行動力を身につける方法

生きづらい人生の歩き方

第39回
行動力を身につける方法

行動力を身につけるために、一番大切なことはなにか？

カウンセリングの場で、よくお受けする質問です。

そのご質問にたいして私は、必ずこうお答えします。

「行動することです」と。

すると、多くの方は、

「え？」

と驚いた表情をなさいます。

それはそうですよね。

行動するための力がないと相談しているのに、

「行動してください」

と言われたら、困ってしまいますよね。

でもじっさいに、行動力は行動することで身につきます。

なぜなら、

「行動が行動を呼ぶ」

からです。

行動すれば次のステップが見えてくる。

なにをすればいいのかがわかってくる。

どれくらいの労力がかかるのかもわかってくる。

達成感もイメージできる。

興味も湧いてくる。

アイディアも湧いてくる。

だからまた行動できる。

行動が行動を呼び、さらなる行動が生まれる。

じつはその流れのことを、私たちは「行動力」と呼んでいるのです。

私たちは、ついつい行動力がないから行動できないと思ってしまいがちです。

行動力さえあれば、今すぐにでも行動できるのにと思う。

しかし、じっさいは順番が反対です。

行動しないから行動力が湧いてこないのです。

だから、とにかく「まず行動してみる」のです。

それは大きな行動である必要はまったくありません。

たとえば、先日ご紹介した「仕事は三つ持つ」で言えば…、

興味のある職種について、ネットで軽く検索してみる。

スマホのメモ帳に、アイディアを走り書きしてみる。

気になる安いセミナーがあれば、ためしに顔を出してみる。

なんならボーっと、仕事について考えてみるだけでもいい。

どんな小さなことでもかまいません

なんの結果が出なくてもかまわない。

「まず行動してみる」ことで、行動力が湧いてくるのです。

でも、まさにその「まず行動してみる」ことが、なかなかできないものですよね。

それはもしかすると、はじめから大きな行動をとろうとしすぎているのかもしれません。

または、いきなりいい結果を手に入れようとしているのかもしれません。

「大きな行動」と「いい結果」は、行動のハードルを一気に上げてしまいます。

だから「まず行動してみる」ためには、とにかくハードルを下げる。

自分でもバカらしく思えるほどハードルを下げて、できるだけ小さなことを結果を求めずにはじめることが大切です。

それは、生きづらいと感じて毎日をギリギリの状態で生きている人であればなおさらのことです。

もちろん、世の中にはそんな工夫もせずに、すさまじい行動力で成果をあげている人がいますよね。

でもそのような人は、すでに長年行動をしつづけて、一つひとつの行動が大きくなり、多くの行動力が湧き出ている状態の人ではないでしょうか。

もしくは、強い欲求や欲望、体力のある人。

社会的成功者にはそのようなのタイプの人が多く、ついつい私たちも影響を受けてしまいがちですが、じつは数としてはごく少数派だと言っていいでしょう。

まれな存在なのです。

だからこそ他の人を圧倒して、成果をあげているのです。

私たちは気にせずいきましょう。

行動力とは、もっと身近な力。

「行動が行動を呼ぶ」流れです。

行動力より行動が先。

「まず行動してみる」ことで、行動力を呼び込むことができるのです。

Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり（信夫克紀）