という相談が増えている

 
リビングで落ち込む男性の画像

 
本来、安らげるはずの「家」が、居場所だと感じられない人も珍しくありません。
 
家に居場所がないと感じるケースには、さまざまなものがあります。
 
ここでは、一人ひとりの立場に合わせて、その具体例を見ていきたいと思います。


<家に居場所がない夫>

 
家庭をもつ男性は、居場所がないと感じる人が多いです。
 
とくに幼い子供は最終的には母親との結びつきを優先することが多いため、父親である自分は家族に必要とされていない感覚をもつ人が少なくありません。
 
たとえば、
 
・夕食のときに自分が話しているのに誰も相手にしてくれない
 
・妻子が会話に夢中で自分が話しかけても無視される
 
・自分が週末のレジャーの提案しても反応がない
 
・妻子そろって自分を批判するような発言をする
 
また、自分が自由に行動できないと感じるとき、自分が自分自身でいられないと感じるときにも、居場所がないと感じるという方もおられます。
 
具体的には、仕事で疲れ家に帰っても休むことができない、仕事のストレスを家で発散できないときに「居場所がない」と強く感じます。
 
夫も子育てや家事をおこなうことが当然となった世の中にうまく適応できず、「自分の時間がない」ことが居場所がないという思いを強める方も少なくありません。
 


<家に居場所がない妻>

 
妻が家に居場所がないと感じる例も、最近増えています。
 
多くの場合は、自分の役割が「中途半端」にならざるをえない状況で感じられるケースです。
 
コロナ禍によって、在宅ワークが増えたこともその要因の一つになっているようです。
 
たとえば、
 
・家で仕事をしていても子供の面倒は妻が見なければならない
 
・家事に集中しようとすると仕事に手がまわらなくなる
 
・自分の趣味の時間や人付き合いの機会がどんどんなくなっていく
 
・その結果、ストレスがたまって子供と接することもつらくなっていく
 
つまり、「仕事」も「家事」も「育児」も「自分」も中途半端になり、家を自分の居場所だと思えなくなってくるのです。
 
また専業主婦をされている方でも、家に居場所がないと感じる方もおられます。
 
いわゆる「ワンオペ」で、家事や育児をこなさなければならず、誰にも助けてもらえないという孤独を感じることがあります。
 
また、「外」の世界から帰ってくる夫や家族から、「中」にずっといる人間として見下され、自分の意見がとおりにくく、自分の意見や欲求を抑圧せざるをえない不条理な状況にいる方も少なくありません。
 
物理的には家しか居場所がないのに、その家が居場所だと思えない。
 
非常に苦しい状態です。
 
 

<家に居場所がない子供>

 
多くの子供も、家にいながらにして「居場所がない」と感じています。
 
たとえば、
 
・親が自分の言うことを理解しようとしないとき
 
・過干渉をされつづけるとき
 
・自分自身を表現できないと感じたとき
 
・家族が助けてくれないと感じたとき
 
・家族にとって自分は「邪魔者」「お荷物」だと感じたとき
 
・自分のプライベートな空間が確保されないとき
 
・親の兄弟姉妹間での差別が当たり前になっているとき
 
これ以外にも、明確に肉体的・精神的な虐待を受けているケースもあります。
 
子供にとって「居場所がない」という言葉は、他に行くことがそうやすやすと許されないだけに深刻です。
 
夫婦のように離婚もできず、家出しようにも自分で好きなように稼ぐこともできず、住む場所さえ確保できない。
 
子供にとっての「居場所がない」は、まさに「逃げ場がない」と同義語。
 
非常に過酷な状態であることを、周囲の人は認識しておく必要があるでしょう。
 
 

<家に居場所がなくなる家庭の特徴>

 
次に、「家に居場所がない」と感じる家庭に共通する9つ特徴を見ていきましょう。
 
1.コミュニケーションが希薄
 
2.特定の家族のあいだに対立がある
 
3.家族の一人が家庭内で孤立している(それが放置されている)
 
4.家庭内での虐待が日常と化している(問題視すらされていない)
 
5.家庭内で自分自身を表現できない空気がある
 
6.家族のあいだの共通の話題や趣味がない
 
7.そもそも家族間のコミュニケーションをとる時間がない
 
8.家族のあいだでお互いに感情を抑圧し合っている
 
9.家族のあいだで相手を理解し感謝する文化がない
 
これらの特徴がある家庭では、当然のことながら、家族が互いに信頼し合い、理解し合い、支え合うことができていません。
 
互いが互いに「居場所」をなくさせているという、悪循環が生まれているのです。
 
以上のように、家に居場所がないというのは、とても苦しい状況です。
 
ただ、今見てきた部分は、これでも、あくまでも表面的な部分にすぎません。
 
その裏には、自分の存在そのものが無価値に思えるような感覚、生きていることそのものが虚しいと感じるような深刻な悩みが控えていることが少なくありません。
 
「家に居場所がない」という感覚を決して甘く見ず、このままこのコラムを読み進めて、まずは自分で自分をしっかりケアしてあげてくださいね。
 


┃世の中に居場所がない

 
世の中すべてに居場所がないと感じている人もいます。
 
その心理は複雑で、とても「こうだ」とかんたんに類型化できるものではありません。
 
それゆえ、周囲の人に理解されず、甘えととらえられがちなのも、この「世の中に居場所がない」と感じているケースです。
 
とにかく共感を得られにくく「自分を悲劇のヒロインだと思って酔っている」というあつかいを受けやすいのも特徴です。
 
では、当事者であるご本人の内側では、どんな心理が広がっているのでしょうか?
 
