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苦しみのエリート意識

 

エリート意識が高そうな画像

 

心地よい人生の便り

 
<9通目>

苦しみのエリート意識

 

┃お前だけが苦しいわけじゃないんだぞ!

 
あなたは、誰かに悩みを打ち明けたことがありますか?
 
そのときに、次のように言われたご経験はありますでしょうか。
 
「お前だけが苦しいわけじゃないんだぞ!」
 
「誰だって悩みの一つやふたつはもってるものよ」
 
そのときあなたは、どんなふうに感じたでしょうか。
 
自分の苦しみが相手に伝わらないもどかしさや無念さで、胸がいっぱいになってしまったかもしれません。
 
とてもつらいものですよね。
 
私は、日々いろいろな方からご相談をいただいております。
 
そして、いつもあることに気づく機会をいただきます。
 
それは、深く悩み苦しんでいる方、生きづらい人生を送っている方には、一つの大きな共通点があるということ。
 
その共通点とは「苦しみのエリート意識が高い」という共通点です。
 
つまり、
 
「私の悩み苦しみは、他の人のような軽い悩み苦しみではない。 そんなものと一緒にされては困る。」
 
という感覚がとても強いのです。
 
あなたにも、そんな「苦しみのエリート意識」がありますでしょうか?
 
たしかに生きづらさを抱えた方のお話をうかがってみると、みなさん「一般的な悩み」とは一線を隔した、深く重く苦しい悩みをおもちです。
 
そのような「苦しみのエリート意識」をもつのも当然だと感じざるをえません。
 
 

┃そんじょそこらの悩みと一緒にされては困る

 
にもかかわらず、周囲の人に相談してみるとさっぱりその苦しみの切実さが通じない。
 
だから思い切って「私の悩みはそのへんの悩みとは違う」と言ってみる。
 
つまり「苦しみのエリート意識」を正直に表明してみるわけです。
 
するとどうでしょうか?
 
世間からは、冒頭に述べたような、
 
「お前だけが苦しいわけじゃないんだぞ!」
 
「誰だって悩みの一つやふたつはもってるものよ」
 
という反応がかえってくるだけ。
 
つまり「そんなエリート意識は捨ててしまえ」とたしなめられてしまうのです。
 
では本当に「苦しみのエリート意識」は捨てた方がいいものなのでしょうか?
 
私は、そうは思わないのです。
 
せっかくもつことのできた「苦しみのエリート意識」。
 
それを自覚して徹底的に活用するのも一つの手だと思うからです。
 
「私の悩み苦しみは、そんじょそこらの悩み苦しみとは違う。」
 
「この生きづらさは、そう簡単に人には理解できない。」
 
「たいしたことのない悩みで苦しんでいる人と一緒にしないで欲しい。」
 
あなたがもしそんな「苦しみのエリート意識」にとらわれたら。
 
その意識を「たった一人、自力で戦う覚悟」に変えていって欲しいのです。
 
 

┃たった一人、自力で戦う覚悟

 
生きづらさ専門カウンセリングが掲げる大きなテーマの一つに「自力で心を強くする」という信念があります。
 
自力で心を強くするためには、どうしても自分の悩みや苦しみを、他人に理解してもらうことをあきらめなくてはならないときがあります。
 
人と人は、残念ながら完全にはわかり合えません。
 
最後には、たった一人で自分の悩みや苦しみを乗り越えなくてはならない瞬間が必ずきます。
 
だから「たった一人、自力で戦う覚悟」を意識して強くする必要があるのです。
 
そんな時に役に立つのが「苦しみのエリート意識」です。
 
つまり、
 
「私の悩み苦しみは、そんじょそこらの悩み苦しみとは違う。」
 
「この生きづらさは、そう簡単に人には理解できない。」
 
「たいしたことのない悩みで苦しんでいる人と一緒にしないで欲しい。」
 
というエリートとしての気概です。
 
私の苦しみは、人には理解できない。
 
この生きづらい人生は、人には理解できない。
 
だからこそ自力で心を強くする必要があるのだ。
 
そんな思いと覚悟を強くするために、「苦しみのエリート意識」を利用するのです。
 
この方法はとても強力です。
 
人に理解してもらいたくても理解してもらえない。
 
そんなふうに心が折れそうなときほど、あなたを支える強くて太い杖となってくれることでしょう。
 
 

