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更新日:2022年11月7日

覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?

 
 

 
覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?

 

心地よい人生の便り

 
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覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?

 

┃覚悟を決めるために必要なこと

 
あなたは今、なにかに踏み出せずにいますか?
 
それは覚悟が決まらないから・・・。
  
そんなお悩みをおもちでしょうか。
 
なぜ、私たちはなかなか覚悟が決まらないのでしょうか?
 
じつは覚悟を決めるためには、その前提となる「ある覚悟」を先に決める必要があります。
 
その「ある覚悟」が決まっていないから、他の覚悟がなかなか決まらないのです。
 
では、その「ある覚悟」とは、いったいどんな覚悟でしょうか?
 
それは「目標を決める覚悟」です。
 
なぜなら「目標を決める」と先に進まなくてはいけなくなるからです。
 
目標が決まっているにもかかわらず先に進まないのだとしたら、それはただ「自分が怠けているだけ」になってしまいます。
 
つまり、言い訳できなくなってしまう。
 
だから、私たちは「目標を決める」のをためらってしまうのです。
 
結果として、踏み出す覚悟が決まらないたびに「目標が悪いのかな」と考えて、目標のせいにしてしまう。
 
あれも違う、これも違うと、目標をいつまでも決めようとしない。
 
なにをするにも、覚悟が決まらない状態がつづいてしまうのです。
 
だからまずは「目標を決める覚悟」を決める必要があるのです。
 
 

┃覚悟が決まらない人の特徴とは?

 
「目標を決める覚悟」が決まっていない方には、じつは一つの大きな特徴があります。
 
じつはその特徴のせいで、なかなか覚悟が決まらないのです。
 
「目標を決める覚悟」が決まっていない人の特徴。
 
それは「とんでもなく真面目だ」ということ。
 
そして、そのことにご自身が気づいていないのです。
 
これをお読みになったあなたは、
 
「いえいえ私は、そんなに真面目ではありません」
 
と、おっしゃるかもしれません。
 
でも、あなたが真面目な人でないのなら、適当に目標を決めて、どんどんものごとを進めていってしまうはずです。
 
それに、真面目でない方が「覚悟の決め方」などというコラムを読んでいるはずがありません(笑)
 
真面目ゆえに、完璧な目標を立てようと思い過ぎてしまう。
 
失敗してはいけないと思い過ぎてしまう。
 
つまり「正解を出さなければ」と思い過ぎてしまうのです。
 
だから「目標を定める覚悟」が決まらない。
 
そのために、新たな一歩を踏み出す覚悟が決められなくなってしまうのです。
 
 

┃覚悟を決める練習法

 
では「目標を決める覚悟」を決めるためには、いったいどうしたらいいのでしょうか?
 
どうすれば「目標を決める覚悟」が身に着けられるのでしょうか?
 
それは「とりあえず今決める」という練習をすることです。
 
まずは、「とりあえず」でいいので、目標を「今決める」。
 
すると、この先になにをすればいいのかという手順が、ハッキリ見えてきます。
 
そうして見とおしがよくなったときにはじめて、じっさいに踏み出す覚悟が決まるのです。
 
つまり、いきなり「正解」を出そうとするのではない。
 
「とりあえずの答え」を出してから、あとで答え合わせをしていくということです。
 
私のカウンセリングでも、今回ご紹介した「目標を、とりあえず今決める練習」をおこなうことがあります。
 
言い換えれば「覚悟を決める覚悟」を決めていくわけです。
 
 

┃覚悟できる自分になる覚悟

 
「覚悟を決める覚悟」のために、とりあえず今決める。
 
でも「目標をとりあえず今決める練習」をすると、ハッキリと二とおりのタイプの方に分かれます。
 
いっぽうの方は、練習なので「目標」をササッと決める。
 
ただ、もういっぽうの方は、「目標」を決めることを先延ばししようとなさる。
 
つまり、
 
「段々と考えていきます」
「徐々に考えていきます」
 
とおっしゃって先延ばしなさるのです。
 
じつは、ほとんどの方がこの「先延ばし」を選ばれる方です。
 
ただこれは、仕方のないことですよね。
 
なぜなら、真面目な方ほど、いきなりしっかりとした「正解」を出そうとしてしまうからです。
 
でも「目標を決める」ことを先延ばしにするのは、「覚悟できる自分になる覚悟」を先延ばしにしているということです。
  
だから「とりあえず今決める」。
 
それによって「覚悟できる自分になる覚悟」が決まる。
 
そうしてはじめて、次の一歩を踏み出す覚悟が決まるのです。
 
これが「覚悟の決め方」です。
 
誰でもいきなり完璧な「目標」を定めるなんてできるはずがありません。
 
最初は誰でも「とりあえず」決めている。
 
そして、答え合わせしていきながら、一段ずつ階段をのぼっていくのです。
 
とても大切なことなので、くり返します。
 
間違っていてもいいから、目標をとりあえず今決める
 
そして、行動しながら答え合わせをしていく。
 
それによって「覚悟できる自分」が育まれていくのです。
 
 

┃みんなはどんなときに「覚悟が決まらない」と悩むのか?

