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更新日:2020年10月2日

集団になじめないなら「思いどおり」にやろう

 

集団になじめないなら思いどおりにやろう

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生きづらい人生の歩き方

 

第101回
集団になじめないなら「思いどおり」にやろう

 

┃あなたは「思いどおり」にやるのが向いているタイプ

 
このコラムを読んでおられるということは、あなたは長年、集団のなかで苦しんできた方ではないでしょうか?
 
もしそうなら、あなたは「思いどおりにやる」のが向いているタイプかもしれません。
 
じつは世のなかには、大きく分けると二つのタイプの人間がいます。
 
一つは、
 
「人に言われたことをやった方がうまくいく」
 
というタイプ。
 
これはルールに疑問をもたず、言われたとおり、前例にならってものごとをこなせる人です。
 
学校の生徒や会社員は、みなこのタイプであることを求められます。
 
ちなみに学校で「不良」と言われる生徒の多くも、じつはこちらのタイプです。
 
なぜなら、疑問をもたず前例にならって、みな似たような「不良の格好」をして「不良な行動」をとっているからです。
 
つまり、不良を上手にこなし、不良グループという組織になじんでいるわけですね。
 
二つ目は、
 
「思いどおりにやった方がうまくいく」
 
というタイプです。
 
こちらは、どうしても周囲の人と感性がズレてしまい、ルールや前例に疑問を感じ、なおかつ妥協できない人。
 
教室やオフィスに必ずいる、どうしても「浮いてしまう人」ですね。
 
かくいう私もその一人です。
 
そのため、学校や会社でそれはもう本当にトラブルつづきでした。
 
もちろん、人間が完全にこの二つのタイプに分かれるわけではありませんよね。
 
誰もが両方の性質をもっているでしょう。
 
しかし少なくとも、集団になじめない人は、圧倒的に「思いどおりにやった方がうまくいく」という性質が強い。
 
言い換えると「人に言われたことをやった方がうまくいく」という性質がかなり薄い(苦笑)
 
そのために、どうしても集団になじむことができないのです。
 
だから、集団から脱け出して思いどおりにやった方がうまくいく。
 
というより「思いどおりにやらないとうまくいかない」のです。
 
 

┃「思いどおりにやっていい」と言われるととまどってしまう

 
しかし、じつはここで大きな問題が起きてきます。
 
カウンセリングの現場でも、みなさんここで悩んでおられます。
 
それは、集団になじめない人が思いどおりにやろうとすると、頭が真っ白になってしまうという問題。
 
いざ思いどおりにやろうとしても、とまどうばかりでどうしていいかわからなくなってしまうのです。
 
これはいったいなぜでしょうか?
 
もちろん、いろいろな理由が考えられると思います。
 
もっとも大きな理由の一つは、「思いどおりにやることを禁じられてきたから」だと言えるでしょう。
 
自分の「思い」を出すと、いつも怒られた。
 
自分の「思い」を出すと、いつも笑われた。
 
自分の「思い」を出すと、いつも責められた。
 
そのために、自分の「思い」を封じこめざるをえなかった。
 
そして、自分の「思い」がわからなくなってしまったのです。
 
世間というのは、感性が違う人に対して容赦のないものです。
 
そして、ルールや前例にしたがって、誰もがみな同じことを同じようにこなすことを要求してきます。
 
もしそこからはずれれば、容赦なく怒り、あざけり笑い、責めつづける。
 
さらにそのようなルールや前例に疑問をもとうものなら、
 
「自分勝手なことを言ってはいけない」
 
「我慢が足りない」
 
とその感性をさらにつぶしにかかる。
 
そして、
 
「私たちと同じ感性になりなさい」
 
「私たちと同じ行動をとりなさい」
 
と強要してきます。
 
幼いころから、このような抑圧をくり返されていれば・・・。
 
自分の「思い」に気づけなくなってしまうのは当然のことだと言えるでしょう。
 
だから、長年集団になじめずに苦しんできた人が思いどおりに生きるには、まず自分の「思い」に気づく必要があるのです。
 
では、どうすれば、自分の「思い」に気づくことができるのでしょうか?
 
