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更新日:2022年4月19日

人との会話が怖い「意外な原因」とは?

 

人との会話が怖い意外な原因とは?

 

心地よい人生の便り2

 
<74通目>

人との会話が怖い「意外な原因」とは?

 
人との会話が怖い、こんな自分じゃダメだ。
恐怖心を取りのぞかなければ。
そして笑顔で人と接するようになれなければ・・・。
 
あなたがそう悩んでいるのなら、ぜひこの記事をお読みください。
 
他では語られていない、人との会話が怖い「意外な原因」とその対処法をお伝えします。
 

目次

これらの原因は想像つきますよね?
意外な原因とは「恐怖と怒りの板挟み」
かといって怒ることもできない。
そもそも「人」が怖いわけではない
「恐怖と怒りの板挟み」への具体的な対処法
それでも人との会話が怖いあなたへ
人と会話しないで生きていってもいい

 


┃これらの原因は想像つきますよね?

 
心配している女性

 
人との会話が怖いというお悩みは、本当に多くの方が抱えています。
 
私も生きづらさ専門カウンセラーとして、日々その悩みのご相談をお受けしています。
 
では、そもそもなぜ人との会話が怖くなってしまうのでしょうか?
 
世間の情報でよく目にする「原因」は、とてもたくさんあります。
 
ただそれらをまとめると、結局は下記の2種類になります。
 
1.〇〇と思われたらどうしよう?
 
つまり、
 
「嫌われたらどうしよう?」
 
「バカにされたらどうしよう?」
 
「変だと思われたらどうしよう」
 
「つまらないやつだと思われたらどうしよう」
 
「使えないやつだと思われたらどうしよう」
 
と、相手からどう思われるかが気になり、会話が怖くなってしまうというケースです。
 
そのため、
 
「いい人だと思われなければ」
 
「普通の人だと思われなければ」
 
「面白い人だと思われなければ」
 
「優秀な人だと思われなければ」
 
と、極度に緊張しすぎてしまい、いつも冷や汗をかきながら会話することになってしまうのです。
 
このような自分の思考を自覚できていれば対処のしようも少しはありますよね。
 
でも、自覚できていない場合は、ただただ恐怖や緊張に振りまわされて「人との会話は怖い」という思いを募らせることになっていきます。
 
 
2.相手を怒らせるのが怖い
 
1と似ていますが、こちらは具体的に相手から「怒るという行動」をしかけられることが怖いというケースです。
 
怒られたり嫌われるという現象が、じっさいに起きることが怖いわけです。
 
これは、幼少の頃に親や教師といった大人から、激しい怒りをぶつけられた経験が引き金になっているケースがあります。
 
また失言がもとで、いじめを受けたり体罰をされた経験が尾を引いているケースも多く見受けられます。
 
つまり、人と会話すると恐ろしいことが起きるという記憶が焼きついてしまっているパターンです。
 
もちろん、もともと心が敏感で、怒られることをとても怖いと感じる人もおられます。
 
ですので、その合わせ技で「感じやすい」うえに「過去に激しく怒られた」という方は、より人との会話が怖くなる可能性があるでしょう。
 
いかがでしたでしょうか?
 