 
覚悟が決まらないと悩んでいるのは、あなただけではありません。
 
ここで、私が運営する生きづらい人のオンラインコミュニティ「Adic Salon」で、じっさいに取ったアンケートをご紹介します。
 
たとえば、みなさんこんな場面で「覚悟が決まらない」と悩んでいます。
 


 
新しいことを始めようとしたり、決めなければならないとき。
(40代、女性)
 


 
「覚悟をする」という言葉には、すごく厳しいニュアンスを感じ硬直し、尻込みする自分がいます。
 
ここ何十年も「覚悟が決まらない」ことは、会社を辞めたいのに辞めずに部署は変わりながらも同じ会社で働いていることです。
 
会社を辞めることのメリット・デメリットを天秤にかけると、「覚悟が決まらない」のです。
 
自分にとって、ほぼメリットしかないだろうということについては、大きな決断もすぐに覚悟が決まったように思います。
 
例えば、結婚を決めた時、主治医指導で主人のダイエットを始めたときです。
 
(50代、女性)
 


 
何をするときでも、覚悟が決まらないと思います。
 
今まで生きてきて、いつも後悔ばかりしているようで、「よし!」と覚悟を決めてしまうと、また後悔するんじゃないか、覚悟を決めない方がいいんじゃないかと、弱虫のように考えてしまいます。
 
「時間だけが過ぎる」、それがわかっていても、覚悟が決まらない、動けない、何もしたくない、傷つきたくない…
 
そんな自分がいるような気がしますし、そんな自分を嫌になって悩みます。
(30代、男性)
 


 
本当はこのままではよくない状態と見て見ぬふりしながら生きてて、今の悪循環から抜け出す勇気がでなかった時。
 
付き合っている人、貯金がないこと、合わない仕事、我慢しながらの毎日の通勤。
 
ほんとはイヤでイヤでたまらない・・。
 
でも、本当に今よりも人生がよくなる気がどうも確信がもてず、家と会社の往復をしていましたね。
 
(40代、女性)
 


 
いかがでしたでしょうか?
 
これからなにかを「始める覚悟」、そし今やっていることを「止める覚悟」。
 
そのどちらにも覚悟が求められることがわかりますよね。
 
つまり、今の状況が大きくかわるときに覚悟が必要だということですよね。
 
では、次にそれぞれの方がどのようにその悩みに対処しておられるのかを見てみましょう。
 
 

┃みんなはこんなふうに覚悟を決めている

 
先ほどの回答者さんたちの、それぞれの「覚悟の決め方」をご紹介します。
 
どうぞご覧ください。
 


 
結局は、やりたいか、やりたくないかで決めますが、自分に自信が無い、信用していないため、その自分の判断も信用しておらず、ぐずぐずしてきました。
 
なので、どうして自分のことを信用していないのかを考えてきました。

結論としては、自分に対して、誠実に接してこなかったから、当然だよね、と妙に納得する気持ちもあり、今は、心の声や理由を聴くようにしている気がします。

少しずつですけどね。
 
また、別の視点から考えるに、自分のことを「ダメな人間と思っている」せいで、やっぱり、何を決めても、「ダメな結果」が待っていることが多い。
 
ただ、年齢を重ねてくると、「ダメな結果を受ける→更に自分に対してダメ出しする」というパターン・習慣に、うすうす気付けるようになり、(自分に対して)「そう来るなら、パターンを試してやろう」と考えてみるようになりました。これまでの自分をねぎらいつつも、もう一人の自分を起こして、これまでと違う思考回路にチャレンジ中...のような気がします。
 
今、アンケートに回答しながら、言語化していく中で、そんなふうにやってるのかなあ、なんて、自分に説明するような感じで回答しています。
(40代、女性)
 


