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感情をしずめる極意

 

感情をしずめる極意

 

心地よい人生の便り

 
<39通目>

感情をしずめる極意

 

┃感情をしずめる極意はこれに尽きます

 
よくいただくご質問があります。
 
それは「感情をしずめる極意」について。
 
悲しみ、怒り、恐怖・・・。
  
もちろん、どんな感情も一発でしずめる秘密の裏技があるわけではありません。
 
ただし・・・。
 
感情をしずめるさまざまな方法に共通している点があります。
 
それは「なんとかしようとしない」ということです。 
 
感情を無理やり操作しようとしないということですね。
 
「でも、なんとかしようとしなければ、しずまらないでしょう?」
 
たしかにそう感じますよね。
 
なのでまずは、なぜ「なんとかしようとしてはいけないのか」という点をご説明していきます。
 
 

┃感情を「なんとかしよう」としてはいけない理由

 
感情をしずめるための極意は、その感情を「なんとかしようとしない」ことでしたね。
 
では、なぜ「なんとかしようとしてはいけない」のでしょうか?
 
答えはかんたんで、感情は「なんとかしよう」とすると「反発」するからです。
 
感情を「なんとかしよう」とするのは、真正面から感情と組み合って、どかしたり押さえつけようとしている状態です。
 
これではますます感情が暴れ出してしまいます。
 
なぜなら、私たちの感情を生み出す脳の扁桃体が「不自由」 を猛烈に嫌うからです。
 

参照記事
生きづらい原因は脳の扁桃体?
脳の扁桃体について詳しく解説しています。

 
犬も魚も昆虫も、捕まえようとすると激しく抵抗します。
 
それは、自分を「なんとかしよう」とされて「不自由」 になっているからです。
 
当然、私たち人間も「不自由」 には激しく抵抗します。
 
あなたも、不安になった時に、それをしずめようとして、ますます不安になってしまったことがありませんか?
 
これは、まさに感情を「なんとかしよう」としたことに、脳が激しく抵抗している状態です。
 
つまり自分のことを「なんとかしよう」とするものがあれば、たとえその相手が自身であっても抵抗してしまうのです。
 
それが、感情を「なんとかしよう」としてはいけない理由です。
 
 

┃勉強しなさいと言われると勉強したくなくなる理由

 
あなたもご経験がないでしょうか?
 
たとえば子供の頃。
 
勉強をしようと思っていたときに、親から「勉強しなさい!」と言われると
途端にやる気がなくなりましたよね?
 
これは、「自分の意志」でやろうとした勉強が、「親からの指示」によってやる勉強に変わってしまったから。
 
つまり、勉強という行為が「自由」から「不自由」へとに変わってしまったのです。
 
そこで、あなたの脳は抵抗してやる気を失ってしまったわけです。
 
つまり親が、真正面からあなたを「なんとかしよう」 とした結果です。
 
とくに思春期は「自由」になりたい気もちが超高まっているときです。
 
だから余計に反発してしまう。
 
もちろん、そもそも「自由になりたい」という傾向が強いという人もいるでしょう。
 
生きづらい人には、とくに「自由になりたい」という傾向が強い人が多い。
 
だからこそ、集団のなかで同じようにふるまうことをガッチガチに求められる日本のなかで、強い生きづらさを感じるのです。
 
私もその一人。
 
もしあなたも同じ傾向があるのなら、次の方法で「感情をしずめる極意」を身につけておいた方がいいでしょう。
 
 

┃「感情しずめる極意」を身につける具体的な方法

 
感情の極意を身につけるためには、具体的にどうしたらいいのでしょうか?
 
それは「思考の階段 を一段ずつのぼること」です。
 
どういうことでしょうか?
 
