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人生に疲れ果てたとき

 

人生に疲れ果てたとき 生きづらい人生の歩き方 第23回

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生きづらい人生の歩き方

 

第23回
人生に疲れ果てたとき

 
私たちには、苦しみをしのぐ時期というものがあります。
 
とくに長いあいだ悩みつづけて、人生に疲れ果て、力尽きてしまったあと。
 
自分の性格や考え方を変えようと奮闘し、仕事や人間関係の問題を解決しようと努力しつづけたことで、ついに身も心もボロボロになり、苦しみを耐え忍ぶしかなくなってしまう時期です。
 
もはや、どうしたらいいのかわからない…。
 
結果的に、今までとは違う角度から自分自身と深く向き合わざるをえなくなる。
 
それは、人生の仕切り直しとも言えるかもしれません。
 
この時期を、ただ苦しみ嘆いて過ごすこともできます。
 
しかし、人生のモデルチェンジをする準備期間に入ったのだととらえることで、その後の人生が大きく違ってくる。
 
人生に疲れ果て、自分と深く向き合うこの時期は、人生のモデルチェンジがまさにスタートしたところなのです。
 
この時期に重要となるテーマがあります。
 
それは、
 
「あきらめること、あきらめないこと」
 
を自分自身に問いかけること。
 
人生のモデルチェンジをするために、何を手に入れ、何を手放すのかを自分の中でしっかりと選択していくのです。
 
何も失わずして、人生のモデルチェンジを果たせればそれに越したことはありません。
 
しかし、現実がそんなムシのいい話を受け入れてくれるほど甘くはないことは、あなたもよくご存知のとおり。
 
両手いっぱいに抱えたままでは、何も受け取れないのです。
 
だから「あきらめること、あきらめないこと」を、自分に問いかけてみる。
 
とは言うものの、あきらめるという行為は口で言うほどやさしくはありませんよね。
 
なぜなら、あきらめるかあきらめないかは、自分の意志次第であるという面が大きいからです。
 
変えられるか変えられないか、できるかできないかは、事実次第である面が大きいでしょう。
 
でも、あきらめるかあきらめないかは、事実だけではなく、感情が強くかかわってくるのです。
 
本気で生きていればいるほど、その感情は強く積み重なっているものでしょう。
 
生きづらい人は、本気で生きている人が多い。
 
だから、あきらめることへの抵抗感がとても強いのです。
 
ではじっさいに、この時期にはどんなことをあきらめていく場合が多いのでしょうか。
 
一つは、目標です。
 
自分自身の理想像、仕事や暮らしといった日常的なものから、夢と呼べるような大きなものまで、じっさいに自分が手に入れようとしている精神的、物質的、環境的なものをあきらめていく。
 
夢のあきらめ方」に書いたのは、まさにこれらのことをあきらめるための具体的な方法です。
 
もう一つは、理解です。
 
自分がどんなことで苦しんでいるのか、どれほど苦しんできたのかを理解してもらいたい。
 
これは、「わかりにくい不幸」にも書かせていただいたとおり、本当にしつこく根強い感情です。
 
その根強い感情をあきらめていくのです。
 
あきらめるという言葉を使うとき、「諦める」のではなく「明らめる」のだと説明されることがよくあります。
 
無理やり断念するわけではなく、
 
「これ以上は追い求めても無駄なのだ」
 
「これは自分には必要のないことなのだ」
 
と明らかに見ていくという考えです。
 
とても冷静で理にかなった考え方ですよね。
 
もちろんそういう視点が必要であることはたしかです。
 
本当にそのとおりだと私も思います。
 
しかし「明らめる」のではなく、はっきりと「断念」せざるをえないときがある。
 
もう自分には手に入らないのだと「諦める」ことも、苦しみをしのぐ時期には求められるのです。
 
なんだかこんなふうに言われると、人生の仕切り直しなんて、苦しい時期に苦しみを上塗りするだけのものでしかないように思えてくるかもしれません。
 
でも重要なのは、あきらめることそのものではありません。
 
「その代わり何を手に入れるのか?」
 
ということが重要なのです。
 
あきらめるのは、「あきらめないこと」のため。
 
手に入らないからあきらめるのではなく、何か別の大切なものを手に入れるためにあきらめるのだということ。
 
かけがえのない新たな価値を手に入れるために、あきらめるのだということです。
 
あきらめるのは、自分を責めるためではない。
 
あきらめるのは、自分を苦しめるためではない。
 
あきらめるのは、自分の価値を下げるためではない。
 
あきらめるのは、前へ進むため。
 
人生を仕切り直し、人生のモデルチェンジをするためなのです。
 
何を手にするためにあきらめるのか。
 
じっくりと向き合ってみる。
 
何をあきらめるのか。
 
じっくりと向き合ってみる。
 
それが人生に疲れ果て力尽き、苦しみをしのぐ時期におこなうこと。
 
大切なものを捨ててでも、自分がいったい何を手にしたいと思っているのか。
 
切実な今だからこそ聴こえてくる声がある。
 
自分の奥底にある魂の叫びを聴きとることが、あなたに求められているのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
信夫克紀(しのぶ かつのり)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
148.FIRE達成!で、どうするの? 
149.「気にしている」のではなく「気になっている」のです 
150.「自分の本質」を見えなくさせるもの
151.生きづらい人が死ぬときに後悔しない方法
152.生きづらい人のための「お金を使う優先順位」
153.「傷の舐め合いはよくない」は本当か?
154.自己憐憫のススメ
 


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