架空の人物Bさんを例にとって、再現してみましょう。


<世の中に居場所がないと感じる理由、その心理とは?>

 
夜の街で立ち尽くす女性の画像

 
架空の人物、Bさん26歳、女性。
 
学校でも周囲に溶け込めず、でも仲間外れにされたくないため、いつも無理やり周囲のクラスメイトに合わせて、苦しい思いをしていました。
 
就職してもそれは変わらず、職場は学校の苦しみを再現する場所でしかありません。
 
地元のお祭りなどで地域のコミュニティーに参加するときも憂鬱でした。
 
そんなとき、ふと「居場所がない」という言葉が浮かんできました。
 
それ以来、周囲の人たちとのあいだに、根本的な考え方や価値観の違いがあるということを感じるようになりました。
 
厳しい親には「甘えるな」と言われるのが目に見えているため相談できず、友人には笑われたくないので、そんな本音を打ち明けることができません。
 
「支え合える人がいない・・・」
 
そんな事実を突きつけられる日々。
 
自己評価が低くなり、自分に自信が持てない。
 
思えば、自分が男性っぽい服装を好むことをセンスが悪いとバカにされたり、食べ物の好き嫌いが多いために先生から給食の時間にさらし者にされたり、音がうるさくて仕事に集中できないことを「被害者ぶるな」と役職からはずされたこともありました。
 
そんな、自分にはどうしようもない感性について、差別や排除を受けてきたことも、急に思い出され、自覚するようになっていきました。
 
ついには、周囲のすべての人が敵のように思え、世の中全体に対して恨みのような気もちをもっていることに気がつき、愕然としました。
 
「自分には、この世の中に居場所なんてない・・・」
 
そうつぶやいて、でも誰にも言えなくて、Bさんはひたすらその思いに耐えつづける日々を送っています。
 
 

<世の中に居場所がないと感じる7つの場面>

 
架空の人物、Bさんの心理、とても切実ですよね。
 
では、日常生活のどんな場面が、このような「居場所がない」という心理の引き金になりやすいのでしょうか?
 