私たちは自由よりも不自由を嫌う、これは生き延びるための「本能」ともいえるでしょう。
 
感情をしずめる極意は、この「本能」に逆らわないことです。
 
とはいえ、ただ黙って耐えていたらツラいだけですよね。
 
だから感情だけを見ずに、できるだけ広い範囲を見ようとするのです。
 
そのような「メタ思考」をすることによって、扁桃体の活動がしずまっていくことがわかっています。
 

参照記事
生きづらい人が自由になれるメタ思考とは?
扁桃体とメタ思考の関係について詳しく解説しています。

 
そこで「思考の階段」を一段ずつのぼっていくのです。
 
そして、より高い位置から、より広く感情を見渡してみる。
 
「今目の前にある感情」だけでなく「その他の感情」も同時に視野に入れていく。
 
たとえば、今だけでなく、昨日、一昨日、半年前、1年前、10年前の自分の感情も思い出そうとしてみる。
 
同じように、明日、明後日、半年後、1年後、10年後の自分の感情の想像してみる。
 
ここだけではなく、隣の町、隣の県、隣の国、地球の裏側の国にいる人の感情も想像してみる。
 
このような練習を重ねていくと、「感情をしずめる極意」を身につけていくことができます。
 
このアプローチを私は「感情マネジメント」と呼び、さまざまな感情マネジメント法に多くの方と取り組んできました。
 
私の運営するオンラインコミュニティ「Adic Salon」のなかにも、「感情マネジメント実践講座」がありますから、ぜひ受講してみてくださいね。
 
それでは今日もあなたに、「心地よい人生」が訪れますように。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり
 

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ぜひ他の方にも教えてあげてください。
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心地よい人生の便り <目次>

1.体が動かなくなる理由
2.自己評価を上げる方法
3.感謝をしないメリット
4.心も体もクタクタに疲れているのに休めない
5.正反対の感情のあつかい方
6.心が疲れているときには視野を「狭く」しよう
7.ポジティブな感情に「書き換わる」方法
8.ネガティブ思考から脱け出す方法
9.苦しみのエリート意識
10.なにをやっても長つづきしないのはなぜ?
11.月曜日の憂鬱を解消する方法
12.自分の強さに気づき自分を信頼できる方法とは?
13.言い方がきついと言われてしまう
14.セロトニンを増やす朝食
15.躊躇なく行動できるようになる法則
16.悩む自分に嫌気がさしたら
17.セロトニンのいいところ
18.恐怖心はあなたの強さの証明
19.目標の大切さ - なぜ目標を設定するのか?
20.堂々と逃げよう - 逃げることは悪いことなのか?
21.規則正しい生活ができない - 「9時5時生活」がストレスになる
22.覚悟の決め方 - なぜ覚悟が決まらないのか?
23.働く気力がわいてこない - お金と気力の関係
24.焦りや不安を解消する「贅沢」のしかた
25.飽きずにつづけられるようになる2つの工夫
26.本当にやりたいことを見つける方法
27.焦りがしずまる歩き方
28.欲望に振りまわされなくなる習慣
29.現状に満足してもいい?してはいけない?
30.自分を癒したいなら「垣根」を越えよう
31.快楽を罪悪感なく味わう方法
32.心の調子に左右される人は「時速」を計ろう 
33.「本当の気もち」がわからないなら 
34.朝、寝起きの猛烈な不快感に対処する方法
35.「漠然とした不安」の正体と具体的な対処法
36.お金は大切?
37.生きづらい人が「苦手」を受け入れる方法
38.あなたは本当に自分に「甘い」のか?診断テストと改善法
39.感情をしずめる極意
40.原因不明のイライラを解消する方法
41.突然不安になってしまう…
42.気分が落ち込んだ時には?
43.「私は頭が悪い」と感じるなら
44.いつも笑顔で過ごさなくてもいい理由
45.笑顔で過ごした方がいい理由
46.幸福感を持続させる最大のコツ
47.気分の浮き沈みの対処法
48.人間関係で疲れる原因
49.他人の評価を気にしない練習
50.人生がうまくいかない人
51.どうすれば人生がうまくいくのか?
52.自分を変えたい
53.自分を変えられる新習慣
54.生きづらい人におすすめの音楽
55.「コミュ障」という言葉に振りまわされない
56.あなたが、とてつもなくスゴい理由
57.感情を安定させる法則
58.感情を溜めこまない方法
59.興奮し過ぎてしまう
60.興奮し過ぎてハイになった時の対処法
 
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