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Brain with Soul現象

 


第24回
しずめる?しずまる?

 
自然史における生命の脳は、やがて意識を産み出した
 
その「物語」に当てはめて、生きづらさの大きな要因ともなる脳のモラルユニットそれをしずめる準備についてお話ししてきました。
 
今回は、その第2段階についてお話させていただきたいと思います。
 
今、私はモラルユニットを「しずめるための仕組み」と表現しました。
 
しかし、じつのところ、モラルユニットはしずめようとしてもしずまりません。
 
それは前回お話ししたとおり、脳の扁桃体は真正面からコントロールされることを嫌うから。
 
つまり『不自由』を嫌うからです。
 
だから、これからお話しすることは、正確には「しずめる仕組み」ではなく「しずまる仕組み」と表現した方がいいかもしれません。

 
では、モラルユニットがしずまるときとは、いったいどんなときなのでしょうか?
 
モラルユニットがしずまるのは、モラルユニット以外のユニットを活性させたときです。
 
私たちの脳は、同時に活性させられるユニットの量がある程度決まっています。
 
つまり、満杯の押し入れと一緒で、他のものを入れたかったら、入っているものを出すしかないということです。
 
これは「資源理論」と言われるもので、私たちが情報処理をおこなうために必要な「注意」や「心的努力」の量には限界があるというわけです。
 
有名なものに「外国語副作用」というものがあります。
 
外国語を使わざるをえない状況では、一時的に知的水準が下がるという現象です。
 
たとえば英語を習得した日本人が英語で議論に参加をしても、その議論についていけなくなる。
 
なぜなら、言語を理解するという処理、そして議論するという処理に加えて、英語を翻訳する処理が必要となるため、情報処理の「資源」が足りなくなるからです。
 

<引用>
どの思考課題でも、同時に外国語で言語課題をおこなった場合には、成績の低下が大きくなった。思考課題の難しさがある程度以上で、相当量の注意資源を必要とする場合には、思考課題の種類にはよらず、外国語副作用は生じるのである。

 
(引用元:高野陽太郎「認知心理学」
 
つまり、余分に注意するものが加わり、その注意に労力が必要な場合、もともと注意していたもののことを考えられなくなっていくということです。
 
だから、『モラルユニット』以外のユニットを活性させることができれば、『モラルユニット』は「自然と」しずまっていくのです。
 
ではいったい、どんなユニットを活性させればいいのでしょうか。
 
それは『ニードユニット』と『ウォンとユニット』です。
 
ニード(Need)は「必要」という意味ですよね。
 
ウォント(Want)は「欲しい」という意味です。
 
この二つのユニットの役割は、いったいどのようなものなのか?
 
次回は、まず『ニードユニット』の役割について見ていきたいと思います。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 
参考文献
高野陽太郎「認知心理学」放送大学教育振興会

 
 
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