具体的に見ていきましょう。
 
たとえば、
 
1.職場のランチタイム
誰かと一緒に食べることができないとき、逆にいつも誰かと一緒に食べることがしんどいと感じたときなど
 
2.学校行事(文化祭、修学旅行)
友達がいなかったりグループに入れなかったりしたとき、仲間と一緒に常に行動するのがキツいと感じたとき
 
3.地域のイベント(お祭りや町会活動など)
一緒に参加する人がいなかったり、必要ないと思えるつき合いをしなければならないとき
 
4.サークルや習い事
みんなと同じように楽しめなかったり、自分だけ没頭できなかったとき
 
5.飲み会やパーティー
話題やノリについていけなかったり、みんなが楽しそうなのに一人「家に帰りたい」と感じているとき
 
6.会議や打ち合わせ
いつも自分の意見がとおらなかったり、他の人が同じことを言ったら受け入れられているのを見たとき
 
7.スポーツの練習や試合(チーム戦)
自分がいつもチームメンバーに迷惑をかけていたり、本当はそこまでして熱心にこのスポーツをつづけたいと思っていないと感じたとき
 
このように、いつでもどこでも「居場所がない」と感じる引き金が潜んでいる。
 
その引き金が引かれると、先ほどの例のように、自分自身への不信感や世の中全体への恨みにまで、その苦しさが広がってしまうのです。
 
世の中に居場所がないという感覚は、いっとき感じる疎外感ではなく、常に自分につきまとい、孤独感を強めていくものなのです。
 


┃うつ病のときに感じた「居場所がない」という切実な思い

 
私自身「居場所がない」と強く感じたのは、3度目の重度のうつ病で会社をやめたときです。
 
診断書を出したのですが、会社からは疑いをかけられ、出社しなければ給料の残額は払えないと言われました。
 
借金まみれの状態で、一人、ポタポタと雨漏りする家の天井を見つめていました。
 
自分をゴリゴリと削るように世の中に合わせて生きてきて、その結果がこれ。
 
周囲のすべてが信じられなくなっていました。
 
このままでは生きていけないと思い、まず医師に状況を説明してみたところ、とくに相談先や利用できる制度の提案もありませんでした。
 
体を引きずるようにして、今後の生活について相談できる自治体の窓口をまわりましたが、タライ回しになりました。
 
なにか方法はないかと、自力でWEBサイトにある細か~い字で書かれた公的な文書を読み、なんとか1年弱の給付金を受け取れる方法を見つけました。
 
ギリギリの状態の人間に書かせるとは思えないほど細かい項目の書類に記入し、期限ギリギリに申請を済ませ、なんとか当面の生活の糧をギリギリ得ることができました。
 
頼れる人はいない。
 
自分の苦しみを、本気で苦しみとして受け取ってくれる人などいない。
 
この世の中に、自分の居場所などない。
 
当時の私は、そう確信していました。
 


┃「大人の居場所づくり」が求められている理由

 
今、大人の居場所づくりが求められています。
 
私の例のように、心身の不調や不信感をこじらせてからでは遅い。
 
その「予防」として居場所が必要だと感じている方がいるのです。
 
その背景には、主に3つの理由が考えられます。
 
まず一つ目は、孤独を感じている人の増加です。
 
現代社会では、個人主義が進み、とくに都市部では人とのつながりが希薄になっています。
 
そこにコロナ禍が加わって、ますますコミュニケーションの機会は失われました。
 
SNSなどのコミュニケーションツールを使っていても、リアルでのコミュニケーションや人間関係を築くことは難しくなっています。
 
その結果、多くの人が孤独感を抱えるようになり、自分に合った「居場所」を求めるようになっているのです。
 
二つ目の理由は、働き方が変わり、職場という「居場所空間」を失った方が多いことです。
 
わざわざ「居場所」ではなく「居場所空間」と呼んだのは、人が物理的な空間や接触を強く求めているということを感じているからです。
 
フリーランスやリモートワークなど、自宅やカフェなど外出先で仕事をする人が増えています。
 
そのため、オフィスや会議室という「居場所空間」が減少し、居場所のリアリティが奪われているのです。
 
三つ目の理由は、高齢化社会における「不安」です。
 
とくに男性は、定年退職したあとに居場所を失い、気力も失ったしまう人が多いことはすでに知られています。
 
その心配が高じて、リタイアする前から、自分の居場所をつくろうと、趣味をはじめたり、SNSで人を集めたりといった動きが増えていきているのです。
 
以上のように、社会の変化により多くの人々が、自分に合った居場所を求めるようになったため、大人の居場所づくりが求められるようになっています。
 
ここまで、さまざまな「居場所がない」という悩みを観てきました。
 
こうして見てみると、なにかのできごとがきっかけで「居場所がない」と局所的に悩むケースと、とにもかくにも「居場所がない」と人生全般にわたって切実に感じるケースに、大きく分かれることがわります。
 
とくに後者の、人生全般にわかって切実に感じている「居場所がない」という感覚は、まさに生きづらさに直結しているといえるでしょう。
 
以後は、その「生きづらさ」に直結した居場所のなさについて、書きすすめていきたいと思います。
 


┃「居場所がない」と相談するとよけいに居場所がなくなる

 
元気づける人

 
居場所がなければ、心から休まる瞬間が得られません。
  
そこで、生きづらさを抱えた人は居場所を見つけるために、いろいろなことを試してみます。
 
SNSでの交流を熱心にはじめてみる。
 
心のすき間を埋めてくれるような理想の恋人を探してみる。
 
不仲であった両親との関係を修復しようとしてみる。
 
それでもやっぱり居場所が見つからない。
 
そこで、勇気を振りしぼって人に相談してみます。
 
そこに待っているのは、
 
「居場所がない?前向きにものごとをとらえていこうよ!」
 
「自分から話しかけてみなよ!」
 
「他人の目を気しなきゃいいんだよ!」
 
「スキルアップを目指せば仲間が見つかるよ!」
 
という、のん気なアドバイス。
 
しまいには、
 
「居場所は絶対にあるよ!」
 
などと言われてしまうのです。
 
悩んでいる本人は、そんなことはもうすでにさんざん試して努力してきた。
 
それでも「居場所がない」と苦しんでいるのです。
 
にもかかわらず「絶対にある」などと言われれば、本人は責められているも同然です。
 
「お前の努力が足りないだけだ」と。
 
居場所がないと本気で悩んだことのある人なら、そのようなお気楽なアドバイスは決してしないでしょう。
 
もちろん、その人もよかれと思ってアドバイスしてくれているのでしょう。
 
元気づけようとしてくれているのは間違いありません。
 
ただ長年カウンセラーをしていて、どうしても言わなければならないことがあります。
 
それは、このような無理解なアドバイスこそが、居場所のない人を追い詰めているということ。
 
居場所のない人の居場所をよりなくしてしまっているということです。
 
それが「事実」です。
 
そのことは、ここでハッキリとお伝えせざるをえません。
 

┃「すでにあなたに居場所はある」という軽率なアドバイス

 
居場所がないと相談したことでより追い詰められた人は、次にどうするでしょうか?
 