 

┃自分の「思い」に気づくための二つの方法

 
自分の「思い」に気づくためには、二つのことを実践する必要があります。
 
一つは自分の「違和感」を大切にすること。
 
「思いどおりにやろう」と言われると、「好き」とか「やりたい」といったポジティブな「思い」をイメージするかもしれません。
 
しかし「イヤな感覚」の方が、自分の危険に直結しているために原始的で感じやすい。
 
つまり「違和感」こそが、自分の「思い」に気づく手がかりになりやすいのです。
 
いったい自分はなにに「違和感」を覚えているのか。
 
そう考えていくことが「思い」に気づくための第一歩です。
 
二つ目は「一人になること」です。
 
一人になれば、自分の感性を否定する人はいなくなります。
 
自分の「思い」が、少なくとも集団のなかにいるよりは表面に浮かびやすくなってくる。
 
だから自分の「思い」に気づくためには、一日のなかで一人で過ごせる時間を、少しずつでも、今よりもてるようにしていくことが鉄則です。
 
そうしてはじめて、思いどおりにやるためのスタートラインに立つことができるのです。
 
 

┃この社会で思いどおりに生きるには?

 
ただし、思いどおりにやろうとすると、周囲の人から反発されます。
 
ましてや「思いどおりに生きる!」と宣言しようものなら、さまざまな批判を受けるでしょう。
 
身近な人から文句も言われるはずです。
 
だから、ひっそりとやりましょう。
 
さりげなく世間から脱け出して、その外側から都合のいいところだけで世間とかかわっていけばいいのです。
 
私のオススメする「脱世間起業」は、まさにそのための秘策と言えるでしょう。
 
一人で稼ぐチカラを身につけて、自分の思いどおりに生きるのです。
 
今までは「言われたことを上手にこなす人」が成功する社会でした。
 
つまり、思いどおりにやると、学校や会社から弾き出されて、まともに生きていくのも危ぶまれるような状態だったのです。
 
それがインターネットやプラットフォームの発達で、感性が違う人も「思いどおり」にやれるようになってきた。
 
集団になじめない人も、のんびりとうまくやっていける時代になった。
 
これは、とてつもなくラッキーな状況だと言えるでしょう。
 
 

┃思いどおりにやってうまくいくのは才能のある人だけ?

 
こんなお話をすると、
 
「思いどおりにやってうまくいくのは才能のある人だけだ」
 
と感じる方もおられるようです。
 
もしかするとそれは「うまくいく」の定義を、いわゆる世間の言う「成功」に重ねてしまっているからかもしれません。
 
つまり「大金を稼ぐ」「著名になる」といったイメージですね。
 
私たちはもう、そういう「成功」のイメージにとらわれなくてもいいのではないでしょうか?
 
それは結局、ステレオタイプにハマるということです。
 
それでは、また同じことのくり返しになってしまうでしょう。
 
たとえば、集団になじめず思いどおりにやりたいと願うAさん。
 
Aさんは「成功」を目指す有名な自己啓発セミナーに通いはじめます。
 
そして結局、そこで「言われたことを上手にやろう」としてしまった。
 
その結果「成功したい人」のステレオタイプになってしまいました。
 
自分の「思い」を見失い、その集団のなかの「その他おおぜい」の一人として、成功もできずに終わってしまったのです。
 
もちろん、そのようななかでもほんの一握りの「成功者」は生まれるでしょう。
 
そして、そのような人が、
 
「思いどおりにやったらうまくいった!」
 
と勘違いをして、同じような自己啓発セミナーを開き、苦しむ人を増やしていくという負の連鎖を生み出していくのです。
 
 

┃まずは「思い」を大切にする

 
本当に思いどおりにやりたければを「成果」を気にせず、まずは「思い」をしっかりと見てあげましょう。
 
それこそ年収やらフォロワー数といったよく耳にする「成果」に引っ張られずに、いかに「思い」を大切にしてあげられるか。
 
それが重要なのではないでしょうか。
 
そのなかで、生きていればどうしたって「思い」と「成果」のバランスを取らなければならない分かれ道が必ず現れます。
 
「成果」はそのときはじめて気にすればいいのです。
 
もちろんこれは、むやみやたらに人を傷つけてしまうような「思い」でも、とにかく実行してしまえと言っているわけではありません。
 
それは、ご賢明なあなたなら充分理解してくださっていることと思います。
 
ただ「成果」を気にして自分の「思い」を頭から封じこめていたら・・・。
 
それは、あなたが長年苦しめられてきたことを、自分自身にしつづけていることに他ならないということです。
 
だからまずは「思い」を大切にする。
 
「思い」の声に耳を傾ける。
 
そのうえで、しっかりと「思い」と「成果」の納得のいく落としどころを見つけていく。
 
「思いどおりやる」ためには、それが欠かせない「たしなみ」なのです。
 
それでは今夜もあなたに、『心地よい人生』が訪れますように。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
148.FIRE達成!で、どうするの? 
149.「気にしている」のではなく「気になっている」のです 
150.「自分の本質」を見えなくさせるもの
151.生きづらい人が死ぬときに後悔しない方法
152.生きづらい人のための「お金を使う優先順位」
153.「傷の舐め合いはよくない」は本当か?
 


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読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
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