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更新日:2021年3月10日

朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法

 

朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法

 

心地よい人生の便り

 
<34通目>

朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法

 

┃生きづらい人は朝が猛烈に不快

 
今回のテーマは「朝の寝起きの不快感」です。
 
朝の寝起きが不快で仕方がないという人がいます。
 
とくに、生きづらさを感じている方は、朝の寝起きの不快感が強い方がとても多くおられます。
 
不愉快で不愉快で仕方がない。
 
とてもではないが起き上がれないし、ましてや会社に行って仕事なんてできない。
 
だから、その不快感をしずめようとする。
 
しかし、しずまらない。
 
そのためどんどん焦ってしまい、さらに不快感が強くなってしまう
 
このまま満員電車に乗り、仕事をするのかと思うと不安や恐怖まで湧き上がってくる。
 
そして、布団の中で一人うずくまり、その不快感と闘いつづけるハメになるのです。
 
こんな悪循環に、あなたも心当たりがありますでしょうか?
 
本当に苦しいですよね。
 
生きづらい人のなかには、このような「猛烈に不快な朝」が来ることが恐くて、なかなか寝つくことができないという人もいます。
 
朝の寝起きの不快感は、生きづらい人にとって、たいへん切実な問題なのです。
 
 

┃知っておくと朝の気もちが楽になる「心構え」

 
もし、あなたも同じような問題を抱えておられるのなら。
 
ここで知っておくと気もちが楽になる「心構え」があります。
 
それは「朝の寝起きは不快で当たり前」ということです。
 
その「当たり前」の状態を無理にしずめようとすると、悪循環におちいってしまうわけです。
 
だから、朝、不快な目覚めだったとしても「当たり前」だと思うところからはじめてみることをおすすめします。
 
朝の寝起きが不快になってしまう理由は、主に二つあります。
 
一つはストレスホルモン「コルチゾル」。
 
二つ目は、「前頭前野」です。
 
「コルチゾル」は目覚める直前に分泌されます。
 
そして、心身を臨戦態勢へと導いてくれるストレスホルモンです。
 
つまり、緊張感を高めてくれるわけです。
 
ただし、もともと生きづらいうえに緊張感が高まってしまうために。猛烈に不快に感じてしまうのです。
 
ただ、脳の前頭前野がしっかりとはたらいていれば、
 
「緊張してるのかな」
 
と冷静に判断して対処することができます。
 
なぜなら、前頭前野は論理的に考えて判断する役割をもっているからです。
 
しかし、朝の寝起きはそれができません。
 
それは、脳の「前頭前野」がまだしっかりと活動していないためです。
 
「前頭前野」は、寝ているときに活動が低下しています。
 
当然、寝起きの「前頭前野」はまだちゃんと役目を果たせません。
 
「冷静に判断する」ことができないのです。
  
「コルチゾル」によって高められた不快感。
 
「前頭前野」の不十分な活動。
 
これらの仕組みがあるために「朝の寝起きは不快で当たり前」になってしまうのです。
 

参考文献
コルチゾールと寝起きの関係について詳しく解説されています
JAMT共済ネット「睡眠の基礎知識~その5」『Aromatherapy&Natural Life』

睡眠時の前頭前野の活動の低下について解説されています
テルモ生命科学振興財団「脳の不思議を考えよう」『生命科学DOKIDOKI研究室』

 