悩みに悩んで、自称カウンセラーや自己啓発の世界に足を踏み入れてみる。
 
ワークショップやセミナーなどにも参加してみる。
 
するとこんどは、
 
「居場所がないと思っているのはあなたの思い込み」
 
「思っている以上にあなたは愛されている」
 
「愛されていない記憶は勘違い」
 
「すでにあなたに居場所はある」
 
といった、たいへん軽率なアドバイスを受ける。
 
しかし、愛されていないと勘違いしていたことと、本当に愛されていないことは、まったく別ものです。
 
居場所がないと悩んでいる人のなかには、家族全員から虐待を受けたり、クラスや部署全員から無視されるといった過酷な過去をもっている人も少なくありません。
 
また、大好きな人や信頼していた人たちからハッキリと「嫌いだ」「関わらないでくれ」と縁を切られてしまった人もいます。
 
その強烈な記憶が、「恐怖」にすらなっている人も多くおられます。
 
そのため、本当に「勘違いをしていただけ」の周囲の人たちとは話が合わなくなってくる。
 
でも無理に合わせようとして苦しくなっていく。
 
結局、居場所がなくなっていくのです。
 
こうして、自称カウンセラーや自己啓発家の軽々しい発言が、居場所のない人の心をより追い詰めてしまう。
 
このようなご相談は、あとを絶ちません。
 


┃「居場所がない原因」を特定しようとしない

 
自室で怒りのつのらせる女性の画像

 
ここで、大切なことを一つお伝えしたいと思います。
 
それは「居場所がない原因」を特定しようするのは、避けた方がいいということです。
 
とくに、生きづらさを抱えた方は、注意が必要です。
 
主な理由は二つあります。
 
1.無理に特定しようとするドロ沼にはまる
 
2.「自分を責める」か「社会を責める」という結果におちいる
 
詳しく説明します。
 
まず一つ目の「無理に特定しようとするドロ沼にはまる」。
 
ここまで見てきたとおり、居場所がないという悩みには、さまざまなケースがあります。
 
人それぞれ、いろいろな要因が複雑に絡み合って「居場所がない」という悩みを生み出しているのです。
 
生きづらさというやっかいな性質を抱えているならば、なおさらその複雑さは増すでしょう。
 
そこで無理に原因を特定しようとするのは、ドロ沼にみずから足を踏み入れようとするようなものです。
 
もちろん、いくつかの要因をピックアップしていくことは必要でしょう。
 
その方が対策も取りやすくなりますし、自分自身と向き合うきっかけにもなります。
 
ただ「原因を一つに特定し、それを解消すれば・・・」という考え方にこだわってしまうと、ドロ沼でひたすら時間と労力を奪われる結果になるかもしれません。
 
二つ目の理由は、「自分を責める」か「社会を責める」という結果におちいりやすいということです。
 
じっさいのところは、先ほども見たとおり、自分と社会の双方の条件が入り組んで、居場所がないという悩みを生み出しています。
 
参照記事
生きづらさとはいったいなにか?
生きづらさを生み出す「内側と外側のグルグル運動」について詳しく解説しています。

 
そこで原因を特定しようとしても、冷静に「自分にも社会にも責任がある」とバランスを取った結論にいたることは、まずありません。
 
たいていは「自分」か「社会」のどちらかの原因に落ち着きます。
 
これも、生きづらい人であればなおさらその傾向が強いです。
 
人とは違うことでバカにされたり、排除されてきたことが多いですからね。
 
自分を責めるクセがついていますし、社会への怒りもつのっています。
 
「居場所がないのは自分のこんな性格のせいだ」という原因に落ち着けば、そんな自分を責めるほかなくなります。
 
一方「居場所がないのは自分のこんな社会のせいだ」という原因に落ち着けば、そんな社会を責めるほかなくなります。
 
それはとても健全な状態とは言えないでしょう。
 
かえって、必要な対策を取ることを遅らせることになりかねません。
 
「居場所がない」という原因を特定しようとすることには、このようなリスクがともなっているのです。
 
とはいえ・・・、どうしても特定したくなりますし、長く苦しんできた生きづらい人なら、自分か社会のどちらかにそれをあてはめたくなりますよね。
 
そんなときのために、ここから先を書いていきますので、ぜひつづけて最後まで読んでくださいね。
 


┃居場所がないときの「よくある9つの対処法」

 
不服気な表情で立つ女性の画像

 
ではここからいよいよ、居場所がないときの具体的な対処法をご紹介していきます。
 
ただ、あなたが生きづらさを抱えているなら、もうすでにいろいろな対処法に取り組んでこられたでしょう。
 
ですので、ここではまず、居場所がないという悩みに対して、世間で見かけるごくごく一般的な「よくある対処法」を9つご紹介しましょう。
 
1.新しい趣味を始めコミュニティに参加する
2.習いごと教室に通うはじめる
3.スポーツチームやクラブに参加する
4.ボランティア活動をする
4.オンラインのコミュニティに参加する
5.昔の友人との関係を再構築する
6.家族との関係を良好にする
7.自分に合ったカウンセラーを見つけ相談する
8.人間関係の濃い地域に移住する
9.自分に合った仕事や職場を見つける
 
いかがでしょうか?
 
細かい解説が不要なくらいの正論ぞろいです。
 
ここに書かれている方法を試してみるのもいいと思います。
 
ただ・・・。
 
もしあなたが生きづらさを抱えているのなら。
 
これで解決したら苦労しないよと思われたのではないでしょうか(苦笑)
 
なぜそう思うのか?
 
