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集中しすぎてしまう

 

のめり込んでしまう

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生きづらい人生の歩き方

 

第60回
集中し過ぎてしまう

 
ものごとに集中しすぎる。
 
これは、生きづらい人の多くがもっている特徴と言えるでしょう。
 
と言っても「休日に大好きなプラモデル製作に集中する」という状況とは少し違います。
 
日常生活のあらゆることで、気がつくとすぐに集中しすぎているのです。
 
そうなると、かんたんには脱け出せない。
 
体は硬直し、頭はフル回転。
 
誰に話しかけられても、邪魔もののように感じて、心が乱され、強いストレスを感じる。
 
貴重な休憩時間も削られ、心も体もヘトヘトになってしまうのです。
 
言うなればそれは、
 
「脳の回転数」
 
があがりすぎている状態。
 
脳がオーバーヒートしているようなものだと言えるでしょう。
 
もちろん「脳の回転数」というのは「例え」です。
 
じっさいの脳のなかには、回転するギアは入っていません(たぶん)。
 
でも、生きづらい人集中し過ぎているとき。
 
頭のなかで本当に「ウィ~~ン!!!」という回転音がなっているかのように感じるときがあります。
 
あなたにもご経験があるかもしれません。
 
考えごとをしていても、仕事をしていても、テレビを見ていても、「脳の回転数」があがるとまわりが見えなくなる。
 
回転数が高いので、止めようとするとものすごい力が必要になる。
 
他人に無理に止められると、すさまじい摩擦(ストレス)がおきるのです。
 
周囲の人とのトラブルの種にもなります。
 
周囲の人からすれば、あなたはただボーッとしているだけであり、ただ仕事をしているだけであり、ただテレビを見ているだけにしか見えません。
 
だから気軽に回転を止めようとしてくる。
 
どんなに説明しても理解してもらえないのです。
 
これは本当にしんどい状況なので、自分でもなんとか対処したいと思っている。
 
ただ、気がつくと集中し過ぎている
 
瞬時に「脳の回転数」があがっていて、「ウィ~~ン」と音がなっているのです。
 
それにしても、生きづらい人はそもそもどんなときに「脳の回転数」があがってしまうのでしょうか?
 