いずれの原因も、自分が「評価される側」にいるという特徴があります。
 
つまり、自分の価値を決める権利を相手が握っているので、会話するのが怖くなってしまうわけです。
 
ですので大切なのは、会話するときに「評価する側にまわる」ということです。
 
詳しい内容は、別のコラムで解説していますのでどうぞご覧ください。
 
参照記事
人からの評価が気になる
評価する側にまわるとはどういうことかを詳しく解説しています。

 
ただ、今見た原因は、あなたもとっくに想像がついていますよね。
 
重要なのは「それでもやっぱり人との会話が怖い」というケースです。
 
そこには「意外な原因」が潜んでいるのです。
 
次にそのケースを見ていきましょう。
 


┃意外な原因とは「恐怖と怒りの板挟み」

 
我慢している画像

 
人との会話が怖い。
 
その意外な原因は「恐怖と怒りの板挟み」です。
 
つまり、怖がっていると思っていたけど、じつは激しい怒りを抱えていたというケース。
 
その「恐怖と怒りの板挟み」が怖いというケースです。
 
詳しく説明していきましょう。
 
人との会話が怖い人がいるとします。
 
その人は、バカにされたり、怒られるのが怖いのです。
 
そして会話をすると、じっさいにバカにされたり、怒られてしまう・・・。
 
そのとき、素直に怖がれたとしたら。
 
不本意ながらも謝ったり、愛想笑いをして、なんとかその場をしのげるでしょう。
 
しかし。
 
じつは、バカにされたり怒られていることに、強く腹を立てている。
 
心のなかでは激しい怒りが起きていて、たとえ表面上とはいえ謝ることもできない。
 
愛想笑いすらもできない。
 
つまり、怒りのために、自分が怖がることを許さないのです。
 
怖がりたいのに、怒っていて怖がれない。
 
体験した人にはわかると思いますが、これはとても苦しい状態です。
 

┃かといって怒ることもできない。

 
怖がりたいのに、怒っていて怖がれない。
 
では、すんなりそこで怒り出せるかというと・・・。
 
それもできない。
 
怒ろうとするとうまく怒れない。
 
感情に任せて怒ることができない。
 
怒ることはよくないと思っているから我慢してしまう。
 
それに、怒ったら怒ったで相手も怒り返してくるかもしれないと心配にもなる。
 
さらに、そもそも自分にも悪いところがあるのではないかという反省の気もちも出てくる。
 
そうして「いろいろ」と考えるうちに、結局、怒るタイミングを失ってしまう。
 
激しく怒っているのに、グッとこらえて我慢してしまう。
 
こうしてここでもやっぱり、自分が怒ることを許さないのです。
 
そしてあとで、
 
「ハッキリ言い返せばよかった・・・」
 
と後悔することになる。
 
その結果、もんもんと相手を恨んで、自分のことも責めつづけることになるのです。
 
複雑な心理ですが、このパターンにはまってしまう人、けっこう多いんです。
 
本当に苦しい「恐怖と怒りの板挟み」です。
 


┃そもそも「人」が怖いわけではない

 
自分が映る鏡の画像

 
今見た「恐怖と怒りの板挟み」。
 
これは「人」が怖いわけではないのです。
 
どういうことでしょうか?
 
「人との会話」が怖いというと、いっけん「相手の人」を怖がっているように感じますよね。
 
でも、違うんです。
 
では、なにを怖がっているのか?
 
それは「自分」です。
 
自分を怖がらせてくれない「自分」を恐れている。
 
自分を怒らせてくれない「自分」を恐れている。
 
「恐怖と怒りの板挟み」のなかで、激しい感情を我慢させられる、その苦痛が怖い。
 
そこまで我慢を強いる「自分」を恐れているのです。
 
「恐怖と怒りの板挟み」がもたらす苦痛は「ハンパない」ものです。
 
そのときも苦しいですが、あとで相手を恨んでしまい、その怒りを抱えつづけることも、とても苦しいことです。
 
なぜ言い返せなかったと、自分を責めつづけることも、とても苦しいことです。
 
「恐怖と怒りの板挟み」のもたらす苦痛は、その場かぎりではなく、ずっとずっとあとを引くやっかいなものなのです。
 
人との会話は、そのような「ハンパない苦痛」が発生する危険をいつでも抱えています。
 
だから、人との会話が怖くなる。
 
人と接することが怖くなってしまうのです。
 
それは「人」を恐れているのではない。
 
じつは「自分」を恐れているのです。
 

┃「恐怖と怒りの板挟み」への具体的な対処法

 
もしあなたが「恐怖と怒りの板挟み」を抱えているのなら。
 
「人を怖がるなんて情けない・・・」と自分を責めないでください。
 
あなたは「人」を怖がっているのではなく、「自分」を怖がっているのだと自覚しましょう。
 
怖がっている相手が「自分」なのだとしたら、なんとか対処できそうな気がしませんか?
 
そのためにまず必要なのが、自分の「怒り」に気づくことです。
 
自分は怖がっているのではなく、じつは怒っているのだと気がつくことです。
 
そのように自分の感情をメタな視点で眺めていくことで、自然と冷静な行動がとれるきっかけが増えていきます。
 
今後の人間関係に役立つ大きな気づきも得やすくなるでしょう。
 

参照記事
生きづらい人が自由になれるメタ思考とは?
メタ視点で眺めるとはどういうことかを詳しく解説しています。

 
そしてそのときに重要になってくるのが「感情の感覚」です。
 
自分の感情に巻き込まれないためには、自分の「感情の感覚」にひるまない必要があります。
 
「人」ではなく、「自分の感情」にひるまないということ。
 
これを身につけることで、むやみに人との会話を怖がることがグンと減っていくはずです。
 

参照記事
気が弱い人が人生を変える極意
ひるまない努力について詳しく解説しています。

 
 


┃それでも人との会話が怖いあなたへ

 
もしあなたが、ここまでの努力をしても、どうしても人との会話が怖いと感じるなら。
 
ぜひ、次の事実を知っておいていただければと思います。
 
それは、
 
 「人と人は無理に会話しなくていい」 
 
という事実です。
 
なぜなら、人というのは怒りやすく、ねたみやすく、ひがみやすく、相手をさげすみやすい生きものだからです。
 
残念ですが、これが事実です。
 
基本的に人は、他者と接するとロクなことがないのです。
 
だから、人との会話は怖いのが当たり前。
 
会いたくないのが当たり前。
 
不愉快なのが当たり前なんです。
 
あなたはもしかすると、脳の扁桃体が敏感なのかもしれません。
 
きっと、いろいろなことが不愉快に感じられやすいのではないでしょうか?
 