それは、これらの「よくある対処法」は、居場所を見つければ解決するという前提で考えられているから。
 
そして、相談すれば解決するという前提で考えられているからです。
 
生きづらい人の抱える「居場所がない」という悩みは、根源的です。
 
「よくある対処法」では、なかなか太刀打ちできない。
 
じつは「よくある対処法」よりも前に、やる必要のあることが存在するのです。
 
それは「自分にとって、どんな場所が居場所になるのか?」とい根本の部分をしっかり考えること。
 
つまり、自分にとっての「居場所の条件」を、自分自身とちゃんと向き合って考えるということなのです。
 
生きづらい人が、それをせずに、いきなり居場所を見つけようと思ってもうまくいきませんし、相談してもガッカリするだけです。
 
ですのでここからは、生きづらい人が、居場所がないという悩みに「根本から対処する」ための方法をご紹介していきます。
 

┃居場所を見つけるために知ってほしい考え方

 
人類の画像

 
では、どうすれば生きづらい人は自分の居場所を見つけられるのでしょうか。
 
まずは、こんな考え方を知っていただくことが重要です。
 
それは、
 
「自分というディメンション(次元)で生きる」
 
ということ。
 
なんだかボンヤリしていますね(苦笑)
 
本当にそんなことが大切なのかと思われたかもしれません。
 
はい、とても大切なんです。
 
この考え方を知っているかどうかで、生きづらい人が居場所を見つけられるかが決まる。
 
私はそれくらい大切だと感じています。
 
詳しく解説しますね。
 
私たちは、まずはじめに「人」という分類でくくられています。
 
あなたも、それが当たり前だと思って生きてこられたのではないでしょうか?
 
しかし、もしかするとここに無理があるのかもしれません。
 
「人」であるというのは、あくまでも「生物学」というディメンションで分けた結果です。
 
そのディメンションで、たまたま「人」という同じ分類に入ったにすぎません。
 
たしかに目の位置や心臓の数は、だいたい同じです。
 
毛におおわれている面積や、二足歩行し、言語を使うといった点もだいたい同じです。
 
なので、うっかり納得してしまいます。
 
でもよく見たら、各個体によりだいぶ性質が違います。
 
考え方もぜんぜん違いますし、心の敏感さや生活のスピードも違います。
 
そのような別のディメンションで判断したとき。
 
すべての「人」を同じ分類に入れてしまうのは、かなり強引だと言わざるをえません。
 
なまじ言葉が通じるから同じ分類のような気になっています。
 
でも、じつは一緒にいること自体が無茶である関係かもしれないのです。
 
だから重要なのは、「自分というディメンションで生きる」ということ。
 
自分という次元で世界を見てみる。
 
自分という指標に合わせて、世界を眺めてみる。
 
そうしてはじめて、自分にとって居心地のいい「分類」が見えてくるのです。
 
それが、生きづらい人が居場所を手に入れるために、まずはじめに身につけたい考え方です。
 
と言われても、まだ、ボンヤリしていますよね。
 
ここから、さらに具体的に説明していきましょう。
 

┃世界のディメンションは無限にある

 
さわやかな笑顔で青空を見上げる女性の画像

 
この世界のディメンションは、決して一つではありません。
 
「人」以外の分類の方がよっぽど合っているという性質のひとはおおぜいいます。
 
じっさいに、あなたの周囲にいないでしょうか?
 
人なんかよりもよっぽど「猫」に近い人。
 
「ナマケモノ」に近い人。
 
「蚊」に近い人。
 
そして生命だけではなく「川」に近い人。
 
「掃除機」に近い人。
 
「カッターナイフ」に近い人。
 
ものだけでもありません。
 
「晴れやか」に近い人。
 
「暗闇」に近い人。
 
「静けさ」に近い人。
 
「戦争」に近い人・・・。
 
私自身で言えば、「人」より圧倒的に「犬」の方に近いと思います。
 
もちろん電柱の根元のにおいをよろこんでかいだりはしません。
 
でも「犬」と分類されるものたちと暮らしていると、とにかく落ち着きます。
 
「犬」とは言葉を交わせなくとも、よっぽど通じ合っている感覚があります。
 
一方、「人」については、相手がなにを言っているか本当によくわかりません。
 
相手の「人」も、私がなにを言っているのかよくわからないようです。
 
正直に言って「同じ分類」の存在だとはとても思えません。
 
でも最初は私もそれに気づかず、同じ分類にいると思っていました。
 
そしてずいぶん文句を言われてきたので、必死になってその分類に合わせようとしてきました。
 
おかげさまで身も心もボロボロになりました。
 
あなたも「物」の方が落ち着くとか、「花」や「海」と一緒にいる方がいいとか、ありませんか?
 
「暗闇」や「静けさ」の方が、話が通じると思ったことはありませんか?
 
「猫」や「虫」の方が自分に合っていると思うことはありませんか?
 