┃朝の寝起きの不快感をしずめる方法

 
ここでどうしてもあなたに知っておいていただきたいことがあります。
 
それは「朝の寝起きが不快だからと言って自分を責める必要はない」ということです。
 
朝、寝起きが不快なのは、あなたのせいではありません。
 
あなたの意志が弱いわけでも、あなたの心が弱いわけでもない。
 
たんなる「人体の性質」です。
 
だから「朝の自分」に惑わされないようにしましょう。
 
「朝の自分」のまま24時間過ごすわけではありません。
 
いかに朝の寝起きが猛烈に不快であったとしても、やがて時間の経過とともにその不快感は薄れていきます。 
 
だから焦る必要は、まったくありません。
 
朝からまったく問題なくポジティブな感情でいられる人は、かなりの少数派だと思っていただいてかまいません。
 
「前頭前野」の活動が不十分なのですから、意志の力ではどうにもならないのです。
 
無理に不快感をしずめようとしても、悪循環にハマってしまうだけです。
 
まずはそれは避けましょう。
 
そのうえで、
 
「朝の寝起きは不快で当たり前」
 
「この不快感は自分のせいではなく人体の性質のせい」
 
「朝の自分のまま24時間過ごすわけではない」
 
と、くり返しつぶやいてみましょう。
 
メタ認知をして「事実」を自分に教えてあげることで、だんだんと前頭前野がはたらきだします。
 
そして少しずつ気もちが落ち着いてくるはずです。
 
ぜひ試してみてくださいね。
 

参照記事
前頭前野のメタ認知で不快感がしずまる仕組みについて解説しています
生きづらい原因への対処法

 
それでは今日もあなたに、心地よい人生が訪れますように。
  
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 

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心地よい人生の便り <目次>

1.体が動かなくなる理由
2.自己評価を上げる方法
3.感謝をしないメリット
4.心も体もクタクタに疲れているのに休めない
5.正反対の感情のあつかい方
6.心が疲れているときには視野を「狭く」しよう
7.ポジティブな感情に「書き換わる」方法
8.ネガティブ思考から脱け出す方法
9.苦しみのエリート意識
10.なにをやっても長つづきしないのはなぜ?
11.月曜日の憂鬱を解消する方法
12.自分の強さに気づき自分を信頼できる方法とは?
13.言い方がきついと言われてしまう
14.セロトニンを増やす朝食
15.躊躇なく行動できるようになる法則
16.悩む自分に嫌気がさしたら
17.セロトニンのいいところ
18.恐怖心はあなたの強さの証明
19.目標の大切さ - なぜ目標を設定するのか?
20.堂々と逃げよう - 逃げることは悪いことなのか?
21.規則正しい生活ができない - 「9時5時生活」がストレスになる
22.覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?
23.働く気力がわいてこない - お金と気力の関係
24.焦りや不安を解消する「贅沢」のしかた
25.飽きずにつづけられるようになる2つの工夫
26.本当にやりたいことを見つける方法
27.焦りがしずまる歩き方
28.欲望に振りまわされなくなる習慣
29.現状に満足してもいい?してはいけない?
30.自分を癒したいなら「垣根」を越えよう
31.快楽を罪悪感なく味わう方法
32.心の調子に左右される人は「時速」を計ろう 
33.「本当の気もち」がわからないなら 
34.朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法
35.「漠然とした不安」の正体と具体的な対処法
36.お金は大切?
37.生きづらい人が「苦手」を受け入れる方法
38.あなたは本当に自分に「甘い」のか?診断テストと改善法
39.感情をしずめる極意
40.原因不明のイライラを解消する方法
41.突然不安になってしまう…
42.気分が落ち込んだ時には?
43.「私は頭が悪い」と感じるなら
44.いつも笑顔で過ごさなくてもいい理由
45.笑顔で過ごした方がいい理由
46.幸福感を持続させる最大のコツ
47.気分の浮き沈みの対処法
48.人間関係で疲れる原因
49.他人の評価を気にしない練習
50.人生がうまくいかない人
51.どうすれば人生がうまくいくのか?
52.自分を変えたい
53.自分を変えられる新習慣
54.生きづらい人におすすめの音楽
55.「コミュ障」という言葉に振りまわされない
56.あなたが、とてつもなくスゴい理由
57.感情を安定させる法則
58.感情を溜めこまない方法
59.興奮し過ぎてしまう
60.興奮し過ぎてハイになった時の対処法
 
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