よくある傾向としては、
 
「思いどおりにしよう」
 
というこだわりが高まるタイミングがあげられるでしょう。
 
自分でも気づかないうちに、
 
「早く終えて次のことをやりたい」
 
「もらすことなく伝えたい」
 
「失敗なくおさめたい」
 
「気持ちよさ、楽しさにひたっていたい」
 
「いい結果、いい成績を出したい」…。
 
そんな「思いどおりにしよう」とこだわる気持ちが強くなると、「脳の回転数」があがってしまうのです。
 
そのタイミングは人によって違い、それぞれパターンがあります。
 
たとえば、
 
・メールを打っているとき
 
・ブログや報告書など文章を書いているとき
 
・料理をしているとき
 
・掃除をしているとき
 
・スマホでなんとなくネットサーフィンをしているとき
 
・テレビゲームをしているとき
 
・テレビを見ているとき
 
・マンガを読んでいるとき
 
・音楽を聴いているとき
 
・映画を見ているとき
 
・小説を読んでいるとき
 
・考えごとをしているとき
 
など、一人でなにかをしていることがタイミングになる人もいれば、
 
子供の着替えを手伝うとき
 
・相手に自分の話をするとき
 
・他人の見事な仕事ぶりを見たとき
 
・結果や成績を確認するとき
 
など、他者がからむ行動がタイミングになる人もいます。
 
そのパターンを見極めるだけで、「脳の回転数」があがるのを未然に防ぐことができるようになってきます。
 
一度回転数があがってしまうと、意志の力で止めることは本当に難しいものですよね。
 
止めるとしても、膨大なストレスがかかってしまいます。
 
だから、回転数があがる前に気づき、落ち着いて「脳の回転数」を見守るのです。
 
もちろん、なかには集中し過ぎて当然のこともありますよね。
 
映画などの作品は、集中してのめり込むために観るようなものでしょう。
 
でも、のめり込める環境を整えてからのめり込むのと、気がついたらのめり込んでいるのとでは、あとでかかるストレスが違ってきます。
 
同じ映画を見るのでも、自宅で家族が帰ってくるかもしれないギリギリのタイミングで見はじめてしまうのと、映画館で見るのとでは環境に大きな差があります。
 
重要なのは、集中しすぎる前に、これから自分が集中しすぎることを自覚できるようにしていくということなのです。
 
カウンセリングでも「脳の回転数」があがるパターンを見極めるワークによく取り組みます。
 
それによって、「のめり込み上手」になる方が多くおられます。
 
ものごとに集中してのめり込めること自体は、一つの能力です。
 
その能力のおかげで、芸術や娯楽をより深く堪能することができます。
 
また冷静に状況を見て、深く考え抜くこともできる。
 
私は、クヨクヨ考えることが人生を豊かにすると思っています。
 
それも、集中してのめり込めるからこそです。
 
しかし、むやみにのめり込んでしまうことは、強烈なストレスを生み出しつづける結果となるでしょう。
 
また、日常のなかで、頻繁に「脳の回転数」があがっていると、オーバーヒートしやすくなります。
 
少し休めればたしかに動くようにはなりますが、またすぐオーバーヒートしてしまいます。
 
だから悠然とのめり込む。
 
そのために、自分の「頭の回転数」があがるタイミングを知り、見守っていきましょう。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.生きづらい人がAI時代に生き残れる仕事とは?
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.生きづらい人向け「ビジネスの成功法則」
4.あなたは「善人」ですか「悪人」ですか?
5.お金は好きですか?-生きづらい人が陥るお金のジレンマ
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.生きづらい人は「リア充」より「ジツ充」を目指そう
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.自分と同じ症状の人が見当たらない
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.生きづらい人は仕事を「三つ」もとう
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの活かし方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.「社会の常識」に振りまわされない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.家にも世の中にも居場所がないときの解決法
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.生きづらい人が「苦手」を克服する方法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
101.集団になじめないなら「思いどおり」にやろう
102.無駄に苦しんできただけだった
103.お金の不安をなくす方法
104.私の「すべて」をわかってもらいたい - わかってもらいたい症候群
105.なぜ苦しみを「克服」できないのか?
106.生きづらいなら「心地よい人生」を目指そう
107.生きづらい人は「扁桃体をいたわる生き方」を身に着けよう!
108.生きづらい人が自由になれる「メタ思考」とは?
109.世間との「ほどよい距離」の取り方とは?
110.たんたんと生きる
111.生きづらい人が目標を達成できない本当の理由
112.三理一体の法則がうまくいかない人の共通点とは?
113.カタルシスが生きづらさ脱出の「起爆剤」になる理由
114.「生きづらさ克服」の気力を失いそうなあなたへ
115.「仕事に行きたくない、家にいたい」当事者の声と具体的な対処法
116. 気が弱い人が人生を変える極意
117.消えない恨みへの「レベル別」対処法
118.生きづらさをこじらせる「完全な被害者バイアス」とは?
119.生きづらいなら「役割」を果たし人生を落ち着かせよう
120.生きづらい人にもっとも大切な支援
121.生きづらい人は「意志が弱い」のか?
122.自分軸よりも大切なもの -「実存軸」で生きよう
123.人の言葉に傷つきやすい人が知ると楽になる二つの事実
124.メタ思考力を鍛えたいなら「バカ」や「アホ」ともつき合おう
125.生きづらさの「原因」を安易に特定するネット記事が多すぎる
126.「誰でもHSP症候群」にかかった日本
127.「結論だけ欲しがる社会」に踊れされるな
128.生きづらい人は「ギバー」を目指さなくていい
129.「一人で生きていく」と決めた生きづらい人に必要な覚悟
130.マイノリティは、なぜ生きづらいのか?
131.生きづらい人の「意識」の上手な活かし方
132.もんもん耐性、それは自分の「本質」と向き合える力
133.生きづらい人はAIと仲良くなれる - 関係性のシンギュラリティ
134.「メンタルが強い人」のアドバイスを真に受けない
135.雑談力は必要か?雑談できないあなたへ
136.嫉妬しやすい人が「嫉妬しない人」になりたいなら
137.お金に振り回されなくなる「二つの力」
138.日本社会で生きづらい人が苦しんでいる本当の理由
139.自分は本当に「生きづらい」のだろうか?
140.生きづらい人はコミュニケーションが得意という事実
141.内にこもりたいとき、あなたはどうしていますか?
142.「憧れの人」を目指すな - ビジネスの成功者に憧れる生きづらい人へ
143.私には不満がない
144.「無駄にプライドが高い人」が好きだ
145.その他大勢になるな、唯一無二のままであれ。
146.「生きる意味」が見つからない、生きづらい人へ
147.「異物」として生きて
 


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読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
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