この世界を「生物学」というディメンションで見れば、たしかに「人」は同じ分類に入るかもしれません。
 
しかし・・・。
 
世界のディメンションは無限にあります。
 
ある一つのディメンションだけで「私たちは同じである」と判断するのは、無理があるのです。
 
つまり、私たち人間は「同じ分類にいる」と思って近づきすぎている。
 
お互いがこんなにも「違う」のに「同じ」だと思い過ぎているのです。
 
こんなにまで違う存在であるにもかかわらず、無理やりみんな同じ場所にいようとしたら、「居場所がない」と感じる人がいて当然。
 
居場所がないと思うことは「正常」なのです。
 

┃自分の居場所、究極の見つけ方

 
図書館で笑顔でくつろぐ女性の画像

 
自分のディメンションが、自分にとっての「正常」。
 
こんなことを言うと、
 
「社会のなかで人に支えられて生きているのだから、そんな甘えは通用しない」
 
と言う方が必ずいます。
 
たしかに「人」は「人」に支えられて生きています。
 
そのとおりです。
 
しかし、支えてくれているのはなにも「人」だけではありません。
 
私たちは「石」や「土」がなければ家を建てることもできません。
 
「米」や「牛」がいてくれなければ体を維持することすらできません。
 
支えてくれているという点では、「人」も「それ以外の存在」もまったくかわりがありません。
 
「人」だけに支えてもらっているわけではないのです。
 
だから「人以外のもの」とディメンションを共有できる場を見つければいい。
 
そこを居場所にすればいいのです。
 
突拍子もないことを言っているように聴こえるかもしれません。
 
でも、居場所は「人」とのあいだにしか見つけてはいけないという制約はありません。
 
相手は動物でもいい。
 
虫でもいい。
 
魚でもいい。
 
植物でもいい。
 
現実に存在していない、アニメのキャラクターや小説の登場人物たちでもかまいません。
 
机や楽器といった物でもいいでしょう。
 
絵画や彫刻といった芸術作品でもいいでしょう。
 
水平線や青空、山並みといった景色だってぜんぜんいいのです。
 
だから、居場所はとなる空間は、
 
動物園でもいい、
 
昆虫館でもいい、
 
水族館でもいい、
 
植物園でもいい、
 
書店や、アニメや小説そのものでもかまわないのです。
 
また、楽器店や美術館や海や山や公園だっていいのです。
  
そこには、あなたの「物言わぬ親友」が待ってくれているのです。
 
参照記事
物言わぬ親友に囲まれる
物言わぬ親友について詳しく解説しています。

 
それでももしあなたが、居場所を見つけられないのなら。
 
そして、「どうしても人と触れ合える居場所」が欲しいと感じるのなら。
 
自分で創りましょう。
 
あなたというディメンションをもとに、あなたに合った人を集める。
 
あなたを基準にした世界を創りあげる。
 
そこをあなたの居場所にするのです。
 
たしかに、新たに自分で居場所を創るのはたいへんかもしれません。
 
でも、とことんまで探しても居場所が見つからなかったのなら。
 
どうしても、人との居場所を求めるのなら。
 
そうするしかないのです。
 
このあとお話ししますが、じつは私もそうして自分の居場所を創った一人です。
 
「あなたを基準にした世界」なんて言われると、おおげさだと感じられるかもしれません。
 
でも、これだけは覚えておいてください。
 
あなたは、あなたというディメンションなのです。
 
しかも、この世界でたった一つ。
 
他にかわりはいない。
 
あなたは「唯一無二のディメンション」なのです。
 
本当にあなたに合った居場所は、あなたが創っていいんです。
 


┃私が「自分というディメンション」で居場所を創った方法

 
仲間の画像

 
ここで、私が居場所を創った方法をご紹介します。
 
じつは私自身、居場所がないとずっと悩んできました。
 
私は、植物がなによりもおぞましく感じるというたいへん珍しい感性をもっています。
 
言うなれば、人類のほとんどと感性が真逆なのです。
 
さらに虐待を受けた経験でPTSDと診断され、発達障害とも診断されています。
 
そんな複雑さを抱え、どこに行っても話が合わない。
 
じっさい、あらゆるコミュニティで煙たがられてきました。
 
必死に合わせようとするけれど、どうしても迷惑をかけてしまう。
 
こちらも人格を否定され、自分をどんどん削り取られていく。
 
どんな場にいても、常に見張られ、ジャッジされているような居心地の悪さを感じて生きてきたのです。
 
つまり、居場所がどこにも見つからなかったんですね。
 
本当に苦しい人生でした。
 
だから私は、自分というディメンションで居場所を「創る」ことにしました。
 
そのために取り組んだこと。
 
それが「脱世間起業」です。
 
「脱世間起業」は、一般の起業とは目的がまるで違います。
 
お金を儲けるために起業するのではない。
 
好きなことで食っていくために起業するのでもない。
 
「居場所を創るために起業する」のです。
 
そのためには、自分の「役割」を見出すことがとても大切です。
 
参照記事
生きづらいなら役割を果たし人生を落ち着かせよう
役割について詳しく解説しています。

 
今では自分のオンラインコミュニティ「Adic Salon」をもち、私というディメンションに共感してくれる仲間に囲まれて生きています。
 
私にとってはかけがえのない「居場所」です。
 
居場所を創るために起業する。
 
それですべてが解決するといった魔法のような甘い言葉を吐くつもりはありません。
 
ただ「脱世間起業」という切り札があなたには残されている。
 
ぜひあなたも「脱世間起業」を、人生の選択肢の一つに加えてみてください。
 
もし一人で取り組む勇気が出なかったら、どうぞ「Adic Salon」に参加してください。
 
居場所がないというあなたの切実な悩みに、きっと今までとは違う希望が見えてくるはずです。
 


┃居場所がないと悩むとき ~当事者の声~

 
ではここで、私の居場所、生きづらい人のオンラインコミュニティ「Adic Salon」の会員様のアンケートをご紹介します。
 
いったいどんなときに居場所がないと悩むのか?
 