参照記事
生きづらい原因は脳の扁桃体?
扁桃体と不愉快な感情の関係について詳しく解説しています。

 
だから、自分を責める必要なんてありません。
 
必要以上に、人との会話への苦手意識をなくそうとしなくてもいいんですよ。
 
扁桃体が敏感なあなたにとっては、人との会話が苦手な方が「自然」なのですから。
 
反対に、人との会話を平気でできてしまうことの方が「不自然」なのですから。
 
そのことを忘れずにいてください。
 


┃人と会話しないで生きていってもいい

 

 
もちろん、人との会話が楽しくて仕方がないという人は、どんんどん会話するといいと思います。
 
それはそれで、とても素敵な人生だと思います。
 
ただし。
 
そんな「たくさんの人と笑顔で会話した方がいい」という論理は、扁桃体がジョウブな人の論理。
 
あなたが、その論理に無理に合わせてあげる必要なんてないのです。
 
それよりも、
 
「どうすればできるだけ人と会話することなく生きていけるか?」
 
ということを本気で考えてみる。
 
完全には無理でも、可能なかぎり人と接さなくてよい方法を本気で探してみる。
 
見つけられたら、それを実現するためにこそ本気になる。
 
私はその方法の一つとして「脱世間起業」を選びました。
 
つまり、たった一人で起業して、人と会話せずに生きていくことにしたのです。
 
人との会話は、必要最低の限られた機会だけで充分なんです。
 
だって、人生の時間も自分の労力も、とても貴重なものなんですから。
 
さあ。
 
あなたはこれからも、その貴重な時間と労力を「人との会話」のために差し出しますか?
 
それとも「人と会話しないことのため」に差し出しますか?
 
それでは今日もあなたに、心地よい人生が訪れますように。
 
Brain with Soul 代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり
 
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心地よい人生の便り2 <目次>

 
61.生きづらい人は、なぜ「自分の使命」が見つからないのか?
62.なぜこれが「自分の使命」だと納得できたのか?
63.苦しみを無くす方法
64.生きていたくない
65.人付き合いがわずらわしい
66.人付き合いをしなくて済む条件
67.生きづらい、生きにくい、その原因と対処法
68.「激しい感情」の上手な対処法
69.なかなか行動にうつせない
70.心と体はつながっている
71.自分を変えるのに必要な期間
72.自分を変える2つの方法
73.理解してもらえない
74.人との会話が怖い「意外な原因」とは?
75.自分の弱さが恥ずかしい…
76.長所が見つからない
77.悩んでばかりで嫌になる
78.生きづらさから脱け出すために
79.張り合わない
80.孤独ゆえの幸せ
81.お金より大切なもの
82.職場にいるのがツラい
83.生き方ハラスメント
84.アダルトチルドレンが母の愛を求めてしまう本当の理由
85.悩み解決本との上手な付き合い方
86.すべて運命で決まっているのか?
87.自分は何をやってもダメだと思ったら
88.自信を持つには?
89.同じ悩みでつまずいてしまう
90.感情にふり回されて自信が持てない
91.自分の受け入れ方
92.生きる意味、自分の使命が見つからない
93.頑張ることは良いことか?
94.人を信用できない
95.自分を信じるには?
96.健康法を継続するコツ
97.呼吸を整える本当の理由
98.カウンセラー直伝!完璧主義をやめる方法
99.人にどう見られているか気になる
100.力んでしまう
101.全身を脱力する方法
102.肩の力を抜く方法
103.生きづらい時、何をすればいいのか?
104.予定どおりに行動できない
105.情けないぞ人類
106.最後に頼りになるのは?
107.自分の受け入れ方 <実践編>
108.なぜ自分で決められないのか?
109.自分で決められるようになるコツ
110.人から拒絶されるのが怖い
111.それでもやっぱり決められないあなたへ
112.ポジティブに考えられない
113.ストレス処理のうまい人
114.上手な逃げ場のつくり方
115.人に利用されてしまう
116.人に利用されないコツ
117.『心の弱さ』と『心の闇』の違い
118.引き合う闇…、共依存を防ぐために
119.見栄を張ってしまう
120.最後にどうしても伝えたいこと(最終回)
 
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