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更新日:2020年4月18日

焦りがしずまる歩き方

 
焦っている女性の画像

 

心地よい人生の便り

 
<27通目>

焦りがしずまる歩き方

 

┃焦りをしずめようとするとよけいに焦ってしまう

 
「焦り」って、なかなかイヤな感覚ですよね。
 
だから、その焦りをしずめようとする。
 
少しでも気もちを落ち着けようと、ウロウロと歩きまわりはじめる。
 
そうすると、さらに焦ってしまう・・・。
 
あなたもご経験があるのではないでしょうか?
 
じつは、この行動「よけいに焦ってしまう行動」なんです。
 
私たちは、いかにも焦っているような行動をとっていると、さらに焦ってしまう習性があります。
 
つまり、ウロウロ歩きまわっているとよけいに焦ってくるということです。
 
焦りをしずめるためにとっている行動が、焦りを生み出してしまうとは皮肉なものです。
 
でもこの習性を逆手に取れば、焦りをしずめるための行動パターンが見えてきます。
 
 

┃焦りをしずめるには「行動」を変える

 
ウロウロと歩きまわるから焦る。
 
これは「ジェームズ・ランゲ説」と言われている考え方です。
 
悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだということですね。
 
ずいぶん極端な考え方ですし、じつははっきりとした根拠があるわけでもありません。
 

 
ただ、誰もがあるていど経験したことがあるのではないでしょうか。
 
怒っているうちによけい興奮してきたり、笑っているうちによけいにおかしくなってきたり。
 
つまり、その感情を表す行動をとっていると、その感情がさらに加速していくということ。
 
焦りも同じで、焦りを表現しているうちにもっと焦ってきてしまう。
 
出かける直前に家の鍵が見当たらず、焦り、探しているうちにパニックになってしまったこと、あなたもご経験ありませんか?
 
待ち合わせ相手に冷静にメールを一本送って、ゆっくり探せばいい場面。
 
にもかかわらず、せわしなく探すという「行動」をとっているうちにその判断ができなくなるほど焦ってしまうわけです。
 
ということは、焦りと反対の感情を表す行動をとればいい。
 
焦りの反対である、リラックスした行動をとれば、それが焦りをしずめてくれるということ。
 
完全に焦らなくなるのは難しいかもしれませんが、行動が焦りを加速させるという悪循環を止めることができるのです。
 
では、その「焦りをしずめる行動」とはどんな行動でしょうか?
 
 

┃焦りをしずめるには「恥骨」で歩く

 
焦りをしずめるための行動。
 
私がおすすめしているのは「恥骨で歩く」という方法です。
 
「恥骨」とは、股間の前側。
 
男性のオチンチンがついているあたりの骨ですね。
 
ここを、ほんのすこしだけ突き出すようにして歩くのです。
 
そうすると、体が起きあがり、少しうしろに寄りかかって、アゴもあがり、空を見上げるような姿勢で歩くことになります。
 
つまり、リラックスしているような「行動」になるわけです。
 
それによって、焦りが加速することが食い止められます。
 
ふだん、私たちは焦ると、気づかないうちに前のめりになっていますよね。
 
ドラマや映画で、焦ってウロウロ歩きまわっている人は、眉間にシワを寄せ、あごに手を当てて、前のめりになっていますよね。
 
これではよけいに焦りが加速してしまいます。
 
だから「恥骨」で歩くわけです。
 
ポイントは「恥骨で」という部分です。
 
なぜなら、前のめりになって焦っているとき、私たちの意識は「頭」に集中していますよね。
 
焦って「頭」が熱くなるような感覚、経験したことがある人も多いはずです。
 
その感覚のまま、リラックスした姿勢をとることはとても難しいものです。
 
だから「恥骨」を前に出そうとすることで、「頭」に集中した意識を下半身にずらしてしまう。
 
それが、リラックスした姿勢を取りやすくしてくれ、さらに「頭」に意識が集中するのを防いでくれるというわけです。
 
もちろん、なにもせずに寝っ転がっていてもいいでしょう。
 
ただ、それでは「感情を表す行動」とはいいがたいですよね。
 
さらに、よけいなことを考えて焦りが加速するかもしれません。
 
だから「恥骨」で歩くという、リラックスした「行動」をとってみる。
 
それによって、焦りの加速が食い止められるのです。
 
 