┃「苦しみのエリート意識」と傲慢の違い

 
一点だけ気をつけたいことは、この「苦しみのエリート意識」を他人には決して話さないことです。
 
そして、他の人の悩みや苦しみを決して軽んじないことです。
 
当然のことですが、「苦しみのエリート」だからといって他の人より偉いわけではありませんよね。
 
そして、その苦しみを理解できない人よりも高尚で清らかなわけでもありません。
 
また、深く重たい悩みをもっていない人が悪いわけでもありません。
 
そのような考え方は、おごりやたかぶりに直結してしまい、社会的な孤立や孤独を深めてしまいます。
 
そのような態度をとった時点であなたの「苦しみのエリート意識」は、たんなる「傲慢」へと堕ちていってしまうでしょう。
 
それでも、どうしても自分の「苦しみのエリート意識」を確認したくなったときは。 
 
自分自身に語りかけてあげましょう。
 
「あなたはこの人生を必ずや強く生き抜くことができる。なぜならあなたは苦しみのエリートなのだから」と。
 
それでは今日もあなたに『心地よい人生』が訪れますように。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

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心地よい人生の便り <目次>

1.体が動かなくなる理由
2.自己評価を上げる方法
3.感謝をしないメリット
4.心も体もクタクタに疲れているのに休めない
5.正反対の感情のあつかい方
6.心が疲れているときには視野を「狭く」しよう
7.ポジティブな感情に「書き換わる」方法
8.ネガティブ思考から脱け出す方法
9.苦しみのエリート意識
10.なにをやっても長つづきしないのはなぜ?
11.月曜日の憂鬱を解消する方法
12.自分の強さに気づき自分を信頼できる方法とは?
13.言い方がきついと言われてしまう
14.セロトニンを増やす朝食
15.躊躇なく行動できるようになる法則
16.悩む自分に嫌気がさしたら
17.セロトニンのいいところ
18.恐怖心はあなたの強さの証明
19.目標の大切さ - なぜ目標を設定するのか?
20.堂々と逃げよう - 逃げることは悪いことなのか?
21.規則正しい生活ができない - 「9時5時生活」がストレスになる
22.覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?
23.働く気力がわいてこない - お金と気力の関係
24.焦りや不安を解消する「贅沢」のしかた
25.飽きずにつづけられるようになる2つの工夫
26.本当にやりたいことを見つける方法
27.焦りがしずまる歩き方
28.欲望に振りまわされなくなる習慣
29.現状に満足してもいい?してはいけない?
30.自分を癒したいなら「垣根」を越えよう
31.快楽を罪悪感なく味わう方法
32.心の調子に左右される人は「時速」を計ろう 
33.「本当の気もち」がわからないなら 
34.朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法
35.「漠然とした不安」の正体と具体的な対処法
36.お金は大切?
37.生きづらい人が「苦手」を受け入れる方法
38.あなたは本当に自分に「甘い」のか?診断テストと改善法
39.感情をしずめる極意
40.原因不明のイライラを解消する方法
41.突然不安になってしまう…
42.気分が落ち込んだ時には?
43.「私は頭が悪い」と感じるなら
44.いつも笑顔で過ごさなくてもいい理由
45.笑顔で過ごした方がいい理由
46.幸福感を持続させる最大のコツ
47.気分の浮き沈みの対処法
48.人間関係で疲れる原因
49.他人の評価を気にしない練習
50.人生がうまくいかない人
51.どうすれば人生がうまくいくのか?
52.自分を変えたい
53.自分を変えられる新習慣
54.生きづらい人におすすめの音楽
55.「コミュ障」という言葉に振りまわされない
56.あなたが、とてつもなくスゴい理由
57.感情を安定させる法則
58.感情を溜めこまない方法
59.興奮し過ぎてしまう
60.興奮し過ぎてハイになった時の対処法
 
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