そんな質問をさせていただきました。
 
「居場所がない」と悩む当事者のナマの声を、じっくりご覧ください。
 
きっとあなたの参考になると思います。
 
質問:
どんなときに「居場所がない」と感じますか?
 
 
回答:
 
自分を含めて3人以上の場で、自分以外はその場に溶け込めているように見えた時。
 
(男性、40代)
 


 
自分のことを分かってくれないと感じた時。

勇気を出して居心地の悪い家族についてカミングアウトしたり、友達がいつもいなくて寂しいことなど、孤独な思いを相談できる人がいない時。
 
(女性、40代)
 


 
大勢と一緒にいるとき。
 
周りの全員が自分より価値があると思え、いたたまれなくなる。
 
(女性、40代)
 


 
理解者が全くいない四面楚歌な時。

虐めを受けた時。

 
ふと1人ぼっちなんだと急に巨大な孤独感が襲ってきた時。
 
(女性、40代)
 


 
「居場所がない」っていつも思っている事です。

・職場に居場所が無い

・中途採用で社員になったので同期がいない

・今の仕事は私にはあっているのだろうか?(異動になったため)

・楽しく会話が出来る人が職場にいない

などなどもっとあるのですが、具体的に書くのが難しいです。
 
(女性、50代)
 


 
何かの会や組織の中に溶け込んでいかなければならない状況や自分自身が勝手にそう思ってしまっている状況で、うまく溶け込めていない時にそう思うことがあります。
 
(男性、40代)
 


 
仕事で失敗したとき。

飲み会で輪に入れないとき。

3人でいるとき。
 
(男性 30代)
 


 
人が離れていくときです。

職場で親しくしていて、退職後も会おうと話していた人が、メールで◯◯ちゃん呼びから、◯◯さん呼びに代わり、疎遠になりました。
 
多分、何か言ってはいけないことを私が言ったのだと思います。
 
これに似たことがそこそこあり、人を傷つけること、自分が傷つくことがしんどくて、人と距離を置き、ああ、私には居場所がないな、と感じます。
 
(女性 50代)
 


 
自分ではかなり努力して頑張っているのに、評価されない時
 
(女性、50代)
 


 
自分とは空気感が違うと感じる人と同じ空間にいるとき

そもそもこの世に、自分の居場所なんてないのではないかと思うとき。
 
(男性 30代)
 


 
気持ちのやり場がどこにも無いとき

高校時代は、いじめや同期のこき下ろしに日々晒されて、家族に言っても父親には鼻で笑われた。
 
(男性 20代)
 


 
平日の夜、帰宅して家族と一緒にリビングにいた時
 
(男性 50代)
 


 
家族(実家)といるとき

集団のなかにいるとき。
 
(男性 20代)
 


 
いかがでしたでしょうか?
 
みなさん、さまざまな場面で居場所がないと感じておられましたね。
 
相手や場所にかかわらず、3人になった時点で居場所がないと感じるという方が印象的でした。
 
すごくよくわかります。
 
私も、三人で歩くとき、気がつくとなぜかいつも私だけが二人の後ろを一人で歩いていました(苦笑)
 
また、安心できるはずの家族と一緒にいても居場所がないと感じてしまう方も・・・。
 
「居場所がない」という悩みの根深さが如実にあらわれていたアンケート結果だったと思います。
 


┃他の人はどう対処しているのか?

 
では次に、この難しい「居場所がない」という問題を、他の人はどのように対処し、しのいでいるのかを見ていきましょう。
 
これも「Adic Salon」の会員様に、アンケートにご協力いただきました。
 
非常に貴重な、当事者の声です。
 
どうぞご覧ください。
 
質問:
「居場所がない」という悩みに、どんなふうに対処していますか?
 