 
振り返ると、身体、心に負担になりすぎないように 自分にとって「マシな選択」をしてきたと思います。

「覚悟」という言葉自体に緊張し、前に進めない自分がいます。

すごく大きなことを、成し遂げなければならないといったイメージがあります。

会社を辞めたい、ということで振返ってみると、少しずつステップを踏んで、マシな方を選ぶ、ということを繰り返ししているように思います。
     
営業職で行き詰まったときは、会社を辞めるよりも異動願を出して異動をした方がマシ、うつ状態になったときは会社を辞めるより休職した方がマシ、といった感じでしのいできました。
 
今は、完全に収入がなくなるのはリスク高いので少しずつでも脱世間に向けて進む方がマシという感じです。
(50代、女性)
 


 
目を閉じて考えてみたり、自然を眺めてみることで、改めて気持ちを落ち着けようと努力はしています。

それでも覚悟が決まらなければ「今が覚悟を決めるときではないんだろうか」「今ではないんだな」と自分になるべく言い聞かせるようにして、自分を責めすぎないようにしたいと思っています。
(30代、男性)
 


 
我慢しながらも、かと言って人生を変える勇気ももてない時に、変えざるを得ない耐え難い出来事が起きて、むりやりでも覚悟せざるを得なくなりました。

今思えば、人生から「とっとと自分の役割を果たせよ!」とせかされたような気がします。
(40代、女性)
 


 
以上となります。
 
どなたもかっこよくスパッとは覚悟を決めているわけではなく、とても地道な体験を経ておられますよね。
 
それが「覚悟を決めるリアルな対処法」なのだと感じます。
 
あなたもぜひ参考にしてみてくださいね。
 
そして新たな一歩を踏み出す手助けになれば、とてもうれしいです。
 
Adic Salonの会員のみなさまも、ご協力ありがとうございます!!
 
それでは今日もあなたに、心地よい人生が訪れますように。
 
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり
 

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心地よい人生の便り <目次>

1.体が動かなくなる理由
2.自己評価を上げる方法
3.感謝をしないメリット
4.心も体もクタクタに疲れているのに休めない
5.正反対の感情のあつかい方
6.心が疲れているときには視野を「狭く」しよう
7.ポジティブな感情に「書き換わる」方法
8.ネガティブ思考から脱け出す方法
9.苦しみのエリート意識
10.なにをやっても長つづきしないのはなぜ?
11.月曜日の憂鬱を解消する方法
12.自分の強さに気づき自分を信頼できる方法とは?
13.言い方がきついと言われてしまう
14.セロトニンを増やす朝食
15.躊躇なく行動できるようになる法則
16.悩む自分に嫌気がさしたら
17.セロトニンのいいところ
18.恐怖心はあなたの強さの証明
19.目標の大切さ - なぜ目標を設定するのか?
20.堂々と逃げよう - 逃げることは悪いことなのか?
21.規則正しい生活ができない - 「9時5時生活」がストレスになる
22.覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?
23.働く気力がわいてこない - お金と気力の関係
24.焦りや不安を解消する「贅沢」のしかた
25.飽きずにつづけられるようになる2つの工夫
26.本当にやりたいことを見つける方法
27.焦りがしずまる歩き方
28.欲望に振りまわされなくなる習慣
29.現状に満足してもいい?してはいけない?
30.自分を癒したいなら「垣根」を越えよう
31.快楽を罪悪感なく味わう方法
32.心の調子に左右される人は「時速」を計ろう 
33.「本当の気もち」がわからないなら 
34.朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法
35.「漠然とした不安」の正体と具体的な対処法
36.お金は大切?
37.生きづらい人が「苦手」を受け入れる方法
38.あなたは本当に自分に「甘い」のか?診断テストと改善法
39.感情をしずめる極意
40.原因不明のイライラを解消する方法
41.突然不安になってしまう…
42.気分が落ち込んだ時には?
43.「私は頭が悪い」と感じるなら
44.いつも笑顔で過ごさなくてもいい理由
45.笑顔で過ごした方がいい理由
46.幸福感を持続させる最大のコツ
47.気分の浮き沈みの対処法
48.人間関係で疲れる原因
49.他人の評価を気にしない練習
50.人生がうまくいかない人
51.どうすれば人生がうまくいくのか?
52.自分を変えたい
53.自分を変えられる新習慣
54.生きづらい人におすすめの音楽
55.「コミュ障」という言葉に振りまわされない
56.あなたが、とてつもなくスゴい理由
57.感情を安定させる法則
58.感情を溜めこまない方法
59.興奮し過ぎてしまう
60.興奮し過ぎてハイになった時の対処法
 
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