┃焦りがしずまる歩き方のコツ

 
ここで「恥骨」で歩くときのコツを二つお伝えしたいと思います。
 
一つは、「恥骨」の中央に糸がついていて、それを前に引っ張られているような感じで歩くということ。


誰かに引っ張られている感覚にすることで、よけいに力が抜けますし、ごく自然に「恥骨」を前に出すことができます。
 
二つ目のコツは、「焦り」を完全に消そうとはしないこと。
 
私たち人間は、なにかミスをしたり、物を失くしたり、約束の時間に間に合わないときには、自然と焦ってしまうものです。
 
また、生きづらさを抱えている方であれば、そのような感情が敏感に生じやすい性質をもっていることが多いでしょう。
 
だから、焦りを完全には消そうとしなくていい。
 
焦るのは「当然」だと考えて、自分の焦りに居場所を与えてあげましょう。
 
そのうえで「恥骨」で歩いてみましょう。
 
心だけでなく、体も使って、三理一体で取り組んでみる。
 
そうすることで、焦りに振りまわされない強い心が育っていくのです。
 
それでは今日もあなたに、心地よい人生が訪れますように。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

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心地よい人生の便り <目次>

1.体が動かなくなる理由
2.自己評価を上げる方法
3.感謝をしないメリット
4.心も体もクタクタに疲れているのに休めない
5.正反対の感情のあつかい方
6.心が疲れているときには視野を「狭く」しよう
7.ポジティブな感情に「書き換わる」方法
8.ネガティブ思考から脱け出す方法
9.苦しみのエリート意識
10.なにをやっても長つづきしないのはなぜ?
11.月曜日の憂鬱を解消する方法
12.自分の強さに気づき自分を信頼できる方法とは?
13.言い方がきついと言われてしまう
14.セロトニンを増やす朝食
15.躊躇なく行動できるようになる法則
16.悩む自分に嫌気がさしたら
17.セロトニンのいいところ
18.恐怖心はあなたの強さの証明
19.目標の大切さ - なぜ目標を設定するのか?
20.堂々と逃げよう - 逃げることは悪いことなのか?
21.規則正しい生活ができない - 「9時5時生活」がストレスになる
22.覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?
23.働く気力がわいてこない - お金と気力の関係
24.焦りや不安を解消する「贅沢」のしかた
25.飽きずにつづけられるようになる2つの工夫
26.本当にやりたいことを見つける方法
27.焦りがしずまる歩き方
28.欲望に振りまわされなくなる習慣
29.現状に満足してもいい?してはいけない?
30.自分を癒したいなら「垣根」を越えよう
31.快楽を罪悪感なく味わう方法
32.心の調子に左右される人は「時速」を計ろう 
33.「本当の気もち」がわからないなら 
34.朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法
35.「漠然とした不安」の正体と具体的な対処法
36.お金は大切?
37.生きづらい人が「苦手」を受け入れる方法
38.あなたは本当に自分に「甘い」のか?診断テストと改善法
39.感情をしずめる極意
40.原因不明のイライラを解消する方法
41.突然不安になってしまう…
42.気分が落ち込んだ時には?
43.「私は頭が悪い」と感じるなら
44.いつも笑顔で過ごさなくてもいい理由
45.笑顔で過ごした方がいい理由
46.幸福感を持続させる最大のコツ
47.気分の浮き沈みの対処法
48.人間関係で疲れる原因
49.他人の評価を気にしない練習
50.人生がうまくいかない人
51.どうすれば人生がうまくいくのか?
52.自分を変えたい
53.自分を変えられる新習慣
54.生きづらい人におすすめの音楽
55.「コミュ障」という言葉に振りまわされない
56.あなたが、とてつもなくスゴい理由
57.感情を安定させる法則
58.感情を溜めこまない方法
59.興奮し過ぎてしまう
60.興奮し過ぎてハイになった時の対処法
 
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