回答:
 
居場所を探し求めて、オフ会やセミナーや、習い事など検討したけど結局どれも違う。

極稀に自分の話を丁寧に聞いて受け入れてくれた人があらわれると居場所になってくれたと感じました。

人が多い場所にでかけると、居場所がないと緊張してしまうので、なるべくいかないようにしてます。
 
(女性、40代)
 


 
居場所がないなら自分で探す、もしくは作るしかないと腹を括ってきた
 
そのおかげでAdic Salonに出会えた
 
(男性、20代)
 


 
飲み会であれば、酒や食べ物を個人的に注文して飲んだり食べたりしながら、盛り上がっている周囲の様子を眺め、時間が過ぎるのをひたすら待ち、終わったらさっさと帰る
 
若い頃は酔いに任せて態度デカく振る舞って、周囲の気をひいたりもした。

家であれば、出来るだけ外出して家で過ごす時間を短くした。
 
お金がなかったから1日中図書館にこもったりしていた。
 
(男性、40代)
 


 
チェーン店のカフェに行く。
 
手頃な値段で自分だけの席が確保できるので一時的ではあっても気持ちが落ち着く。
 
それを繰り返しながら「居場所がない」と感じるシチュエーションにはなるべく近づかないよう自衛する。
 
(女性、40代)
 


 
話しをきいてもらう。

現在話しを聴いてもらう以外、模索中。
 
(女性、40代)
 


 
対処というよりも、早くその場から抜け出したい気持ちの方が強く出てしまい、無駄な抵抗をせずにその場を凌いで後で自分を責めてしまうパターンでした。
 
今では、その場に溶け込む必要は本当にあるのかを冷静に考えるようにして、自分が勝手にそう思ってしまっている場合は、別に無理して溶け込まなくてもいいや。って感じです。
 
(男性、40代)
 


 
所詮産まれて来るときは独り。

死ぬときも独り。

きっと皆、誰も口にはしないけど、みんな独りで居場所なんて無いのかもしれない。。。

独り時間が好きなので良しとしよう!
 
(女性、50代)
 


 
その場で「ここが自分のいるところだ、いいも悪いもない」と意識し、自分の居場所とする。
 
(男性、30代)
 


 
最近ですが、ああ、私、人とつながってもいいんだな、と自分の縛りを緩めることもありました。
 
そんなときは一時ですが、距離を保ちながら、人と関わるときがあります。
 
自分と相手にとって心地よい距離感を模索しています。
 
(女性、50代)
 


 
勝手にやったり思って行動しても、多くは無駄に終わる。
 
必要な存在で居たいと思うのね、と自分を認める。
 
(女性、50代)
 


 
その場からいなくなりたいと思っても、どこにいっても変わらないのかもしれない。

何かを望んだところで、簡単に変わることはないと諦めるようにしています。(ネガティブになりすぎない程度に)
 
無駄に悩むこともまだまだありますが、マイナスにならない程度の諦めをして、なるべく無理にもがかないようにしています。
 
(男性、30代)
 


 
いま、その時の事を振り返ると、疲れて帰宅して、一人になりたいのに家族といえども、まわりに人がいることがイライラする原因だったと思います。

その時はただ、家族にイライラの「不機嫌というバイ菌」を撒き散らしていました。

さすがに休日は、溜まったイライラを自覚した時、一人で出掛けるようにしていましたが…。
 
その時の場面を思い出すと、今でも家族には申し訳ない気持ちがよみがえってしまいます

居場所が無いと感じたことは「自分の機嫌を上手く取ること」に対して真摯に向き合う必要に迫られた瞬間でもありました。
 
(男性、50代)
 


 
どうしようもない。

ただ時間が過ぎるのを待つ。
 
飼い犬とそ~っと目を合わせる(実家で、彼だけは真っ直ぐこちらを見てくれる)。
 
(女性、30代)
 


 
以上となります。
 
いかがでしょうか?
 
本当にみなさん、なんとか「しのいでいる」という感じですよね。
 
読んでいるだけで、私も居場所のない「あの感じ」をじんわりと思い出しました。
 
それでもこうして、自分の苦しかった経験を言葉にするサロンという場所があり、それを受け取ってくれる人がいる。
 
それが生きるチカラになると言ってもらえることが、私もとてもうれしいです。
 
あなたも、同じような「しのぎ方」を経験したことがありますか?
 
居場所がないと悩み、それを日々しのいでいるのは、決してあなただけではないこと。
 
あなたと同じような痛みを抱えてきた人たちがいるということ。
 
ぜひ知っていただけたら幸いです。
 


┃あなたへのメッセージ

 

 
このコラムの著者、生きづらさ専門カウンセラーのしのぶです。
 
「居場所がない」という悩みは、本当に多様ですよね。
 
それゆえ、なかなか人に理解してもらうことが難しい問題だと思います。
 
とてもしんどい悩みですよね。
 
当然、解決のためには、あらゆるアプローチが必要です。
 
あなたもきっと、多くの解決策を試してこられたことと思います。
 
それでももし、どんなアプローチでも居場所が見つからないと感じたら。
 
ぜひ「自分というディメンション」で居場所を見つけることを試してみてください。
 
そして、それでも居場所が見つからないとき。
 
どうしても、人との居場所をつくりたいと思ったら
 
ぜひ、「脱世間起業」にチャレンジしてみてください。
 
そして、一人で取り組むことがしんどいと思ったら、ぜひ「Adic Salon」に参加してください。
 
私たちと一緒に、あなたのディメンションに合った唯一の「居場所」を創り上げましょう。
 
もしこの記事があなたのお役に立てたのなら、
ぜひ他の方にも教えてあげてください。
Adic Salon入会受付中!生きづらさをチカラに変える!
 
 

生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


おかげ様でコラム数500本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
もちろん<無料>でお読みいただけます。